No.454540

見た目チンピラな善人の悪魔生活

栗坊さん

どうかよろしくお願いします。

2012-07-17 07:41:21 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3847   閲覧ユーザー数:3650

4.異変の始まり

 

 

 

 

 

刑夜side

 

……ん、………アァ………

 

ここはオレの家か……

何でここにいるんだ?

……確かオレは……あの時……

 

あの女にやられた腹を確認してみたが、

 

「!?………傷が………ねぇだと?」

 

腹には傷どころか痕も無かった

 

じゃあ、あれは夢だったのか

いや、あれが夢だったらは鮮明に覚えてるはずがねぇ

そうなればどこの誰かがここまで運んだことになる

 

………一体どこの誰だ………

 

「チッ、考えるだけ何もでやしねぇ」

 

考えるのを諦めたオレは時計を見てみた

 

「………やべぇなぁ、…………遅刻だ」

 

本来なら慌てるはずが、いつも以上に体がダリィ

頭がうまく働かねぇ

 

そんな状態だが何とか動いて支度を始めた………

 

 

 

なんとか目が覚めてきたが、それでもダリィし、太陽がもっとうっとおしい

一体全体どうしたってんだよ、ホントにムシャクシャしてくるぜ

 

そう思いながらも学校に着いてみたら案の定もう校舎には誰もいなかった

 

完全に遅刻だなぁ、気が引けるぜぇ

 

もう諦めて教室に向かい、そして入ってみたらほかの全員がこちらを見てすぐに動揺しだした

………もうわかってんだよ、不良と認識されてるオレが遅刻したら何かやってんじゃねぇかと思われんのは

 

「遅れてすんません」

 

そう言いオレは自分の席に行き、座る

はぁ~~、この後のことを考えると、気が滅入るぜぇ

 

 

午前の授業が全て終わり昼休みにはいっているが、オレは今すごく精神的に滅入っている

何故ならこれまで教室のやつらだけでなく、ほかのやつらにも絶賛距離をおかれてるんだよ

これには流石に傷つくは~

 

 

今の刑夜は体のダルさで苛ついており、元々悪い目つきがさらに悪くなっているので、みんなに怖がられているんです By作者

 

 

…………何か言われた気がしたが、気にせずにいるとなんか必死に伝えようとしているイッセーとそれに戸惑っている松田と元浜が目に入った

 

それが気になりオレは三人の元に向かった

 

「オイ、今度はどうしたんだよ」

 

「!?刑夜!?なあお前なら夕麻ちゃんのことを覚えてるよなあ!?」

 

声をかけると気づいたイッセーがオレにあの女のことを聞いてきた

 

………どういうことだ?

覚えているかだと?

 

「……あぁ、覚えているがどうしたんだよ」

 

「ほら!刑夜は覚えてるだろ!」

 

オレが言ったことを聞いたイッセーはまた二人に訴えかけた

だが二人は、

 

「て、言われても知らねえよ俺は」

「俺も松田と同じだ」

 

否定の言葉を言った

……二人の言いようだとあの女のことを覚えてるどころか、元から知らねぇようだな

どういうこったぁ?

なんでオレとイッセー意外のやつらはあの女のことを覚えてねぇんだ?

 

しばらく三人が言い合っていると、廊下が騒がしくなってきた

何なんだと思いながら見てみると、騒がしい訳がわかった

 

どうやら、二大おねえさまといわれてるその一人、リアス・グレモリーが上の階から降りてきているようだ

それがわかったオレはどうでもよくなった

……アァ?何冷めてんだと?

んな事どうでもいいんだよ

いちいち通るだけでテンション上げられっか

 

「おおっ!リアス先輩だ!」

「キャアッ!いつ見てもステキィッ!」

「キャアアァァ!おねえさまーーー!!」

 

アァ~~~~~、うっせぇよ!どいつもこいつも!

ほかのやつらがうっとおしい中、ふとオレはグレモリーを見てみた

 

 

その時、オレはやつに違和感を感じた

 

 

グレモリーは周りにいるやつらと雰囲気が違った

そう……人とは違う感じなのだ……

なんだこの感じは……明らかに違ぇ……

見た目じゃねぇ、……中身が違うんだよ……そう禍々しいんだよ

 

そのことに眉を顰めてグレモリーを見ていると、やつと目が合い、

 

 

やつはオレに向かって笑ってきた……

 

 

「ふふっ」

 

「…………」

 

対してオレは目を細めた

 

「おい、どうしたんだよ刑夜?」

 

「そうだぞ、いつも以上に顔が怖くなっているぞ」

 

イッセーを除いた二人が聞いてきたんでそれにオレは

 

「……何でもねぇよ」

 

そう答えて自分の席に戻った

 

 

 

 

----あれから数日が経ち己の異常を確認して大体把握していた

まずは、夜になれば元々本調子になっていたが、それがさらに跳ね上がっていた

あの日以前でもそうだが今ではそれ以上だ

 

だがその代わりなのか昼はかなりダリィ

そして太陽が前よりもうっとおしくなった

 

そのほかには気配がわかるようになった

そのおかげなのか学校でグレモリーと同じ違和感をしたやつらを複数確認した

……その中にはイッセーのやつもいたがな

…………なんで気づかなかったんだオレは…………

 

あの日からオレや周りが変わった……

今のところそれくれぇしかわかってねぇ

何か面倒なことになりそうな気がするぜ

何もなければいいけどよぉ

 

 

んで今は夜になっていて、オレは外を歩いている

何故だか知らねぇが、疼くんだよ……体が……

あの日のように何かが起きるのがわかっているかのように疼いてきやがる

 

そうして歩いていく内に、オレが二度目の死を迎えたあの公園にいつの間にか辿り着いた

 

「……チッ、へんな感じがするぜ」

 

それからしばらく公園を眺めていると

 

「あれ?……刑夜?」

 

イッセーがやって来やがった

 

「んだよ、イッセー。テメェ、こんな夜遅くどうしたんだよ」

 

「俺は松田ん家でエロDVDを遅くまで見ててもう帰るところだったんだけど気づいたらここにきてた」

 

…………聞くんじゃなかった…………

 

「……聞いたオレが馬鹿だった」

 

なんでそんなもんを見てんだよ遅くまでよぉ

 

「ホントに好さをわかってねえよな刑夜は」

 

「わかりたかぁねぇよ」

 

そんな話をしているとその場の空気が一気に変わった

 

オレはこの凍るような感じがなんなのかわかった

 

 

これは…………殺気だ…………

 

 

それを理解した瞬間、オレの疼きがさらに強くなりだした

それだけでなく、オレは中から何かが噴きあがる感じもした

 

オレがその衝動を抑えていると突如、

 

 

「これは数奇なものだ、こんなところで貴様らのような存在に出会うのだからな」

 

 

この場にそぐわない男が現れた

 

なんだこの男は、そしてこの雰囲気…………あの女と同じだ…………

 

イッセーのやつが震えていやがるがそんなものどうでもいい

もう耐えられねぇ…………、

 

 

 

 

…………引き裂いてやる…………

 

 

 

side out

 

一誠side

 

いきなり現れた男に俺は混乱した

いつからそこにいたのか全くわからなかったんだ

その男に恐怖を感じた

俺は男から逃げようとするがこの死ぬような感覚によって動けずにいた

それでもなんとか後ろにやっと下がれれば

 

「逃げ腰か、それでもいいがな」

 

男は逃がさまいと構えだす

それをどうするかするためにさっきから黙っている刑夜に顔を向ける

 

向けてみると刑夜は顔を伏せてじっとしていた

これを確認して刑夜も駄目だと思ったが突然

 

「イッセー……、離れてろ……」

 

刑夜がそんなことを言ってきた

 

「な、何言って」

 

俺が言う途中で刑夜が顔を突然上げて

 

「!?」

 

俺はそれにさっき以上の恐怖を抱いた

何故なら…………

 

 

 

「離れてろっつってんだよ…………」

 

 

 

…………刑夜の目は紅くギラついていて、その顔は狂ったように笑っていたんだ

 

「っ!?あ、ああ、わ、わかった」

 

何とか声をだした俺はその場を急いで離れた

 

「待て、逃がすとでm「なぁ、おい」……何だ貴様は」

 

あの男が俺を追いかける前に刑夜が声をかけて止めた

そして刑夜は……

 

 

「ちぃと、…………殺り合おうぜ」

 

 

男に向かって駆け出した

そのスピードは俺が出す全力を軽く超えたものだった

 

それに対して男は、

 

「愚かな、自ら死を選ぶか」

 

余裕をみせながら背中から黒い翼を生やして空を飛んだ

あれは夕麻ちゃんと同じ翼!

このままだと刑夜が殺される!

そう思って見ていた俺だが俺が思っていたこととは全く違った光景が広がっていた

 

空に浮かんでいる男が作り出した槍は刑夜を突き刺そうと投げられるが、刑夜はそのスピードよりも速く避けて接近していく

男はそれに構わずまた槍をなげつけているが刑夜はそれを悉く避けていく

俺はそれが信じられず逃げることを忘れて目が離せなくなっていた

そして刑夜はついに男の近くにまでくると男に向かって跳躍した

そのスピードも速く男もそのスピードに驚いていた

 

「何っ!?」

 

驚いている間に刑夜は跳躍を利用した回し蹴りを繰り出した

 

「ぐおっ!」

 

男はその蹴りを喰らい吹き飛んだ

それでもあまり効かなかったのかすぐに男は体勢を整えて怒りの表情を露にした

 

「はぐれ如きがぁ!調子に乗りおってぇ!」

 

それに地面に着地した刑夜は

 

「……ハハ、………ハハハ、…………クハハハハハ、アーハッハッハッハッハッハッ!!」

 

先ほど以上に狂ったように大笑いしだした

それを見た俺はさらに恐怖した

刑夜はあんな狂ったようなやつじゃない、今までそんなことがなかったから信じられなかった

 

そして戦いは進んでいく

 

「嘗めていたが、今度はそうはいかんぞ!」

 

そういい男は構え直し、

 

「ハッハー!!」

 

刑夜も構えだす

 

両者が睨み合ってしばらく経ち二人が動きそうとした瞬間、

 

 

男の槍を持っていた方の腕が突然爆発した----

 

 

「ぐぅっ!」

 

「その子たちに手出ししないでちょうだい」

 

その後声が聞こえて、その声がした方を見て見ると、いつの間にか男と刑夜の間にあの紅い髪をたなびかせて立っている、リアス先輩がいた

 

「……その真紅の髪、まさかグレモリー家の者か」

 

「リアス・グレモリーよ。ごきげんよう、闇に堕ちた天使さん」

 

い、いつの間に……全然気づかなかった

 

「まさかこの町はグレモリー家の管轄だったとわな」

 

「そうよ、だからこそあなたたちの勝手にはさせない」

 

「次期当主が動くということはそやつらはグレモリー家の眷属か、襲ってしまったことは詫びよう。だが気おつけるのだな、下僕を放し飼いにしておれば、私のような者が始末してしまうかもしれないからな」

 

「ご忠告感謝するわ。でも、私の方もまたこんなことがあれば躊躇無く潰すから覚悟してね」

 

顔は笑ってるけど目が笑ってないから怖え~

 

「ふん、まあ良い、ではなグレモリー家の次期当主よ。わが名はドーナシーク。また遭い見えることがないことを願う」

 

そういいあの男は飛び去っていった

これで終わったと思った瞬間、また空気が一変した

 

「…………」

 

その原因は刑夜だった

刑夜は邪魔されたせいなのかリアス先輩を睨んでいたって、何やってんだあいつは!?

 

「邪魔してわるかったわね。でも、あのままだとあなた、やられてたわよ」

 

リアス先輩は刑夜の睨みに怯むことなくあいつに話しかけていた

す、すげぇ~

 

二人が睨みあい(刑夜が一方的にだが)しばらくするとその状況は呆気なく終わりを迎えた

 

それは突如刑夜が倒れることによってだった

俺は突然倒れたことに驚き刑夜の元に走った

 

「刑夜!大丈夫か!」

 

声をかけてみて反応がなかったこと焦りながらよく見て見ると、どうやら気絶しているようだった

 

「兵藤 一誠くんね」

 

突如リアス先輩が俺に話しかけてきたので俺は

 

「は、はい!」

 

ガチガチになりながら声を上げてしまった

二大おねえさまの一人に声をかけられたので俺は緊張してしまった

 

「悪いんだけど、彼は私が何とかするから、今日はもう遅いから家に帰りなさい」

 

「い、いえ。先輩じゃあ彼は重いと思うんで俺が何とかしますよ」

 

リアス先輩では刑夜は運べないと思い俺は好感度を上げることも考えてそう言ってみたが

 

「私は大丈夫よ。後、後日に使いを出すからその時にまた会いましょう」

 

きっぱり断られた

なんとか言おうと思ったがさっきのこともあり、仕方なく俺は急いで家に向かって走った

刑夜のことを少し気にしながらも

 

side out

 

リアスside

 

一誠が去っていったのを確認した私は先ほどから倒れている凶月 刑夜に目を向けた

初めて彼と会った時と同じようになっているが状況が違う

前は死に懸け、今回は力の使いすぎか何かだろう

それよりも彼には驚かされてばかりだわ

堕天使相手に怖気付くどころか逆にやり合ってみせた

さっきやられるだろうと私はいったが本心ではやられるとは思わなかったわ

それにあの動き、祐斗と同じくらいの速さだったわ

どこまで楽しませてくれるのかしら

ますます興味が湧いてくるわ

 

さてとそろそろ彼を運ばないとね

 

「小猫」

 

「……はい」

 

私は眷属の一人である塔城 小猫を呼び出す

 

「彼を運んでくれないかしら」

 

「……わかりました」

 

そう言い彼女は彼を担いだ

 

「じゃあ、彼の家に向かうわよ」

 

「……はい」

 

そうして私たちは彼の家へ歩き出した

 

side out


 
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