No.784259 英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~ 戦争回避成功ルートsoranoさん 2015-06-18 00:19:55 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:1198 閲覧ユーザー数:1100 |
~ミシェラム~
「逆に聞かせて頂きますが確か貴方も”ガレリア要塞”での”特別実習”でエヴリーヌ様とベルフェゴール様―――”魔神”の”力”の一端をその目に焼き付けましたよね?」
「………あ………………」
エリゼに指摘されたクロウはかつてベルフェゴールとエヴリーヌが生身でエレボニア帝国軍の最新兵器を圧倒し、最後は塵も残さず消し飛ばした事を思い出した後身体を震わせ始めた。
「……つまり、あれか?あの時のベルフェゴール達もそうだが、パンダグリュエルでのリィンも俺を殺さないように手加減をしていたって事か……!?」
「”裏切り者”の貴方を生かしたベルフェゴール様達の意図はわかりませんが、兄様はそうでしょうね。」
「……………………まれ。」
「貴方はかつてユミルで兄様にこう言いましたよね?『これが現時点での明確な”力の差”ってヤツだ。半端な修羅場をいくら潜ろうが簡単には埋まらないくらいのな。』、と。その言葉、そっくりそのままお返しします。メンフィル帝国の”力”の前では、貴方が経験した修羅場等、”半端”にすらならなく、今後どれだけの修羅場を潜り抜けようとメンフィルとの”力の差”は”永遠に埋まりません”。そして”神”とも戦って勝利し、”世界の理”に挑み続けているメンフィルの逆鱗に無謀にも触れた”結果”が断腸の思いで内戦の最中で仲間である”帝国解放戦線”の幹部やメンバーを見捨ててエレボニアを離れ、クロスベルに落ち延びた”修羅にも理にも到れない半端者の貴方”です。」
「黙りやがれぇぇぇぇ――――ッ!!」
エリゼの言葉に怒り心頭になったクロウは全身に膨大な闘気や怒気を纏って武器を構えた!
「そんなにもメンフィルの事を自慢して俺をコケにするんだったら、まずは”剣聖”であるお前をブっ倒して証明してやる!俺とお前ら――――メンフィルとの”力の差”を!受けてみよっ!終焉の十字!オォォォォォ――――――ッ!!」
暗黒のオーラを纏ったクロウはエリゼ目掛けて突撃して斬撃を叩きこもうとしたが
「―――無駄です。これで決めさせて頂きます!闇を切り裂く金耀の一刀――――」
エリゼは太刀でクロウの攻撃を受け流しながら太刀に闘気による凄まじい光を纏わせ
「デッドリー――――クロスッ!!」
「セイッ、ヤアッ!」
自身の背後に回って放ったクロウの十字の衝撃波を閃光の速さで十字(クロス)に斬って相殺し、そのまま空高くへと跳躍した。
「ハァァァァァァァ……!絶―――閃鳳剣!!」
「な――――――グアアアアアアアア―――――ッ!?ちく……しょう…………!」
エリゼが放った光の鳳凰を防ぐ術が無かったクロウはエリゼの絶技をまともに受けてしまい、悔しそうな表情で地面に膝をついた!
「クソッ……タレ……!生身で無理ならオルディーネで―――――」
オルディーネを呼ぶ為に立ち上がろうとしたクロウだったが
「二の型・改―――雷鳴剣!!」
「グアッ!?」
一瞬で詰め寄って放ったエリゼの斬撃によって脇腹を斬られ、斬られた部分から血を流しながら悲鳴を上げて再び地面に跪いた!
「”騎神”は確かに脅威ですが呼ばせなければいいだけの事。それにもし呼ぶ事ができても”騎神”がここに来て”騎神”に乗り込む前に貴方を斬れば”起動者”を失った”騎神”は人形兵器以下の存在になります。――――今のは警告です。次に”騎神”を呼ぶような真似をすれば貴方の利き腕を斬り落とします。五体満足で兄様との”約束”を守りたいのであれば、これ以上無駄な抵抗はしないで下さい。」
「チッ……兄(リィン)の妹とは思えない程の容赦の無さだな……!メンフィルに毒された今の嬢ちゃんをリィンが見れば、嘆くだろうな……!」
「フゥ……負け惜しみの言葉まで口にするとはクロスベルに落ち延びた影響で、随分と落ちぶれた殿方になりましたね。今の貴方は兄様に相応しい好敵手とはとても思えません。素直に私と貴方の”力の差”を認めない上、自分の負けを認めない今の貴方を兄様が見れば、幻滅するのではありませんか?」
「何だと……っ!?」
皮肉を皮肉で返したエリゼをクロウが睨んだその時足元に銃撃が放たれた!
「銃撃だと……っ!?一体誰が……―――――!!」
「これ以上戦うつもりがあるなら、今度は私達が相手よ!」
突然の銃撃に驚いたクロウが視線を向けるといつの間にかエリゼの背後に銃を構えたエリィがクロウを睨み、エリィの背後から現れたロイド、ランディ、ティオもそれぞれ武器を構えた状態でエリゼに駆け寄った。
「お待たせしました、エリゼさん!お蔭様でエリィ達を救出する事ができました!ここからは俺達も加勢します!」
ロイドはエリゼの前に出てトンファーを構え
「というか、もう勝負はついているようですが。」
「へっ、リーシャちゃんの読み通り”剣聖”相手じゃ分が悪かったようだな?」
クロウの状態を見たティオは静かな表情で呟き、ランディは口元に笑みを浮かべた。
「ロイドさん、お待たせ!」
するとその時ウィルの娘の一人でかつては特務支援課に所属していた娘――――シャマーラ・ディオンがかけつけ
「”赤い星座”の猟兵達の殲滅が完了したので、加勢に来ました!」
「どうやらエリィさん達を無事救出できたようですね……!」
同じくウィルの娘でシャマーラの姉であるセルヴァンティティ・ディオン―――セティと、セティのもう一人の妹―――エリナ・ディオンもシャマーラに続くように現れ、更にセリカ達もセティ達の背後から現れた!
「というか誰なのよ、その子。」
「”帝国解放戦線”リーダー”C”―――クロウ・アームブラストです。」
カーリアンの疑問にエクリアは静かな表情で答え
「ええっ!?」
「……通商会議の時に襲ってきたエレボニア側のテロリストのリーダーにして、かつて”Ⅶ組”に所属していた者か。」
「話には聞いていたけど、実際にこうしてこの目で見るとやっぱり驚いてしまうわね……というかどうして貴方がクロスベルにいるのよ?メンフィルの大反撃によって”蒼の深淵”達と共に貴族連合と手を切った話は聞いているけど……」
エクリアの話を聞いたシュリは驚き、セリカは静かな表情で呟き、エオリアは目を丸くしてクロウを見つめていた後真剣な表情をした。
「おいおいおい……”嵐の剣神”に”戦妃”まで味方にするとか反則過ぎんだろ……そりゃ”赤い星座”の連中もこっちの守りを捨ててまで救援に行くはずだ。陽動のお前らがここにいるって事は”赤い星座”の連中は殲滅したのか?」
セリカ達を見回したクロウは疲れた表情で呟いた後厳しい表情でセリカ達を見つめ
「ええ。援軍に来た猟兵の人達もみんな、”冥き途”にお送りしましたよ。」
「………………」
「ランディ……」
リタの答えを聞いて複雑そうな表情で黙り込んでいるランディをロイドは辛そうな表情で見つめていた。
「後はお前一人だけだ。まさかとは思うがこの戦力差でやり合うつもりか?」
「…………フン。ヴィータからは適当に戦って切り上げろって言われているし、お前ら”特務支援課”が全員揃う事も”計画通り”らしいからな。俺はとっとと退散させてもらうぜ。」
剣を構えたセリカの言葉に対して鼻を鳴らして答えたクロウはヴィータから貰った魔道具を使って転移術を発動し
「何だって!?」
「わたし達が全員揃う事が”計画通り”とは一体どういう意味ですか?」
「まさか……”結社”の”幻焔計画”の事を言っているの!?」
クロウの言葉にロイドは驚き、ティオは真剣な表情で問いかけ、エリィは厳しい表情でクロウを睨んで問いかけたが
「さあな。そんな事くらい、自分達で調べたらどうだ?お前ら警察は調べる事も仕事の一つなんだろう?」
クロウは明確な答えを言わずに転移した。
「チッ、負け惜しみ代わりに意味深な事を言ってから逃げやがって。」
「でも”特務支援課”が全員揃う事が”計画通り”って言う言葉は本当に気になるよね~。」
「ええ……一体どういう意味なんでしょう?」
クロウが去った後仲間達と共に武器を収めたランディは舌打ちをし、シャマーラとエリナはそれぞれ考え込んでいた。
「……確かに”C”が言っていた言葉は気になりますが、今は私達が優先すべき事に集中すべきかと思います。」
「ええ……!よし、クロスベル市からの援軍が駆け付けてくるまでに迎賓館に待機してもらっている議長やノエル達と共にミシェラムから脱出するぞ……!」
エリゼの意見に頷いたロイドは号令をかけ
「おおっ!!」
ロイドの号令に仲間達は力強く頷いた。
こうして……ロイド達はエリィ達の救出を成功させ、”守護騎士(ドミニオン)”の一人であるワジが所有している”守護騎士”の専用飛行艇――――”メルカバ”に乗り込んでミシェラムから撤退した。
と言う訳でエリゼ、肉体的にも精神的にもクロウをボッコボッコにしましたwwそしてロボ系が関わるゲームをしていたら一度は思う操縦者をボコって切り札であるロボットを呼ばせないという所業をエリゼが成し遂げてくれました(黒笑)というか軌跡シリーズやった人はお気づきと思いますが今回のイベントによってクロウが劣化アガット化して、エリゼがプチレーヴェ化していますwwまあ、敵キャラのクロウはアガットみたいに立ち直るイベントはありませんがね(黒笑)というかクロウのムリゲーは後2回残っていますw特に次の相手はもはやクロウが哀れとしか思えないような相手です(大爆笑)
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外伝~”力の差”~後篇