趙雲さんの言葉に室内の空気が一気に鋭くなった気がした。
翠「おい!! どーゆー意味だそれは!!」
我慢出来なくなったのか翠が声を荒げる。 確かに捉え方によっては『何故西涼なんかに降り立った?』と聞こえる人もいるだろう。
椿「やめなさい翠」
翠「でも母様!!」
椿「黙りなさい!!」
翠「っ!!……」
椿「質問されているのは一刀さんです。 我々に口を挟む権利はありません」
椿さんはそう言いながら俺を見て促す。 俺は趙雲さんに向き直る。
一刀「趙雲さん…俺は自分の意思で西涼に降りた訳じゃないよ? 気が付いたらこの近くの森にいて、そこにいる馬超と馬岱に保護されたんだ。 その恩返しと言う訳じゃないけどここにいる人達の力になりたいからここにいるんだ」
趙雲「自分の意思ではないと……」
一刀「それに天の御使いと祭り上げられているけど趙雲さんの様な武がある訳じゃないし、軍師が出来るほど知略がある訳じゃない。 少し知識があるだけ……それでも俺がいる事で安心してくれる人がいるだけでも俺がここにいる価値はあると思うよ」
趙雲「そう言う者達は状況が危なくなると掌を返して北郷殿を責め立てますぞ?」
一刀「かもね……でも出来る事があるのにやらないより全然良いよ。 成り行きであったとしてもね」
趙雲「…………北郷殿は私が前に会った事がある方に似ていますな」
一刀「それはもしかして劉備さん?」
趙雲「!!?……天の知識とはすごいものですな…見透かされている様だ…その通りです、彼女も今の現状を憂い、立ち上がりました。 争いのない世を作る為に……」
やっぱり劉備さんも女の人なんだ……
一刀「うん……立派な志だね」
趙雲「おや? 北郷殿は違うのですかな?」
一刀「俺の力なんて高が知れてるからね、俺は自分の手が届く範囲で頑張るつもりだよ……いや違うかな、俺に手を貸してくれる人達と手を繋ぎ合って届く範囲かな……」
趙雲「ふふ……なるほど…」
俺の答えを聞いた趙雲さんが笑い出す。 確かに支離滅裂な答えだったかも知れないな。
一刀「あの……趙雲さん?」
趙雲「……星」
一刀「へ?」
趙雲「これから私の事は星とお呼びください。 私の槍……あなたに預けます」
一刀「それって……」
趙雲「言い方が悪かったですかな? 私とも手を繋いでいただけますかな? あなたの想いが広がる為に」
どうも茶々零です。
笑い無し、シリアスのみの第6話。
いかがだったでしょうか?
前回の皆様の暖かい応援にマジで泣きそうになりました。
なんとか早めに更新したい私に悪魔の囁きが……
『仕事中に書けばいいんじゃね?』
……もう職場じゃ書かね。
心臓に悪いよ。
受け答えに矛盾があるかもですが私にはこれが精一杯です。
ではまた第7話でお会いしましょう。
Tweet |
|
|
125
|
3
|
追加するフォルダを選択
第6話です。
なんとか早めに出来ました。