少々アクシデントとも言えるファーストコンタクトがあったものの、一刀達は無事に目的地へとたどり着いた。
そこには黄巾党本隊の他、その討伐のために集まった各諸侯の軍が黄巾党本隊を囲むように布陣していた。
孫呉の部隊もすぐさま陣を敷き、あとは他の諸侯の動きと合わせて戦うのみだった。
そんな中、冥琳に呼び出された一刀にはある任務が与えられていた。
「他の軍に救援?」
「そうだ。この地に集まっている各諸侯の軍だが、北に曹操。西に袁紹。東に公孫瓉と、義勇軍の劉備がいる。一刀には少数の部隊を率いて、劉備の救援に向かってもらいたい」
「俺が率いるって、そりゃ一応軍事に関しても勉強はしてるけどさ、実戦で使えるかどうか・・・・・・」
「一人で行けとは言ってないさ。明命を供につける。無理だと思ったら彼女に任せればいい」
「俺、あの子とはろくに口もきけて無いんだけど。いや、原因は俺にあるのは分かってるが」
「心配するな。彼女はこのような時に公私混同する人間じゃあない」
「そ、そうか。ところで、何で劉備の所に?何か見返りが?」
「彼女たちは軍の規模こそ最小だが、新進気鋭の者達だ。そして、大将の劉備は情が深い事で知られている。このような重要な所で恩を売っておけば、後々良い材料になるかもしれん」
「・・・・・・」
「不満か?」
「いや、話は分かった。やってみる」
「うむ。既に劉備には人をやって話を通してある。頼んだぞ」
こうして一刀は明命と隊を率い、劉備の陣営へと向かうことになった。
劉備のもとへ向かうべく出陣した一刀達。
その道中で、
「か、一刀様」
明命が一刀に話しかけてきた。
「お、おう」
急に話しかけられ、困惑気味に返事をする一刀。
「一刀様は、その、お尻が好きなんですよね?」
「うん。大好き」
迷い無く正直に口にする一刀。
「む、胸に関してご興味は?大きい胸が好きだとか」
「興味が無いとは言わないが、尻に比べたらなあ・・・・・・」
「そ、そうですか」
心なしか嬉しそうな顔になる明命。
「ところで明命」
「は、はい」
「明命はいつもその服装なのか?」
「そうですが何か?」
首を傾げる明命に対し、一刀は視線を逸らしながら言った。
「いや・・・・・・俺にとって明命の引き締まった美尻は凶器そのものなんでな」
「え、ええ!?」
思わず顔を赤くする明命。
「おまけに下着が褌とか・・・・・・まったくけしからん」
「す、すいません」
「謝る必要はないけど、正直悩ましくてたまらんよ」
「「・・・・・・」」
二人の間に沈黙が流れる。
ふと、明命が一刀に質問をした。
「一刀様は・・・・・・穏様と私。どっちのお尻が好きですか?」
「明命」
即答だった。
「別に穏の尻が悪いって訳じゃないけどな。俺としては明命の尻の方が好きだ」
「そ、そうなんですか・・・・・・」
明命は嬉しかった。
巨乳コンプレックスで女として自信の無い彼女に対し、圧倒的な巨乳の持ち主である穏などは仇敵も同然。
そんな穏に対し、例え病的な尻フェチの評価であろうと、自分の方が上だという優越感を感じる事が出来たのだから。
「ま、俺みたいなのに好かれた所で、大して嬉しくもないだろうけどな」
「そんなことはありません!」
「お、おお?」
声を荒げる明命に驚く一刀。
それからすぐに我に返った明命は、赤面して顔を伏せた。
「す、すいません・・・・・・」
「いや・・・・・・」
頬を掻きつつ明後日の方向を向く一刀。
こうして微妙な空気のまま
二人は劉備の陣営へと向かうのであった・・・・・・
どうも、アキナスです。
明命さんが妙な所で急接近。
そして劉備達との初の邂逅。
どうなることやら。
ではまた次回・・・・・・
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一刀、初任務