No.974167

九番目の熾天使・外伝 蒼の章 蒼崎編・短編

Blazさん

リハビリもかねて久しぶりの投稿です。
……最近何してたんだよって?

こちとら卒業制作で忙しかったんですよ!!(切実な目で)

2018-11-19 00:01:02 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1072   閲覧ユーザー数:989

 

 

 

 これはある日の”楽園”での出来事―――

 

 

 

 

 

 

 

 「そういえばよ、蒼崎のやつまた結婚したらしいな」

 

 「……また、ですか」

 

 楽園の中に存在する巨大な食堂。そこは旅団という巨大な組織が活動するためにあたって必要不可欠と言える場所で、規模が大きいために食堂も比例して大きく、長いテーブルの列が指折り全て使い切るほどの数で並んでいる。

 その長いテーブルの列の中でも壁際に近い列に、他の旅団関係者たちに紛れて中核メンバーの二人、支配人と黒鉄刃の二人がテーブルを挟んで話をしている。

内容は言った通り、旅団メンバーの一人である蒼崎がまた女性と結婚したという話だった。

 

 「これで何人目でしたっけ……蒼崎さん、一体何人の女性と結婚する気なんだか……」

 

 「五十超してからは俺たちでも知らねぇよ。けど、蒼崎だってそこは弁えてるし、今回は純粋にお付き合いしたって話だぜ。それと、それが暴露されて何十人かは離婚したってさ」

 

 「ああ……アレ(なぜなに)ですか……」

 

 旅団の中でも随一のプレイボーイであり、恐らく皇室などを歴史上の人物を除けば、ここまで多くの女に手を出し、そして自分のものとしてきた人間はいないと言われている人物。

 それが蒼崎夜深である。彼のそのプレイボーイさは結婚した女の数がそれを証明しており現在では八十人近くまで結婚していたというのだ。

だが、最近はそれも無理が出てきたのか、多重結婚に納得がいかない、不倫と同義であるということで離婚した女性も多いらしく、現在は五十人ほどにまで減っているのだとか。

それでも一般人男性としては異常ともいえる人数で、増えては減るというこの現状に刃は呆れて失笑もできない。

 

 「あの人の女癖の悪さは次元一ですね……」

 

 「いや、アイツはまぁ……マシだと思うぜ? 俺の知ってる奴じゃ、女しかいない組織の女全員嫁にしたってヤツもいるし」

 

 「……最近、女の人が有り余ってるんですかね?」

 

 「変なこと言うなよ……」

 

 まるで女が多いか、余っているような言い方をする刃に対し支配人は思わず背筋を凍らる。ただでさえ最近は旅団も加入者に女性が増えてきているのだ。もしこんな話を聞かれればと思うと、恐らく食堂もタダでは済まないだろう、と。

 その支配人の心を読んだのか、談義をしていて外側に気づけず後ろから声がするまで気づけなかった。

 

 「支配人、刃。ここに居たのか」

 

 「ん。二百式」

 

 聞こえてきた声に支配人は反応して振り返ると、左目に眼帯をつけた男が一人立っていた。旅団の参謀にしてご意見番的立場の男。旅団が創設された初期から活動していた人物こと二百式だ。

 その彼が姿を現したことに遅れて気づいた刃は自分たちになにか用かと尋ねる。

 

 「なにかご用ですか?」

 

 「ん……いや、お前たち二人の姿が見えなかったからな。それに支配人、お前は今日、補給部隊の支援と護衛担当じゃなかったか?」

 

 二百式の言葉に支配人はああ、と思い出した様子で返す。

 

 「その事なんだが、担当を変わりたいって蒼崎がせがんでな。一緒に朱音もいたから、OKもらって変わってやった」

 

 「……アイツ。最近、無断外出が多いと思ったら……」

 

 「なんか最近、管理局の方にちょくちょく寄ってるみたいだからな。また女探してるんじゃないか?」

 

 深いため息と共に頭を抱える二百式は支配人の説明を聞いてて頭痛を感じる。女好きの蒼崎だが、ここ最近はそれがより顕著になっており、無断で出かけては誰かれ構わず女に手を出しているのだという。彼の個性、性格ということもあって最初は二百式も見過ごしてはいたが、それが次第にこうも増えてくるとなると、彼もいよいよ決断しなければならない。

 

 「まったく……これでは旅団の守秘義務もなにもないな」

 

 「だな。このままだと蒼崎の身も、色々と危険だしな」

 

 「しかもアイツ、ミッドに行っているだと? ふざけたことを……」

 

 「大方、あの烈火の将って女に無駄なプロポーズしてるんだろうぜ」

 

 烈火の将ことシグナム。その女性は旅団と敵対している時空管理局に所属している魔導師で、その見た目は彼女の騎士道精神の厳格な性格と相反してかなり女性的だ。

 そのこともあって蒼崎は初めて出会った時には彼女に真っ先に告白するなど、トップスピードどころかマッハで彼女を自分のものにしたいという気持ちに切り替わったらしい。

 だが、それはそれで旅団としても、そして二百式としても納得も受け入れることもできないことだった。

 

 「……その内、は……夜天の主に寄るんじゃないだろうな……」

 

 「ありえそうですね……蒼崎さん節操ないですし」

 

 「まったく……うちの中核メンバーの後半はどうしてこうも女性関係に無駄が多いんだ……!」

 

 一夫多妻どころではない蒼崎。彼が動けば自然と女性との関係を作るディアーリーズ。なんだかんだで事件に関わってしまい、女性との関係を作る女難の相を持つBlaz、と旅団の後期主要メンバーは女性関係に問題のあるのが多かった。

 特にBlazと蒼崎は行動を共にすることが最近増えてきているので、そこもまた二百式にとっては問題視するべきところだ。ただでさえ最近彼らのまわりにも女性の関係が増えてきているのだから、それが増えるのも見過ごすわけにはいかない。

 

 「一応、例外としてげんぶとかはいるけどな」

 

 「論外だ。アイツの実直さでは勘定には入らん。むしろああいうのが何故少ない」

 

 「俺に聞くなよ。アイツもウチの中じゃ例外の模範なんだからよ」

 

 「クッ……しかもBlazは最近は……八神が協力的な世界に頻繁に出入りしている。放置しても構わんが、あの世界もまだ予断を許さないところの一つなのだぞ……」

 

 度々言いかけては自制する二百式の喋り方に、そういえば、と思い出す支配人と刃。

 

 (どんだけ夜天の主(アイツ)が大切なんだよ……)

 

 二百式は管理局に所属する魔導師、八神はやてとは旧知の仲らしい。過去に様々なことがあったらしいが、それは彼が頑なに口を閉ざして語ろうとはしない。だが、確かなことはその出会いや思い出は彼にとって大きな影響を与えたということ。

そして、彼にとって彼女の存在は大きく、それは異なる世界であっても同じこと、そして同じ結果になったらしい。

故に彼女「八神はやて」という存在とワードにはこと敏感なのだ。

 

 「……まぁそれはそうだとしても、流石にそれは心配しすぎだろ」

 

 さらにある世界のはやてとBlazは旅団に属する前後の時に一緒に旅をしていたという。この時ミィナも同行していたということで、しばらくは三人旅をしていたようだが、これも二百式にとってはあまりいい気分になることではないらしい。

 現に心配しなくても、と諭している支配人に対し多少は冷静になるが、それでも普段からの彼らの行いと彼女に関しての感情的な部分が合わさってしまっているのか冷静でありつつも苛立っている様子で頭を抱えていた。

 

 「ッ……わかっている。だが問題は蒼崎だ。アイツのことだから、もういつの間にかまた新しい女を作っているのではないかと思わず考えてしまう……」

 

 「そんな、蒼崎さんが年中女の尻を追いかけてこさえてるワケ……あるような気もしますけど……」

 

 刃も二百式たちと話している内に、本当にそうなのではないかと考えてしまい、まさかな、と顔を引くつかせる。仮にも彼も人の子(?)。社会常識は持ち合わせているのだ。

 ……だというのに、彼の女癖の悪さが変な方へと想像力を掻き立てさせ、彼が常に女を見つけては鎌をかけて一夜を過ごす、ということをしているのではないか、と考えてしまう。

 無論、そんなことは本人が居なくても、彼らの頭の中で否定されるのだが、過去の彼の所業と現在の妻の数のせいでやりかねないと可能性を否定しきれない。

 

 

 

 だから、それは本人の手によって否定しなければいけないのだ。

 

 「そんな理由ないだろ。俺だって毎日女とこさえることなんざ無理だっつーの」

 

 「……噂をすればなんとやら、だな。蒼崎」

 

 二百式とはまた別の方向から現れた蒼崎本人が彼らの会話に割って入り、自分の誇張された噂について自ら否定する。その顔は半分ほど怒りの籠った表情ですぐに、嘘を言うな嘘を、と誤解を解くが

 

 「俺の場合は一週間に一人だっての」

 

 「……お前さ。自分で自分の悪い噂を悪化させに来たのか?」

 

 誤解をそのまま否定しきればいいものを、蒼崎は完全に誤解から別の真実を自分の手で暴露するという失態を犯す。しかも真実はある意味で誤解をブーストさせたもので、つまるところ一日ではないが一週間の頻度で彼らが予想していたことを彼は行っていたということになる。

 これには思わず考えてしまったあらぬこと、と思っていた三人も呆れるほかなく、支配人は直ぐに彼がとんでもないことを、とんでもないタイミングで暴露したことを教え、その理由であるやや頭に血が上っていた二百式は青筋をこめかみに走らせた。

 

 「蒼崎。いい機会だ。お前のその女癖の悪さ、どうにかするんだ。このままではいつ、我々のことについて知られるか」

 

 「スパイが俺に近づいてってか? 残念だが、俺だって馬鹿じゃない。たとえいい女が来たってひとば……いや、会って最低二時間は話したら、むしろ相手の素性が大体わかる」

 

 つまり二時間は気づけない可能性もあって、その間は普通の女性として付き合うということだ。たとえ相手がスパイであれ敵であれ、そしてどんな経歴や存在、特性や体質であれ。彼が好みであると判断すれば、そのままの流れで男女交際のようなものが起こるのだろう。それがもし遅い時間だったら、確実に彼がぶちまけた事実と同じことになってしまう。

 この瞬間、完全に蒼崎のキャラが確定してしまい、三人の中では同じ突っ込みをしつつこの事実に何も言えずにいた。

 

 (つまり二時間はそいつと付き合うってこと(ですか)かよ)

 

 「俺だってこの手のトラップは踏みなれてる。大体、話していれば相手の素性もわかるし何が知りたいのかもわかる。そのおかげで救われたこともあるし、同時にヤバい目にもあった。だから、ハニートラップは俺は一番聞きにくいってワケ」

 

 それは二時間後の話だろう。と内心でまた突っ込む三人。加えて、そんなしょうもない理由で鍛えられた能力というのも、どうかと思えてしまう。踏みなれていて、そのおかげで観察能力が鍛えられたということは、それほどまで嫌というほど引っ掛かったということだ。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「そういえば、蒼崎さん。ここに居るということは補給部隊の任務、終わったんですか?」

 

 ふと思い出した刃は話題を変えて蒼崎に尋ねる。それは支配人の代わりに自分から買って出た補給部隊の護衛と支援の任務のことで、彼はその任務に出撃していたのだ。

 が、彼がここに居るということは終わったということなのだろう。

 蒼崎も変えられた話題についていき、ああ、と軽く返す。

 

 「なんとかな。なんか途中で妨害……っていうか明らかに管理局の関連組織的な連中がちょっかい出してきたけど、俺とBlaz、げんぶが護衛だったからな。塵にしてやった」

 

 さらりと襲撃者たちの末路を語った蒼崎だが、それもその筈だろうと刃は無言でうなずく。なにせ護衛をしていたのがエース級のパイロットたちなのだ。加えて肉弾戦も得意であるというのだから、白兵戦であろうと機動兵器戦であろうと彼らに勝てるパイロットはそうそういない。それこそ同じ旅団か伝説級のパイロットでなければ話にもならないほどに。

 その結果、さらに護衛していた部隊も無傷だったというのだから、三人の腕の良さがより際立つというものである。

 

 「なら報告と補給物資搬入の手伝いはどうした。いくらスムーズに終わったからといって、それまでも手早く終わるわけがあるまい」

 

 時間的に考えて手早く補給部隊の護衛を終えたからといっても、その後のこともこの旅団では行わなければいけない。なにせ人員が多いといっても補給物資の確認や搬入などの作業は一時間やそこらで終われるようなものではないのだ。

 二百式はそれを指摘し、なぜここに居るのかと改めて尋ねる。まさかサボったのではないかと。

 

 「い、いや……実はちょっと客が来るんでな」

 

 「……客だと?」

 

 二百式の言葉に対し、なにかマズイことでもあったのか、小さく苦悶の声を漏らした蒼崎は急に態度を崩しこめかみに汗をにじませて目を逸らす。そして、まるで今思いついた言い訳を言ったのか、声を絞り出して言葉を返した。

 

 「ああ……古い知り合いでな……久しぶりに会いたいっていうから早めに来て待ってやろうって思ってよ」

 

 「ここのこと話したのかよ」

 

 「だ、大丈夫……! 別にスパイとかじゃないし、俺以外にも知ってるヤツはいるから!」

 

 つい先ほどまでスパイ云々について話していたので、その事ついて敏感になっていた彼らはまさか、と思い支配人が代表して蒼崎に尋ねる。が、それを蒼崎も予想していたらしくすぐに大丈夫だから、と返す。

 だがなにがどう大丈夫か分からない三人は目を合わせてさらに訊ねていく。

 

 「まさかまた女ではないだろうな」

 

 「いやいやいや……いくらなんでも、俺の女だからっておいそれとここにはつれて来ないよ……その辺は団長の言う事ちゃんと聞いてるから……」

 

 「では一体誰だ。その客というのは」

 

 二百式の容赦のない質問、というより尋問のようなものに蒼崎はうっ、と声を漏らして半歩後ろへと退く。どうやらその辺は聞かれたくないらしく、刃が外堀を埋めてさらに訊ねてくる。

 

 「蒼崎さん。その人って私たちが良く知る人ですか?」

 

 「……よくは知っているかな。でも多分刃は知らないと思うぞ?」

 

 「……私は知らない、でも他の人は知っている、と」

 

 「そうなるな」

 

 どうやら関係者であるらしいが、それでも口を割ろうとしないのでさらに支配人が訊いて来る。

 

 「んじゃよ。そいつは俺たちの味方か。それとも中立? それとも……」

 

 「味方味方! 俺らの知り合いだからそうなるだろ!」

 

 必死に返す蒼崎の態度と表情に嘘はないと察する支配人。だが、それでは埒が明かないと見た二百式はいよいよ本題を尋ねる。

 

 「では、その人物とは一体誰だ。我々がよく知る人間でなおかつ味方である、そいつは」

 

 「……えっと……」

 

 明らかにまずそうな顔で目を逸らし、こめかみ辺りをぽりぽりと掻く蒼崎の様子は二百式たちから見ても彼が何かを隠していることは確実だ。しかもそれほどまで隠したい人物なのだから、彼にとっては下手をすれば旅団よりも大切な人物に……なるのだろう。

 完全に八方塞がりとなり三人に追い詰められた蒼崎はその場から逃げようとまで思うほどに混乱しどうするべきかと思考を働かせるが、それでもいい答えが見つからないようで目が泳いで左右に高速移動している。

 このままでは次第に自分のこの場での立場が危うくなる。一体どうすれば。

 そう思っていた刹那。事態は動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 「あ、こんなところに居た!」

 

 どこからか声が聞こえてくる。その瞬間蒼崎の背筋はゾッとして垂直になり、聞きなれぬ声に支配人と刃は誰の声だと辺りを見回す。それは二百式も同じなのだが、声の方向が大体わかっていたようでその方向を中心に探してみた。

 その声のする方向。あとは目を凝らせばわかるので、探すこと自体はさほど難しいことではない。声のする方角を捉えればおのずと声の主は見ればわかるのだから。

 だが。この場合はそれがかえって仇になってしまったと言えるだろう。

 ……なぜなら。

 

 

 「――――――な、に?」

 

 

 そこに移る姿、光景は最初に見つけた二百式にとっては信じがたいものだったからだ。

 

 銀色の髪。伸ばされた長髪。光に反射して輝くルビーの瞳。黒やグレー、紺色がメインの服装。そして幼さを残した顔つき。

 ―――忘れるはずもない。いや、忘れるわけがない。

 

 「……リィンフォース……だと」

 

 その言葉に支配人も見つけた瞬間にまさか、と口を開けて驚くが、彼の視界、そして正面には確かに二百式と同じ姿の人物が近づいてきていた。

 

 

 

 「もう、ポートに居ろっていうからずっと待ってたんだよ!

 

 

 

 

 

 お父さん(・・・・)ッ!」

 

 

 

 

 

 「……な」

 

 「……うん?」

 

 さらに驚きを隠せない支配人。

 イマイチ話が飲み込めない刃。

 そして。

信じられない衝撃の事実に呆然と立ち尽くしている二百式。

 その対面には青ざめた顔で声を漏らした蒼崎。

 

 

 「そ…………ソノラ…………」

 

 

 近づいてきた()の姿に思わず名前を呟いてしまった蒼崎。だが次の瞬間、彼は自分の隣から放たれる強大かつ邪悪な殺意に気づき、ハッとなって振り返る。

 無論。そこにいるのは二百式なのだが

 

 

 

 「………………蒼崎」

 

 「……………………ハイ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「―――言い残すことはないか?」

 

 

 

 怒りの頂点が限界突破した顔は蒼崎の目にはまるで聖人のような笑みを浮かべた邪気を放つ二百式の姿があった。

しかも、既に刀を抜刀し100%の戦闘態勢で。逃す気など微塵もないという目で。

 この聖人のような顔にマズイと気づいた支配人と刃は直ぐにその場から逃走。食堂にいた旅団のスタッフたちも一目散にその場から逃げ出してさらに食堂の扉を封鎖した。

 ただ一人。イマイチ状況のつかめない少女、ソノラを残して。

 

 

「……? ……??」

 

 

 この直後。丸一日をかけて二百式が暴走。蒼崎を抹殺するためにだけ暴れまわり、その後Unknownたちや主要メンバーのほぼ大半が動員してまで彼を止める事態にまで発展。

 結局彼の気が鎮まるまで丸一週間を要することとなり、食堂はほぼ全壊。けが人はなし。蒼崎には事情説明のためしばらく謹慎となり、さらに一時は団長が出張る手前までになった。

 その様子をカメラで目撃していたデルタはゲラゲラと腹を抱えて笑っていたそうな。

 

 

 

 「ソノラ。お前、タイミングマジで悪かったぞ」

 

 「え。だって食堂に行けって言ったのBlazさんじゃないですか」

 

 「…………俺だったな」

 

 

 


 
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