~入学式から2週間が経過~
結局あれから1週間経った今も部活を決められないままであった
~休み時間~
バンッ!
正樹
「あ~!もうどうすんだよ!」
正樹が机に部活動勧誘のチラシを叩きつけながら言ってきた
正樹
「どうするって言われても・・・」
すると前のほうから
和
「え!?まだ決めてなかったの?もう学校始まって2週間経ってるよ?」
真鍋さんの声が響き渡ってきた
どうやら平沢さんと話しているようだ
唯
「でもでも、私運動音痴だし文化系のクラブもよく分からないし・・・」
和
「はあ~・・・・・・・・・こうやってニートが出来上がっていくのね・・・」
唯
「部活していないだけでニート!?」
正樹
「おいおい、まだ平沢も決めていなかったのか?」
唯
「うん・・・」
和
「『平沢も・・・」ってまだ正樹君たちも?」
泰広・正樹
「「ご名答です|(だな)」」
~昼休み~
唯
「とりあえず軽音部ってところに入部してみましたっ!!」
和
「へぇ~・・・・・・・・・で、軽音部ってどんなことするの?」
唯
「さあ?」
泰広
「え?それで大丈夫?」
正樹
「おいおい、泰広の言うとおりだ。大丈夫かそんなので?」
唯
「でも、軽い音楽って書くから、きっと簡単なことしかやらないよ!口笛とか」
和
「なにそのやる気のないクラブ」
正樹
「音楽よりそんな意志で入部のお前が軽いわ」
泰広
「まあいいや、で、軽音部って言うのは簡単に言えばバンドを組んでギターやドラムなどを使って学園祭で演奏したりする部だよ」
次の瞬間地球のマントルに亀裂が走ったような発言をした
唯
「えー?私ギターなんて弾けないよ?」
ガクッ!
正樹
「おいコラ、泰広の説明に謝れ」
和
「じゃあ何なら弾けるの?」
真鍋さんがそう尋ねると・・・
唯
「カ、カスタネット?」
和
「すごく似合うわ」
正樹
「ヤバイ、腹痛いwww」
上から真鍋さん、正樹がそう言った
カスタネット・・・・・・か・・・
意外と似合うかもしれない
唯
「お願い和ちゃん!放課後一緒に断りに行くのついてきて!!」
平沢さんが泣き目で真鍋さんにすがりついてきた
和
「無理よ、私放課後は生徒会で忙しいし・・・・・そうだ、代わりに泰広君たちに頼めないかしら?」
俺は正樹とお互い顔を向かわせた
泰広
「俺はいいけど、正樹は?」
正樹
「俺もいいぜ?俺軽音部ここにあるの知らなかったから少し見学してみようと思うが、お前はどうだ?」
泰広
「いいよ、俺も軽音部少し見てみたいし・・・」
唯
「ありがとう~!やっくん!まーくん!」
和
「じゃ、唯のことよろしくね」
正樹
「はいよ」
~放課後~
俺は正樹と平沢さんと一緒に音楽室前まで来ていた
しかし入ろうとした瞬間平沢さんが・・・
泰広
「ど、どうしたの?」
正樹
「具合でも悪いのか?」
唯
「いや、メイクをした怖い人が襲ってきたらどうしようかって思って・・・」
泰広
「だ、大丈夫だよ、そんな人はいないよ・・・多分」
正樹
「アホか、どんなヴィジュアル系バンドなんだよ・・・」
俺が思いつくのでも昔のDir en greyとX JAPANとか外国のarch enemyぐらいしかいない・・・
まあ確かに俺が音楽にまだまだ疎いってのもあるけど・・・
ガチャ!
音楽室から、カシューチャをつけた女子生徒が出てきた
??
「もしかしてあなた入部希望の平沢さんじゃない?」
唯
「あ、あの、実は・・・」
??
「ギターがすごくうまいんだよね!?来てくれるの待ってたよー!!」
泰広・唯・正樹
「「「(あらぬ尾ビレがついてる!?)))」」」
すると、カシューチャさん(仮)の視線がこちらに変わり・・・
??
「ん?そっちの・・・」
正樹
「ああ、俺たちは軽音部を見学しにきたんだ」
??
「みんなー!!入部希望者が来たぞー!!」
聞いていない・・・
??
「本当か!ようこそ軽音部へ!」
???
「歓迎いたしますわ~っ!!」
??
「よしっムギお茶の準備だ!!」
ムギ|(仮)
「はいっ」
和
「(ど、どうしよう・・・・・辞めるって言いづらい)」コソコソ
正樹
「(早めに手打っとかないと後が大変だぞ)」
和
「(う、うん・・・)」
??
「さあ3人とも座って!!」
???
「どうぞ、召し上がって」
そう言って、ムギさん|(仮)がケーキと紅茶を出してきた
というより、俺たち軽音部に来たんだよね?
普通ギターとかベースとかドラムとかキーボードとかで練習しているものじゃないのか?
何でそういう所にケーキが出てきたんだろう?
しかし隣を見ると既に平沢さんと正樹は食べ始めていたので
俺も食べることにした、残すのも失礼だし
和
「い、いただきます」
パクッ
・・・・・
泰広
「美味しい・・・・・・」
甘いものが苦手な俺でも全然食べることが出来た
多分かなり高級なものであることがすぐに予測がついた
??
「・・・それで、平沢さんはどんな音楽が好きなんだ?好きなギタリストは?」
唯
「あっ・・・あ、あの、じっ、じっ・・・」
??
「ジミー・ヘンドリックス!」
??
「おぉ~!」
唯
「いえっ!じっ、じっ、じっ・・・」
??
「ジミー・ペイジ!?」
唯
「ち、ちがっ、じっ、じっ・・・」
??
「ジェフ・べック!!?」
唯
「あぅ~・・・」
??
「そっか~!ジェフ・べックか~」
その人誰だ?というよりも今まで出てきた奴誰1人も知らない
???
「どなた?」
そうムギさん(仮)が言う。どうやらムギさんは知らないらしい
??
「『ロックギタリストには2種類しかいない。ジェフ・べックかジェフ・べック以外だ』と言われている、常に新しいサウンドを追求する挑戦的なギタリスト!」
丁寧に説明をした黒髪さん(仮)
どうやらそのジェフ・べックとか言う人はすごいお方らしい
??
「さっすが~!渋いね、平沢さん!」
唯
「あ、あは、あははは・・・・・」
既に平沢さんは壊れかけていた。
仕方ない、ここは俺が一肌脱いでみよう、もう見てられない
泰広
「あ、あの~」
3人
「「「???」」」
軽音部の3人の視線が俺のほうに集まる
あんまり凝視しないでいただきたいもんだ・・・緊張する・・・
唯
「ひ、平沢さんが何か言いたそうに見えるけど・・・」
正樹
「(おっ!女子にシャイな泰広が珍しい!おい!平沢!今のうちに早く言ってしまうんだ!)」
唯
「(え?でも・・・)」
正樹
「(何なら今入部して後で辞めるって言うのか?)」
唯
「(分かった・・・私言わなきゃ!!)」
唯
「あ、あの」
3人
「「「?」」」」
唯
「申し訳ないんですけど、実は『入部するの辞めさせてください』って言いに来たんです!」
??
「え?」
唯
「私ギターなんて弾けないし・・・」
???
「じゃあ何なら出来るの?」
唯
「カスタネ・・・ハ、ハーモニカッ!!」見栄
あ~あ、見栄ってしまった・・・
??
「あ、ハーモニカならあるよ!吹いて見せ・・・」
「ごめんなさい、吹けません」
ん?何でカシューチャさん(仮)はハーモニカなんか持っているんだ?
??
「でも、うちの部に入ろうって思ったってことは音楽には興味があるってことよね?」
黒髪さんが尋ねる
???
「他に入りたい部活とかあるの?」
とムギさんが言うと
??
「う、ううん、特には・・・」
正樹
「お前ら軽音部なんだろ?軽音部なら楽器を演奏してあげたらどうなんだ?そうだろ、カシューチャ?」
律
「カシューチャ言うな!私には田井中律って名前があるっての!!」
バシッ!
正樹
「いってぇ~!いちいち叩くな」
澪
「ああそういえば自己紹介がまだだったよね、私の名前は秋山澪。ベースをやっています、よろしく」
紬
「琴吹紬です。キーボードをやっています、よろしくね」
律
「改めて私は部長の田井中律!ドラムをやっているんだ!・・・そうだ、演奏!!やっぱ軽音部なら演奏だよね!?」
唯
「え?演奏してくれるの?」
律
「もちろんいいよっ!|(せっかくのカモをここで手放すわけにはいかないわっ!))」
そういって、田井中さん、秋山さん、琴吹さんはさっそく準備をし始めた
律
「行くよ~!1,2,3,4!!」
♪~~~~~~~~~~~~
そういって流れてきた曲は「翼をください」だ
よく小学校の音楽の授業でも歌っていた曲だ
懐かしい~
~~~~~~~~~~~~~~♪
曲が終わった
3人の息がピッタリであった
パチパチパチ!!!
泰広
「上手いな~」
正樹
「すげ~!」
律
「えへへ、どうだった?」
田井中さんが平沢さんに尋ねると
唯
「なんていうか・・・言葉にしにくいしにくいんだけど・・・あんまりうまくないですね!!!」バッサリ
え~!!!?いくら天然でも本音は言ったらダメだろ!!!
あーあ、3人はかなりショボくれている
唯
「でも、なんだか楽しそうな雰囲気が伝わってきました!私、この部に入部します!!!」
3人
「「「「え??」」」
3人は顔を見合わせる
そして・・・
澪
「やったっー!!!」
紬
「バンザーイ!!」
律
「ありがとう!これから一緒に頑張ろう!」
唯
「うん!!!」
俺たちの役目は終わったみたいだ
正樹
「まっ結果オーライだな、それじゃとんずらするか」
澪
「そういや2人ともいたね」
正樹
「しっかし、すっかり俺たちは空気にもなっていたみたいだな」
泰広
「そうだね」汗
律
「2人とも一緒に入ってくれない?」
田井中さんがそう尋ねてきた
正樹
「俺たちは見学には来たけどよ、平沢が入ったら、俺たちはいらないんじゃね?」
律
「いーや、部員はたくさんいたほうが楽しいしそこをなんとか・・・」
両手を合わせて頼んできた
泰広
「やっくんもまーくんも一緒に入ろうよ~」
平沢さんもそう言ってきた
正樹
「なぁ~泰広どうする?」
泰広
「俺は・・・・・・・まあいいよ、どうせ入りたいとこは特にないし中学校以来ギター触ってなかったしちょうどいいかも」
正樹
「ん~・・・・・・・・・そうだな、バイトって方法もあるけどダルイから部活やってるほうがいいな、ベースも持っているし」
正樹
「んじゃ、お前たちが良ければ入らせてもらうぜ」
律
「よっしゃー!!一気に2人ゲットォー!!」
澪
「やったな、律!」
紬
「本当に良かったです」
泰広
「自己紹介がまだだったね、俺は1年2組の辻泰広です、どうぞ、よろしく」
正樹
「同じく1年2組の東正樹だ、よろしく頼む」
自分たちの自己紹介が終わると...
ガシッ!
律
「よろしくな!泰(やす)に正樹!」
変な呼び名をもらった上握手を俺たちにしてきた
泰広
「や、やす!!!???/////////」
正樹
「バーカ、照れんなよw」
泰広
「う、うるさいな~!!///」
律
「とりあえず唯はギターってことでいいよね?」
早いな、馴染むの
もう呼び捨てか
唯
「うん、あでも、私ギターなんてできないし・・・」
律
「大丈夫だって、泰がいるから」
泰広
「俺?俺も全コードは弾けないよ!C~Bの基本的なやつしか覚えてないし・・・」
律
「なら少しは教えてあげなって」
澪
「私たちも分からないとこがあったら教えるから」
泰広
「わ、分かったよ」
律
「んじゃ、そういうことで軽音部結成記念に写真でも撮りますか!」
澪
「あ!それ私のカメラ!」
パシャ!
学校にカメラ持ってくるのって女子の趣味なのかな?
律
「今日はお開きにするか!明日からは泰も正樹もそれぞれのギター持って来いよ」
正樹
「はいよ」
泰広
「了解」
こうして今日の軽音部はこれで終了した
まあこのメンバーならみんな仲良くやっていけるだろう
明日からはギターを忘れないようにしとこ・・・
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この小説の読み方を説明したいと思います
僕の小説は普通の小説とは違ってあまり風景とか状況が分かりにくい小説です、というより僕は「とりあえず台詞だけ与えて後の情景は皆さんの想像に任せよう!」という感じです
なので皆さん想像して読んでいただけたらありがたいです
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