No.141082

『偽・悲恋姫†異聞録』29

Nightさん

GW特別企画、夜の便です
それにしても、主役の二人が全然出ませんね

どなたか一人でも面白いと思っていただけたら僥倖です

2010-05-05 19:36:13 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:8704   閲覧ユーザー数:6572

「うるさいっ!貴様に私の何が解ると言うのだっ!!」

 

 どうやら良い所を付いたみたいだ

 

 自分はこんなに頑張ってるのに、そうは見られないってかい・・・

 

 わかってたまるかド間抜け。

 

 戦ってる敵に理解なんか求めるな

 

 そんなんだからアタシら『魔王の軍』に比べれば、お前らのやってるのは『戦争ごっこ』なんだよ

 

 ・・・敵なんぞ黙って殺せ。

 

 口開くのなんて、挑発とだまし以外あるもんかバーカ。

 

「黙れメス犬、人間様の言葉をしゃべるな」

 

 ・・・足を、止めたか。

 

 幽の目がすばやく動き、その空間を瞬時に掴み取っていた。

 走りながら背に回した左腕で鉤爪つきの鎖が六本付いた鉄輪を掴んで振るう。

 

 ・・・そいつが当たると爆発するのは、地面に当たった奴で見させてもらった。

 

 凪と自分の間にある氣弾六つに同時に、振るった鉤爪を器用に打ち当て、同時爆発をさせて周りの氣弾も巻き込んで連鎖させる。

 その、爆発の中にかまわずに構わず飛び込み、前転の要領で地を転がる。

 

 突っ立ってるあんたにゃこっちは見えないだろ、間抜けやろう

 

 見えた、脛当の鈍い光・・・そこだ

 低い位置から薙ぎ払う様に振るわれた真紅の方天画戟

 ・・・液体が地を打つ音を耳にする前に、幽の顔を魔的な笑みが歪ませる。

 

 手ごたえあり・・・犬のように鳴け、三つ編み


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
55
3

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択