試合を終えてセシリアはシャワーを浴びていた。
「今日の試合・・・負けてしまいましたわ。」
(-織斑一夏―)
セシリアは小さい頃のことを思い出していた。
(父を、母の顔色ばかり伺う人だった。私はそんな父を見て『将来は情けない男とは結婚しない』と言う思いを幼い頃から決めていた。母は強い人だった。私の憧れだった。三年前に事故で他界した。どうして両親があの日、一緒だったのかそれはいまだにわからない。手には莫大な遺産が残り、それを求めてたくさんの金の亡者達が私の元に寄ってきた。私はそれを守るために努力した。第三世代装備ブルー・ティアーズのテストパイロットに選抜され、稼動データと戦闘経験を得るために日本にやってきた。そして・・・)
「織斑・・・一夏・・・」
トクン・・・・トクン
―彼を・・知りたい
「本当に・・・負けてしまいましたわ。」
シャワーの出す水音がその部屋にひびいた。
「では、一年一組代表は織斑一夏君に決定です。一繋がりでいい感じですね~。」
ま、当然の結果か。
休憩時間、セシリアが一夏に話しかけてきた。
「あ、あの一夏さん。」
「ないんだい、オルコットさん。」
「セシリアでいいですわ。それとすみませんでした。」
「いいよ、こっちも悪いんだし、お相子だよ。」
「そう言っていただけるとありがたいですわ。」
カシャ
「え?」
「ごめん、今いい顔してたから。」
「あ~、セシリアだけずるい。」「織斑君、私も撮って。」「私も私も。」
「静かにしろ馬鹿ども。授業を始めるぞ。」
その日、セシリアが素直になった日になった。
だが、そんな微笑ましいときに、ペドレオンクラインが一ヶ所に集まっていた。
夜、一夏は箒とセシリアと一緒に食事を摂っていた。
「相変わらずよく食うな。」「そのお腹のどこに入るのですの?」「まあよく動くからな。」
そのとき、コップの水が波と立てる。波は次第に大きくなりやがて・・・・
ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
あまりの衝撃に生徒達は悲鳴を上げる。
「なんだ!」「一体何が。」
まさか・・・来たのか!奴らが。
『生徒の皆さん、シェルターに避難してください。』
放送が流れ、生徒達は避難する。
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一夏に恋したセシリア。食事を共にしてたが・・