12月某日…唐突だが、リト達の住むアパートにまた人が増えた。
と言っても家出とかそんなんじゃなく、正式な理由でだ。
焔耶「と言うわけでここに住まわせて貰う事になった」
穏「よろしくお願いしますね~」
リト「おう、よろしく」
やって来たのは焔耶と穏。
二人は華琳の謎情報網から連絡を受け、このアパートの事を知った。
さらに二人は天ノ川に推薦入学することになり、丁度いいのでここに住むこととなったのだ。
ちなみに焔耶の兄は……華陀らしい。
だからって今回は出さないけどね!残ね「元気になぁああああぁああぁれぇぇぇええぇええええ!!」ぎゃー!?
リト「よっしゃもっとやれ!」
梨晏「わっ!?どしたの急に?」
リト「いや、言わなきゃいけない気がして…」
蓮華「穏まで学園に通う事になるのね。なんだか嬉しいわ」
穏「穏もです~。まさか蓮華様とまた会えるなんて~」
雪蓮「そういえば焔耶のお兄さんって華陀なんでしょ?」
焔耶「ああ。正直ここに住めてほっと
してる。…兄貴の針治療の練習の声を聞かなくてすむからな」
リト「仕方ないって。中の人的に叫ばないとキャラ立たないし」
焔耶「そうだな。あと、知っているか?ワタシの名字なんて獅子王なんだぞ?小中これでいじられてきたんだぞ!?どういう事だ…兄貴が華陀だから?勇者王だからなのか!?」
思春「メタいぞ貴様等。とりあえず荷物を中に運んで整理しよう。一つ荷物を持とう」
焔耶「あ、ああ…悪いな。じゃあこれを…」
穏「すみません冥琳様」
冥琳「私が運ぶのか」←でも持つ
雪蓮達は焔耶と穏と共に部屋に移動する。
積もる話もあるのだろう…あんまり男が関わるべきじゃない。
ぞろぞろと移動して行って、今いるのはリトと熟じ…じゃなくて祭と炎蓮と粋怜だけだ。
リトは煎餅を食べていると、まだ玄関に荷物が残っている事に気づく。
リト「ん?まだ荷物が残ってるぞ?」
祭「これはのう。学園の教師の荷物じゃ」
リト「ああ…人手不足だから、遠くからも人集めてるんだっけ」
炎蓮「そう言うことだな。ま、粋怜と雷火が教員として採用されるほど必死なんだろうよ」
リト「…え、なにそれ初耳?」
炎蓮「粋怜と雷火はこっちで教師することになってな。日本は給料も良いし、ここから近ぇし」
粋怜「自分も働けばいいじゃない、まったく…」
炎蓮「日本じゃ働いたら負けって言葉あんだろ?負けたくねぇから働かねぇよ」
リト「いや、既に負けてるよ。母親として」
祭「あ、そうじゃった。来る奴の内、半分は知り合いじゃぞ」
リト「え、それって…」
まさかと思いつつ期待するリト。
そう言えば前の世界で、あの人達教師だったしな、と今更ながら思い出した。
と、考えていた時、ちょうど訪問者が表れる。
紫苑「ごめんください」
璃々「ごめんくださーい!」
桔梗「なんじゃ。けっこう人がおるのう」
楼杏「ここ結構年期入ってるわね…」
燈「ほら、ここが新しいお家よ、喜雨」
喜雨「……まぁ、悪い所じゃない」
美以「にゃ?にぃにゃ!」
ミケ「にゃー!祭もいるにゃー!」
トラ「クンクン…美味しそうな臭いがすりゅじょ!」
シャム「にゃ~」
傾「こら、勝手に奥に…ああ、許可も無くせんべいを!」
総勢十一人…それを見て一言。
リト「祭さん、知ってる奴明らかに半分以上いるぞ」
祭「そうかの?」
静かなツッコミに祭は目を合わせようとせず明後日の方向を見る。
もしかしたらこの人、ちゃんと住人のチェックしてなかったんじゃないか?と思わず考えてしまうがそれは後でいいだろう。
そうしていると、 璃々がリトの方へ歩いてきた。
そしてそのまま足に抱き着いた。
璃々「おにーちゃーん!」
リト「璃々ちゃん、久しぶり。元気だった?」
璃々「うん!みぃちゃん達もいるしね、新しいお友だちできたの!」
リト「そっかそっか。それがあの子?」
璃々「うん!喜雨おねーちゃん!」
そうかそうかと璃々の頭を撫でるリト。
ふにゅ~、と垂れパンダの如くリラックスしてるとなんか癒される。
今リトのポケモン達が健康診断で居ないのでマスコットは今のところ彼女だろう。
などと考えていたら、璃々の母親である紫苑と桔梗と…眼鏡の人がやって来た。
紫苑「お久しぶり、リト君」
桔梗「背が伸びたんじゃないかの?」
リト「そんな短期間で伸びないって」
楼杏「ちょ、紫苑先輩!いつの間に若い男の子と知り合いになったんですか!?」
紫苑「ちょっとね♪」
リト「桔梗さん、この人は?」
桔梗「こやつは儂らの大学時代の後輩で斉藤 楼杏じゃ。いい年して彼氏の一人もいないんじゃよ」
楼杏「それ桔梗先輩も言えませんよね!?」
燈「あらら。それを言っちゃダメじゃない」
楼杏「燈先輩まで…」
リト「えと…」
燈「あ、ごめんなさいね?私は西園寺 燈。そしてこの子が愛娘の喜雨よ♪よろしくね?」
喜雨「……よろしく」
リト「ああ、よろしく」
燈「襲っちゃダメよ?」
リト「襲うか!?」
なんだこの人達、癖が強いぞ…!とか思っていると、ふと美以達四匹がいない事に気付く。
まさか外に出たんじゃと一瞬考えたが、すぐに居場所を突き止めた。
突き止めたって言うか何て言うか、リュウタロスとじゃれてただけだったのだが。
リュウタロス「はーい、猫パンチ~♪」←猫じゃらし装備
猫娘×4「「「「にゃー!にゃー!にゃー!」」」」
傾「なんとか収まった…」
リト「…あの人は?」
燈「彼女は私の同期の鈴蘭 傾。あの子猫ちゃん達のお母さんね」
傾「燈、わらわは母親じゃなくて保護者だ。この四匹の世話役であって…」
燈「ちなみに色んな意味で遊び人だから気を付けてね?」
傾「話を聞け!」
リト「今更だけどさ、このアパートどのくらい人入んの?」←突っ込む気0
祭「この程度なら余裕じゃの。意外とこのアパート広いんじゃよ」
リト「へー…」
なんか疲れてきたので今まで訊かなかったことを質問する。
そう、実を言うとこのアパートは結構広いのだ。
昔は別の学校の寮だったが、新築の寮ができてからは学生がそっちに住むようになり、使わない部屋が出てきて老朽化が進んでしまったが。
まぁ、実際このアパートの方が家賃安いし賄いも出るので特なのだ。
だが、現在では賄いは住民であるはずのデネブが一人でやっているのでどっちもどっちな感じだ。
それで納得したリトは椅子に座り、お茶を淹れた。
傾「………」
リト「…な、なんすか?」←お茶すすってる
何故かリトの股間を見てくる傾。
…さぁ、ここでさっき燈が言っていた事を思い出して貰いたい。
目の前の女性を彼女は遊び人と表現した。
遊び人とはつまりドラクエに出てくる職業の一つでよく賢者になったりするピエロやバニーガールの………え、違う?
…まぁ、あれだ、ひっかえとっかえ男を捕まえ【削除されました】するイメージの人だ。
つまり傾は…
傾「お前、股間かなりでかいな」
痴女なのだ。
リト「ブゥゥゥゥゥゥッッ!!?」←吹き出した
紫桔「「ッ!!」」←凄い勢いで振り返る
祭「ほう…♪」
炎蓮(オメェの勘当たってたっぽいぞ)
海蓮(はぁ…やっぱりねぇ…♪)
粋怜「へぇ…♪」
燈「あらあらまあまあ♪」
楼杏「ええええええッッ!?」←顔真っ赤
傾「汚いぞ」
リト「脈絡もなくあんたが変な事言うからだろ!?てかなんだよでかいって!?」
傾「そのままの意味だが?意味が分からないか?」
リト(前よりでかくなってたのは確認できたけど…。…まさか修行時代の漢方薬やらあやしい薬で!?おのれ、馬師父!)
傾「分からないのなら、言い換えて…巨こ」
リト「言うなよ!?ここにはまだ汚れを知らないチビッ子がいんだぞ!?」
璃々「じーっ」
璃々は無垢な目でじっとこっちを見ていた。
汚れを知らない彼女にはこの場は教育上良くないと、リトはリュウタロスに子供全員を部屋に案内するように言う。
一応一段落し、今度は燈が口を開く。
燈「傾が言う事は本当よ?大学時代に告白してきた人に『お粗末に用はない』って一蹴りしたんだから」
祭「ほうほう。それは確実性があるのう」
炎蓮「坊主。今から部屋で一発やるぞ」
粋怜「あたしも混ざっていーい?」
リト「何でだよ!?てか何で俺だよ!?」
傾「さっき他の部屋にいた奴らよりでかいからだろう?」
リト「いつの間に見に行った!?てか、なにあんた欲求不満!?」
楼杏「………」←リトをチラーミィ
紫苑「まぁ…やっぱり若い娘達の方がいいのね…」←ちょっと泣き真似
桔梗「儂には魅力がないのかの?」
リト「んな訳あるか!?俺が言ってるのは遊びや冗談で誰かを抱くつもりは無いって言ってんだよ!」
全「「「………」」」
リト「遊び半分でしてもその人に迷惑だし、それに人は選びたいし…。あ、別にあんた達に魅力がない訳じゃないから!むしろ逆にドキドキするって言うか……ってどったの?」
なんか若干恥ずかしい事言ったぞコイツ…だが、予想外にもこの場にいる女性には受けがよかったらしい。
なにせ、十人十色のリアクションしてるし。
紫苑(もう…そんな事言われたらますます…♪)
桔梗(体が少し火照っとるの…)
祭(いかん……頬が緩む…)
炎蓮(ヤバイ……俺も堕ちそうだ…!)
海蓮(やっぱりいい男だねぇ…)
粋怜(真っ直ぐで可愛い…♪)
燈(素敵ね…♪ちょっとドキッってしちゃったわ♪)
傾(……自分がいい始めたのに恥ずかしくなってきた…)
楼杏「な、何でも!?(年下…いいかも…)」
ま、全員が全員でリトの事を凝視してる事に変わりはない。
そのせいで、リトは軽く引いている。
リト「(なんか草食動物の気分になってきた…ん?)そういやまだ一人分荷物残ってるけど?」
紫苑「あら?そう言えば…」
傾「アイツ、後から行くって言ってたけど…まさか…」
一方その頃…アパートから約60メートル離れた場所では…
風鈴「あれ…?こっちだっけ…?」←地図逆さにしてる
いい大人が迷子になってた。
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XXX「…そういえば香風って一刀の事なんて呼んでるんだっけ?」
一刀「いや、俺は英雄譚の方の俺じゃないから知らないぞ?」
XXX「むぅ、名前呼びか、兄呼びか。…英雄譚やってないからわかんねぇぞ!という訳で知っている人がいたら教えてつかーさい!『九話:教師陣+αは胸囲が脅威でもう大変』。次回は若干シリアスだよ!」