本日も晴天なり。
雛里は執務室でゆっくりと仕事をこなしながら、優雅にお茶とお菓子を食べて過ごしていた。平和になって本当によかった、と思う反面、軍略に置いて秀でている自分が、あまり政務では活躍出来ないのが少しだけ不服だった。
だが、雛里の軍略は必ずしも、戦争によってのみ秀でるものではなかった。
そう、雛里のお悩み相談計画が始動する。
「うわぁーん!雛里ちゃーん!」
バン、と大きな音を立てて扉を開いたのは、蜀の王、桃香だった。
「あわわ、どうかしました桃香さま」
「また華琳さんにいじめられたよー!」
「あわわ、仕方がないですねぇ、桃香さまは」
「私でも簡単に華琳さんに勝てる道具出してよー」
「しょうがないですねぇ・・・・・・」
ごそごそ、と雛里は自分の帽子の中を探ると、何かを取りだした。
「あわわっわわー、『らいふかーど』」
「らいふかーど?」
「そうですぅ。困った時はこれを見て、次にどうするかを考えればいいのです」
「わぁ!凄いね!」
「では、これを差し上げますぅ」
「わーい・・・・・ってあれ?かーどの内容が全部『胸』としか書いてないんだけど・・・・?」
「あわわ・・・・桃香さまが華琳さんに勝てると言ったら胸しかないじゃないですか・・・?むしろ胸以外では負けているので、ここで胸を使わなかったらいつ使うんですかぁ」
「酷い!でも言い返せないよぉ・・・・」
「さぁ、行って華琳さんに勝ってきてください」
「うぅ・・・いってきまーす」
その後の桃香。
「ほんと、桃香って武芸が駄目ね。以前と比べてマシにはなったけど、まだまだ私には勝てないわよ」
「うぅ・・・・良いもん!胸で勝ってるから!」
「!?こ、こほん!それじゃあ、次は政治について教えてあげるわ。それにしても、勉強もまだまだ未熟よね。ほんと、私と同じ王とは思えないわ」
「良いもん!胸で勝ってるから!と言うか、同じ王とは思えないよね!特に胸が!」
「と、桃香のくせに・・・・・ま、まぁ、いいわ。勉強は止めて、今度は料理にしましょう。どう?あれから少しはうまくなったかしら?」
「良いもん!胸で勝ってるから!」
「うぅ・・・・もぅいいわ!勝手にしなさい!」
「・・・・・・あれ?もしかして、私勝った?」
「うわぁーん、雛里さーん!」
勢いよく現れたのは、呉の軍師、亞莎だった。
「どうかしました?亞莎さん」
「私、地味じゃありません?」
「あわわ、ゴマ団子があるじゃないですかぁ」
「他には?」
「あわわ・・・・そでち○こ?」
「うわぁぁん!」
「あわ、あわわ、泣かないでくださいぃ」
「私に個性を下さい!お願いします!このままだと、きっと一刀さまにも見捨てられてしまいます」
「そう言われても・・・・あわわ、桂花さんや詠さんのようにツンツンしたらどうです?」
「わ、私は無理ですよぉ。あんなに強く反抗できませんよぉ・・・・」
「うーん・・・・・・」
あわっ!
「良いことを思いつきました!語尾に「勘違いしないで。別に一刀のためじゃないんだからね」って言っていください。語尾のすべてですからね!」
「えっ?そんなことで、いいんですか?」
「あわ!桂花さんや詠さんと同じ人種のように思われるかもしれませんが、全然違います!試しに頑張ってください!」
「は、はい。では、行って参ります」
その後の亞莎。
「おーい、亞莎。この前、仕事を手伝ってくれてありがとうな」
「あ、一刀さま。いいえ、私は暇だったので・・・・じゃなかった」
「亞莎?」
「勘違いしないでください。別に一刀さまのためじゃないんだからね!」
「あ、亞莎?ま、まぁいいや。お礼に最近出来た喫茶店でも行かないか?御馳走するよ」
「私の仕事は終わりましたからお供します。でも勘違いしなでくださいね。別に一刀さまのためじゃないんだからね!」
「あ、亞莎・・・・・(だき)」
「か、一刀さま!?」
「これだよ!これなんだよ!最高だよ!可愛いよ亞莎!」
「えっえっえ・・・・・・・もしかして、成功しちゃいました?」
「おーい!雛里は居るか!」
大声をあげて部屋に入ってきたのは愛紗だった。
「あわわ、愛紗さんどうかなさいました?」
「ふ、ふむ。実は相談があってな・・・・」
「相談?」
「そうだ・・・・その・・・・・ご主人様のことなんだが・・・・」
「ご主人様がどうかなさいました?」
「ご主人様が他の武将とよろしくしているのを、どうにか咎めたいのだが、いつも通りに叱っては「嫉妬してる」と言われてしまう。もっと、効果的に叱る方法はないものか・・・」
「あわわ、でしたら、一層のこと、無視してはどうでしょう」
「無視?」
「はい。話しかけられても無視、一緒に仕事をしていても無視。きっとそうすれば、愛紗さんの大切さが分かって、もっともっと構ってくれること間違いないです!」
「そ、そうか、雛里が言うならそうかもしれないな。ありがとう、雛里。では、行ってくる」
「あわわ、いってらしゃいでし」
その後
「あわわ、ご主人様、こんなところで一人でどうなさいました?」
「あ、雛里かぁ・・・・実はな?最近、愛紗が俺を無視してさ、俺、何かしたかなぁ・・・・」
「あわわ、ご主人様を無視するなんて酷いですね!」
「でも、俺が何か悪いことしたんじゃないかな・・・?」
「あわわ、あわわ、愛紗さんならそんな回りくどいことをしないで、直接ご主人様に言いますよ。きっと、機嫌が悪かったんですよ」
「そっか・・・・雛里が言うならそうかもなぁ・・・・はぁ・・・・」
「あわわ、可哀そうなご主人様。今日は私が傍に居ますからね」
「雛里・・・・ありがとな」
「あわわ、ご主人様・・・・・」
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雛里のラブラブご主人様計画その2
雛里のお悩み相談計画
結果 成功
勝因 『軍師の言葉は正しい』その先入観を利用した、まさに完璧の勝利。
『それいけ璃々ちゃん!』
璃々ちゃんはまだまだ幼い女の子。知らないことがいっぱいあります。
今日も璃々ちゃんは質問します。
「とーかさま!」
「あ、璃々ちゃん。どうかしたの?」
「あのね、質問があるの」
「お、何かなぁ?」
「赤ちゃんって、どうやって出来るの?」
「えっと・・・・それはね?コウノトリさんが運んできてくれるんだよ」
「へぇー、凄いね!」
「あ、あはは」
がちゃ(一刀が入ってくる)
「お、二人で何話してるんだ?」
「あ、コウノトリさんだぁ!」
「・・・・・・・」
次の日
「おかーさん。質問があるのー」
「あら、何かしら?」
「赤ちゃんってどうやって出来るの?」
「それはね?男と女が交わると出来るのよ。そうよ、手っ取り早く実演しましょうか。今晩にでもご主人様を呼んで、そして私とご主人様が実演するから、きちんと見るのよ?あぁ、璃々に痴態を見られるなんてなんて背徳的・・・・でも、たまらないわぁ・・・・そうだわ。璃々にもお手伝いしてもらおうかしら。そうよ。まだ膣は無理でも、手でも口でも使う場所はいっぱいあるわ!あぁ、憧れの親子どんぶりをご主人様にご賞味してもらえるのね・・・あぁ、ダメ、今から感じちゃうわ・・・・」
「きゃー」
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雛里のラブラブご主人様計画の続編です。前回とはつながりがありませんので、別物として読んでくださいね。
そう言えばこの前、朱里と雛里のキャラソンのドラマCDを聞いたんですが、あれは反則です。可愛すぎです。雛里可愛いよ雛里・・・。