No.182933

仮面ライダーW×真・恋姫†無双 永遠に AtoZ 宿命のガイアメモリ

BLACKさん

この話はアニメ「真・恋姫†無双 乙女大乱」と「仮面ライダーW Forever AtoZ 運命のガイアメモリ」を元に作られた作品です。
また、この作品には「仮面ライダーW Forever AtoZ 運命のガイアメモリ」に関わるようなネタバレ部分が含まれておりますので、ネタバレが嫌だという方は見ないことをお勧めします。

2010-11-06 17:40:36 投稿 / 全19ページ    総閲覧数:3328   閲覧ユーザー数:2900

「反董卓連合……」

 

それは数週間前の事であった。

劉備達のいる村に曹操からそのような知らせを貰ったのだ。

連合が作られた理由としては袁紹が腹を立てたというのが一番の理由だが、建前の理由では董卓が洛陽で悪政を布いている為の討伐とされている。

董卓の悪政は最近ではあるが、色んな場所でも噂されているため、あながち間違いではない。

しかし、劉備の義妹になった関羽と張飛、友人である趙雲は董卓に直接会ったことがあり、とても悪い事をする少女ではないことは知っていた。

そのため劉備達は董卓が本当に悪政を布いているのかを調べるのも兼ねて、反董卓連合に参加した。

そして劉備達についていく男が二人いた。

その男達とは突然、この世界に飛ばされた北郷一刀とフィリップ(本名苑前来研)と呼ばれる青年であった。

二人は元の世界では探偵として自分達の街ではそれなりに有名であった。

この二人には探偵として別の姿を持っていた。それは……。

 

「「変身!!」」

 

二人は街を守る戦士、二人で一人の仮面ライダー「仮面ライダーW」に変身できるのだ。

一刀とフィリップは異世界から飛ばされてから、基本的に関羽達と行動を共にしていた。

そして関羽達の話を聞き、探偵として、そして仮面ライダーとして反董卓連合と合流したのだ。

それからしばらくして、洛陽までの道で立ちふさがっているはずの董卓軍の将の一人の陳宮がこっそりと反董卓連合の陣へとやって来たのだ。

陳宮は話した。董卓は悪政などしておらず、全て十常侍の一人であった張譲の仕業であり、董卓は隠れ蓑として利用され、その董卓は幽閉されていることも……。

最初は陳宮の話を疑っていた曹操や孫策達であった、張飛の懸命な説得もあって、董卓救出に尽力を尽くすことになった。

そして何進から秘密の抜け道があることを聞いた、連合軍はその抜け道から董卓救出のメンバーとして周泰と一刀が選ばれた。

 

「それじゃあ行くぜ、周泰」

「はい!」

「じゃあ、何かあったらフィリップを通して連絡するからな」

「頼んだわよ」

 

一刀達はまだこの時、気付いていなかった。

この世界にある物が紛れ込んでいたことを……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 仮面ライダーW×真・恋姫†無双 永遠に AtoZ 宿命のガイアメモリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀と周泰は何進から教えられた抜け道で何とか洛陽に潜入。

そして二人は董卓の幽閉されている場所を見つけ出し、董卓軍の軍師であった賈駆に反董卓連合が董卓救出を考えている事を教え、脱出準備を進めさせ、一刀と周泰は董卓を助け出した。

董卓を助けた二人は賈駆が用意した馬車に乗り込み、賈駆は馬車を走らせる。

馬車を走らせる中、張譲の部下達が進行を遮ろうとするが、そこに割ってくる一人のボロがいた。

そのボロはなんと五胡との戦いで死んだと思われていた董卓軍の将、華雄であった。

華雄の助けもあって、洛陽の城門まで馬車は近づくが……。

 

「!」

 

突然城壁付近に鉄球が飛んできて、城壁をわずかだが、砕いたのだ。

 

「何!?」

 

一刀達は後ろを向くとそこには先ほどの兵士達とは全く違う、異形の化物が二体、そこに居た。

一体は先ほど、鉄球をぶつけてきた怪物で、体も鉄球のようにごつごつした体であった。

もう一体は全身を氷で覆われていた怪物であった。

その怪物は怪人であり、それはバイオレンス・ドーパントとアイスエイジ・ドーパントであった。

 

「何よあれ!」

「私も初めて見る!」

 

賈駆と華雄、周泰はその怪物達を見て驚く。

一刀も驚くが、その驚きは三人の驚きとは全く違う驚きであった。

三人の驚きは初めて見る化物に対する驚きだが、一刀の驚きは何故この世界にいるのかという疑問の驚きであった。

しかも……。

 

「あいつらは俺が居た世界で倒したはずの奴らじゃねえか!」

 

そう。一刀とフィリップは自分達の世界で倒した事のある怪人であったのだ。

 

「フィリップ!」

 

一刀は腰にある物を身につける。それは仮面ライダーWに変身するために必要なもの、「ダブルドライバー」であった。

反董卓連合の陣幕にいたフィリップの腰にダブルドライバーが現れる。

 

「ダブルドライバーなのだ」

「一刀に一体何があったんだ?」

 

ダブルドライバーの出現を見た張飛達は疑問に思った。

 

「なっ! これは……」

 

フィリップはダブルドライバーをつけられると、一刀の右半身部分が共有されるため、フィリップは一刀が見ている光景が見れるのだ。

 

「フィリップ君、何があったの?」

「説明している暇はないんだけど、一刀達があまり良い状況じゃないってことだね」

 

フィリップはある物を取り出す。

 

「サイクロン!」

 

それは「ガイアメモリ」と呼ばれるもので、これも仮面ライダーWの変身に必要なものである。

 

「ジョーカー!」

 

一刀は馬車を飛び降りる。

 

「北郷さん!」

 

周泰が一刀のところに戻ろうとするが……。

 

「来るな! こいつらはお前達が敵うような相手じゃない! それよりも早く董卓を!」

「北郷さん……、分かりました!」

 

周泰は馬車を先導して、洛陽から脱出した。

 

「よし、これで心置きなく戦えるぜ」

 

一刀が構えると同時に遠くにいるフィリップの構える。

 

「「変身!!」」

 

フィリップが自分の腰についているダブルドライバーの右部分にサイクロンメモリを挿入。サイクロンメモリは一刀の元に転送されたのだ。

一刀のダブルドライバーの右部分にサイクロンメモリが現れ、一刀はサイクロンメモリをきちんと差し込み、左部分にジョーカーメモリを差し込む。

そして二つのメモリが差し込まれたドライバーを左右に展開させる。

 

「サイクロン! ジョーカー!」

 

一刀の体は変わっていき、左半身は黒、右半身は緑色へと姿を変えていった。

一刀は仮面ライダーWへと変身したのだ。

ちなみに変身した直後はフィリップの意識が一刀のところに行くため、フィリップの体は倒れそうになり、馬超がフィリップの体を抱きかかえる。

 

「「さあ、お前の罪を数えろ!!」」

 

一刀とフィリップが決め台詞を二体の怪人に対して言った。

 

 

「ふん! たあっ!」

 

Wは二体の怪人と素手で殴りあうが、二体とも特殊な肉体であるため、サイクロンジョーカーではあまり相性が良くない。

 

「やはりこの状態は良くないな」

「だったらメモリチェンジだ!」

「じゃあ、これでいこう」

 

Wの右手には黄色のメモリが握られていた。

 

「ルナ!」

 

Wの左手がダブルドライバーを閉じ、サイクロンメモリを引き抜いて、右手がルナメモリを差し込む。

そして両手で再びダブルドライバーを展開させる。

 

「ルナ! ジョーカー!」

 

Wの右部分が緑から黄色へと変わっていき、Wはサイクロンジョーカーからルナジョーカーへと変わったのだ。

 

「一気に決めるぜ」

「ああ」

 

Wは再びダブルドライバーを閉じ、右手でジョーカーメモリを抜いて、抜いたジョーカーメモリを右腰についていたメモリスロットに差し込む。

 

「ジョーカー! マキシマムドライブ!」

 

マキシマムドライブとは仮面ライダーWの必殺技である。

 

「「ジョーカーストレンジ!」」

 

一刀とフィリップの声が重なると、仮面ライダーWの体が真ん中から分かれる。

分かれた右の黄色部分が三つに分身した。そして三つに分かれた黄色の右半身の手が伸び、二体のドーパントを攻撃する。

 

「「たあっ!!」」

 

右の部分で何度も攻撃をし終えた後、残った左半身が敵二対に一気に近づいて、強力な手刀をくらわせた!

そして手刀をくらわされた二体は爆発した。

 

「う、うわあああああああ!!」

 

Wの強さを目の当たりにした兵士達は慌てて何処かへと逃げていった。

 

「ふぅ……」

 

Wが爆発した跡に近づくと、そこには二人の一般兵達が倒れていた。

 

「こいつらは……」

「見る限り、張譲の部下……うん?」

 

フィリップがあることに気付く。

それはなんとその二人が使っていたと思われるガイアメモリがそのままの状態で残っていたのだ。

マキシマムドライブは人を殺さずにガイアメモリだけを壊す技でもあるのだが、ガイアメモリが壊れていないのだ。

 

「これは……どういうことだ?」

 

Wが二つのメモリを拾い上げ、握りつぶそうとするもあまりに硬いため、握りつぶせなかった。

 

「なんて硬さだ……」

 

Wがダブルドライバーを閉じ、二つのメモリを引き抜いて、Wは一刀の姿に戻る。

 

「これ、ガイアメモリだよな? まあ、とりあえずは他の連中がここに来るまで、俺は適当にしておくか……」

 

 

一刀が洛陽を制圧してしばらくし、反董卓連合がようやく洛陽に入った。

 

「これがその化物を生み出したものなの?」

 

曹操達の机の前には一刀が手に入れた「バイオレンスメモリ」と「アイスエイジメモリ」が置かれていた。

 

「ああ」

「それでその怪人に変身した兵士達は?」

「意識は朦朧としてますが、命に別状はないそうです」

 

郭嘉が曹操に説明した。

 

「そう」

「しかし、何故この世界にガイアメモリが……」

「それは私が説明します」

 

そこに一人の少女がやって来た。

 

「あなた何者?」

 

その場に居た皆が身構える。

 

「入り口に居た兵士達はどうしたの?」

「すみません、私入り口から入ってないので…」

「入り口から入っていない?」

「いわば私も異世界人ですから…」

「あなたふざけてるの?」

「まあ、待ちたまえ」

 

孫権が怒ろうとするとフィリップが止める。

 

「それだったら俺達もふざけてるのと同じだからな。それでこのガイアメモリの説明が出来るのか?」

「はい。説明しましょう。それは『T2ガイアメモリ』です」

「『T2ガイアメモリ』?」

「はい」

 

一刀やフィリップも聞いたことがない単語に少々戸惑う。

 

「まあ簡単にT2メモリと言いましょう。このT2メモリはあなた達、つまりは北郷一刀さんとフィリップさんの居た世界に似た世界で作られたものなのですが、

その世界でちょっとした事故が起こり、その事故が原因でT2メモリは何処かへと消えてしまったのです」

「そしてT2メモリはこの世界に流れついたと?」

「そういうことです…」

「ふぅ~ん……」

 

曹操達はあまり信用してなさそうな顔をしていた。

まあ、それも無理もない話である。

 

「まあ、曹操達が信じなくても俺やフィリップは信じるぜ」

「私達も信じますよ」

 

劉備達はその少女の言葉を信じるといった。

 

「そうですか……それでは……」

 

すると少女はその場から姿を消した。

 

「なんと面妖な……」

「これで信じざるを得ないって感じだな」

「ええ」

「流石に目の前であんなものを見せられたらね……」

「まだこれと同じようなT2メモリがあるかもしれないな」

「とりあえずはこの街だけでも探してみよう」

「そうね。……ところで張譲はどうしたの?」

「そういえば、俺がドーパントを倒した後、ここに来たけど、誰もいなかったな」

「となると逃げたか消されたか……。大方用済みで消されたんだろう」

「消されたって誰に?」

「さあね。そんなことよりもまずはT2メモリを探す方を優先させよう」

 

反董卓連合は洛陽内や洛陽付近にT2ガイアメモリがないか捜索してみたが、見つからなかった。

 

 

「全然見つからないな」

 

一刀とフィリップは劉備達と一緒に洛陽の外でT2ガイアメモリを探していたが、一向に見つからなかった。

 

「この辺りにはないのかもしれんな……」

「もう少し洛陽での騒動が落ち着いたら、大陸中を探し回らないと無理かもしれない」

「でも、もう少し範囲を広げたらきっと見つかるのだ!」

「かもしれないな。ってもここからあんまり離れるわけにもいかないぜ……」

「じゃあ、もう少し探してみようか♪」

 

一刀達はもう少し捜索を続けてた。

しかし全然見つからなかった。

 

「もう誰か拾ったのかな?」

「それだったら渡してもらうように言わないと……」

「渡すわけにはいきませんよ」

 

 

するとどこからか声が聞こえてきたので、その場に居た皆がその声の方を見る。

そこには導師風の格好をした眼鏡をかけた男がいた。

その場に居た人間の大半がその男を見たことがあった。

 

「お前は……」

「于吉!」

「お久しぶりですね、皆さん」

 

于吉。この男は1年ほど前に起こった黄巾の乱の首謀者とされる張角、張宝、張梁に太平妖術の書を渡し、騒ぎの原因を起こした人物。言わば黒幕であった。

 

「手前、ここに居るって事は張譲の裏に居たのもお前ってことだな」

「何故そうだと?」

「探偵としての勘だ。それに張譲一人でどうにかなるとは思えねえ。だったら後ろに誰かいると考えるのが普通だろ。そんでこのタイミングでお前が来たら、お前が後ろに居るって思うだろ」

「なかなか察しのいい人ですね。さすがは探偵……」

「お前の目的は恐らく、張譲を利用して悪政を布き、普の感情を高めさせ、太平妖術の書に力を蓄えさせることだな」

「ほぅ、さすが地球の本棚にアクセスできる人間、苑前来研」

「!? どこでフィリップの本名を知ったんだ!」

 

一刀とフィリップが完全に身構える。

 

「これのお陰だと言いましょうか」

 

于吉はどこからかあるものを取り出す。それは白い色のT2ガイアメモリで文字は「E」と書かれていた。

 

「エターナル!」

「な、T2メモリ!」

「今は持っていませんが、あなた達が入手したバイオレンスとアイスエイジ、そしてもう一つだけ不明のメモリ以外は全て私が保管してますよ」

「何だと!?」

「だったらお前を倒して、その保管された場所を探し出して回収してやるぜ」

「出来ますか? あなた達に……」

 

すると于吉はまた別のものを取り出す、それはダブルドライバーのスロットが片方しかないドライバー、『ロストドライバー』であった。

 

「ロストドライバー! 手前、どうやってそれを……」

「このエターナルメモリと一緒に拾いましたのでね……。これであなた達と対等、仮面ライダーですよ」

「仮面ライダーは人々の希望の象徴だ! お前のような悪党が名乗るもんじゃねえ!」

「ならば私はその新しい希望の象徴、間違いではないですね」

 

于吉はロストドライバーを腰に付ける。

 

「変身」

 

于吉はロストドライバーにT2エターナルメモリを挿入し、ロストドライバーを展開させた。

 

「エターナル!」

 

于吉の姿は変わり、白色の体に黒色のマントをした仮面ライダー「仮面ライダーエターナル」へと変身した。

 

「ちっ、仕方ねえ」

 

一刀がダブルドライバーを腰に付け、フィリップの体にもダブルドライバーが現れる。

 

「一刀、今は僕に行かせてくれ。少し確かめたいことがある」

「確かめたいこと?」

「ああ」

 

フィリップの側にある小さいものが近づいてきた。

それはフィリップ専用兼護衛のメモリ、「ファングメモリ」であった。

フィリップの手に乗るファングメモリ。フィリップはファングメモリを恐竜モードから、メモリモードにする。

 

「ファング!」

 

一刀はジョーカーメモリを手に取る。

 

「ジョーカー!」

 

二人は構えた。

 

「「変身!!」」

 

一刀がジョーカーメモリを挿入すると、ジョーカーメモリはフィリップの方に転送され、フィリップはそれを深く差しこみ、次にファングメモリを挿入し、ダブルドライバーを展開させた。

 

「ファング! ジョーカー! ギィイイイイイイイウ!!」

 

一刀の体は意識を失くして倒れそうになるのを関羽が支え、フィリップの体は右が白、左が黒の「仮面ライダーWファングジョーカー」へと変身した。

 

 

「ふん!」

「うおおおおおおおお!!」

 

Wがエターナルに対して、突っ込んでいき、まずは飛び蹴りをくらわせようとするが、見事に捌かれる。

 

「はあっ!」

 

エターナルがエターナルエッジでWを攻撃しようとするが…。

 

Wはファングメモリのタクティカルホーンを一回倒す。

 

「アームファング」

 

Wの右腕にアームセイバーがつき、アームセイバーでエターナルエッジと激しく打ち合う。

 

「皆、加勢するぞ!」

 

関羽達がWの加勢に入ろうとするが……。

 

「来るな!」

 

一刀がそれを止める。

 

「一刀殿、何故だ!」

「お前達が敵うような相手じゃない。下手をすればフィリップの邪魔になるだけだ。それにフィリップには何か考えがあるみたいだから、邪魔しないでくれ」

「でも!」

「いいから、言う通りにしてくれ!」

「……分かった」

「愛紗!?」

「あの二人には何か考えがあるようだ。それを邪魔するわけにはいくまい……」

「……分かったのだ。本当は分かってないけど、分かったのだ」

 

張飛と劉備も何とか分かってくれた。

その間にもWとエターナルは激しく打ち合っていた。

 

「くそ、全然決まらねえ」

「なら一気に決めよう」

 

Wはタクティカルホーンを三回倒す。

 

「ファング! マキシマムドライブ!」

 

Wの右足にマキシマムセイバーが現れる。

Wはその直後にジャンプをし、その場で横に大きく回転して、右足を出す。

 

「「ファングストライザー!!」」

 

超飛び回し蹴りでエターナルに近づこうとするが……。

 

「ふん」

 

エターナルはエターナルエッジにエターナルメモリを挿入する。

 

「エターナル! マキシマムドライブ!」

 

エターナルエッジから発せられた電磁波のようなものがWに当たり、Wは空中で体勢を崩し、地面に落ちる。

地面に落ちた直後にWの変身は解かれてしまい、一刀の意識も自分の体に戻る。

 

「くそ! どうなってやがる!?」

「ファングメモリが……」

 

ファングメモリは恐竜モードになるも、とても苦しそうであり、ついには動かなくなってしまった。

 

「これは……」

「これがエターナルメモリのマキシマムドライブ。これでT2以外のガイアメモリは使用できませんよ」

「何!?」

 

一刀がジョーカーのメモリを持ち、声を出すスイッチ押すが、声が出ない。

 

「なっ!?」

「さてと、それでは……」

 

エターナルは倒れているフィリップに近づき、フィリップを気絶させ、肩に抱える。

 

「フィリップ!」

「私の用はひとまずこれだけです。後、これもいただきましたよ」

 

エターナルの手にはいつの間にかT2バイオレンスメモリとT2アイスエイジメモリがあった。

 

「それでは……」

 

するとエターナルは忽然と姿を消した。

 

「フィリップ!」

 

フィリップの名前を叫んだのは一刀ではなく、関羽であった。

 

「くそ……」

「一刀殿! あの時、我らの助けを得れば……」

「………いや、これでいいんだ」

「これでいい? ふざけているのか!?」

「これをよく見ろ」

 

一刀がフィリップの倒れていた地面を見るように言い、皆がそこを見る。

そこには文字あり、こう書かれていた。

 

『問題ない。これでも計算のうちだ』

「フィリップはこうなることを予想してたんだ。だから自分がやるって言ったんだ。俺に無駄な体力を使わせないために……」

「そうだったのか……」

「でもフィリップ君は何を考えてるの?」

「俺もよく分からん。ただ、俺の予想だが、あの眼鏡がフィリップを連れて帰ったところを見るとフィリップの力を利用して何かする気だってことだ。

そしてその何かを封じたりしたり、何かするためにフィリップは敢えて捕まった。俺はそう考えるぜ」

「フィリップを信じてるのだな」

「ああ。俺の相棒だからな」

「……ひとまずは皆の所に戻ろう」

 

 

一刀達が連合陣営に戻るとそこにはかなり遅れてきた袁紹と袁術、それに医者の華陀がいた。

 

「華陀か、どうしたんだ?」

「ああ、関羽に劉備に北郷、久しぶりだな」

「これでようやく揃いましたわね」

「? 何か俺達に言わなきゃいけないことがあるのか?」

「ああ、大有りだ。実は……」

 

華陀は今回の騒動に太平妖術が関わっている事を話した。

 

「そうだったの……」

「……実はそのことに関して、俺達も言いたいことがある」

「……何?」

「実はな……」

 

一刀達は先ほどその原因とされる于吉と接触し、于吉が今回の騒動に関わっている事。

于吉がT2ガイアメモリのほとんどを入手していること。そして于吉がフィリップを連れて行ったことを……。

 

「そんなことがあったの……」

「どうりで一人足りないと思ったわ」

「しかし、何のためにあなた達の仲間を……」

「それが分かったら苦労しねえよ」

「いや、恐らく理由はあれだ」

「あれ?」

 

華陀は何となくだが、フィリップがさらわれた理由に覚えがあった。

 

「君達の仲間の一人がさらわれた理由としては正しい答えとは言いがたいが、太平妖術の書を持つ于吉の目的はなんとなく分かっている。

于吉はかつて始皇帝が所有していた兵馬妖を復活させる気だ」

『兵馬妖?』

「ああ、名前の通り妖術で操る兵馬のことだ。しかも不死身だ……」

「不死身……」

 

一刀はその「不死身」と言う単語に少し考える…。

 

「一刀さん?」

「しかしその兵馬妖を復活させるには太平妖術の書に溜まった妖力だけで充分のはずだが……」

「………まさか!」

「一刀さん、何か分かったの?」

「ああ、あいつがフィリップをさらったわけが分かった!」

「どんな理由?」

「あいつはまず、その太平妖術の書に溜まった魔力で兵馬妖を復活させるのはまず間違いないな。

そんでフィリップはその力を増大させて、この大陸……いやこの世界の人間を全て、兵馬妖と同じように死人にする気だ」

「そんなこと……出来るの?」

「出来る。フィリップの地球の本棚にアクセスできる力を利用できれば……」

「もしそうなら、本当に大変な事に……」

「ああ。……フィリップはこのことを予測してたのか。だが、まだフィリップには考えがあるはずだ……」

 

 

その頃、于吉とフィリップは……。

フィリップはある椅子に無理矢理座らせられており、動けない状態であった。

 

「僕をどうする気だ?」

「何、あなたの出番はもう少し後です。今は……」

 

于吉はどこからか太平妖術の書を取り出す。

 

「太平妖術の書……」

「張譲のおかげでかなりの妖力が溜まりましたよ」

「それで張譲は殺したのかい?」

「いいえ、殺すのはあまり面白くないので、ねずみに姿を変えさせましたよ。まあ、普通ならそうは思いませんよね。

仮にねずみにされたと分かったとしても、言葉は通じませんよ」

「そうだね」

「さてとちょっとした雑談はここまでにしましょう」

 

于吉とフィリップは移動する。そこには何やらとても高い建物のような櫓が立っており、その一番上にはでかい球体が設置されていた。

そして于吉はその球体に太平妖術の書を組み込む。すると櫓の下から、突然死人の兵馬達が現れたのだ。

 

「これは……」

「君と同じ死人ですよ」

「!? そこまで知っていたのか!」

「ええ。このメモリを持った瞬間、何故か色々な世界の記憶が私の頭によぎりましてね。

その時知りましたよ。あなた達仮面ライダーのことや、あなた達自身のこと。そして別の世界にいる私自身のこともね……」

「お前自身の事?」

「ええ。ですが、あなたには無関係なことなので言いませんよ。しかしこれは関係ありますけどね…」

 

于吉が指を鳴らすと、球体の後ろに大量のメモリスロットがつけられた装置が出現した。

 

「『エクスビッカー』っと言うみたいですよ。とは言ってもあなたならこれの使い方を知っていると思いますけどね……」

「ああ。だが、それには26個のT2メモリが必要のはずだ」

「そうです。私の元には既に25個のメモリがあります。後一つ、イニシャル『J』のメモリだけなのですよ。ふっふっふっ……」

(『J』……もしかしてその『J』は……)

 

 

夜になった。

 

「はぁあ~……」

 

一刀は一人天幕でため息をついていた。

一刀達は一応であるが、軍議を終えていたのだ。

軍議の内容としては于吉を倒す役目は劉備が担うことにした。

理由としては劉備が竜の爪で作られたとされる剣を持っているからだ。

于吉のような闇の導師には通常の武器や攻撃は効かない。くらってもすぐに再生などしたりするらしいと華陀から聞かされた。

しかしその竜の爪の剣は闇の導師のその再生の力を無効化させ、導師を葬ることが出来るのだ。

だが、その剣の力を引き出せるのは正統な高貴な血を持つ人間のみである。

そのため、正統な血を持つ劉備が于吉を倒す事になったのだが、一刀には一つの不安があった。

 

「確かにあの説明だと、于吉には有効だろうが、問題はあいつが変身したらまずいってことだ。

あいつが変身する前に何とか決着をつけるとか油断させて変身を解かせた隙に攻撃するって手はあるが、あいつが変身した時に対応出来るやつがいないってことだ……」

 

仮面ライダーエターナルに対抗するには最低でも仮面ライダーが一人必要である。

しかし今の一刀にはフィリップがいないために変身ができないのである。

 

「せめてあいつのベルトのようにロストドライバーがあれば……」

 

一刀がそう考えていた時……。

 

「うん?」

 

天幕に誰かが入ってきたようなので、一刀がその入ってきた誰かを見るとそこにいたのは一刀が見たことのある仮面ライダーであった。

 

「スカル……おやっさん!?」

 

そこにいたのは仮面ライダースカルであった。

一刀が知っている仮面ライダースカルは探偵としての一刀の師である、海原善吉(かいばらぜんきち)が変身したものである。

しかし海原善吉はフィリップ救出の際、フィリップと一刀を庇って死んでいるのだ。

そのため一刀はとても信じられないでいた。

そしてスカルは一刀に後ろを見せながら、変身を解き、スカルになっていた男は腰につけていたロストドライバーを机において天幕から出て行った。

 

「おやっさん!」

 

一刀が急いでその男を追うが、既にその男は姿を消していた。

 

「今のは一体……」

 

一刀は疑問に思いながらも机の上にあるロストドライバーを持ち上げて確認する。

 

「間違いねえ。これは本物のロストドライバーだ……あ」

 

一刀が手を滑らせてしまいロストドライバーを机の下に落としてしまう。

 

「いけねえ」

 

一刀がかがんでロストドライバーを拾い上げようとすると……。

 

「うん?」

 

一刀は机の下の地面に何かがめり込んでいることに気付く。

一刀はそのめり込んでいる何かを取る。

それはなんと自分が持っているジョーカーメモリそのものであったが、一刀のジョーカーメモリと比べると綺麗であり、一部がクリアな素材で出来ていた。

一刀はそのジョーカーメモリを見て、ふと思い出した。

 

「于吉の奴はまだ一つだけ持っていないって言っていた。もしかしてこれが最後のT2メモリ。しかもジョーカーか……」

「一刀さん、いる?」

 

天幕に劉備達が入ってくる。

 

「どうしたのだ?」

 

一刀が机の下にいたことに気付いて、張飛が声をかけた。

 

「いや……」

 

一刀が机の下から出てきて、言う。

 

「どうやら切り札は常に俺達の元に来るみたいだぜ」

 

一刀はT2ジョーカーメモリを皆に見せる。

 

「それって……」

「ああ、これで俺も戦えるぜ」

 

 

翌日、于吉は兵馬妖を用いて洛陽に進行してきた。

反董卓連合は反于吉連合として、于吉との決戦に臨んだ。

于吉の元に直接乗り込むメンバーとして、劉備は当然として関羽、張飛、諸葛亮、楽進、華陀、そして一刀であった。

そして突撃メンバーは何とか于吉のいる櫓に近づくことが出来た。

 

「じゃあ、行くか関羽。死ぬなよ」

「そちらもな」

 

一刀は腰にロストドライバーをつけ、T2ジョーカーメモリを手に持つ。

 

「ジョーカー!」

 

一刀は構えた。

 

「変身!」

 

T2ジョーカーメモリをロストドライバーに差し込んで、ロストドライバーを展開させた。

 

「ジョーカー!」

 

一刀は仮面ライダーWによく似ているが、全身がジョーカーの色の仮面ライダー「仮面ライダージョーカー」に変身した。

 

「行くぞ!」

『応っ!』

 

一刀と関羽と張飛と劉備は櫓に向かい、櫓の入り口は関羽と張飛が守り、一刀と劉備は櫓の階段を登って于吉とフィリップのいる所を目指した。

そして二人が于吉達のいるところに着くと、そこには椅子に座らせられているフィリップとその側にいる于吉が居た。

 

「于吉……」

「ほぅ。エターナルメモリの力で、T2メモリ以外は使えなくしているのですけど、使えるところを見るとあなたが変身に使っているメモリはT2メモリですね」

「ああ」

「それはそれはこちらから探す手間が省けました。ありがとうございます」

「別にためじゃねえ」

「でしょうね」

 

于吉はT2エターナルメモリを取り出す。

 

「エターナル!」

「変身」

 

于吉はロストドライバーにT2エターナルメモリを挿入して展開させた。

 

「エターナル!」

 

于吉は仮面ライダーエターナルに変身した。

 

「劉備は少し下がってくれ」

「うん」

「そうですね。その剣が使い物にならなくなったら困りますからね」

「え!?」

「劉備、落ち着け。この状況でお前がいるからそう言えるだけだ」

「いいえ。その剣が竜の爪で作られた剣である事も知っていますよ。そして私を滅ぼすためのものということもね……」

「一刀!」

 

椅子に座らされているフィリップが答える。

 

「そいつはねずみにされた張譲から全て聞いているんだ!」

「ねずみにされた張譲だと? くそ、あの時何か嫌な視線を感じたと思ったがそれかよ……」

「ええ。とは言っても今の私にはあまり関係ないですね」

「ああ。とにかく今は俺がお前をぶっ倒す!」

 

仮面ライダージョーカーがエターナルに向かって、突撃していく。

 

「たあ!」

「ふん!」

 

ジョーカーとエターナルが互いにパンチを繰り出し、紙一重で避ける。

 

「でゃあ!」

 

ジョーカーが次にキックを繰り出し、エターナルがそれを受け止める。

 

「ふん!」

 

エターナルがエターナルエッジでジョーカーを攻撃する。

 

「ぐわっ! でゃあ!」

 

ジョーカーは攻撃を受けながらも足払いでエターナルの足を払う。

 

「ぬおっ!」

「ふああっ!」

 

ジョーカーが倒れたエターナルの顔面に向かってパンチを繰り出すがエターナルはすんでのところで避けた。

 

「一気に決めるぜ」

 

ジョーカーがT2ジョーカーメモリをメモリスロットに挿入する。

 

「ジョーカー! マキシマムドライブ!」

「ライダーキック……」

 

ジョーカーがライダーキックの体勢に入り、飛び蹴りをくらわせようとするが……。

 

「ユニコーン! マキシマムドライブ!」

 

エターナルもメモリスロットにT2ユニコーンメモリを挿入させた。

するとエターナルの右手が強力な渦が発生したかのように強化された。

エターナルはその右手でジョーカーのライダーキックの右足をカウンターで当て、ジョーカーは強く壁に叩きつけられ、ジョーカーは変身を解かれてしまう。

 

「ぐわっ!」

「一刀さん!」

「さてと……」

 

于吉は変身を解除して、妖力でT2ジョーカーメモリを奪い、エクスビッカーのスロットの一つにT2ジョーカーメモリを挿入させた。

 

「ジョーカー!」

 

「はっ!」

 

于吉は残ったエターナルとユニコーンのメモリを挿入させようとするが……。

 

「えええええい!」

 

残っていた劉備が于吉を斬ろうとするが……。

 

「ふん!」

 

于吉は妖力の波動で劉備の持つ剣をはじき、壊した。

 

「これで畏れるものはなくなった」

「ユニコーン! エターナル!」

 

エクスビッカーは26個のT2メモリの力を受け、起動し始めたのだ。

 

「うわああああああ!」

「フィリップ!」

 

フィリップの地球の本棚にアクセスする力を利用して、この世界に人間全てを死人に変えようとしたのだ。

 

「……」

「ところで劉備、その仮面はなんなんですか?」

 

劉備は実は昨日の夜に華蝶仮面から仮面をもらっており、それをつけていたのだ。

 

「知らない? 仮面って顔を隠すためにあるんだよ」

「?」

 

于吉が妖力でその仮面を引っぺがす。

于吉は気付いた。その仮面をつけていたのは劉備ではなく、張角であったのだ。

 

「お前は張角! ならば劉備は?」

 

于吉は辺りを見回すが、劉備の姿はない。

于吉が広間の入り口に背を向けたその時!

 

「でぇえええええええい!」

 

広間の入り口から入ってきた劉備が本物の竜の爪で作られた剣で于吉を刺す!

于吉はかろうじて気付いたものの反応が遅れて、正面から刺された!

しかも居た場所が少々悪く、劉備の勢いが強く、于吉と共に剣はエクスビッカーにも刺さったのだ。

 

「ぐはっ!」

「や、やった!」

 

劉備が勢いをなくし、その場に座り込む。

 

「ぐ、ぐぅ……」

 

于吉は自力で剣を抜く。

 

「そんな……」

「まだ生きてるなんて……」

「エターナルメモリを拾っていなければ……死んでましたね……」

 

とは言っても于吉にダメージがないわけではない。それになりにダメージはあるのは明白であった。

 

「しかし、私はともかくエクスビッカーの調子が……」

 

剣に刺された為にエクスビッカーは不良を起していた。

 

「うん?」

 

于吉はフィリップがずっとうずくまっている様子を見て、おかしいと判断した。

 

「貴様、何をしている!?」

 

するとフィリップは口を開いていないのだが、フィリップの声が広間に広がって聞こえてきた。

 

「僕はこれを待っていた。お前のエターナルメモリのマキシマムドライブを無効化させるこの時を!」

「……ではあなたは……エターナルメモリの……力を知っていたと言うのですか?」

「僕は地球の本棚で色々なメモリの能力を見てきた。その中にエターナルメモリがあっただけだ」

「だが、そうは……」

「いくかよ!」

 

傷ついた于吉を一刀が邪魔する。

 

「放しなさい!」

「簡単に放すかよ!」

 

一刀と于吉の攻防の末、エクスビッカーは機能を停止。T2メモリの全てがスロットから排出された。

 

「はあ! はあ!」

「フィリップ!」

 

一刀がフィリップの側に駆け寄る。

 

「大丈夫か?」

「何とかね。エターナルメモリの能力は無効化させた。それよりも于吉を!」

 

一刀がフィリップの側に行った隙に于吉はエターナルメモリと他に何個かのメモリを拾い、そして組み込んでいた太平妖術の書を取り外して、広間を出て行っていた。

 

「逃がすかよ! ああ、劉備と張角はどこか安全な場所に避難してくれ」

「一刀さん達は?」

「俺達は奴を追う。ここまで来たら、奴を倒せるのは俺達だけだ」

 

一刀はフィリップを連れて、広間を出て行った。

 

 

「はあ、はあ……」

 

于吉は傷つきながらも広間よりも上である屋上に来ていた。

 

「追い詰めたぞ」

 

そこに一刀とフィリップが来た。

 

「そうですかね?」

 

于吉は太平妖術の書を刺された部分に当てると、傷は治っていった。

 

「太平妖術の書に溜まってた妖力で治したな」

「ええ。しかし私の治療に使ってしまった以上、兵馬妖は先ほどまでの不死の力はなくなりますけどね。

まあ兵馬妖の代わりは作れますけどね」

 

于吉が指を鳴らすと、屋上になにやら砲台のようなものが現れた。

その砲台は下で戦っていた関羽達の目にも見えた。

 

「何だあれは?」

「でかい筒なのだ」

「姉上達は無事だろうか……」

 

屋上で、砲台の出現を見ていた一刀とフィリップは……。

 

「手前、あれはまさか!」

「エクスビッカーが使えなくなった時に用意していたものですよ。まあ力の充填はエクスビッカーよりも時間は掛かりますが、力だけならあれの方が上ですよ。

そして私はあれを起動させる!」

「そうはさせるかよ!」

「いいえ、そうさせてもらいますよ」

 

于吉はロストドライバーを腰につけ、エターナルメモリを持つ。

 

「エターナル!」

「変身」

 

ロストドライバーにエターナルメモリを挿入し、展開させた。

 

「エターナル!」

 

于吉は仮面ライダーエターナルに変身した。

 

「フィリップ!」

 

一刀がダブルドライバーをつけ、フィリップにもダブルドライバーが現れる。

フィリップはサイクロンメモリ、一刀はジョーカーメモリを手に持つ。

 

「サイクロン!」

「ジョーカー!」

 

二人は構えた。

 

「「変身!!」」

 

フィリップはサイクロンメモリを挿入して、一刀の元に転送させ、一刀はジョーカーメモリを挿入し、ダブルドライバーを展開させた。

 

「サイクロン! ジョーカー!」

 

一刀の体は変身し、仮面ライダーWサイクロンジョーカーに変身した。

 

「「さあ、お前の罪を数えろ!!」」

「今更数えられませんよ!」

 

Wとエターナルの戦いが始まる。

 

「たあっ!」

「ふん!」

 

Wのパンチをエターナルは黒いマントで防ぐ。

 

「何?」

「このマントはね、あらゆる攻撃を無効化させるのですよ」

「だったら無理にでも引っぺがしてやる!」

 

Wはメタルメモリを持ち、ジョーカーメモリと入れ替える。

 

「サイクロン! メタル!」

 

ジョーカーの色だった右が銀色に変わる。

そして背中にはメタルシャフトが現れ、Wはメタルシャフトを握る。

 

「ふん! おりゃあ!」

 

メタルシャフトをエターナルはマントで防ぐが……。

 

「おりゃあ!」

 

メタルシャフトを利用して、Wはエターナルの上を回転して、エターナルの背後を取り、マントがつけられている付け根を攻撃し、マントを外すことに成功した。

 

「ぬっ!」

「これでお前を守るものはなくなったぜ」

「そうですかね」

 

エターナルはT2ナスカメモリを取り出す。

 

「それはナスカメモリ」

「どうする気だ?」

「こうするのです」

 

エターナルはT2ナスカメモリを下に落とす。

そしてT2ナスカメモリは一人の兵馬妖の兵士に刺さり、その兵士はナスカ・ドーパントへと姿を変え、そのナスカ・ドーパントはWのところに飛んできた。

 

「ぬあっ!」

「時間稼ぎ、頼みますよ」

 

エターナルは砲台の元へと向かう。

 

「逃がすかよ!」

 

Wが追おうとするが、ナスカ・ドーパントがWの行く手を阻む。

 

「お前の相手をしている暇はないってのに……」

「だったら俺があいつの相手をしてやろうか?」

 

するとどこからか声が聞こえてきた。

その声の主は突然現れた銀色の壁のようなオーロラから姿を現した。

 

「なっ!?」

「俺?」

 

そこから現れたのは格好は違うものの、紛れもなく北郷一刀であった。

 

「お前は一体……」

「通りすがりの仮面ライダーだ」

 

その北郷一刀はある物を取り出す。それはある仮面ライダーの姿が描かれたものカードであった。

現れた北郷一刀は腰に白いバックルをつける。

そしてバックルを展開させ、カードを持って構える。

 

「変身!」

 

カードを持つ一刀はカードをバックルに挿入させた。

 

「カメンライド」

 

バックルから待機音が鳴り響く。

一刀はバックルを元に戻す。

 

「ディケイド!」

 

その北郷一刀の回りに銀色の分身のようなものが現れ、一刀を包むと一刀は変身した。

 

「それは……」

「仮面ライダー……ディケイドだ。そいつは俺が相手してやるから、お前達はエターナルを追え」

「だが、何故?」

「仮面ライダーは助け合いだろ? そうは思わないか?」

「……まあ、正直お前が誰なのかははっきりは分からんが、助かったぜ」

「なら早く行こう」

 

Wはルナメモリとジョーカーメモリを取り出し、サイクロンメモリとジョーカーメモリを入れ替えた。

 

「ルナ! ジョーカー!」

 

Wはルナジョーカーにフォームチェンジし、ルナ部分の右手を伸ばして、物から物へと綱渡りのように伝っていってエターナルを追った。

ナスカ・ドーパントがそれを追おうとするが、ディケイドはライドブッカーをガンモードにして、ナスカ・ドーパントを撃つ。

 

「悪いがお前の相手は……俺だ」

 

ディケイドは余裕の状態であった。

ナスカ・ドーパントはディケイドの方に向かって、剣を振るうが……。

 

「うりゃあ!」

 

ディケイドはライドブッカーをソードモードにして、ナスカ・ドーパントをカウンターで返り討ちにした。

ナスカ・ドーパントは転がる。

 

「さてと……」

 

ディケイドはディケイドライバーを展開させ、一枚のカードを手に持つ。

 

「新しいカードを試してみるか」

 

ディケイドはそのカードを挿入した。

 

「カメンライド」

 

ディケイドはディケイドライバーを元に戻す。

 

「オーーーーーーーーーーズ! タ・ト・バ。タトバ、タ・ト・バ!」

 

ディケイドは仮面ライダーオーズタトバコンボの姿になった。

 

「まさかディケイドで変身する時も歌付きだったとはな……」

 

ディケイドオーズの方も変身した時の歌に少し戸惑ったが、あまり関係ない。

ディケイドオーズはライドブッカーソードモードでナスカ・ドーパントを何度も切りつける。

 

「さてと次だ」

 

ディケイドオーズはまたドライバーを展開させて、新しいカードを挿入した。

 

「フォームライド、オーーーーーズ! ガタキリバ! ガーッタガッタ! ガタキリッバ! ガタキリッバ!」

 

ディケイドオーズは先ほどの姿と変わり、頭がクワガタ、腕周りがカマキリのものになった。

ディケイドオーズはライドブッカーを腰につけ戻し、両手のカマキリの鎌でナスカ・ドーパントを切りつけるが……。

 

「ちっ、俺には使いづらいな」

 

ディケイドオーズはまたディケイドライバーに新しいカードを挿入し、変身する。

 

「フォームライド、オーーーーーズ! ラトラーター! ラトラーーーター! ラトラーーーターーー!」

 

ディケイドオーズはガタキリバコンボからラトラーターコンボにフォームチェンジした。

その姿は先ほどの頭がクワガタからライオンの鬣へと変わり、腕もトラ、足もチーターのものになった。

しかも変身した瞬間にライオンのヘッドから強力な光が発光され、ナスカ・ドーパントはあまりのまぶしさに怯む。

ディケイドオーズは両手からトラクローを展開させ、チーターの足の速さを用いて、ナスカ・ドーパントを攻撃する。

 

「さてと……トドメといくか」

 

ディケイドオーズは最初のタトバコンボの状態に戻って、ディケイドライバーを展開させて、一枚のカードを挿入させた。

 

「ファイナルアタックライド、オ、オ、オ、オーーーーーーズ!!」

 

ディケイドオーズの足のバッタレッグが変形して、ディケイドオーズは空高飛び上がり、ディケイドオーズの足が元に戻る。

そしてディケイドオーズの前には3つのリングが並んでいた。

 

「たあああああああああああ!!!」

 

ディケイドオーズは3つのリングをキックで潜り抜け、3つ目のリングを潜り抜けた時、ナスカ・ドーパントにキックは命中。ナスカ・ドーパントは爆発し、変身していた死人兵は消滅した。

その消滅した兵士の下にはT2ナスカメモリが落ちていた。

 

「俺の力でも破壊不能か……」

 

 

時は少し戻る。

エターナルが砲台にあと少しというところにWがやって来た。

 

「ナスカを足止めにしていたはずですけどね……」

「悪いが、色々あって簡単にここまで来れたぜ」

「まあ、理由はあえて聞きません。ここであなたを倒せばいいのですからね」

 

エターナルはエターナルエッジを取り出して、Wに斬りかかろうとするが……。

 

「ほっ!」

 

Wのルナサイドが手を伸ばして、斬られる前に柱を掴んで回避。回避したと同時にジョーカーメモリをトリガーメモリに入れ替えた。

 

「ルナ! トリガー!」

 

Wはルナトリガーにフォームチェンジ。トリガーマグナムから放たれる曲がるためにエターナルは翻弄される。

その隙にWはルナメモリをヒートメモリに入れ替えた。

 

「ヒート! トリガー!」

 

Wはヒートトリガーにフォームチェンジ先ほどとは違って威力のある弾をエターナルにくらわせる。

エターナルは思わず後ずさりし、後ろを向いたまま、ジャンプして移動しようとすると、Wはルナメモリとメタルメモリを取り出し、それぞれ入れ替える。

 

「ルナ! メタル!」

 

Wはルナメタルにフォームチェンジ。曲がるメタルシャフトでエターナルを攻撃しようとするも、エターナルはギリギリジャンプで避けて、移動した。

Wは追いながら、ルナメモリを再び、ヒートメモリに入れ替える。

 

「ヒート! メタル!」

 

Wはヒートメタルにフォームチェンジ。Wの基本フォームの中で一番攻撃力のあるヒートのメタルシャフトをエターナルに当てる。

 

「くっ!」

 

エターナルは持っていたユニコーンメモリをメモリスロットに挿入する。

 

「ユニコーン! マキシマムドライブ!」

 

エターナルの拳が渦を巻く。

Wはサイクロンメモリとトリガーメモリを取り出し、それぞれ入れ替えた。

 

「サイクロン! トリガー!」

 

Wはサイクロントリガーとなり、素早い風の弾でエターナルの攻撃を防いだ。

 

「くう!」

 

Wはその隙に再びヒートメモリとジョーカーメモリを取り出し、入れ替えた。

 

「ヒート! ジョーカー!」

 

Wはヒートジョーカーになり、燃える拳でエターナルを殴る!

 

「ふん! おりゃあ! たあっ!」

 

拳は全てエターナルに命中。Wはヒートメモリとサイクロンメモリを入れ替える。

 

「サイクロン! ジョーカー!」

 

Wは最初のサイクロンジョーカーに戻る。

 

「仕方ありませんね。少し予定としては早いですが!」

 

エターナルは構え、何かを待つかの状態になる。

 

「さっさと決着をつけねえとまずい……」

「一刀、あれを!」

「うん?」

 

Wの元に一体の鳥のようなものが飛んできた。

 

「何だありゃ?」

「分からない。だけど、あれは僕達の味方をしてくれるようだ」

「何で分かるんだ?」

「何となく…だけどね」

 

 

Wの元に鳥のようなものが飛んでくるちょっと前の事である。

ディケイドオーズは元のディケイドの姿になった。

そんな時、T2ナスカメモリが突然と砲台のほうへと飛んでいった。

 

「本格的にまずいって所だな」

 

ディケイドはケータッチを取り出し、ケータッチに専用のカードを挿入する。

そしてディケイドは順番に紋章を押す。

 

「クウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、カブト、電王、キバ……」

 

そのケータッチには新しくWの紋章が電王の紋章の横に描かれていた。ディケイドはそのWの紋章も押す。

 

「ダブル」

 

最後にディケイド自身の紋章を押す。

 

「ファイナルカメンライド、ディケイド!」

 

ディケイドはコンプリートフォームにファイナルカメンライドした。ヒストリーオーナメントには新しくWのカメンライドカードがあった。

 

「さてと、あいつらにプレゼントを一つやるか」

 

ディケイドコンプリートフォームはケータッチのWの紋章を押す。

 

「ダブル!」

 

ディケイドコンプリートフォームは次に『F』の文字を押す。

 

「カメンライド、エクストリーム」

 

ヒストリーオーナメントのカードは全て仮面ライダーWの物に変わるがそれはWに変身する一刀とフィリップが見たことない姿であった。

それと同時にどこからか鳥のようなものが姿を現して、近くにあったフィリップの体を取り込んで、Wの元に飛んで来る。

 

「エクストリームメモリ、あいつらにプレゼントだ。いけ!」

 

 

その鳥のようなものは「エクストリームメモリ」であり、そのエクストリームメモリはWのダブルドライバーの真上に飛んできた。

 

「一刀、一度ドライバーを閉じてくれ」

「? 分かった」

 

Wはダブルドライバーを閉じる。するとサイクロンメモリとジョーカーメモリから上空に向かって光が飛んで行き、エクストリームメモリはその光をたどるようにダブルドライバーの元に降りてくる。

そしてWはエクストリームメモリが付いたダブルドライバーを展開させた。

 

「エクストリーム!!」

 

Wの体は正面から姿を変え、真ん中にはクリスタルサーバーと呼ばれるクリスタルのボディが生まれ、Wの角のようなものは変化していた。

肩の部分も「W」の文字を横にしたようなものが描かれていた。

これが『仮面ライダーWサイクロンジョーカーエクストリーム』である。

 

「すごい……」

「俺とフィリップが完全に一つになってるのか」

「ああ。あのメモリには僕の体がいつの間にか入っていたようだ」

 

Wは左手を前に出し、叫ぶ。

 

「「プリズムビッカー!!」」

 

するとクリスタルサーバーから盾と剣が一緒になった武器が現れ、Wの左手に納まる。

この武器こそ「プリズムビッカー」であり、剣の名は「プリズムソード」、盾を「ビッカーシールド」と言う。

Wはどこからか「P」と書かれたメモリを取り出し、剣の柄の部分に入れた。

 

「プリズム!」

 

そしてプリズムソードをシールドから抜き、待っている状態のエターナルに襲い掛かる。

エターナルはエターナルエッジで何とか防ぐがエターナルエッジが持たなくなっていた。

 

「何!?」

 

このビッカーソードはメモリの力を無効化する。そのためエターナルエッジが砕けそうになったのだ。

 

「このまま打ち合うのは利口ではありませんね」

 

エターナルは砲台の先端部分に飛び移る。するとエターナルの体についていた「コンバットベルト」に24個のメモリが飛んできて、それぞれ自動に挿入される。

 

「マキシマムドライブ! マキシマムドライブ! ………」

 

24個のT2メモリがマキシマムドライブの状態になり、ユニコーンメモリも空いている所に挿入させる。

 

「ユニコーン! マキシマムドライブ!」

 

そして最後にエターナルはエターナルメモリをエターナルエッジに挿入した。

 

「エターナル! マキシマムドライブ!」

 

エターナルのコンバットベルトに溜められたT2ガイアメモリの力がエターナル自身に溜まっていき、その力がエターナルエッジにも溜まっていく!

 

「終わりです。過去の仮面ライダー」

 

エターナルエッジに巨大なエネルギーの刃が生まれ、その刃でWの乗っていた部分の床を破壊する。

 

「「う、うわあああああああ!!」」

 

Wは破壊され飛んできた、床の破片に阻まれ、ジャンプすることが出来ず、そのまま下に落ちてしまう。

 

「あれは……」

 

Wが下から落ちてくる様子は近くにいる関羽達は見えていた。

 

「一刀殿! フィリップ殿!」

「お兄ちゃん達!」

「一刀さん! フィリップさん!」

「北郷殿!」

「北郷!」

 

それは広間の方に居た劉備達も見ていた。

 

「一刀さーーーーーん! フィリップさーーーーん!」

 

劉備が叫ぶ。

その様子はディケイドコンプリートフォームも見ていた。

 

「やれやれ、もう一つおまけだ」

 

ディケイドコンプリートフォームは一枚のカードをライドブッカーから取り出し、右腰に移動させてあったディケイドライバーに挿入した。

 

「フォームライド、ダブル! サイクロンジョーカーゴーーールドエクストリーーーーム!!」

 

そのディケイドライバーの音声に伴い、落ちていくWの体が光だし、Wのサイクロンジョーカーエクストリームは更なる姿に変わった。

その姿は先ほどのサイクロンジョーカーエクストリームのクリスタルサーバーは白色から金色に変わっており、首にはマフラーのような長い羽が3対となってWの体についていた。

Wは羽を広げて、両足のキック体勢の状態で勢いをつけて、空を飛び、砲台の上に居たエターナルの体に直撃した!

 

「ぐわあああああああ!!」

 

エターナルに致命のダメージを与えた。

 

「ぐふっ!」

「これが……死だ……」

「そうですか……私は死ぬのですか……」

「それが今までお前が重ねた罪に対する報いだ」

「………ぐわあああああああああああ!!!」

 

エターナルの体は爆散し、消滅。その際にエターナルが所有していたT2メモリは全て空中で砕け散った。

そして太平妖術の書も完全に塵となって消滅した。

 

 

太平妖術の書が完全消滅したために、兵馬妖達も消滅。

戦いは完全に終わった。

Wサイクロンジョーカーゴールドエクストリームはゆっくりと地面に降り立つ。

そこには関羽達だけでなく、広間から降りてきた劉備達の姿もあった。

そしてドライバーを閉じ、Wは変身を解き、その場に一刀とフィリップが現れた。

 

「一刀殿、やりましたな」

「ああ」

「しかし、太平妖術の書も一緒に消えてしまったようだけど、大丈夫だったかい?」

 

フィリップが華陀に尋ねる。

 

「…大丈夫だ。太平妖術の妖力は完全になくなった。俺が封印せずに消滅させるとは思わなかったぜ」

「しかし、これも全てあいつのお陰だな」

「あいつって?」

「俺を助けてくれたもう一人の俺さ……」

「もう一人の一刀殿?」

「ああ」

 

そこにその話に出ていたもう一人の一刀が降りてきた。

 

「本当に一刀さんがもう一人いる……」

「どうするそこの俺とフィリップ。俺はお前達の世界に帰すことが出来るぜ」

「本当か!?」

「ああ」

 

ディケイドに変身した一刀が銀色のオーロラの壁を召喚する。

 

「こいつをくぐればお前達の世界だ。どうする?」

 

一刀達は考える。

 

「「………」」

「一刀さん、フィリップさん」

「お兄ちゃん達…」

「とりあえず、もう少し後にしてくれないか?」

「後?」

「ああ、とりあえずはこの戦果の祝いだな」

 

 

 

 

ここからは「仮面ライダーW Forever AtoZ 運命のガイアメモリ」のエンディングテーマ「W」が流れているものだと思ってください。

 

 

 

 

于吉を倒し、喜び洛陽で宴をする連合軍の将達。

舞台を作り、歌を披露する張三姉妹と袁術&張勲&郭嘉。

メイド服を着せられて戸惑ったり色々な反応をする董卓と賈駆。

親友の鳳統と司馬徽が来て、喜ぶ諸葛亮。

酒を飲んで、酔っ払う孫策、夏侯惇、厳顔、黄蓋。

関羽に馴れ馴れしくしようとする張遼。

張飛と孫尚香と許緒が何かを言い争う。

李典が作った董卓人形を見て、何かを言う陳宮。

周泰と呂布になでられる孟獲達。

そしてその様子を見る仮面ライダーに変身する二人の一刀とフィリップ。

 

「ここから先はあいつらの物語になるんだな」

「ああ、そういうことだ」

「それじゃあ僕達は僕達の物語をきちんと進めないといけないね」

「ってもこれもお前達の物語だ」

「だが、あの街には俺達を待っているんだ」

「帰るんだね」

「ああ」

「そうか……」

「だが、今はこのパーティーを楽しもうぜ」

「そうだね」

「良い土産話になりそうだ」

 

三人はそのパーティーを楽しんでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                       完


 
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