No.130031

真・恋姫無双二次創作 ~盲目の御遣い~ 第肆話 『家族』

投稿6作品目になりました。
色々と意見や感想や質問、
『ここはこうしたらいいんじゃねえの?』的な事がありましたらコメントして頂けると嬉しいです。
では、どうぞ。

2010-03-14 18:41:50 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:25292   閲覧ユーザー数:19493

『孤児院』という施設を、皆さんはご存じですか?

 

―――――いや、知らないな。

 

早い話が、身寄りのない子供を一時的に預かって、引き取り手が見つかるまで面倒をみる施設の事です。

私自身覚えていないので詳しくは解りませんが、とある孤児院の玄関口に、籠の中で布に包まれた、未だ乳飲み子だった私が無造作に置かれていたそうです。

育てる余裕が無かったのか、それとも要らなくなったのか、理由は解りませんが、捨てられたんでしょうね、私は。

名前は、『白夜』と書かれた紙が籠の中にあった事から『白夜』なのだろう、と判断されたそうです。

 

―――――ちょっと待って、じゃあ貴方の親は・・・・

 

ええ、本当の親の事は、声も、顔も、名前も、何一つ知りません。

唯一親から貰った物は、『白夜』という名前だけです。

まぁ、これも本当に親から貰った物かどうか疑わしいですけどね。

 

―――――・・・・・・・・。

 

話を戻しますね?

その後、その施設の方が私を保護してくれたまでは良かったんですが、私には他の子供とは決定的に違う点が一つありました。

 

―――――もしかして・・・・

 

ええ、この『目』です。

『先天性』というものでしてね、私は生まれながらにしてこの病にかかっていたんですよ。

それでもちゃんとした手術と術後治療を受ければ失明を免れる事は出来たんですが、そのためには結構な額の治療費を長期間に渡って払い続けなければならなかったんです。

そして、その孤児院にはそのような金額を払える余裕は無かった。

必然、物心ついた頃には、既に私の瞳は完全に光を通さなくなっていました。

 

―――――なっ・・・・それでは北条、お前は一度も光を見た事すら無いと言うのか?

 

ええ、『知識』として知ってはいますけどね。

例えば・・・・赤や青という色の存在は知っていますが、それがどういう色なのかを、私は知りません。

私が本当の意味で『知っている』色は『黒』、ただこれ一色だけなんですよ。

 

―――――・・・・辛くはないのか?

 

今でこそこうして笑って話せますが、昔はこの目が本当に嫌いでしたね。

それこそ、『生まれて来なけりゃ良かった』と思うくらいに。

 

―――――・・・・どういう事ですか~?

 

 

 

 

『いじめ』、ですよ。

 

 

 

 

―――――っ!!!!

 

子供は、本当に正直な生き物です。

好きな物には『好き』と言い、嫌いな物には『嫌い』と言う。

そして、孤児院の他の子供たちにとって、私の白く濁りきった目は『畏怖の対象』でしかなかったんですよ。

『こっちに来るな』『気持ち悪い』『呪われる』『化け物』

そんな類の言葉が、まるで激流のように、毎日耳に流れ込んで来るんです。

殴られたり蹴られたり、持ち物が無くなっていたり壊されているのも日常茶飯事でした。

目が見えないから、誰が犯人なのかも解らなかったですしね。

 

―――――そんな目に合ってるのに、周りの人は何もしてくれなかったんですかっ!?!?

 

大人達も頑張ってくれたんですよ?

誰がやったのか確定できない以上どうしようも無かったんでしょうね。

子供達の中には私の味方についてくれた子もいましたが、その子もまた標的にされました。

そして、私に言うんですよ。

『あいつがいじめられるのはお前のせいだ』って。

 

―――――・・・・下種共が。胸糞悪くなる話じゃのぅ。

 

そんな事があってから、私は積極的に自分の殻にこもり、他人から距離をとるようになりました。

『自分と関わる事で誰かが辛い目に合うのなら、誰とも関わらなければいい』とね。

 

―――――何でなのよっ!?貴方は何も悪くないじゃないっ!!

 

当時の私はそう思えなかったんですよ。

そうして時間が経つに連れて、私は言葉を発する事すら殆ど無くなり、一人で部屋の隅で座っている事の方が多くなっていました。

放っておくと食事もまともに摂らず、トイレ・・・・厠にも行こうとしない。

『まるで人形のようだった』と、当時私の世話を担当してくれた方が仰ってましたね。

 

―――――ひどすぎます・・・・そんなの、白夜さんが可哀そうですよぅ・・・・

 

有難う御座います。その言葉だけで嬉しいですよ。

兎に角、そんな日々が続いていた、ある日の事でした。

『私を引き取りたい』と言ってきた方々がいたんです。

 

―――――もしや、それがこの絵の老夫婦か?

 

はい、北条秀雄さんと、奥さんの幸子さんです。

お二人は、私に本当に優しくしてくれました。それこそ、本当の息子や孫のように。

 

―――――はぁ~、本当によかったですぅ~。

 

しかし、それでも私は心の何処かで、お二人を信用出来ずにいたんです。

一人で用意された部屋に閉じこもっている事が多かったですし、病気でもないのに一日中布団から動かない日もありました。

 

―――――それほどまでにお前の『心の傷』が深かったという訳か・・・・

 

 

 

 

 

そして、私が北条家に引き取られてから一週間程経った、ある日の事でした。

 

 

 

 

 

部屋に閉じこもっていた私の耳に流れ込む音の中に、

 

 

 

 

 

いつもと違う音が混じっている事に気が付いたんです。

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・何だろう、この音?」

 

呟いて、僕は顔を上げた。

 

久しぶりに動かした足はとても重くて感じてまともに歩けそうにないから、四つん這いで壁に近づいて、

 

壁を支えに何とか立ち上がった。

 

殆どこの部屋から出た事がないから、この家の仕組みは全然知らない。

 

だから、取り敢えず音のする方へと、僕はゆっくり歩きだした。

 

近づいてくると、その音の正体に気がついた。

 

(これ、バイオリンの音だ・・・・)

 

やがて気がつくと、僕は一枚の扉の前に立っていた。

 

 

 

取っ手に手を掛けて、

 

 

 

ゆっくりと扉を開けてみると、

 

 

 

急にフワッと風が吹いたのを感じた。

 

 

 

何かが、心に吹き込んできた。

 

 

 

あんなに重かった筈の身体が、嘘みたいに軽くなったみたいに感じた。

 

 

 

こんなに綺麗な音楽は聞いた事がなかった。

 

 

 

とっても丸くて柔らかい音が、辺りにたくさんフワフワと浮かんでいて、

 

 

 

『もう何も聴きたくない』って、ずっと思ってたのに、

 

 

 

『もっと聴きたい』って、

 

 

 

『ずっと聴いていたい』って、

 

 

 

初めて思った。

 

 

 

でも、音楽は終わっちゃって、

 

 

 

そしたら、しわくちゃの手が僕の頭を撫でてくれてるのに気がついて、

 

 

 

「泣きたい時は、思いっきり泣いていいんだよ」って、言ってくれた。

 

 

 

それで初めて、僕は僕が泣いてるって事に気がついて、

 

 

 

本当に久し振りに、僕は声を出して一杯泣いたんだ。

 

 

 

 

弾いていたのは、幸子さんでした。

 

幸子さんは元々バイオリンの演奏者で、

 

引退した後も懐かしさからたまに弾きたくなる事があったらしく、

 

偶々その場に私が出くわした、って訳です。

 

幸子さんは、私が泣き止むまでずっと頭を撫でてくれて、

 

私が泣き止んだら、

 

 

 

『弾いてみるかい?』

 

 

 

そう言って私にバイオリンを貸してくれました。

 

当然、弾いた経験なんて当時の私には無くて、

 

お世辞にも演奏なんて呼べるようなものじゃなかったんですけど、

 

幸子さんは『上手だよ』って言ってくれました。

 

その言葉が嬉しくて、

 

また涙が止まらなくなって、

 

私は泣きながら、滅茶苦茶にバイオリンを弾き続けて、

 

気が付いたら、泣き疲れてそのまま眠ってしまいました。

 

そしてその夜、私は初めてお二人と食卓を共にしました。

 

秀雄さんも幸子さんも、本当に嬉しそうで、

 

私は真っ赤に縮こまって何も言えなくて、

 

初めてまともに口にした幸子さんの料理はとても美味しくて、

 

『明日は儂の仕事場に連れて行ってやろう!!』と秀雄さんはとても張り切っていて、

 

それまでただの『白夜』だった私は、

 

あの日を境に『北条白夜』になりました。

 

 

その時のバイオリンが、このバイオリンなんです。

あの日の音色が忘れなれなくて、私は幸子さんにバイオリンを習い始めたんです。

最初は弦を抑えるだけでも苦労しましたけど、徐々に弾けるようになるのが嬉しくて仕方なかったのを、今でも覚えています。

そして私が初めて一人で曲を弾き切れた日、幸子さんはこれを私に譲ってくれたんです。

 

―――――そっか・・・・この楽器にそんな思い出があったのね。

 

ええ。何物にも代えがたい、私の大切な宝物です。

話を続けますね。

 

―――――うむ、聞かせて貰おう。

 

その日の翌日、私は秀雄さんの仕事場へと連れて行って貰いました。

 

―――――どんなお仕事をなさっていたんですか~?

 

時計職人です。この時計も、秀雄さんが作られたものなんですよ。

 

―――――なんと!!これはこのご老人の作品であったか!!

 

ええ、凄いでしょう?

私もあの時は驚きの連続でして・・・・

 

 

連れて行かれた場所は、時計がたくさんある場所だった。

 

右からも、

 

左からも、

 

上からも、

 

下からも、

 

カチコチカチコチ、時間を刻む音がする。

 

「すごい・・・・こんなにたくさん時計がある・・・・」

 

「ここにあるのはな、全部儂が作った物なんじゃよ」

 

「本当っ!?秀雄さんってすごい人だったんだ!!」

 

「白夜、儂の事は『お爺ちゃん』と呼びなさい」

 

「えっ?・・・・・・えと、その、お、おじい、ちゃ、ん・・・・」(真っ赤な顔で人差し指をちょんちょんと付き合わせながら)

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぶほぁ!!」

 

「えぇっ!?大丈夫、おじいちゃん!?おじいちゃん!?」

 

「何と言う甘美なる響き・・・・・・・これで後十年は生きられるのぉ・・・・」

 

「何を言ってるの!?それより大丈夫なの!?何か血の匂いがするんだけど!?何処かにぶつけて怪我でもしちゃったんじゃないの!?」

 

「気にせんでよい、ちと興奮しすぎて鼻血が出ただけじゃよ。こうして『てっしゅ』でも詰めておけば――――」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

―――――・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。×4(+兵士の皆さん)

 

・・・・・・・・・続きを話してもいいですか?

 

―――――・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(首肯)。×4(+兵士のry)

 

 

「ふむ、済まんかったの。予想外に嬉しかったもんでつい、な」

 

「もう、あんまり心配掛けさせないでよぅ・・・・」

 

「済まん済まん。代わりと言っては何じゃが、これをお前さんにやろう」

 

そう言って、秀雄さんは僕の手に何か丸い物を乗せた。

 

何だろう・・・・冷たくて、丸くて、鎖みたいなのが付いてる。

 

「懐中時計という『たいぷ』の時計じゃ。蓋を開けて、触ってみなさい」

 

「え?・・・・あ。この時計、針に触れるようになってる」

 

「それなら、お前さんでも読めるじゃろ?お前さんに似合うように、爺ちゃん頑張ったんじゃぞ?」

 

「え・・・・こんなにすごいの、僕の為に?」

 

「何じゃ、いらんのか?いらんのなら別に返してくれても構わんのじゃぞ?爺ちゃん、すっごく落ち込むけど」

 

「違うよっ!!要らない訳ないよ!!すっごく嬉しい!!嬉しい、けど・・・・・・」

 

「嬉しいけど、何じゃ?」

 

「僕が、こんなにすごい物、貰う訳には―――――」

 

 

 

「ぶわっかもおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!!!!!!!」

 

 

 

「・・・・・・・・え?」

 

何で、僕は怒られたの?

 

「儂等は『家族』じゃぞ!!『家族』の間に遠慮など無用、『なっしんぐ』、一切必要無しじゃっ!!!!!!!!」

 

「え、でも―――――」

 

「『でも』も『すとらいき』も無いわい!!そんな事よりも、先に言う事があるじゃろうが!!」

 

「・・・・・・え?」

 

そうだ、言わなきゃ。

 

こういう時は、

 

 

 

 

 

 

―――――ナニヲイウンダッケ?

 

 

 

 

 

―――――アレ、オカシイナ。

 

 

 

 

―――――ナンニモデテコナイヤ。

 

 

 

 

―――――ドウシヨウ?

 

 

 

 

―――――ハヤクシナイト

 

 

 

 

―――――ハヤクシナイト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マタキラワレ―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

ぽふっ

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・え?」

 

何で、僕は抱きしめられてるの?

 

「全く、何と言う顔をしとるんじゃお前さんは」

 

僕は、嫌われてないの?

 

「のう、白夜」

 

いいの?

 

「お前さんに何があったのか、儂等は何も知らんし、聞くつもりも無い」

 

いいのかな?

 

「お前が笑っておれば、儂等も笑おう」

 

いいんだよね?

 

「お前が泣いておれば、儂等も泣こう」

 

言っても、いいんだよね?

 

「じゃからの、言うてくれ」

 

信じて、いいんだよね?

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・あ”りがどう、お”じいぢゃん」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・うむ、よく言えたな」

 

 

 

 

抱きしめ返したら、とても暖かかった。

 

 

 

 

抱きしめ返したら、怖くなくなった。

 

 

 

 

抱きしめ返したら、泣きたくなった。

 

 

 

 

だから、思いっきり泣いた。

 

 

 

 

抱きしめるって、凄いって思った。

 

 

 

 

 

ただただ泣き続ける私を、秀雄さんはずっと抱きしめて背中や頭を撫でてくれました。

 

その後、泣き腫らした顔で秀雄さんに手を引かれて帰った私は、家の前で三人で写真を撮りました。

 

そして写真を撮った後、私は秀雄さんに訊いたんです。

 

『どうして、こんなに凄い時計を僕にくれたの?』と。

 

そしたら、あの人はこう言ってくれたんです。

 

『時計が、時間を刻むものだからじゃよ』

 

『・・・・?どういう事?』

 

『服や靴は、お前さんが大きくなると新しいものに変えなければならん。それに目の見えないお前さんの事じゃ、お洒落なんぞに興味は無いんじゃろ?』

 

『うん、全然』

 

『じゃが、時計なら大きくなっても変えたりする必要もないし、あっても困る物でもない。それにの?』

 

『それに?』

 

 

 

『儂の作った時計をお前さんが持っている。それはつまり、儂がお前さんの時間を刻んでいる、という意味にもなるじゃろ?』

 

 

 

『・・・・・・・・え?』

 

 

 

『そうすれば、例えどんなに離れておっても、儂等はずっと一緒にいられる。そう思ったからじゃよ』

 

 

 

『!!』

 

 

 

『白夜、これで儂等はずっと一緒じゃ!!』

 

 

 

その言葉は、今でもはっきりと覚えています。

 

家族の証にする為と、今までずっとそう思っていました。

 

それだけでも、私は十分に嬉しかったのに。

 

『それだけじゃなかったのか』って、さっき解って、つい感極まってしまいましてね・・・・

 

本当に・・・・何時の間に入れたんでしょうね、この写真。

 

あの日から肌身離さず持ち歩いていた筈なんですけどねぇ。

 

『絶対に無くすもんか!!』って、

 

毎日ポケットに突っ込んで、

 

落とさないようにベルトに繋いで、

 

何時だって、どんな時だって、手放した事なんて無かったのに。

 

・・・・まぁ、水周りには流石に持っていきませんでしたけどね。

 

 

 

兎に角、このバイオリンと時計は私にとってどんな金玉(きんぎょく)にも劣らない、

 

 

 

たくさんの思い出が詰まった、何物にも代えがたい大切な宝物なんです。

 

 

 

 

白夜が話を終えると、室内にはとても暖かな空気が満ち溢れていた。

 

雪蓮「・・・・本当に素晴らしい人達だったのね、貴方の『家族』は」

 

白夜「ええ。私の自慢の『家族』ですから」

 

 祭「ふむ、良い話を聞かせてもろうたわ。話してくれて感謝するぞ、北条よ」

 

白夜「いいえ、こちらこそ。長話に付き合って頂いて有難う御座います」

 

冥琳「お二人は、今もご健在なのか?」

 

白夜「いいえ、四年前に二人とも・・・・天寿を全うして、満足そうに眠りました」

 

冥琳「っ!!・・・・そうだったか、すまん」

 

白夜「いいんですよ。そりゃあ辛く無かったと言えば嘘になりますけど、私ももう受け入れてますし。何より、いつまでもくよくよしてたら、また秀雄さんに怒られてしまいますから」

 

冥琳「そうか・・・・そうだな、その通りだ」

 

 穏「ぐすっ・・・・ひっく・・・・」

 

白夜「・・・・?穏さん、どうしました?」

 

 穏「私、大変感激致しましたっ!!」

 

白夜「は、はぁ」

 

 穏「『家族』という物の大切さ、有難さを改めて教えられました!!本当に有難う御座います!!」

 

白夜「・・・・そうですか。そう思って頂けただけでも、本当に嬉しいです」

 

兵士「俺・・・・何か母ちゃんに会いたくなってきたなぁ」

 

兵士「俺もだ・・・・ぐすっ、どうしてっかなぁ・・・・?」

 

兵士「元気にしてっかなぁ・・・・?」

 

白夜「是非、手紙でも書いてあげて下さい。会えなくても、それだけできっと喜んでくれると思いますよ」

 

兵士「あ、はいっ!!なぁ、お前明日は非番だったよな?買い出しに行こうぜ?」

 

兵士「ああ、そうしよう。お前の分も買ってきてやろうか?」

 

兵士「おう!!頼む!!」

 

冥琳「やれやれ。お前達、意気込むのはいいが、字が解るのか?」

 

兵士達「「「・・・・・・・・あ」」」

 

冥琳「まったく・・・・明日が休みの文官に見てやってくれる奴がいないか訊いておいてやろう」

 

兵士達「「「あ、有難う御座いますっ!!!」」」

 

冥琳「やれやれだな・・・・北条」

 

白夜「はい、何でしょうか?」

 

冥琳「今日はもう遅い。明日、今後について話し合う。昼ごろ中庭に来てくれ」

 

白夜「解りました。昼に中庭ですね」

 

冥琳「うむ、ではな。・・・・話してくれて感謝する。今晩はゆっくり休んでくれ」

 

雪蓮「お休み、白夜♪また『ばいおりん』の演奏、聞かせてね♪」

 

 穏「お休みなさいです~」

 

 祭「ではの、北条。また、明日の昼にな」

 

白夜「ええ。では、お休みなさい」

 

そして皆が出ていくと、部屋の中が途端に静寂に包まれる。

 

白夜(・・・・・・さて、寝ましょうか。今日は色々あって疲れましたしね)

 

話続きで乾いた喉を水差しの水で潤すと、ベッドの上に横になる。

 

 

 

 

 

白夜「・・・・・・お休みなさい、お爺ちゃん。お婆ちゃん」

 

 

 

 

 

その懐かしい呼び名を口にして、白夜は深い眠りへと落ちて行った。

 

 

 

 

 

(続)

 

後書きです、ハイ。

 

TINAMIよ、俺は帰ってきたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!

 

今回は最後のページ以外の文体をちょっと変えてみました。

 

どれが誰のセリフか解りましたか?

 

会話っぽい雰囲気を出したいな~、何て思ってこのような書き方を選んでみたんですが、いかがでしたでしょうか?

 

『これはこの人だろうな~』なんて妄想して頂ければ、と思います。

 

では、以前宣告した通り、↓に白夜の設定資料をば。

 

 

主人公:北条 白夜(ほうじょう びゃくや)

 年齢:20代前半

 詳細:身長は180センチ以上。一人称は『私』。

    容姿のモデルは『Darker than BLACK』の黒(ヘイ)。

    第二期の時の長髪を軽く束ねていた時のイメージ。髭はちゃんと剃っている。

    性格は温厚。人柄も良く、言葉づかいも優しい。が、一度キレると非常に危険。(色んな意味で)

    他人からの恋愛感情に疎いのは一刀と同じ。

    孤児であったため、本名は不詳。本当の親も行方知れず。

    先天性の白内障で幼少の頃から盲目に。なので自分の育ての親の顔すら見た事がない。

    しかしそれ故に視覚以外の感覚が非常に優れており、気配探知に関しては思春や明命ですら逃れるのは困難。

    合気道の使い手であり、その腕前はかなりのもの。

    戦闘スタイルが基本受け身であるため、武将として戦場に出る事は殆ど無い。

    『気』を体に巡らせることで身体能力の上昇、感覚の更なる鋭敏化が可能。(本人はこれを『気』だとは思っていない)

    だが、長時間はもたない。(体力の関係 or 気の容量がそれほど多く無い)

    体格は細身、しかしそれなりに筋肉は付いている。

    知識はかなりのもので、主に内政面において力を発揮する。

    また、趣味でバイオリンを嗜んでおり、その腕前はかなりのもの。

 

 武器:基本無手。

    白杖を鉤棍として使うことも。← 採用 or 不採用?

 

 服装:白のYシャツに青いジーンズ。

    靴の色は黒。結構ごついタイプ。

    基本服飾には無頓着。→着飾っても自分の姿が解らないので。

 

所持品:携帯電話(視覚障害者用の音声ガイド付き。ソーラー電池)

    触読式の懐中時計(育ての親からの贈り物。蓋の裏面には『家族』で撮った写真が嵌めこまれている)

    バイオリン(時計と同じく、育ての親からの贈り物。かなりの年代品だが、結構丈夫)

    白杖(金属製でそう簡単には壊れない。腕に固定出来るタイプ。トンファーを腕に取り付けた、みたいなイメージ)

    財布(お札が数枚と小銭が多数)

 

 

武器ですが、最初は刀の予定でした。

 

しかし、『盲目の人が刃物振り回したら危なくね?』と思い至り、急遽思いついた合気道にしたのですが、これが意外と『いいんじゃね?』って事に。

 

『DTB』は俺の一番好きなアニメです。一期はマジで神。きよぴー最高。

 

二期の評判があまり良くないようですが、『短すぎて色々と詰め込み過ぎたのが原因なのでは?』と俺は思います。

 

俺はあれはあれで好きです、ハイ。『お前はインナーマッスルが――――』の下りは最高だと思うんだ。

 

さて、白夜の過去でしたが、いかがでしたでしょうか?気に入って頂けたでしょうか?

 

この話を読んでみて、ちょっとでも自分の家族の事を思い浮かべて頂けたらなぁ、なんて思います。

 

ちなみにこの話、実家にいる間に執筆しました。

 

正直読まれてたら赤面ものですwwwww

 

さて、長かったプロローグもここでやっと終了となりました。

 

次回から本編スタート・・・・なのかな?

 

近々『オリキャラ出そうかなぁ?』なんて血迷った考えが頭にちらついていたりもしています。

 

・・・・・・・・どうしようかなぁ?

 

ところで非常に申し上げにくいんですが、また暫く更新は止まりそうです。

 

というのも俺のPCを修理に出さなければならなくなってしまいまして、

 

暫く執筆自体出来そうにないのです・・・・

 

長らくお待たせしてしまっておいて申し訳ないんですが(待ってないか?)

 

また暫く更新は止まってしまいます。

 

本当に御免なさい。

 

実家にいる間に執筆できたのはこの回だけでして、

 

この先の話はまだ俺の脳内なので、

 

返ってきてから執筆となると最低でも1週間はかかるかと。

 

待っていて頂けますでしょうか・・・・?

 

よろしくお願いします。

 

閑話休題

 

遅ればせながら『AVATAR』を見てきました。

 

あれは本当に一見の価値有です。

 

俺の地元は3D未対応だったので2次元でしたけど、それでも十分な迫力でした。

 

是非、見に行ってみて下さい!!

 

それでは、次の更新でお会いしましょう。

 

でわでわノシ

 

 

 

 

 

・・・・・・・・『時のオカリナ』超面白ぇ。

 


 
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