No.395092

ゲイム業界を駆ける炎の獅子 プロローグ2

文才がほしいな....

2012-03-20 15:43:55 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:852   閲覧ユーザー数:832

『俺は一体何者なんだろう?』

 

そんな疑問を持ち始めたのが去年、高三の時、あれから1年が経ち俺はいま通っている大学から帰宅した。

 

「ただいま〜」

 

俺はガラガラっと家の玄関の引き戸を開けながらそう言う。

 

「おぉ、帰ったか蓮」

 

俺が玄関で靴を脱いでいると、そう言いながら祖父が家と道場を繋ぐ渡り廊下からやって来た。

 

「なんだ爺ちゃん、なんか用か?」

 

俺は祖父にそう訪ねる。

 

「うむ、お前ももう18歳....そろそろ教えても良い頃じゃろう、とな」

 

「!!!」

 

それだけで祖父の言いたい事が分かった。

 

去年疑問に思った俺が産まれ付き持つ魔法の様な不思議な力『炎を操る力』についてだ。

 

何故、高三になるまで疑問に思わなかったのかと自分に呆れる物だ。

 

「今日の夕飯の後に家族会議をする!」

 

そう言って祖父は道場の方へと戻って行った。

 

「家族会議って」

 

そんな事した事は一度も無いくせに......ちょっと格好良く言いたいだけじゃないか。

 

それからすぐに父が帰ってき家族(祖父・父・母・俺の4人)で夕飯を食べ、ついに時がやって来た。

 

「.....それで?」

 

俺は意を決して祖父に訪ねる。

 

「うむ、お前ももう18歳、そろそろ教えても良い頃じゃろう、とな」

 

「......いや、それさっき聞いたよ」

 

「喧しい、黙って聞いておれ!」

 

「すいません」

 

俺なんか悪い事したかな......?

 

「何処から話せば良いかの......儂は回りくどい事は嫌いじゃから単刀直入に言う.....」

 

祖父は其処で一旦言葉を区切り、同時に俺はゴクリと喉をならす。

 

「........お前は〝男神〟じゃ、だから〝ゲイム業界〟を向かい世界の危機を救って来い」

 

「..........へ?」

 

何を言うかと思えば祖父はとんでもない事を言い出した。

 

「え?なんて?」

 

「だから、お前は〝男神〟じゃ、と言うておろう」

 

「いやいやいや、幾ら何でも話が唐突すぎ、わけ分からん。爺ちゃんとうとう惚けたか?」

 

「失礼な、儂はまだまだ現役じゃ!!」

 

「いきなり〝お前は男神だ〟とか言われても、信じれるわけn.....」

 

俺は惚けた祖父に強く反論するが、周りの父と母の真剣な顔を見て黙ってしまう。

 

俺は産まれてこの方、両親の此処まで真剣な顔を見た事が無い為(特に父)いやでも結論付いてしまう。

 

「え.......マジで?」

 

それから色々祖父に話を聞いた。

 

 

なんでも、祖父は昔、今俺が暮らす世界とは別の世界〝ゲイム業界〟と言う所の男神だったらしい。

 

そのゲイム業界には女神と男神が存在しており、女神はその世界を守護し、

 

男神は本当に世界が危機に陥った時以外は基本傍観らしい.....所謂ヒモってやつだな。

 

そこで男神(ヒモ)(祖父)は自分に仕事が無いのはどうか、と考えゲイム業界に危機が訪れた時以外は、

 

この世界、今現在俺達が今暮らしているこの世界で暮らす事にした。

 

俺の持つ炎を操る力は元々男神が持つ力(魔法)で単なる遺伝だそうだ。

 

ちなみに色々な異世界を自由に移動出来るのは男神の特権だそうです、はい。

 

 

「....と言う事ですかい?」

 

俺は祖父に聞いた事を簡単にまとめて祖父に聞く。ていうか両親も知っていたのか知らなかった。

 

「そのとおり......ってヒモとはなんじゃ!!」

 

どうでも良い事(俺にとっては)で怒り出す祖父を他所に俺は一つ疑問に思う。

 

「それで、俺にそれを教えたと言う事は.....」

 

「流された!............うむ流石儂の孫、察しが良いのぅそうじゃお前が次の男神(

ヒモ)

になるのじゃ」

 

「やはりか........断る!」

 

「なぜじゃ!」

 

「そんなもん、父さんがやれば良いじゃん」

 

俺がそう言うと、

 

「.....ふっ蓮よ〝これ〟にそんな大役が勤まると思うか?」

 

「父さん〝これ〟とはちょっと、いやもの凄く酷くない?」

 

祖父は父を指差しながらそう言い、その祖父の言葉に父が意見する。

 

「.......いや確かに〝これ〟には無理だな」

 

そんな中、俺もばっさりと言ってやった。

 

「蓮くんっ、少しは反論してくれ!」

 

そこで喚いている父は無視して話を進めよう。

 

俺の父は武に関して全くと言っていい程才能が無く。

 

そのかわり商売・電気機械、関係において優れている。その為、父は電化製品を売る大企業の社長さんだ。

 

武力ましてや知力を持たず、商売だけで世界の危機を救うなんて........まず無理だろうな。

 

「つまり俺しか居ないということか......?」

 

「蓮君ファイト!!お母さん応援してるわ」

 

「えぇ!母さん、もう俺がなる事決定なの?」

 

「その通りじゃ蓮よ、昔からお前に拒否権など無い!」

 

母親に続いて祖父もそう言ってくる.....確かに俺の反論が通った事は昔から一度も無いな。

 

「蓮、お前なら出来る。なんたって俺の息子なんだk「ちょっと黙ってて父さん!!」...........orz」

 

俺が唯一勝てるのは、(これ)くらいだ。家で順位付けると祖父・母・俺・父の順番だな。

 

「はぁ〜......わかった、わかりましたよ、それで俺は何をすればいいんだ?」

 

「うむ、ではまず今のゲイム業界の現状から話そう」

 

長いので省くが、簡単に言うと、

 

現在のゲイム業界には、

 

守護女神(ハード)

と呼ばれる4人の女神と4つの大陸が存在し、女神が一人一つずつ大陸を守護している。

 

その4つの大陸にモンスターが大量発生して世界は危機に陥っているとの事。

 

そこで今回は男神の適正審査として、ゲイム業界へ向かい世界の危機を救うのが俺の任務。

 

ゲイム業界を救って(任務クリアで)初めて俺は男神になるので、今は仮男神と言う事になる。

 

ん?待てよ、いまもの凄い単語があったような..........あっ

 

「ちょっと待って、いまモンスターって言った?」

 

「うむ、モンスターと言ったぞ」

 

「まじ!?じゃあゲイム業界ってファンタジー系ですか?」

 

「そうじゃのぅ。お前の大好きなゲームで例えるならそうなるかの。

 それに、ゲイム業界では、ゲームが沢山あるぞ」

 

........なん......だと......!!

 

「.........やります!その役目引き受けます!見事ゲイム業界を救ってみせましょう!」

 

なんだか楽しくなって来たぞ。まさかゲーム内の様な体験が出来るとは。......でも何だかな自分がもの凄く調子の良い奴に思えて来たよ...........でも気にしない、ここまで来たら止まれないぜ!!

 

「うむ、その意気じゃ蓮よ、世界を救って『男神のヒモと言う汚名』を返上して来い」

 

.......結構気にしてたんだな。

 

俺は祖父を哀れむ目で見ながらそんな事を思いつつも、今はもの凄いわくわくしている。

 

「ではもう、すぐに向こうの世界へ送るから、準備しなさい」

 

「えらい急だな、おい」

 

「何事も速いにこした事はない、つべこべ言わずに早よせんか」

 

「はいはい」

 

俺は祖父の言葉に適当に返事を返し自分の部屋へ向かう。

 

 

自室に着いた俺は、押入れから適当取った鞄

スポーツバック

に、

 

財布、非常食(簡易食、水、お菓子など)、着替え数着、治療道具(包帯・ばんそうこ・消毒液など)を突っ込んだ。

 

そして、右ポケットに携帯(ソーラー充電式+防水だから半永久的に動き続ける)を、

 

左ポケットにヘッドホンを繋いだ音楽プレーヤー(これもソーラー充電式+防水)を入れてヘッドホンを肩にかける。

 

余談だが、この2つの物は、父の仕事のコネで作って貰った物だ。

 

準備が整うと、見計らったかの様に祖父が呼びに来て、荷物を持ち道場へ向かった。

 

道場へ着くと父と母が見送りに来ていた。

 

「じゃあ蓮君しっかり向こうの世界を救って来なさい」

 

「わかってるよ母さん」

 

「蓮、父さんの分まで頑張って来い」

 

「了解、父さん」

 

「.....おや、今回はやけに素直だな?」

 

「まぁね、これで暫く鬱陶しい父さんに合わずにすむと思うと気分が良くってね」

 

「.......orz」

 

いつも道理、父親を軽く苛め母さんと笑った後、道場の中心に立つ。

 

「それでは蓮よ、今からゲイム業界へ送る、一度送ると通信伝達などは不可、一人で頑張るのじゃ」

 

「了解」

 

「これは向こうのお金じゃ、少ないから節約して使え。ちなみに通貨はクレジットじゃ」

 

そういって、祖父は小さなお金の入った袋を差し出して来たので、一応、礼を言って受け取り鞄へ仕舞う。

 

「そうじゃ〝イストワール〟と名乗るものの言う事はちゃんと聞くように儂の知り合いじゃからの」

 

「〝イストワール〟ね、分かった」

 

「うむ、それでは行って参れ!」

 

祖父がそう言うと深紅の炎が俺を包み込み........って、えぇ深紅の炎!?

 

ちょっタンマ!燃える!焼け死ぬ!ヘルプ!ヘルp...............そこで俺の意識は途絶えた。

 


 
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