No.968018

スマブラ Abandon World 24「戦闘! ガノンドロフ」

Nobuさん

魔王ガノンドロフとの戦いとなります。

2018-09-22 21:18:27 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:723   閲覧ユーザー数:723

 ガノンドロフとの戦闘が始まった。

 

「烈鬼脚!」

 ガノンドロフが闇の力を足に纏わせて空中から飛び蹴りを繰り出した。

 マリオとピカチュウはそれを回避し、ファイアボールと10まんボルトでガノンドロフを攻撃する。

「相手は飛び道具を持たないから、遠距離戦に持ち込んだ方が有利だ」

「そうか、ならば行け!」

 オリマーはピクミンに命令し、ガノンドロフにまとわりつかせた。

「ええい、邪魔だ! ……ぐっ!?」

 ガノンドロフはすぐに腕を振り払ってピクミンを払い落としたが、急に膝をついた。

「これは、毒か……!?」

 そう、先ほどオリマーが飛びつかせたピクミンは、毒を持っている白ピクミンなのだ。

 ガノンドロフは毒によって徐々に体力が奪われていく。

「くそっ、思うように力が入らない……」

「よし、今だ!」

「うぉぉぉっ!」

「ぐあっ!」

 攻撃しようとしたマリオを、ガノンドロフは連続蹴りで攻撃した。

 流石は魔王、毒を受けてもその驚異的なパワーは健在だ。

 オリマーは紫ピクミンをぶつけ、ピカチュウは10まんボルトを放ってマリオを援護する。

「ファイアジャンプパンチ!」

 そして、ガノンドロフが怯んだ隙にマリオは炎を纏ったアッパーでガノンドロフを吹き飛ばした。

 マリオは追撃を狙うべくガノンドロフを追い、

 彼に組み付いて至近距離から炎を纏った掌底を浴びせた。

「ぐあああああああああああ!」

 マリオの連続攻撃を受けたガノンドロフは叫び声を上げ、

 素早くマリオの組み付きから離れると闇のオーラを溜めた。

 すると、ガノンドロフの傷が見る見るうちに癒えていく。

「回復した!?」

「この程度の傷、俺にとってはかすり傷にもならんわ!」

「くそっ、ならばかみ……」

「甘いわ! 紫炎肘!」

「ぐあああああああ!」

 電撃を繰り出そうとしたピカチュウに、ガノンドロフが闇の炎を纏った肘打ちをぶちかました。

 強烈な一撃を受けたピカチュウは吹っ飛ばされた。

「ピカチュウ! 大丈夫か!」

「ちぃ、やりやがるな」

 ピカチュウはふらつきながらも何とか立ち上がり、先ほどの攻撃の隙を突いて電撃攻撃をする。

 

 戦っている最中で、マリオはふと思う。

「なぁ……ガノンドロフって、ハオスに簡単に操られる奴だと思うか?」

「俺はリンクじゃないから知らないが……

 少なくとも、プライドと威厳はあるから、そんな事はないと思う」

 確かにガノンドロフはトライフォースを手に入れてハイラルを征服しようとする野望はある。

 だが、彼にも悪なりのプライドがあり、他者に簡単に屈する事は許さないのだ。

 そんなガノンドロフが敵に操られるなんて、信じられない、とマリオとピカチュウは思った。

「とりあえず、話は後で聞こう!」

「雷打!」

 その間にガノンドロフが雷を纏った掌底を放ったが、

 マリオはアイスボールを放ってガノンドロフを凍らせて防ぐ。

 氷はすぐに砕け散ったが、直後にオリマーがピクミン達を投げてガノンドロフを攻撃する。

 ピカチュウは雷でガノンドロフを痺れさせた後に突っ込んで強烈な電撃を浴びせた。

「ガノン……お前、あんな女に従って何が嬉しいんだ?」

「決まっている、世界の全てを支配するためだ」

「だったら何故、彼女に従っている!

 お前だったら、あんな奴は無視するか、屈服させるかのどちらかだろ!

 あいつの手駒になってどうするんだよ!」

「……ぐっ」

「……(私の出番がないな)」

 マリオの説得を聞いたガノンドロフが動揺する。

 チャンスとばかりにマリオがさらに説得しようとするが、

 ガノンドロフの頭の中にハオスの声が響いてきた。

―何、こいつに惑わされているのさ。今のキミは、ボクの言葉しか聞こえないんだよ?

「ぐぅう……!」

「ガノン、そんな奴に惑わされるんじゃない! お前は! 小物じゃ! ないんだろ!?」

「ぐぅぅぅぅぅぅぅ……!」

 マリオとハオス、どちらの言葉を聞くか、ガノンドロフは迷っていた。

 マリオの説得が功をなしたのか、と思った時。

―……あいつの声は聴くな。

「ぐぁぁぁああああああああ……!!」

 ハオスの凄みのある声と同時に、ガノンドロフを強烈な頭痛が襲った。

 彼女の洗脳が強まり、それにガノンドロフが抵抗している証だ。

「ガノン!」

「俺は……俺は……うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 ガノンドロフは暴走しながら拳に闇のオーラを纏わせる。

 これは、ガノンドロフ最大の必殺技「魔人拳」の構えだ。

 そして、マリオに向かって魔人拳が放たれた、その時。

 

「うっ!」

 ガノンドロフが突然動きを止めたかと思うと、次の瞬間、ばたりと倒れた。

 一体誰がやったんだ、とマリオ達が攻撃をした方向を見ると……。

 

「待たせたな!」

「スネーク!」

 ダンボールを投げると同時に、麻酔銃を持った男が現れた。

 そう、先ほど麻酔銃を撃ったのは、伝説の傭兵、スネークなのだ。

「散らばった人達を探しに行ったのだが、まさかこんな事になるとはな……。

 ああ、もう、こいつは無力化してあるから」

「戦闘は終わった、ってか?」

 マリオの言葉に頷くスネーク。

「……スネーク、彼をどうすればいいのだ?」

「持ち上げられるか?」

「うむ」

 オリマーは紫ピクミンを何匹か引っこ抜いてガノンドロフを持ち上げる。

「ここにいると危険だから、安全な場所に運べ」

「安全な場所なら知ってるぜ。スネーク、そこまでの護衛を頼めるか?」

「傭兵は決して裏切らない、引き受けよう」

 スネークのおかげで、マリオ達は無事にガノンドロフをラストホープまで運び出した。

「それで、後は彼をどこに運べばいい」

「ついてこい」

 マリオはオリマーをアスティマがいる場所まで案内した。

「アスティマ、ちょっとこいつの様子を見てくれ」

「分かりました」

 マリオはアスティマにガノンドロフを預けた後、リンク達のところに歩いていった。

「さっきの金髪の女性は誰なんだ?」

「彼女の名はアスティマ、このラストホープを治めている人だ」

「つまり、ラストホープのリーダーなんだな」

「まぁ、そうなるな。リンク、カービィ、ただいま」

 話をしているうちに、マリオとピカチュウはリンク達と合流した。

 どうやら、こどもリンクとトゥーンリンクは完治したようだ。

「おー、二人とも元気になったか」

「うん、リンクお兄ちゃんとカービィのおかげでボク達はもう元気いっぱい!」

「どんなもんだい!」

 ドクターをコピーしたカービィがこどもリンクとトゥーンリンクの前に立ってえっへんと胸を張る。

「俺も手伝った、って事は忘れるなよ?」

「うん」

「じゃあ、アスティマの報告が来るまで俺達はしばらく待っていよう」

「そうだな」

 

―終わりましたよ。

 しばらくして、マリオの頭の中にアスティマの声が聞こえてきた。

 マリオ、リンク、スネークはすぐにアスティマのところへ行く。

「ガノンはどうなった!?」

「私がなんとか、ハオスの術を解除しましたのでもう大丈夫だと思います。

 しばらくすれば、起き上がるかと……ふぅ」

 ガノンドロフを元に戻すために力を使ったアスティマは、ぺたんと膝をついた。

 その数分後、むくりとガノンドロフが起き上がる。

「ん……ここはどこだ? 俺は一体、何を……」

「覚えていないのか?」

 どうやら、ガノンドロフはマリオ達と戦った事は覚えていないようだ。

 そこでピカチュウが彼に事情を説明する。

 

「まさか、この俺が奴に操られるとはな」

 自分のプライドをハオスに汚され、ガノンドロフは不機嫌そうな様子だった。

「それよりも、お前はあの戦いの事は覚えていなかったようだが、それ以前の事は覚えていないか?」

「覚えているぞ」

 相変わらず、ガノンドロフは傲慢な態度だった。

 それに対しリンクは眉間に皺を寄せるが、スネークは「まあ待て」と言い、

 ガノンドロフの話を聞く事にした。

 

 数日前の事だった。

『む……ここは、どこだ? 確か、次の次の次の試合に出る予定だったが……』

 気が付くと、ガノンドロフは何もない場所に飛ばされていた。

 ガノンドロフは空中スタジアムで行われる試合の準備をしていた最中だった。

『……? 誰か、人の声がするぞ……?』

 しばらくして、遠くから声が聞こえてきた。

 もしかしたら、他の人もこの世界に来ているのかもしれないと踏んだ

 ガノンドロフはそちらの方へ走っていった。

 すると、ガノンドロフは青い髪の女性と出会った。

『誰だ、貴様は』

『名前は、人に聞かれる前に自分から名乗るのが普通なんだよ?』

『……俺は、ガノンだ』

 ガノンドロフが女性に名乗ると、女性はくすりと微笑んで自己紹介した。

『へぇ、ガノンっていうのか。いい名前だねぇ。ボクはハオスだよ』

 ハオスと名乗った女性は、怪しい人物なのは間違いないと思い、ガノンドロフは彼女を警戒していた。

『ハオス。何故、俺は今、この世界にいるんだ。まさか、貴様が元凶なのか?』

『さあ?』

 単刀直入に言うガノンドロフを、ハオスは軽くあしらった。

 ガノンドロフはますます警戒心を強める。

『ふん、ならばもう貴様に用はない』

『待って』

『まだ何か言う気か』

 ガノンドロフは立ち去ろうとしたが、ハオスは制止をかける。

『ちょっと、キミに協力してほしい事があってね』

『ふざけるな、俺は誰とも協力する気は無い』

『まったく、釣れない奴だね。たとえ、キミにとって有利な事であっても?』

『……』

『ふふ、もうボクからは逃れられないよ』

 

「ここから先は全く覚えていない。まさか、あんな事が起きていたとはな」

 あのガノンドロフを洗脳する事ができたのだから、改めてハオスの力をマリオ達は思い知った。

 まだ、自分達は受けていないので何とも言えないのだが……。

「それで、ガノンはこれからどうするんだ?」

「お前達に協力する気はないが、あの女に従う事もしない。

 しばらくはここにいるが、俺の好きにさせてもらうぞ」

 リンクの言葉に、ガノンドロフはそう答えた。

 つまり、ガノンドロフとは一時休戦という事になるのだ。

「じゃあ、俺達も自分の好きにしていいんだな?」

「ああ……」

「なら、俺は引き続き、各地にいる人を探そう」

「おい、一人だけで大丈夫なのか?」

「伊達に傭兵をしていない身だ、安心しろ。では」

 そう言って、スネークはラストホープを去っていった。

 

「こうして仲間も順調に集まってきているんだし」

「しばらく、僕達は休んでていいかな?」


 
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