凪達の教えは修行6日目で終わりとなった
ここから卑弥子が一刀に教える事となる
そして、遂に
本題の存在能力の操作の修行に入る!!
六節 〜一刀の修行・存在能力編〜
卑弥子は一刀の目の前に立ち、修行の内容を話し始めた
卑弥子「さぁ、ご主人様………覚悟は良いかの?」
一刀「おう、何時でもいいぞ………って、ちょっと待て」
一刀は右手を前に突き出し卑弥子を止めた
卑弥子「むっ?何かあったのかのぅ?」
卑弥子は疑問に思い首を傾げた
一刀「大アリだ…………これからどんな修行をするのか説明されてないんだが………」
一刀へやれやれといった感じに話した
卑弥子「むっ?…………おぉ!?そうじゃったのぅ!」
一刀「しっかりしてくれ…………
で?どんなふうにやるんだ?」
改めて一刀は卑弥子に聞いた
卑弥子「うむ…………まずはご主人様の奥底に眠っている『存在能力』の根源を表面上まで引っ張り出さなくてはならん」
稟「ふむ……………」
卑弥子は淡々と説明を続けていく
卑弥子「その為には手荒だが、無理矢理ご主人様の身体から引きずり出す必要があるのじゃ」
卑弥子は苦い顔をして言った
桔梗「そこまで手荒な方法なのか?」
卑弥子「うむ…………それはもう、想像を絶するものじゃ」
思春「何が起こるのだ?」
思春が卑弥子に聞いた
卑弥子「引きずり出す事により、ご主人様の身体にかなりの負担が掛かってしまい、想像を絶する激痛が伴ってしまうのだ」
焔耶「……激………痛…」
卑弥子「あまりの激痛に命を落としてしまう可能性も無くはないのだ」
凪「な、何ですって!?」
凪は声を荒らげた
凪だけではなく桔梗や思春、焔耶と稟も卑弥子に食って掛かる
焔耶「そんなに危険なのか!?」
思春「そんな危険な事…………私達が一刀にさせられる訳がないだろう!!」
桔梗「他に方法は無いのか!?卑弥子殿!」
稟「命を落としてしまう危険性がある修行なんて許可できませんよ!」
卑弥子「まぁ待て…………落ち着くのだ」
卑弥子の静かだが、若干ドスの効いた低いトーンの声で五人を制した
稟「………………そうですね、少し取り乱していました
こういう時こそ冷静に考えねば、軍師として名が泣きます」
思春「……………すまない、気を取り乱していた」
卑弥子「わかってくれれば良い……それでの」
卑弥子が改めて修行の説明をした
卑弥子「正直存在能力の根源を引っ張り出すのは簡単なのだ
だが、その後が問題なのだ」
一刀「??……その後?」
卑弥子「存在能力の根源を表面上に引っ張り出せばご主人様の身体にはまず響窃の同じような出来事が起こるのだ」
焔耶「??………つまり、どういう事だ?」
焔耶が疑問に思い稟に聞くと
稟「つまり響窃が一刀殿を身体を奪ったような状態になるのです」
稟がそうあくまで冷静に説明した
だが内心焦っていた
焔耶「激痛の次は乗っ取り!?危険過ぎやしないか!!?」
卑弥子「仕方ないのだ………これしか方法がないのだから
それでの、存在能力の根源が現れたらお主らにも協力して欲しいのだ」
桔梗「協力?」
桔梗が思わず聞き返した
凪「何をするのですか?」
卑弥子「それは…………」
卑弥子「存在能力で暴走するであろうご主人様を儂と一緒に止めて貰いたいのだ」
一刀「…………そのほうが危なくないか?主に思春達が」
卑弥子「一撃を入れればご主人様の身体の暴走は止まる
どうにかなると思うのだ」
稟「………………分かりました、やりましょう」
一刀「稟……………」
桔梗「お館様の為じゃ、一肌脱ごうでないか」
思春「安心しろ一刀………殺しはしない……」
一刀「………怖いよ思春…………」
卑弥子「五人の許可得られたことで………ご主人様、今度こそ覚悟はよいかの?」
一刀「………了解
もうグダグダ言っても仕方ないしな
ひとおもいにやってくれ」
卑弥子「うむ…………では、むうぅぅぅっ!!!」
卑弥子は一刀に気を送り始めた
卑弥子「これは『分裂術(ぶんれつじゅつ)』と言い、怨霊などに取り憑かれた者達を救うために創られた術じゃ
但し、この術の副作用は先程言ったとおり激痛が伴ってしまう」
卑弥子が説明しながら両手を一刀に向かって付き向け、一刀に気を送り出した
一刀「……………………(??まだ激痛はこないな……?)」
と、一刀が思っていた瞬間
グンッ!!!
一刀「っ!!?がっ!!?」
一刀の身体に強烈な衝撃が突き抜けた
凪「っ!!?隊長!?」
思春「っ!始まったのか!」
一刀の身体中に激痛が走る
一刀「ぐっ!!?あ゛あ゛あぁぁっ!!!」
一刀はあまりの激痛に膝をついてしまった
焔耶「お館!?お館!!」
焔耶はダッシュで一刀に近づいた
焔耶「お館!!しっかりしろ!!!!」
稟「卑弥子殿!まだなのですか!!?」
稟は焦りながら卑弥子に聞いた
卑弥子「もう少しじゃ!我慢をしてくれぃ!」
桔梗「出来るだけ急いでくれ!!」
思春「一刀!!もう少しだぞ!!踏ん張れ!!!」
一刀「ぐああぁぁっ!!!あがっ!!!」
一刀の身体は小刻みに震えてきていた
すると、
ズズズズズッ!!
一刀の背中辺りから黒い影のようなものが現れてきた
卑弥子「っ!!!来たぞ!!あれじゃ!!」
思春「一刀!!頑張れ!!!」
と、その時
グウゥゥゥン……………
黒い影は一刀の身体の中に消えていった
卑弥子「っ!!まずいぞ!ご主人様から離れるのだ!!」
焔耶「…………えっ?」
焔耶が反応した瞬間
フォン!!
ザシュッ!!
焔耶「ぐっ!!?」
焔耶が何かに斬りかけられた
思春「焔耶!!?」
シュンッ!!
思春は『空走』をして焔耶に近づいた
焔耶「………大丈夫だ……少し掠っただけだ………」
傷口から少しながら血が流れていた
思春「焔耶…………っ!!」
思春は今までに感じた事のない殺気に直ぐさま振り向いた
そこには………
一刀?「ウウゥゥゥ…………」
思春「一刀……………なのか……?」
卑弥子「皆のもの構えろ!!!」
卑弥子「ご主人様の存在能力が暴走するぞ!!!!!」
……終……
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一刀との修行で基本が終わった
次に始まるのは今回の目的である『存在能力』の操り……
だがこの修行は
想像を絶するものであった…………