激昂・・・するのかしらね姉の事で。
小さく笑みを深め、麗の目は耳は秋蘭の動きを追う。
きっと・・・する
冷静な判断をしようとする秋蘭だが、根底に流れるのは激昂しやすい夏侯の血
なにより、愛する者を貶められては、激昂せずにはいられないそういう性だ。
麗はそこまで秋蘭を見抜き・・・その上で、冷静になろうとする秋蘭の目を見逃さなかった。
御主人様が『微笑を絶やすな』と命じられた意味が、わかりましたわ・・・本当に、恐ろしくも気高く美しい方・・・目先の些事にとらわれるな、心に余裕を持て、そう仰っているのですね。
秋蘭さん、貴女の失敗は・・・兵達に対する命令が冷静すぎたこと。
そして、私を舐めすぎたこと、ですわよ・・・
貴女の足を止めて、一気に距離を殺す
・・・そんな手は私には無い、と。
品の無いやり方ですが攻める側と攻められる側
攻守入れ替えて差し上げますわ、あなたの足を止めて・・・
麗の足がぴたりと止まり、右手を口元に上げ胸をそらすように立ち
麗は無邪気な笑みを浮かべる・・・
驚愕で足を止めたが最後、その命・・・散らして差し上げます
「おーっほっほっほっほっほ」
麗にはまったく似つかわしくない、高笑いが流れ出す・・・瞬時に麗は微笑みに戻り、秋蘭へと距離を殺す為の疾走に移っていた。
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GW特別企画深夜の便
明日の更新が怪しいので今日はがんばってみております
どなたか一人でも面白いと思っていただけたら僥倖です