No.219426

真・恋姫†無双〜英雄激戦~

アインさん

前回のお話
曹操を倒そうとする劉備。
しかし、劉備の策はすべて曹操の策だった。

2011-05-29 16:15:26 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1318   閲覧ユーザー数:1222

 劉備は袁術を倒して、徐州を奪い曹操との決戦に備えた。

 一方の曹操は、劉備以外にも許昌に反逆者がいることを見抜き処分を行った。やがて、曹操は許昌に逆賊がいなくなったのを確認すると徐州へ出兵する。

 劉備はそれに奮戦するが、曹操に遠く及ばず敗北。

 劉備は袁紹の元へ逃げ、張飛と趙雲は行方が知れず、関羽と北郷は曹操に捕まってしまう。

「ご安心くださいご主人様。貴方の命はお守りいたします」

 関羽は劉備の夫である北郷にそう言うと曹操の客将となる。やがて、袁紹との戦いにおいて主力である文醜、顔良を殺して、恩義を返す。

 主力を失った袁紹は、劉備を殺そうとするが『私が”ここ”にいることを知れば、関羽さんは来ます』と死を免れて、関羽を迎えに行くと言い残して袁紹から逃走。後に知らせを受けた関羽と北郷と会い、張飛と趙雲とも無事に会って荊州へと足を運んだ。

 その後、袁紹は曹操と官渡の戦いに敗れて勢いを失い、志半ばで病死。曹操は矛先を荊州と江東へ向けるのだった。

第二話

 

『劉備の軍師』

 曹操が、荊州に攻めにくるのは時間の問題。

 そう判断した劉備は、荊州の太守劉表に先手を打とうと提案する。だが、自分は守りに徹したいと言い、劉備を新野城で守らせるだけに留めてしまう。

 これでは徐州の二の舞になってしまうと思う中、水鏡という心優しい旅人が諸葛亮という名のある軍師を紹介した。

 だが、諸葛亮はとても若くて恥ずかしやがり屋だから優しく接するようにと忠告する。劉備はその忠告を受け取り彼女と会えるまで三度も会いに行くのだった。

「ご主人様、桃香様、今回で三度目です。もうこれ以上会う必要があるのでしょうか?」

 しかし、関羽は苦労して会う価値があるのか疑問を抱き、劉備と北郷に尋ねた。

「ああ、必ず諸葛亮は俺達の力になってくれる。なぜだか俺には確信があるんだ」

「うん。私も」

「………」

 二人がこう言っては何を言っても無駄だと知る関羽は、それ以上何も言わずに後をついて行く。

「にゃはは。さすがの愛紗も二人に言いくるめられたら何も言い返せないのだ」

「う、五月蝿いぞ鈴々」

 張飛もそんな関羽の姿を笑いながら後をついて行く。ちなみに張飛も何度も諸葛亮に会いに行くことに反対だったが北郷に言いくるめられて諦めていた。

 やがて、今日は諸葛亮がいて、今はお昼寝をしていると知ると劉備と北郷は立ったまま起きるのを待ち、夕方頃に諸葛亮は昼寝から目を覚めると会ってくれた。

「お願いです諸葛亮ちゃん。私に力を貸してください」

 劉備と北郷は、まだ自分と対して変わらない年頃の女の子に土下座して頼み込んだ。今の世の中を変えるためには貴方が必要と説明して。

「はわわ~! 頭を上げてください。そんなことをされては困ります~っ」

「いいえ。貴方がウンと承諾するまで私は頭を上げませんっ!」

 動揺する諸葛亮だが、二人が本気だと知ると諸葛亮は笑顔で答えた。

「わかりました。私みたいな未熟者がどこまで劉備様のお手伝いができるかわかりませんが、お引き受けします」

「諸葛亮ちゃんっ!」

「これからは、朱里という真名で呼んでください。そして、まずは曹操さんと対抗すべく天下三分の計を提案します」

 諸葛亮は自分の書斎から地図を持ってきて広げ、二人に今後の方針を説くのだった。

 諸葛亮という軍師を仲間にした劉備は、彼女をとても信頼した。

 しかし、関羽や張飛は信用していなかった。新参者が何を偉そうにと劉備に対する嫉妬心を抱いていたのである。

 それを見かねた北郷は趙雲に相談する。

「まぁ……仕方がないですな。人間誰しもそういう心はありますから」

 大好物のメンマを食べながら、趙雲は北郷に返答した。

「いや、だからってこのまま喧嘩腰じゃ……ねぇ」

「では、主が桃香様以外の方を寝室に連れ込んでいることを嫉妬していないと思いか?」

「うっ!」

 北郷は胸を抑える。

 実はこの劉備の夫の北郷は、大の女好きで信頼の高い顔見知りの女性だと、つい手をだしてしまう悪い癖があった。ちなみに相手は関羽、張飛、趙雲、劉禅である。

「そしてお噂では……朱里殿も寝室に呼んだと聞きましたが?」

「………」

 否定しないため諸葛亮も襲ったと確信していいのだろう。

 だが、誰もこれを咎めようとは思わなかった。もちろん妻の劉備も含めて。

 それは彼と付き合っている女性陣達は彼が自分達を好きでいてくれるならそれでいいと承諾しているため。他人から見れば醜くてもそれで仲良しなら誰も文句は言えないからだ。

「主は本当に信じられませんな。義娘まで手をだすなんてねぇ……」

 ただし、内心は嫉妬心は持ってはいるらしいが……。

「え――っと……とにかく、もう少し様子を見よう。うん」

 北郷は逃げるようにその場を離れた。

「………さて」

 趙雲は空を見上げる。

「噂では、曹操が二十万の兵で荊州討伐に動きだすという話。……果たして朱里殿はどう動かれるのやら」

―――その日の夜、劉表が亡くなった。

 

劉表の後を継いだ劉琮は、一戦も交えることなく曹操に降伏してしまう。

 

結果、劉備は最前線に取り残されてしまう。

 

果たして劉備の運命は?

 

 

 

第三話へ続く……


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
7
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択