存在能力の根源を引っ張り出す修行が遂に始まった

激痛に必死に耐え、引っ張り出す事に成功した卑弥子………

だがここからが

激戦の始まりだった！

七節　〜大暴走！存在能力の根源〜

卑弥子「皆のもの！構えろ!!!」

卑弥子がそう叫んだ瞬間

一刀？「ウア"ア"アアァァァ!!!!」

存在能力に支配された一刀が狂った叫びを上げながら思春に襲いかかった！

思春「くっ!!一刀っ!!」

ﾌｫﾝ!!

ﾄﾞｶｯ!!

思春「ぐっ!!?」

一刀が振り下ろした右腕は思春の脇腹に直撃した

焔耶「思春っ!!」

桔梗「っ!!焔耶!!深追いしてはならん!!」

焔耶が思春の元まで走り出そうとしたその時

一刀？「ア"ア"アァァァァっ!!!!」

焔耶「っ!!?お館!!」

ﾌｫﾝ!!

ﾄﾞｶｯ!!

焔耶の一瞬の隙をつき焔耶の背中に蹴りを入れ、吹き飛ばした

焔耶「ぐうっ!!?」

桔梗「焔耶っ!!」

凪「危ない！桔梗殿!!」

ｼｭﾝｯ!!

桔梗「何っ!!」

一刀は『空走』で桔梗の背後に回り込み

一刀？「ア"ア"アァァァァっ!!!」

桔梗に殴り掛かった

桔梗「くっ!!?」

卑弥子「任せるのだ!!ぬぅわっ!!」

ﾌﾞｫﾝｯ!!

一刀？「んがあ"あぁぁぁっ!!!」

ﾌｫﾝ!!

ﾄﾞｶｯ!!

卑弥子と一刀の拳は空中で衝突し

卑弥子「とりゃあぁぁっ!!!」　

ﾌﾞｫﾝｯ!!

ﾄﾞｶｯ!!

一刀？「グウぅぅぅぅっ!!?」

卑弥子が素早くもう片方の拳で一刀を殴り飛ばした

稟「くっ!!受け止められてしまいました!!」　

一刀は殴られる瞬間、咄嗟に片方の腕でガードをしたため、一撃は入っていなかった

凪「思春殿！桔梗殿！大丈夫ですか!!?」

卑弥子「焔耶、しっかりするのだ」

卑弥子と凪は思春達に駆け寄った

焔耶「くっ……………大丈夫だ」

思春「私もどうにか………」

桔梗「卑弥子殿………あれは!?」

桔梗が今一刀の陥っている状態確認した

卑弥子「あれこそ『存在能力の根源』…………『怨霊魂(おんりょうこん)』というものじゃ

今、ご主人様の身体は完全に『怨霊魂』に支配されているのだ」

桔梗「あのような化け物に等しいお館様に一撃を入れろというのか!?」

稟「無理難題もいいとこですよ？

今の一刀殿の素早さ、攻撃方法、力の強さはまるで野生の獣です」

一刀？「ウ"ウ"ウゥぅぅぅぅ………」

一刀は姿勢を低くして桔梗達を睨みつけた

思春「……………まるで狼だな…」

桔梗「っ!!!来るぞっ!!」

一刀？「んがあ"あ"ぁぁぁっ!!!」

一刀は再び奇声を上げながら襲いかかった

ﾌｫﾝ!!

思春「っと!!」

桔梗「くっ!!お館様………勘弁なされよ……」

桔梗は静かに『豪天砲』を構え狙いをつけようとしたのだが

一刀？「があ"あぁぁぁっ!!!」

一刀は先程より二倍近く速い速度で動き回り始めてしまった為

桔梗「くっ!!標準が合わない!!」

思春「桔梗殿！貴方は遠距離から援護して下さい！」

焔耶「今のお館を弓で仕留めるには『大陸弓兵隊』がいないと駄目です!!」

桔梗「…………分かった、では儂は援護に廻る」

ｺﾞｵｯｯ!!

桔梗は『龍走』を行い戦闘地から距離を置いた

凪「はああぁぁぁ………はぁっ!!!」

ｺﾞｵｯｯ!!

凪は一度に六つの『気弾』を放つのだが

一刀？「グウ"ぅぅぅぅ………」

一刀は凪が放った『気弾』を全て避けてしまった

凪「くっ!!今の隊長………かなりすばしっこいです！」

稟「思春殿！」

稟は策を思いついたのか思春を呼びつけた

思春「何だ？稟……」

稟「……………〃〃〃〃…〃…よろしいですか？」

思春「…………分かった、その役は私が適任だな……」

思春はそう呟くと凪と焔耶に近寄り

思春「二人共………一刀を少しの間引きつけられるか？」

と聞いた

焔耶「どの位だ？あまり長い時間は今の一刀では保たないぞ？」

思春「隙を作る程度でいい………出来るか？」

凪「お任せ下さい！」

焔耶「任せろ、思春！」

凪と焔耶は頷き一刀に立ち向かいに行った

思春「………………頼むぞ……」

稟が立てた作戦とは………

稟『お恥ずかしい話、思春殿の隠密の力に賭けるしか方法がないのです』

思春『つまり………凪と焔耶が一刀を引きつけ、その一瞬の隙をついて一撃を入れろと？』

稟『はい………申し訳ないのですが………』

思春『いや………策があるだけ楽になる、礼を言うぞ……稟』

思春「私に全てが掛かっているのか………」

思春が隙をを見つけようとしているなか、凪達は

凪「はああぁぁぁっ!!!」

焔耶「でやあぁぁぁっ!!」

卑弥子「ぬぅわっ!!」

一刀？「んがあ"あぁぁぁっ!!!」

悪戦苦闘を虐げられていた

果たして今後の修行の行方はどうなってしまうのか？

　　　　　　　　　　　……終……