No.552089 亡国機業物語 外伝2013-03-07 00:24:05 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1175 閲覧ユーザー数:1115 |
亡国機業物語 外伝 オータムの幼少期
時間軸は原作より13年前。ISが世界に発表される3年前である。
ヨハネスブルク郊外
ヨハネスブルクのベットタウンで沢山の一軒家、マンション、アパートが並ぶ中に小さな1階建ての家に3人の家族が暮らしてました。
その小さな家には母親と2人の娘が暮らしてます。
朝9:00
母親
「それじゃあお母さんは仕事に行ってくるからレイン、オータムの面倒は頼んだわね。」
レイン
「分かったよ母さん。ちゃんとオータムの面倒は任せておいてよ。」
母親
「いつも有難うね。こんど仕事の休みが取れたらみんなでケープタウンでバカンスにいきましょうね。」
レイン
「大丈夫だよ母さん。少ない休みの日をバカンスで使うと母さんが休めないじゃないか。だからバカンスは行けなくても平気だよ。」
母親
「気を遣ってくれなくてもいいのね・・・・。」
レイン
「気を遣ってなんか居ないよ。母さんがいつも必死で働いてくれるから、アタシたちは食べて行けるし、オータムだって学校通えるんだからこれ以上の望む物を考えたら、罰が当っちゃうよ。」
母親
「いつも貴女たちに迷惑かけて本当にごめんなさいね。」
レイン
「止めてよwww母さん!!そうやって自分を責めるのは・・・!!アタシたちは今の生活で満足してるんだから。」
母親
「有難うね。じゃあ仕事に行ってくるから、貴女も仕事頑張るのよ。」
レイン
「分かってるって♪いんじゃ行ってらっしゃい♪」
母親
「行ってくるわね。」
母親は娘に挨拶をして仕事へ行きました
2人の娘の名前は「レイン」と「オータム」です。
レインは姉で、オータムは妹です。
母親の名前は「フォール」です。
夫は娘がまだ幼い頃に病死しました。夫の死後、母親の「フォール」は娘2人を育てるために身を粉にして必死で働いて来ました。
娘の「レイン」はジュニアハイスクール卒業後、母親の事を想いハイスクールへ進学せずに働いてます。年齢の関係か正規雇用の職には就けずバイトで少しでも母親の負担を減らそうと日々頑張ってます。年齢は16歳。
レインは母親が作った朝食を食べ終え、家の鍵を掛けて職場へ向かいました。
ショッピングモールでレインは製品の荷運びや品出しの業務やっています。
その頃 ジュニアハイスクール
教室の片隅で怯えながら授業を受けている女の子がいました。
女の子の年齢は12歳で今年ジュニアハイスクールに入学した1年生です。
女の子は勉強が苦手で学力不振でした。エリート教育の思想が強いこの学校での授業を全く理解出来ず、学力の優秀な生徒から虐められ、先生からも「クラスの恥」という烙印を押されてました。女の子が虐めらても先生は見て見ぬ振りばかりでした。
最初入学した当初は「いっぱい勉強して沢山稼げる職業について、お母さんを楽にさせる」という母親思いの抱負を抱いてましたが、数カ月もたたない内にその抱負は薄れてしまい、いまは虐めに堪えるのに必死なのでした。
女の子の名前は「オータム」です。
オータムは心優しい女の子です。ネズミ取りに掛かったネズミを殺さずに、ネズミを逃がす位です。
なので生徒から殴られたり、罵られたりしてもひたすら我慢して堪えます。
オータムは人を殴ることは悪い人がやる事だと考え、殴り返すことはしませんでした。
ひたすら涙を堪えながら我慢してました。
虐められてえる事を家族に言うことが出来ません。なぜなら「お母さんやお姉ちゃんに迷惑かけたくない」という家族思いがあったからです。
オータム
「あと4時間で学校が終わる・・・・。」
オータムはいつも学校にいると時計を何度も見て、「早く終わって」と何度も小さな声で呟いてました。
昼食の時間になるとオータムは1人で学校の屋上へ行って、1人寂しく母親が作ってくれたサンドウィッチを涙を流しながら食べます。
「この学校には友達も話せる人は1人も居ない。みんな私の事を爪弾きにする」
辛い学校が終わり、ようやく家に帰宅します。
家はオータムの安らげる場所です。オータムが帰宅する頃には姉のレインもバイトを終えて帰宅し、オータムの面倒を見ます。
オータム
「ただいま・・・、あっ・・・お姉ちゃん・・・。帰ってたんだね。」
レイン
「おうかえりオータム。どうしたんだい?」
レインは妹の暗い表情で、何かがあったと感付きオータムに問いました。
オータム
「な・・・・・なんでもないよ・・・。」
レイン
「何があったんだよ?最近アンタの様子・・・・変だよ!?」
オータム
「だ・・・・・大丈夫だよ・・・。コレがいつもの私・・・」
しかし、レインの目を誤魔化すことはできませんでした。
レインに促され・・・ついにオータムは学校で虐められてることを告げました。
レイン
「どうして今まで黙ってたんだよ!?」
オータム
「ご・・・・・ごめんさい・・。お姉ちゃんとお母さんに迷惑かけたくなかったから・・・・・。」
レイン
「迷惑なんかじゃないんだよ。そうやって辛い事が有るんだったら1人で抱え込むのは良くない事なんだよ・・・。1人でそうやって辛いことを抱え込むと味方がいるのに、居ないと思い込んでしまい、さらにアンタ自身を苦しめることになるんだよ?お願いだからオータム、1人で抱え込むのは止めてくれよ?アンタは1人じゃないんだから・・・。アタシと母さんはいつでもオータムの味方なんだから。」
オータム
「お姉ちゃん・・・・。」
姉の優しい励ましにオータムは今までの学校で辛かった事を泣きながら吐いて、レインはオータムは優しく抱いて慰めてました。
レイン
「オータム、夕食の材料を買いにショッピングモールに行こうか?」
オータム
「う・・・・・うん!!」
夕方4:30
2人は夕食の材料を買いにショッピングモールへ行きました。
その時のオータムは姉と手をつないで仲良く楽しげな姿でした。
オータムは家族と一緒に居れる幸せな日々を送ってました。
その幸せな日々を奪う魔の手が徐々に近づいてくることも知らず・・・・。
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オリ主ではなく、原作で登場したオータムの幼少期を勝手な妄想で書いて見ました。 時間軸はレスポンス先にある私のオリ主の幼少期と同じで原作より13年前です。