No.328830

真・恋姫✝無双 帰って来た者 二十五話

DOWANNGOさん

こんにちわ~
前回の後書きで後五話位だと書きましたが
もしかしたら後三話で終わるかもしれません。
終わったら予告篇で書いた物を書きます。
では、始まりです。

2011-11-03 13:37:10 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2716   閲覧ユーザー数:2404

早速だが俺は今恋と逢引きをしている。

本当なら今日は部屋の中でずっと休みたかったんだが恋が朝に俺の部屋に来て

『ご主人様、恋と出かける』とか言われて出かけることになった。

まぁ、気休めぐらいだから良いんだけどな。

良いんだけど……

 

「ご主人様、次あっち」

 

「ああ、どれ?」

 

「肉まん」

 

何でさっきから食べ物ばっかり買うんだ?

へそくりを財布に入れて来たけどそろそろ俺の財布が軽くなってきた……

 

「ご主人様も」

 

そう言って恋は俺に肉まんを差し出してくる。

俺は恋に感謝してその肉まんを食べる。

 

「美味いなぁ……」

 

この店は確か華琳が食べて絶賛してた店だ。

それに価格も安い。

まさに庶民の味方だな。

 

「ご主人様、次はあそこ」

 

「ああ、分かったよ」

 

それからしばらく色々な食べ物を恋に買ってあげた。

城への帰り道

 

「今日は楽しかったね、恋」

 

「……ん」

 

そう言いながら俺達は城へゆっくりと戻って行く。

遠回りをしながらゆっくりと。

 

「で、普通は終わりなんだけどな~」

 

「?」

 

俺はそう言いながら恋の後に立つ。

 

「お前達は逢引きを邪魔するのが趣味なのか?」

 

そう言いながら俺は気で刀を創り出す。

恋はそれを見て方天画戟を構える。

 

「出て来いよ、于吉」

 

俺がそう言うと于吉が姿を表した。

だが、その目は今から戦おうとしている者の目では無い。

 

「何の用だ?」

 

「……話があります」

 

「話?」

 

「ええ、三国の将達全員に聞いて頂きたい話です」

 

「……分かった。でも、妙な真似をしたら殺すからな」

 

「構いません」

 

そして、俺と恋は于吉を連れて城へと戻った。

 

城に戻って于吉を見た瞬間管理人の面子と及川

更に前に警邏に出てた時に于吉と戦った時の面子が全員構えたが俺が何とか説得して警戒を解かせた。

そして于吉の話を聞いたんだけど……こいつ正気か?って言いたくなるような内容だった。

 

「お前達二人を討取ってくれってどういうことだよ?」

 

そう、于吉はいきなり『私達を殺してください』って言ったんだ。

いきなりのことでその場にいた将が驚いて何も言えなくなった。

 

「私達は疲れたのですよ。

外史を否定することを。

何度も何度も命乞いをされても私達は外史を否定する為に殺さなければならない……

もうそんなことが続いて嫌になって来たのです。

ですから私達をこの永遠に地獄から解放して頂きたいのです」

 

「それで因縁がある俺に頼んだってことか?

でも、解放軍の件はやりすぎじゃないか?」

 

「それは別の否定派の管理人の仕業です。

その管理人は始末したので安心してください」

 

「……お前等を討取れば良いんだな?」

 

「はい。その為の刀を献上します」

 

于吉はそう言って長い袖から一振りの刀を取り出した。

 

「名は『北谷菜切』と言えばご理解頂けるでしょうか?」

 

「何!?北谷菜切だと!?そんな物どこから手に入れた!?」

 

「ご主人様、北谷菜切とは?」

 

愛紗がそう聞いたので俺は自分の記憶から北谷菜切の事に関することの説明を始める。

 

「北谷菜切って言うのはな、北谷と言う所の農婦が包丁を振ると何もしてないのに赤ん坊の首が切れたことで

役人から取り調べを受けその農婦は無実を主張し続けた。そのことにより役人は山羊に向かって包丁を振うと赤ん坊と同じように山羊の首が切れた物だ」

 

「!」

 

「だが、確かに刀に鍛え直したって聞いたけど脇差じゃなかったか?

これは間違いなく一般的な日本刀の長さだぞ?」

 

「私が鍛え直しました。

更に普通に振っても物が切れる様なことが無い様にしました」

 

俺はそう言われて確かめるために柱に向かって刀を振る。

すると何も起きない。

 

「気を込めると斬れますよ」

 

そう言われたので気を込めて振ってみる。

すると若干気が減った様な気がしてから柱が切れた。

 

「気を少し消費して斬れるのか。

それに普通に斬ってもなかなかだろうな……」

 

「ええ、更にその刀には呪いをかけてあります。

その刀で斬れば私達を殺すことができます。

では、私はすることがありますので失礼します」

 

于吉はそう言ってその場から消えて行った。

 

「言いたいことを言って消えて行ったわね」

 

俺は鞘に刀をしまって華琳の言葉に答える。

 

「しょうがないよ。

彼等も地獄から逃れたいんだ。

それより軍議を始めよう」

 

「そうね。

桃香、雪蓮、玉座に座りなさい」

 

華琳にそう言われて二人は玉座に座った。

そして

 

「これより軍議を始める!」

 

左慈達と戦う為の軍議が始まった。

待ってろよ。左慈、于吉、お前等を必ず殺してやるからな。

左慈SIDE

 

泰山

 

「北郷達にはキチンと頼んだんだろうな?」

 

帰って来た于吉に俺はこう聞いた。

 

「ええ、キチンと。

ですから褒めてください!」

 

そう言って于吉は俺に抱きついてくる。

俺はそれをさせまいと蹴りをくらわせてやる。

 

「ごばぁっ!」

 

于吉は壁まで飛んで行った。

 

「ふぅ……もう少しだ……

もう少しで終端を迎えられる……」

 

北郷……俺を早く殺してくれ……

俺を早く解放してくれ……

 

「于吉!少し鍛練に付き合え!

あいつだって全力で来る筈だ!」

 

「ふふっ、分かりました。

では……参ります!」

 

「来い!」

 

俺達の終端が訪れるまであと少し……

それまで……待っていよう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ……左慈……何と美しいのでしょう……」

 

北郷!早く来てくれ!早くしてくれないと俺の『城門』が不味いことになる!


 
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