No.140483

『偽・悲恋姫†異聞録』18

絶影さん

GW企画!!懲りずに連続投下!!

明日の分だと思って生暖かい目で見てやってください

何時も読んでくださる方、感謝しております!!

2010-05-03 01:20:17 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:9521   閲覧ユーザー数:7751

 

嫌な眼だ、私を推し量ろうとしているのか?

昭のような眼ではない、あれは敵を観察する嫌悪しか懐かせない

 

秋蘭の心で怒りの炎がくすぶる、姉の真名を穢されたことに完全に冷静にはなりきれてはいなかったのだ

 

だが表情には決して表さない、将が簡単に心を揺さぶられ顔に出してしまえば兵が動揺する

そして自分の動きまでもが鈍くなる

 

ココが崩れれば昭の居る本陣に敵が流れ込む、そうなれば舞が完成をせずに昭の命が危ない

敵がどれほど強くとも、私は負けるわけには行かない、怒りは抑えろ、あやつを攻撃するその一瞬に爆発させれば良い

 

冷静に距離を測り攻撃を繰り出そうと次の弓を構えた瞬間、秋蘭の目に想像もしなかったものが移る

黄金の方天画戟を振り回す敵将の口から聞きなれた高笑い、そして無邪気な笑み、どれも見たことがある仕草

 

「な・・・え、袁・・・紹、だと?」

 

似ても似つかないその姿、戦場で兵を蹂躙し舞う様は秋蘭の知る彼女とはあまりにかけ離れていた

作り変えられたような変貌ぶりに秋蘭の弓と足が一瞬止まってしまう、その隙を見逃す相手ではない

 

 

「しまった、小賢しい真似をっ!!」

 

 

 


 
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