No.442394

【勝手に】真・恋姫†妄想 もしもあの三人が義姉妹だったら?【続き】#2

一郎太さん

という訳で、狭乃 狼様の一発ネタを勝手に連載ものに。
どこまで書けるか分からんが、やってみる。

※このシリーズはすぐ下にある【次の作品へ】から順に進んでいきます。

2012-06-27 01:14:28 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:8836   閲覧ユーザー数:5787

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例えばの三姉妹。 #2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪蓮・華琳・桃香の桃園の三姉妹と旅をすること数日。俺の勝手な推測からの結論ではあるが、いくつかの事がわかってきた。

 

「一刀ー暇ー」

「暇だよー、ご主人様ー」

 

まず、登場人物の根本的な性格は何ら変わってはいない。雪蓮は奔放に、桃香はぽややんと。

 

「旅をしているのだから暇なのはいつもの事でしょう?もう少し落ち着いてちょうだい」

 

間に挟まれた華琳は真面目な性格からか、板挟み状態。

 

「それより一刀、貴方が『天の御遣い』だという話だけれど」

「あぁ、少なくとも、この大陸の人間ではないよ。でも、俺の知識が有用に使える部分はけっこうあると思う」

「えっ?」

「えっ?……そういう話じゃなかったのか?」

「いや、ちょうどその事を言おうかと思っていたの。何よ、天の術で人の心でも読めたりするの?」

 

そんな事が出来たら、魏にいた頃にあんなに苦労はしていないよ。

言いたくなる心を押さえつけ、なんとか別の理由を探り出す。

 

「いや、そんな事は出来はしないよ。ただ、華琳の性格から考えて、役立ちそうな事を教えろとか言うのかと思ってたんだ」

「あら、たった数日でこの曹孟徳の心を見抜いたつもりなの?軽く見られたものね」

「そんな訳ないだろう。俺が勝手にそう思っているだけだ」

 

選択肢をミスったようだ。どの世界でも、華琳は恐ろしい。

 

 

 

 

 

 

次に、時間はやはり、俺がこの外史に初めて飛ばされて来た頃に戻っている事だ。3人の会話には『黄色い布を身に着けた賊』という言葉が何度か登場している。『黄巾党』と呼んでいないという事は、まだその認知度が高くはない事の証左だろう。

 

「でも、あいつらは群れているだけで、てんで強くもないのよね」

「そうね。でも所詮は賊に堕ちた者たちよ。それほどの武を有しているのなら、賊になど堕ちはしないわ」

「お姉ちゃんたちだからだよぉ。私には武なんて出来ないもん……」

 

ちなみに、彼らの身体能力も(そしておそらく知的能力も)他の外史と変わらない。初対面の時にもその武は見たし、立ち居振る舞いも、過去の外史のそれと同じだった。

 

そして、3つ目。これが最も意外だったのだが、俺の記憶が継承されている事だ。この外史に来た頃は三姉妹の登場による驚きでそんな事を考える余裕もなかったが、今ならしっかりと状況が理解出来る。

 

「どうなってんだ……?」

 

初めて訪れた外史で愛紗や鈴々と出会い、左慈や于吉に狙われた事。魏に訪れて、華琳と離れ離れになった事。呉に降り立ち、彼らの父となった事。蜀に降り立ち、三国を統一した事。他にも――――。

 

「……けっこう凄い経験してんな、俺」

 

様々な経験は、累計すれば100年などとうに超える。それなのに、混乱する事も、記憶を混同する事もないのは、ここが外史だからなのだろうか?……いや、他に考えても俺の頭で分かる訳でもないし、そういう事にしておこう。

 

そんなこんなで旅を続ける事しばらく。

 

 

 

 

 

 

「あらあら、酷い有様ね」

「なに呑気に言ってるのよ」

「そうだよ!早く怪我人の手当をしないといけないよ、お姉ちゃん!」

 

訪れたのは、荊州のとある街。家屋は打ち壊され、人々は怪我に苦しんでいる。

困ったように呟く雪蓮は、その瞳に殺気を滲ませ、長姉を諌める華琳も同様だ。桃香は純粋に住民たちの心配をしている。

悲愴と絶望をその顔に浮かべる人たちに、雪蓮が代表をして声をかけた。

 

「ちょっといいかしら――――」

 

***

 

「――――で、こうなったと」

「何か言った、一刀?」

「なんでもないよ、雪蓮」

 

動ける住民で結成した対賊部隊。最前線には俺と雪蓮。雪蓮と稽古をして気づいたが、呉の外史で祭さんや思春たちに鍛えられた経験はそのまま引き継がれているらしい。他の外史ではほとんど初期状態に戻っていた武力も、そのまま残っていたのは幸いだ。

 

「精々1000人程度でしょう?そんなの私と華琳と貴方がいれば終わるのに」

「駄目だよ。街の人達が自力で自分たちの街を守れるって意識を持てるようにしないと」

 

それなりに腕力のある若い男たちは俺達と共に。他の者たちは、華琳の指揮の下、多対一で賊と当たる事になっている。ちなみに桃香は役に立たないので応援係だ。

 

「それは分かるけど、私も暴れたいのよ」

「それも分かるけど、いまは駄目」

「ケチー」

 

俺達の視線の先には、血気盛んな賊がおよそ1000人。

 

「とりあえず、俺達は邑人たちを手伝う立場なんだから、ほどほどにな」

「はーい。でも、物足りなかったら、一刀で発散させてもらうわよ?」

 

……そっちの体質もそのままなの?

 

 

 

 

 

 

賊の討伐などという盛り上がりのない描写も必要ないだろう。気づけば雪蓮が賊の頭領を討ち取り、華琳が指揮をして、残った賊たちを殲滅している。

 

「おかえりなさい、ご主人様。ご主人様も強いんだね」

「雪蓮や華琳ほどじゃないよ。ただいま、桃香」

 

街へと戻れば、末妹の桃香が俺達を迎えてくれた。彼女の背後を見渡せば、軽傷を負った男たちの手当に奔走する女性たちの姿。

 

「ご主人様の言った通り、まずはお湯で傷口を洗ってから手当をしているの。ご主人様って、ホントに物知りなんだね」

「ホントはちゃんと消毒をしたいんだけどな」

 

粗悪な武器でつけられた傷は、容易に化膿する。効果のほどは分からないが、やらないよりはマシだろう。桃香は俺の指示に、ちゃんとしたがってくれているようだ。

 

「御遣い様、ありがとうございます!」

「いえ、俺達は手伝っただけですよ。命を懸けて街を守った若者を褒めてやってください」

 

街の長老に頭を下げられる。どうやら太守は逃げてしまったらしい。予想はついていたが、それでも腹立たしい事に変わりはない。

 

「戻ったわよ。ちゃんと仕事してる、桃香?」

「ちゃんとやってるよ、華琳お姉ちゃん!」

「本当かしら?貴女の事だから、どこかで失敗をしていそうだけれど」

「ぶー、ご主人様に言われた通りにやってるもん」

「はいはい」

 

いつの間にか、華琳も戻ってきていた。相変わらず手厳しい。そこが可愛いところでもあるんだけど。

 

「何か言ったかしら?」

「いや、なんでもないよ」

 

そんな会話をしていると。

 

「御遣い様。どうかお願いがあるのですが――――」

 

長老が、いきなり頭を下げ始めた。

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

という訳で、やっちまった。

 

どの程度まで改悪していいのか分からんが、いけるとこまでやってみる。

 

ド短期で終わらせようと思うので、まぁ、適当に読んでやってください。

 

 

ではでは。

 

 

 

 


 

 
 
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