アツい男のプロレス漫画。メキシコに武者修行に行かされていた若手プロレスラー・山本仁悟が主人公。5年ぶりに日本に呼び戻されたものの、所属団体は倒産。元社長夫人によって道場破りに行かされる羽目になったかと思ったら、アントニオ猪木ライクなライバル団体の社長に返り討ちに遭い、今度はそちらの団体で覆面レスラー「アグネス仮面」として働かされることに……といった具合に、あれよあれよとお話は展開。ヒラマツ・ミノルは「REGGIE」「ヨリが跳ぶ」など真っ向勝負なスポーツ漫画の名手として定評のあることころだが、随所にギャグを折り込むのもうまい。その持ち味が、プロレスという格闘技のテイストにばっちりマッチしていてやたら面白い作品となっている。たぶんプロレスはそんなに好きでないという人でも楽しめるんではなかろうか。
(小学館「ビッグコミックスピリッツ」で連載中)