No.371005

『朧月夢奇譚』 真・恋姫無双 三人の天の御使い外伝

雷起さん

外伝 朧月夢奇譚(おぼろづきゆめきたん)をお送り致します。


夢オチですw
あぁ!ごめんなさい!見捨てないでっ!

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2012-01-31 19:18:57 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:3524   閲覧ユーザー数:3012

外伝 朧月夢奇譚

 

 

「ご主人さま、ご主人さま。」

 うぅん・・・・この声は月か・・・・・今日は月が起こしに来てくれたのか。

「ご主人さま、目を開けてください。」

 最近月は忙しくてなかなか起こしに来て貰えなかったからな、俺(緑一刀)は朝日に照らされる月を見たくて目蓋を開くと・・・・・・。

 

「あれ?ここどこ?」

 

 俺の周りは濃い霧に覆われて真っ白。

「漫画やアニメだったら背景さんが楽そうだ・・・・・なんてバカなこと言ってる場合かよ!部屋の中まで霧が入ってくるなんておかしいだろっ!!」

「くすくす、ご主人さまったら、いつも楽しいですねぇ。」

 月の声が聞こえるけどどこから聞こえるのか良く分かんない。

「ゆえ~、どこにいるんだ?それにこの霧、何が起こってるんだ?」

 何か危険なことなら愛紗とか恋あたりがすっ飛んできてるはずだ。

 だから落ち着いてたんだけど、さすがに不安になってくるな。

「ご主人さまの月はここにいますよ。」

 後ろから聞こえた声に振り向くとそこにゆ・・・・え?

「どうかしましたか?ご主人さま。」

 可愛らしく小首をかしげ、優しい微笑でそう問いかけるのは確かにいつもの月だ・・・・・・その服装がメイド服であったなら。

 なんと月の今身に付けている物はなんと

 

「黒革ボンデージ・・・・・・」

 

「どうですかご主人さま?」

 どどどどどどどどうですかといわれましても

「クロカワノボンデージノスーツトアミタイツガトテモステキデソンナピンヒールデフマレタラアナガアイチャイソウオレハナイヲイッテルンダ」

 いかん!動揺して何か変なことを口走ってしまった様な気もするが、とにかく月の格好はいわゆる女王様だ!馬上鞭まで持って・・・ギャップ萌を狙うにしてもこれは行き過ぎなんじゃ・・・・・・ないかと思わないこともないこともない訳ではなく・・・・・・・・・・・・ダメだああああ!思考が空回りしまくってるううう。

「い、一体誰の入れ知恵だ?華琳か?星か?とにかく・・・・・」

「ご主人さまは月のこの格好お気に召しませんか?」

「大変お気に召しておりますっ!!」

 ぎゃああぁあ!またしても理性のフィルターを通さずに本能が口に直結してるーーーー!!

「ふふ、本当にイケナイご主人さまですねぇ~。」

 うわあ~~~月がそんな色っぽい流し目をするなんて・・・・・・はっ!これは夢だ!夢に違いないっ!だから何をやっても

「そんなイケナイ人には私が御仕置きをしてあげます。」

「え?」

ビシッという鋭い音の後に激しい痛みが頬を襲った。

「イテーーーーーーッ!!ちょ、月!やりすぎっ!!あれ?痛い・・・・・ってことは夢じゃないのか!?」

「相変わらず騒がしい男ですねぇ、北郷一刀。」

 今の・・・・・・声はいつもの月のままなのに・・・なんだこの威圧感、いつものマルチーズみたいで愛玩犬チックな雰囲気は微塵もなく、まるで凶悪な獣の様な・・・恋の持つ狼のような威圧感とも違う、例えるなら土佐犬の様にそこに居るだけで恐怖を与える存在感。

 

「私をお忘れですかぁ?呂布と貂蝉を使いあなたが亡き者にした董卓仲頴ですよぅ。」

 

「な、なんだって!?」

「私の覇道を邪魔したあなたに、こうしてまた巡り会えるなんて・・・」

 どこかの外史の話なのか!?

「そうそう、御仕置きをするんでしたねぇ。」

 ヤバイ!この場はひとまず逃げないと・・・・・・あれ?俺いつの間に(はりつけ )にされたの?

「だってこれは夢の中ですよ♪」

「こんな所で夢の理不尽が発動するなんてっ!しかも俺の心読んでるしっ!!」

「牛裂きって刑罰をご存知ですか?」

 それは董卓の悪逆非道を世に知らしめたあの恐ろしい刑罰!

「知らない知らない!知ってるけど今忘れたっ!!」 

「そうですねぇ、牛は用意できませんでしたし・・・・・」

「そ、それじゃあ・・・」

 俺が安堵のため息を吐く間もなく、董卓が右手で指した先を見ると・・・・・

 俺の記憶に新しい鈴々と季衣のブルマ、そのお尻がこちらを向いている。

「鈴々!季衣!助けてくれっ!!」

 俺の叫びも虚しく二人はまるで無反応。その後ろ姿をよく見るとお腹の所に紐が括られており、それを辿った先は俺の・・・・・・・・・・・・・。

 

「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「牛の代わりを彼女たちにしてもらいましょう。」

 声も仕草もいつもの月のままなのが余計に恐怖を煽る。

「月!月!正気に戻ってくれっ!」

 俺は最後の望みを賭けて叫んだ。

 すると一度キョトンとした顔をした後いつもの笑顔を見せてくれた。

「私はご主人さまの月ですよ。」

「ゆ、月・・・・・・」

 届いたのか?俺の声が?

 

「私はご主人様、の月ですよ。下僕さんは黙ってて下さいね♪」

 

「そっちかよっ!!」

こんな状況なのにツッコミを入れてしまった!

「それでは鈴々ちゃん、季衣ちゃん、ごはんですよぅ。」

「ご飯なのだーーーーーーーーーーーーーー」

「ごはんーーーーーーーーーーーーーーーー」

 

ぎやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

 

 

「ご主人さまっ!いかがなさったんですかぁっ!?」

ベッドから飛び起きた俺を心配して駆けつけてくる月。

「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・夢・・・・・醒めた・・・・・・・・・・・はああああぁぁぁ・・・・」

 今度こそ本当に安堵の溜息を吐いた俺の寝汗を、心配そうにしながら月が拭いてくれる。

「悪夢を見られたんですか?ご主人さま。」

「あ、あぁ・・・・・」

 これは月だ・・・・・間違いなくいつもの・・・・。

「今のは何事ですかっ!?ご主人様!!」

「ご主人さま・・・・・・・無事?」

 愛紗と恋も駆けつけてくれた。

「ありがとう愛紗、恋・・・・・悪夢を見てさ・・・・・でも、もう大丈夫だから。」

 俺がそう言うと二人は心配そうにしながらも部屋を後にした。

「月もありがとう。ホント、もう大丈夫だから。さぁ着替えるか。」

「もう、本当に・・・・・・・イケナイご主人さまですねぇ。」

 ・・・・・・・・・・・・その目・・・・・まさか・・・・・

「私はご主人様、の月ですよ♪」

 

 まだ夢醒めてねええええええええええええええええええええええ!!

 

 

 

 

外伝 朧月夢奇譚         了

 

 

あとがき

 

 

 

この話の発想の大元は月のセリフ

「イケナイご主人さまですねぇ。」

でした。

月のあの声でこんな怒られ方をしたら身に覚えが無くても

雷起は全裸スライディング土下座をしてしまうに違いありません!

orz============

 

ですが気がつくと全編黒月様になってしまいました。

 

タイトルの『朧月』ですが

月が霧の中から登場するので決めました。

黒月様なので『新月』とどちらにするか

考えたのですがこちらに。

 

 

夢です。これは一刀の見た夢のお話です。

本編に黒月様が登場することは絶対にない

・・・・・と思います。

 

 

 

 

骸骨様  y-sk様   モゲマシタwwwww

 

 

 


 
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