No.140481

『偽・悲恋姫†異聞録』17

Nightさん

GW特別企画深夜の便
明日の更新が怪しいので今日はがんばってみております

どなたか一人でも面白いと思っていただけたら僥倖です

2010-05-03 01:08:52 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:5266   閲覧ユーザー数:4447

 激昂・・・するのかしらね姉の事で。

 小さく笑みを深め、麗の目は耳は秋蘭の動きを追う。

 

 

 きっと・・・する

 

 

 冷静な判断をしようとする秋蘭だが、根底に流れるのは激昂しやすい夏侯の血

 なにより、愛する者を貶められては、激昂せずにはいられないそういう性だ。

 麗はそこまで秋蘭を見抜き・・・その上で、冷静になろうとする秋蘭の目を見逃さなかった。

 御主人様が『微笑を絶やすな』と命じられた意味が、わかりましたわ・・・本当に、恐ろしくも気高く美しい方・・・目先の些事にとらわれるな、心に余裕を持て、そう仰っているのですね。

 秋蘭さん、貴女の失敗は・・・兵達に対する命令が冷静すぎたこと。

 そして、私を舐めすぎたこと、ですわよ・・・

 

 貴女の足を止めて、一気に距離を殺す

 

 ・・・そんな手は私には無い、と。

 品の無いやり方ですが攻める側と攻められる側

 攻守入れ替えて差し上げますわ、あなたの足を止めて・・・

 

 麗の足がぴたりと止まり、右手を口元に上げ胸をそらすように立ち

 麗は無邪気な笑みを浮かべる・・・

 驚愕で足を止めたが最後、その命・・・散らして差し上げます

 

 

「おーっほっほっほっほっほ」

 

 

 麗にはまったく似つかわしくない、高笑いが流れ出す・・・瞬時に麗は微笑みに戻り、秋蘭へと距離を殺す為の疾走に移っていた。

 


 
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