No.911300

九番目の熾天使・外伝 ~短編㉔~

竜神丸さん

ナイトレイド&イェーガーズ その4

2017-06-23 22:53:38 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2830   閲覧ユーザー数:1468

かつてナンバーズが(投獄中のZEROを含め)20人揃っていた頃。

 

突如楽園(エデン)に攻め込んで来たナイトレイド&イェーガーズを迎え撃つべく、OTAKU旅団ナンバーズのメンバー達は楽園(エデン)にて、熾烈な戦いを繰り広げる事となった。

 

 

 

 

 

現在の戦況

 

楽園(エデン)外部

 

カンナ vs ディアーリーズ

 

ナジェンダ&スサノオ vs okaka

 

タツミ&マイン&アカメ vs 朱音&二百式

 

ボルス vs 支配人

 

ラン vs ガルム

 

ブラート&ラバック vs Blaz&FalSig

 

クロメの骸人形軍団 vs 蒼崎&ルカ&miri&デルタ

 

セリュー&コロ vs げんぶ

 

チームスタイリッシュ vs 竜神丸

 

 

 

 

 

楽園(エデン)内部

 

シェーレ vs ロキ(勝者:ロキ)

 

ウェイブ&クロメ vs aws(勝者:aws)

 

レオーネ vs Unknown

 

チェルシー vs kaito(ある意味での勝者:kaito)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、この僕をもっと楽しませてくれたまえ……セリュー・ユビキタス!」

 

楽園(エデン)外部。施設外部の壁に減り込ませられていたセリュー・ユビキタスはと言うと、げんぶが変身してみせた機体―――リボーンズキャノンの銃撃を受ける直前、壁から強引に抜け出し銃撃を回避していた。同じく壁から抜け出したコロは更に巨大化し、空中から銃撃を放っているリボーンズキャノンを丸呑みにするべくグパァと大きな口を開く。

 

「行けコロ、丸呑みにしろぉ!!!」

 

「やれやれ、ワンパターンな攻撃だね」

 

抵抗する事なく、コロの巨大な口に丸呑みにされるリボーンズキャノン。当然ただで飲み込まれる彼ではなく、飲み込んだコロの腹部を複数の銃撃が貫き、腹部を突き破って即座に脱出する。

 

「おのれ悪鬼ぃぃぃぃぃぃぃっ!!」

 

「無駄だ」

 

後方から猛スピードで迫って来たセリューが突き立てたドリルを、リボーンズキャノンは右手で背中から引き抜いた大型のビームサーベルで防御、同時に一瞬でセリューを再度壁まで吹き飛ばした。壁が破壊されて土煙が舞い上がる中、瓦礫の中から飛び出したセリューはリボーンズキャノンの姿を見て驚愕する。

 

「何…ッ!?」

 

セリューの視界に映るリボーンズキャノン、それは右手にビームサーベル、左腕に大型ライフルを構えたロボット兵器だった……が、それもすぐに変化する。両肩に装備していたキャノン砲が下方に下がり、1つ目の頭部が収納されると共に、左腕も変形して新たな右手が出現。そして収納された頭部からは新しい頭部が出現し、振り返ったリボーンズキャノン―――否、“リボーンズガンダム”は本来の姿を露わにした。

 

「リバーシブル形態だと…!?」

 

「驚いたかね? そうとも。この機体こそ、君達管理局すらも導く……ガンダムだ!!!」

 

「ッ…コロ、3番!!」

 

リボーンズガンダムが左腕に構えたビームサーベルを勢い良く振り下ろそうとする中、セリューは自身の右腕をコロに噛ませ、ドリルの代わりに大型のブレードを装備。セリューのブレードとリボーンズガンダムのビームサーベルが拮抗し合い、バチバチと火花が飛び散るが、力の差はリボーンズガンダムの方が上だった。

 

「おや、どうしたんだい? 君の力はそんな物だったのかな?」

 

「ぐ、うぅぅぅぅぅぅぅ……かかったな!! コロ、殺れぇ!!」

 

「グルオォォォォォォォォォッ!!!」

 

パワーで徐々にセリューが押され始める中、腹部の傷を再生させたコロが肥大化した右腕を振り上げ、リボーンズガンダムを押し潰そうとする。しかし…

 

「その手は読んでいたよ」

 

「!? な、これは…!!」

 

コロの復活も読んでいたリボーンズガンダムの左腕のシールドから、合計4基のGNフィンファングが同時に射出され、後方のコロを一斉に射撃。更にはリボーンズガンダムの背中のキャノンからも砲撃を放ち、コロの肥大化した右腕がズタズタに撃ち抜かれコロが大きく後退する。

 

「子犬ちゃんの力も無ければ、君は所詮その程度という事だ」

 

「黙れ黙れ黙れぇ!!! 正義は必ず勝つ!! 貴様等のような悪こそが滅びる運命(さだめ)だぁ!!!」

 

「…もう聞き飽きたよ、そんな台詞は」

 

「がぁあっ!?」

 

ビームサーベルがセリューのブレードを右腕ごと切断し、怯んだセリューの腹部をリボーンズガンダムが右足で蹴りつけコロのいる方角へと吹き飛ばす。4基のGNフィンファングに怯まされ続けていたコロは、吹き飛ばされてきたセリューに反応できず、まとめて吹き飛ばされていく。

 

「お、おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」

 

「さて、後は任せるとしよう……頼んだよ? miri、ルカ」

 

「「―――うぉらぁっ!!!」」

 

セリューとコロが吹き飛ばされた方角にて待ち構えていたmiriとルカが、それぞれの武器でセリューとコロを同時に地面に叩きつけ、地面が大きく陥没。トドメの二撃を受けたセリューは血反吐を吐き、コロもダメージの受け過ぎでとうとう身体が縮小化、子犬サイズにまで小さくなり動けなくなった。

 

「ゲホ、ァ……許、さ……な、い……OTAKU、りょ……だ…」

 

意識を失い倒れたセリューをmiriが、その横では子犬状態のまま唸り声を上げるも全く動けないでいるコロをルカが、それぞれ片手で掴んでからヒョイっと高く持ち上げる。

 

「…で、これでやっと1人と1匹が沈黙か」

 

「いきなり吹き飛んで来た時は驚きましたよ。こっちの兵士達がいきなり動かなくなったおかげで対処は何とか出来ましたけども…」

 

miriとルカは先程まで、クロメの帝具“八房”で操られた骸人形達と戦闘中だった。しかし別所でawsがクロメを撃破した事で骸人形達は一斉に機能を停止し、そのおかげで2人は吹き飛んで来たコロとセリューの対処が簡単に出来たのである。

 

「おいげんぶ、いきなりこっちに飛ばして来んじゃねぇ。いい迷惑なんだよ」

 

「フッ、問題あるまい。君達ならば問題なく対処出来るだろうと信じていたからね」

 

「その口調はやめろ、聞いてて何か腹立つ」

 

「おや失敬」

 

miriがイラッとしているのに対し、リボーンズガンダムはご機嫌な様子で倒れているセリューを見下ろし、変身を解いてげんぶの姿へと戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

OTAKU旅団No.16 げんぶ No.07 miri No.19 ルカ vs イェーガーズメンバー セリュー&コロ

 

勝者 げんぶ&miri&ルカ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――だらっしゃあ!!」

 

「うわ、ちょ…危なっ!?」

 

楽園(エデン)内部、食堂前の通路。巨大な刀剣―――鉄砕牙(てっさいが)を自在に振り回すUnknownを前に獣耳を生やした金髪の女性―――レオーネは必死に逃げている最中だった。野獣の本能を駆使して攻撃をひたすら回避している彼女だったが、反撃は一切しようとしていない。何故なら反撃しようとすれば、間違いなく四肢を斬られるどころでは済まないと認識しているからだ。

 

「えぇい、逃げるんじゃない!! ここ最近コジマ成分を堪能出来なくてイライラしてる私の為に、大人しく八つ当たりの犠牲となれ!!」

 

「嫌な八つ当たりだなそれ!? そんな事の為にアタシは今殺されかけてんのか!?」

 

「文句を言うな!! 侵入者の分際で!!」

 

「いや文句の一つも言いたくなるよこの状況だと!!」

 

このままでは本当に斬り殺されかねない。何とかしてこの凶暴過ぎる女(レオーネはまだ気付いていないようだ)を振り切らなければ。そうする為の方法を頭の中で必死に考えるレオーネだったが……その必要性はなくなった。

 

-ズズゥゥゥゥゥン…-

 

「「ッ!?」」

 

突如、楽園(エデン)全体が大きく揺れ出した。何事かと思った2人が近くの窓を見てみると、窓の外には巨大な肉塊らしき物が出現しており、まるで怪獣のように高い咆哮を上げていた。

 

「うげ!? オカマ(Dr.スタイリッシュ)の奴、あんな実験体まで解き放ちやがったのか!?」

 

「おぉ、なかなかデカい化け物だな……アレをコジマ漬けにしてみたいものだなぁ」

 

「いやアンタもアンタで何言ってんのさ!?」

 

「よし、そうと決まれば……こちらUnknown。団長、聞こえますか?」

 

≪どうせ君から通信が来るだろうと思っていたよ≫

 

Unknownからの通信を何となく予期していたのか、呆れた様子で返事を返すクライシス。そんな彼の口から告げられた次の一言は、苛立っていたUnknownのテンションを極限まで高める物だった。

 

≪あれほどの巨体、流石に機体も無しではキツかろう……無人世界に飛ばして処理しろ。機体の使用を許可する≫

 

「!? だ、団長、それってまさか…」

 

≪…管理局に気付かれない程度に頼むぞ≫

 

「コジマ来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!! こうしちゃいられねぇ!!!」

 

「え、ちょ!? アタシは完全スルーかい!?」

 

「お前なんぞ知った事か!! 待ってろコジマ、アイ・キャン・フラァァァァァァァァァァァァイ!!!!!」

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉい!!?」

 

久々にコジマ粒子をフル活用出来る時が来たからか、Unknownはハイテンションのまま窓ガラスを突き破り、その場にレオーネを完全放置にしてしまった。思わぬ形で窮地を脱したレオーネだったが、美女である自分よりも巨大な怪物の退治を真っ先に優先された事に関しては彼女なりの屈辱を感じ取っていた。

 

「た、助かった……けど何でだろう、この屈辱…」

 

…しかし、そんな彼女には別の危機が訪れた。

 

「獣耳の美女キタァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」

 

「どわぁあっ!!?」

 

違う窓ガラスを突き破り、今度は蒼崎がローリング回転しながら突っ込んで来た。突然過ぎる出現にレオーネは思わず飛び退き、着地した蒼崎はレオーネを見て興奮の目を隠そうともしない。

 

「俺は今ここに、素晴らしい美女を見つけてしまった!! 出来る事なら俺とお付き合いを!!」

 

「美女扱いは嬉しいけど何か怖いよアンタ!! アタシの本能がそう言ってる!! ていうか何で窓ガラス破って出入りしてんのさ!? ここ一応アンタ等のアジトだよね!?」

 

「あぁ、逃げないでくれ!! どうか俺に電話番号を!! 俺と正式なお付き合いをー!!」

 

「どいつもこいつも変人ばっかりかOTAKU旅団ってのはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!??」

 

核心的過ぎる突っ込みを叫びながら、レオーネは後方から追いかけて来る蒼崎を振り切るべく全力疾走。血走った目つきで追いかけて来る蒼崎に、レオーネは嬉々と楽園(エデン)に侵入した数十分前の自身を恨む事しか出来ないのであった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よいしょおっ!!!」

 

「当たらんよ……そぉい!!」

 

場所は変わり、再び楽園(エデン)外部。城壁前ではラバックが“千変万化(せんぺんばんか)クローステール”の糸で形成した大型の槍を投げつけ、それを華麗に回避したFalSigが二丁拳銃を乱射。銃弾はラバックの腹部に命中するも、ラバックの腹部にはクローステールの糸が何重にも巻かれており、弾丸を通す事は無かった。

 

「おぉ、上手い使い方だな……けども!!」

 

FalSigが首元に右手を持っていくと、その瞬間FalSigの首元にクローステールの糸が巻き付けられる。クローステールの糸が巻き付けられる直前に右手を挟み込む事で、即死攻撃を防いだのだ。

 

「チッ、やっぱ駄目か…!!」

 

「そりゃ当然、俺も糸は使い慣れてるんでね…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」」

 

そこから少し離れた位置では、Blazとブラートが全力でぶつかり合っていた。Blazの大剣をブラートの槍型アームドデバイスが弾き、ブラートの繰り出す突き攻撃をBlazの足が蹴り上げて軌道をズラす。互いに一歩も譲ろうとしない2人の攻防だったが、パワーでは勝っていたのか、ブラートの槍がBlazの左肩をほんの僅かにだが斬りつけてみせた。

 

「ぐぉっ……やってくれんなゴラァ!!!」

 

「ぐっ!? お前こそ、強烈な蹴りをありがとよ!!」

 

「男に礼されたって嬉しかねぇんだよ畜生が!!」

 

少しだけ頬を赤らめているブラートに寒気を感じたBlazは彼の腹部を蹴りつけ、ひとまず距離が取れた事を確認してからBlazは息を整える。彼だけでなく、ブラートも槍を杖替わりにしながら荒い息を整えようと酸素を取り込んでいく。

 

(やるな、この男……特に奴の右腕から、何かとてつもない力を感じるぜ…!!)

 

(忘れてた……この男、確かナイトレイドでも特に強いって言う百人斬りのブラートじゃねぇか!! 今は前線を退いてるって聞いてるが……出し惜しみもしてられねぇな…!!)

 

「第666拘束機関解放、次元干渉虚数方陣展開…!!」

 

「お、何か来るな…!!」

 

Blazは右手拳を強く握り締め、その右手にエネルギーを収束させ始める。それを見たブラートも杖替わりにしていた槍を構え直す。

 

蒼の魔導書(ブレイブルー)……起動!!!」

 

蒼の魔導書(ブレイブルー)が起動され、Blazの全身から膨大な魔力が放出される。それにより彼の立っている足元は地面が陥没し、城壁にはその衝撃で亀裂が入り、ブラートもその圧力を全身で感じ取る。

 

「すげぇパワーだな……なるほど、一筋縄では行かなさそうだな!!」

 

「そりゃこっちの台詞だ。テメェ相手に出し惜しみは出来ねぇと分かったんだ……こっから先は、手加減なしの全力で行かせて貰う!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「テメェにも見せてやる……“蒼”の力をなぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

強者達の戦いは、更に激化していく―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued…

 


 
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