〇この作品(という名の駄文)を読む前の諸注意
・主人公はオリキャラです
・基本、『真・恋姫無双』呉√に準拠してます。
・作者に三国志の知識はほとんど御座いません。(恋姫シリーズをプレイしたのみです)
・ずぶの素人故、解りにくいところが多々あると思いますが、そういう点は遠慮なく質問してください。出来うる限り答えます。
・遅筆且つやる気にムラがあるので定期的な更新は難しいと思いますが完結させるつもりは満々なのでそこの所よろしくお願いします。
SIDE『祭』
祭(今日はほんに驚かされてばかりじゃな)
北条の演奏にも十分驚かされたが、このような光景を目にする事になろうとは。
穏があんなに感情を剥き出しにしている所など、見た事もなかったわい。
策殿も、まるで年端もいかぬ初心な少女のように縮こまっておったしの。
やがて、穏の泣き声もおさまってきて、
白夜「もう大丈夫ですか?」
穏「はい・・・・すいません、ご迷惑をおかけしちゃいましたねぇ」
白夜「いえいえ、いいんですよ」
何やら良い雰囲気じゃのう・・・・おや、冥琳も驚いておるようじゃな。
まぁ、無理もなかろう。穏は困り顔ならまだしも、泣き顔など見せた事は今までに一度も無かった。
それが、たった今出会ったばかりの男の前で涙を流してみせた。
北条白夜。
見れば見るほど、知れば知るほど、不思議な男じゃ。
少なくとも今まで生きてきて、このような男を儂は見た事がない。
白夜「では次は・・・・祭さん、お願いします」
祭「おや、儂もか?儂のような年老いた者の肌など触れても仕方がないと思うがの?」
白夜「関係ありませんよ、そんな事。私は『祭さんという女性』を知りたいんです」
ふむ・・・・この年にもなって『女性』扱いされる日が来ようとはな。
中々、悪い気はせんの。
祭「ふむ、では存分に撫でまわすがよい」
白夜「撫でまわす・・・・・・まぁ間違ってはいませんけどね・・・・」
少々苦笑いを浮かべながらも、白夜の手がゆっくりと伸びてくる。
祭(・・・・ほぉ)
男の手とは思えぬ綺麗さにも驚いたが、
祭(こんなにも心地良いものだったとはな・・・・)
まるで腫れものを扱うかのように、指先が顔中をなぞってゆく。
祭(こんなに優しく触れられたのは、いつ振りかの・・・・?)
幼い頃ならばまだしも、呉の将となって以来、この儂を『女性』として扱った男など一人としていなかった。
儂は別にそれでも構わんかったし、その事に対して何の疑問も抱かなかった。
白夜「祭さんの真名は、何と書かれるですか?」
祭「うむ、『祭(まつり)』じゃ。『祭(まつり)』と書いて『祭(さい)』と読む」
町娘のように、流行りの衣服や甘味に夢中になったりもせず、
若き日々を、ひたすら鍛練と戦場で過ごしてきた。
白夜「なるほど、確かに貴女の周りにはいつも、祭のような活気に満ち溢れていそうですね」
祭「ふむ、そうかの?」
だが、この男は違った。
白夜「貴女はきっと、華やかな祭のように人々の心に喜びを与えられるような、素敵な女性なんでしょうね」
祭「む・・・・そうかの?」
白夜「ええ、そうですよ。だって、こんなにも美しいんですから」
祭「ぬ、ぬぅ・・・・そうか、礼を言う・・・・」
こんな武骨な儂を、この男は『女性』という。
将として戦いの日々に明け暮れてきた儂を、この男はまるで年端もいかぬ少女のように扱う。
その事に対して喜びを感じている自分に気がついて、
祭は赤く染まっているであろう顔を俯かせる事しか出来なかった。
SIDE『冥琳』
冥琳(私は、夢でも見ているのだろうか・・・・・・・・?)
雪蓮は普段通りに戻っている積もりだろうが、頬の赤みは未だ元に戻っておらず、
穏は泣き腫らした目を隠しもせずに撫でられていた頭に手を添えており、
あの祭殿でさえ、仄かに赤く染まった顔を俯かせている。
あまりの変化に暫く思考が停止していた私に、
白夜「では最後に冥琳さん、こちらへ来てくれますか?」
冥琳「あ、ああ・・・・」
思わず返事をしてしまってから『しまった』と思ったが、既に後の祭りで、
冥琳(仕方ない、どの道逃げ道は無いしな・・・・)
そう自分を納得させ、ちゃんと眼鏡は外して、白夜の正面に立つ。
雪蓮や祭殿が『あの状態』である事が唯一の救いだろうか?
普段の二人に見られていたなら、まず間違いなく今後の酒の肴にされていただろう。
冥琳「いいぞ、やってくれ」
少々ぶっきら棒になってしまった私の口調など気にもしていないように、ゆっくりとその手が伸びてくる。
目を瞑り、永遠にも思えるような一瞬の後、
冥琳(あ・・・・・・)
その優しい手触りに、思わす強張っていた身体から余計な力が抜けていくのが解った。
白夜「冥琳さんの真名は、一体どのような字を?」
冥琳「あ、ああ。『暗い』という意味の『冥』に、王に林と書いて『琳』だが・・・・」
言ってから、『あまり良い例えでは無いな』と思いもしたが、
白夜「・・・・冥琳さん。『琳』という漢字はどの様に使われるか、ご存じですか?」
冥琳「いや、知らないが・・・・」
白夜「この『琳』という漢字は、単体では殆ど使われる事は無いんですが、この漢字を使った単語に『琳瑯』という言葉があります。これは、『美しい玉』もしくは『玉等が触れ合って美しい音を奏でる様』を指す言葉なんです」
冥琳「!!」
白夜「きっと、『例えどんなに暗い場所にいようと、美しい輝きを放ち続けていて欲しい』と意味を込めて、ご両親はこの真名を貴女に贈ったのでしょうね」
冥琳「・・・・・・・・・・・・・」
言葉が出なかった。
私の真名が持っていたその意味にも確かに驚いたが、
何より、まるで狂ったかのように、私の心臓が鼓動を打ち鳴らす。
こんな感覚を、私は知らない。
全身の血が沸騰したかのように、身体が熱くなる。
そして、
白夜「綺麗ですよ、冥琳さん。その真名に劣らぬほどに」
どんな軍勢が相手だろうと、負ける事無き神算鬼謀を生み出す彼女の頭脳は、
たった一人の男の、たった一言で、完全にその活動を停止した。
SIDE『白夜』
白夜(はて、一体どうしたんでしょう・・・・?)
冥琳さんからの返事が全くありません。
白夜「冥琳さん、どうしました?」
その言葉に我に返った冥琳は、『いや!何でも無い、何でも・・・・』と言いつつ白夜から距離をとる。
その態度が自分の言葉によるものなど知る由もなく、
その褐色の肌が自分の言葉で一目で解る程に赤く染まっている事に気づける筈もなく、
白夜(本当にどうしたんでしょうね・・・・?)
白夜が頭の中に疑問符を浮かべ続けていると、
雪蓮「あ、あのね白夜!!さっきからずっと気になってた事が一つあるんだけど、訊いてもいいかしら!?」
白夜「え?ええ、構いませんよ?」
恥ずかしさを誤魔化す為か、はたまた話題転換の為か、
どちらにしろ大声で白夜の注意を惹き話を逸らした雪蓮の言葉に、残りの三人は心の中で『よくやった(やりました)』親指を立てた。
それはさておき、
数回の深呼吸の後、やっと動悸が落ち着いたのか、
雪蓮「その、腰に付いてる鎖は何なの?」
そう言って白夜の左のポケット辺りを指差す。
白夜「鎖・・・・ああ、懐中時計の事ですか?」
雪蓮「『かいちゅうどけい』?何それ?」
白夜「解りやすく言えば、現在の時間を知るための絡繰ですよ」
雪蓮「へぇ、天にはそんな物もあるんだ!!ちょっと見せてくれない?」
白夜「ええ、構いませんよ。一応衝撃に強く作られてはいますが、丁寧に扱って下さいね?私の大事な物ですから」
そう言って白夜は時計の鎖を外すと、雪蓮達の方へと差し出し、蓋を開けて文字盤を見せる。
文字盤の板は透明になっており、時計の中の構造が丸見えの作りになっていた。
穏「ふわ~、物凄い数の歯車ですねぇ」
祭「うむ、ここまで精巧な作りの絡繰は初めて見たのう」
冥琳「ふむ、これでどうやって時間を読み取るのだ?」
すっかり普段の調子を取り戻したのか、他の面々も三種三様の反応を見せる。
白夜「長い針と短い針の二種類がありますよね。これはそれぞれ・・・・そうですね、長い針が二周すると『一刻』、短い針が一周すると『半日』経つ事を意味します。
雪蓮さん達は一日を十二支に照らし合わせて十二分割している。これは、合ってますよね?」
雪蓮「ええ、その通りよ」
白夜「天の国では、更に一日をその半分、二十四分割しているんです。そして午の刻の丁度中心、つまり真昼を『正午』と言い表し、それよりも半日前の時間を纏めて『午前』、半日後の時間を纏めて『午後』と、より細かく正確に時間を言い表せるようにしているんです」
雪蓮「うわ~、何か難しいわねぇ」
白夜「まぁ、この読み方に慣れていなければ難しいでしょうね。私も小さい頃は覚えるのが大変でした」
冥琳「ふむ、天の国はそれほど時間に厳しい場所なのか?」
白夜「ですね、非常に厳しいです。『時は金なり』なんて諺もあるくらいですからね。でも、それはこちらだって同じ事でしょう?」
冥琳「まぁ、確かにな」
雪蓮「めいり~ん、何でそこで私を見るのよ~?」
冥琳「何、雪蓮も天の国で暮らしていれば、今のように時間に怠惰にならずに済んだかもな、と思ってな」
雪蓮「ぶぅ、ひど~い!!」
二人がそんなやり取りをしていると、穏が何かに気付いたようで、
穏「はれ?白夜さん、この蓋の裏の絵は何ですか~?」
・・・・・・・・『絵』?
白夜「ちょっと待って下さい、穏さん。『絵』って、何の事ですか?」
穏「ほら~、この蓋の裏に絵が嵌めてありますよ~?とっても綺麗な絵ですね~♪」
その言葉に、他の三人が白夜の手元を再び覗く。
雪蓮「本当ね、凄い綺麗だわ。これは・・・・一体誰なのかしら?」
祭「この真ん中の孺子は北条ではないか?何処となく面影があるような・・・・」
雪蓮「あ、言われてみたらそうね。じゃあこれは白夜の両親かしら?」
冥琳「いや、それにしては年齢が離れすぎている気がするが・・・・祖父母ではないのか?」
――――――――ちょっと待って下さいよ。
白夜「あの、確認させて下さい。この懐中時計の蓋の裏に、一枚の絵があるんですね?」
突如変わった白夜の雰囲気に四人は戸惑いながらも肯定する。
白夜「どんな絵ですか?」
雪蓮「どんなって、人が並んでるわよ、三人。右から、お爺ちゃん、男の子、お婆ちゃんって順番で、真ん中の男の子は貴方にちょっと似てるんだけど・・・・」
『知らなかったの?』という雪蓮の言葉は最早耳に届いていなかった。
ああ、なるほど・・・・・・・・
『あの時』の『あの言葉』は、そういう事だったんですね・・・・・・・・
SIDE『雪蓮』
白夜の瞼から、涙が零れていた。
頬を伝い、顎から落ち、床に少しずつ斑点状の染みが出来ていく。
その光景に、私は何も言う事が出来なかった。
私だけではない。
冥琳も、
祭も、
穏も、
突如静かになった事を怪しんだのか、いつの間にか部屋に入って来ていた数人の兵たちさえ、
完全に言葉を失っていた。
普段の私なら『男が泣くなんて情けないわね』くらい言っていたかもしれないが、
何故だろう。
肩を震わせる事もなく、
泣き声を上げる事も無く、
その絵の嵌められた絡繰を両手で強く握りしめ、
俯いてただただ涙を流すその光景に、
私達は『見惚れていた』のかもしれない。
やがて、
白夜「すいませんね、急に泣きだしたりなんかしちゃって」
涙の跡を拭いながら、弱々しい笑みを浮かべる白夜を見て、
私は、胸が締め付けられそうだった。
雪蓮「・・・・・・・・どうしたの?」
そう聞かずにはいられなかった。
その姿が、さっきまでの彼とは全くの別人で、
まるで、今にも消えてしまいそうな幻のようで、
白夜「・・・・そうですね、いずれは話さなければならない事ですし」
だから、私達は聴く事にした。
白夜「少し長くなりますけど、いいですか?」
彼が私達にそうしたように、
白夜「実は・・・・・・・・私は孤児だったんですよ」
私達も、『彼』を知りたくて。
(続)
お早う御座います・・・・
後書きです、ハイ。
頭がグワングワンします・・・・完全に二日酔いです・・・・
昨日の昼間この回の文章を書き終え、
その後はサークルの追いコンで日付が変わるまで飲み会でした。
部屋に帰って洗い物とか済ませて、
『は〇まる幼稚園』見て寝たまでは良かったんですが、(面白いっすよね!!)
起きてみればこの様です・・・・
明日の帰省の準備しなきゃなんないのに・・・・
取り敢えず出来てはいたので更新はしておこうと思い、こうしてうpしておきました。
何とか帰省前に更新できましたね。
俺としてもここまでは上げておきたかったので、一安心です。
さて、次回ですが、早い話が白夜くんの過去話です。
『一体どんな人生を歩んできたのか』『全盲の理由は』等々、
読者の皆様が気になっているであろう事柄が解るかもしれませんねぇ・・・・
三月中旬まで更新はSTOPしてしまいますが、
実家でも必死に原稿考えて、
ネット出来るようになったら速攻うpするつもりですので、
どうか色々と妄想しながら気長に待っていて下さると嬉しいです。
でわでわノシ
・・・・・・あ”~、あさりの味噌汁が飲みてぇ orz
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