No.778785

【サイバ】怪しい牛乳にご用心【交流】

古淵工機さん

こんなところに悪の魔の手が迫っていた!?
唯ちゃんと和美ちゃん大ピンチ!!

■出演
唯:http://www.tinami.com/view/742179

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2015-05-22 00:15:57 投稿 / 全14ページ    総閲覧数:667   閲覧ユーザー数:654

「じゃあねステラちゃん」

「うん、じゃあねー」

いつものように通学路でステラ・レオーネと別れ、

いつものように帰途につく北城唯と、今河和美・雪歩姉妹。

 

「しっかしステラは相変わらず運動神経すっげーよなぁ」

「ホントねー。雪歩とどっこいどっこいじゃないw」

「それにしてももう喉カラッカラよ!何で5月だってのにこんなに暑いのかしら…ん?」

ふと、唯が見つけたのは牛乳の販売所。

そこではオオカミ形セリアンスロゥピィの女性が牛乳を売っていた。

 

「あ、あそこに牛乳屋さんがあるわ和美ちゃん!」

「ホントだ!せっかくだから寄ってきましょ」

「おい待てよ二人とも、こんなところに牛乳屋台があるなんておかしく…」

雪歩の言葉も聞かず、走り出す二人。

「あらいらっしゃい」

「牛乳屋さんですよね!」

唯が問いかけると、店主はにこやかに応対する。

「ええ、そうよ。ここの牛乳はとっても美味しいよ」

すると今度は和美が質問を投げかける。

「えーと、その!これって飲んだら胸が大きくなったりとか…」

 

その言葉を聞いて店主はさらに切り返す。

「もちろん効果絶大よ。そうねえ、あなたたちは胸が小さくてお悩みなのね。じゃあ10本無料であげちゃう!」

「「ホントですか!?」」

「ええホントよ。あなたたち可愛いからね~、サービスサービスw」

「「ありがとうございますっ!!」」

「なんだよ、結局買ったのかよ」

「ううん、もらったのよ雪歩ちゃん!」

「さぁ、帰りましょ。雪歩にもあとであげるわ」

「いや、俺は遠慮しとく…(イヤな予感しかしねえ…)」

 

さて、三人が去ったあとの牛乳屋台では。

「ふっふっふ…こうもあっさり引っかかってくれるとはな…あの牛乳には青銅化成分が入っているのだ」

なんと、牛乳屋台の店主はセリアンスロゥピィではなく、ミシィカルだったのだ!

彼女こそ悪の秘密結社『カオス団』の総統、ルグナル・ガルシオーネである!!

「ちょうどいい、あの小娘たちにはわたしの部屋のオブジェになってもらうとしようw全裸でな!」

…一体何を考えているのだこの魔女は。

さて、ルグナルの罠にハメられているとは露知らず、唯はというと。

「ふーっ、いいお湯だったわぁ…あ、そうだわ!」

唯はバスタオルを身にまとうと、冷蔵庫から例の牛乳を取り出す。

 

「やっぱり牛乳はお風呂上りがサイコーに美味しいのよね!こう、腰に手を当ててグイっとねw」

そう言いながら、唯はビンの中の牛乳を飲み干した。

「んー、やっぱり美味しいっ!それになんか、身体に染み込んでいくような…こう、身体中に…染み込んd」

 

次の瞬間、そこに唯の姿はなく、代わってそこに立っていたのは先ほどまでの彼女とまったく同じ姿の銅像…。

いや、この銅像こそ唯の変わり果てた姿なのだ!唯はうっとりとした表情を浮かべたまま、銅像になってしまったのだ!!

「唯ー、お風呂入ってもいいかしらー?」

脱衣所の外から聞こえるのは、唯の母親である愛の声だ。

「……」

「返事がないわね…唯ー、入るわよー!」

風呂に入る準備をして脱衣所に入ってきた愛は、娘の変わり果てた姿を見て一瞬言葉を失った!

「唯!?どうしたの!?唯!唯っ!!」

銅像になってしまった唯に駆け寄り、必死に呼びかける愛。

その冷たい金属になってしまった唯の口から、かすかな声が聞こえたのを、愛は聞き逃さなかった。

『…て…』

「唯!?」

『た……す……け…て……』

その声を聞いた愛は、すぐに助けを呼んだ。

「お天さま!唯が!唯が大変なの!!お天さまーっ!!」

 

同じ現象は今河家でも起こっていた。

「ウソ…だろ…?和美!おい、和美!!」

『ゆ、雪…歩……。あ、た…し………』

「道理でイヤな予感がすると思ったんだ!母ちゃん!和美が!和美が大変なんだー!!」

ふたたび、天空稲荷神社社務所。

「こいつはひどいな…」

目の前には、青銅の像と化した唯と和美が並べられている。

それを目の当たりにして、考え込む天洸。

 

「お天さま、なんとかならないの?」

「非常に強力な魔法だね。一筋縄じゃいかないかもだけど…解けないことはなさそうだよ」

「そいつはよかった!早いところ唯と和美を元に戻してやってくれ!」

『お願い…このままずっと銅像なんて耐えられないわ!』

『しかもうっとりしたまま固められちゃうなんて、これ以上の屈辱ときたら屈辱ときたらぁぁぁぁ』

「わかったわかったってば。よし…みんな下がってな」

天洸が神通力を込め始めたその時、突然、唯と和美にロープがかけられた!!

『『きゃあっ!?』』

「唯!?和美!?」

「はーっはっはっはっは!その様子だと立派なオブジェに仕上がってくれたようだな。意識を保ったまま固められるとはさぞ恥ずかしかろうw」

「あなたは一体何者なの!?」

「そうよ!唯ちゃんと和美をどうする気なの!?」

目の前に現れた影に、愛と美歩が喰らいつく。

 

「どうする気だと?フン、決まっているだろう!このルグナル様の部屋に飾ってやろうというのだ!」

『そんなのイヤ!離して!!』

『そうよそうよ!誰があなたの部屋のオブジェになんk』

「えーい!黙れこの彫刻どもがッ!…とにかく、お前たちの娘は頂いていくぞ!」

と、ルグナルが高らかにに宣言したそのときだった!!

「お待ちなさい!!」

「き、貴様はッ!!」

ルグナルが振り返ると、満月をバックにウサギ形セリアンスロゥピィのスーパーヒロインが立っているではないか!!

 

「か弱き乙女の悩みにつけ込み、その未来を奪い去ろうなどと言語道断!光の聖母ハイパー☆メリルが相手になってあげるわ!!」

そう、現れたのは巷で噂のママさんヒロイン、ハイパー☆メリルだったのである!!

「おのれ現れたなハイパー☆メリル!まだ部下もあまり集まっていないというのに貴様ッ!!」

「問答無用!悪は許しません!」

「くそーっ!これでも喰らえ!!」

ルグナルは眼帯を外し、右目から破壊光線を発射する!

だがメリルは華麗によけると、空中高く舞い上がりある技を繰り出した。

「ホーリー・スパーーーーク!!!」

 

ここで説明しよう!ホーリースパークとはッ!

ハイパー☆メリルの持つ光魔法エネルギーをシャワーとして降らせる技である!

この技には闇属性魔法を浄化する作用があるのだ!

 

そして、その光のシャワーを浴びた唯と和美の身体は、みるみるうちに元のセリアンスロゥピィへと戻っていく…。

「身体が…自由になった!動けるわ!お母さーん!!」

「唯…よかった…」

「ママ…雪歩ー!」

「「和美!和美ー!!」」

 

「ぐぬぬぬぬぬ…あと一歩のところで…!」

「さぁ!次はあなたよルグナル!」

「観念するんだね!さもないと神通力喰らわせるよ!」

怒り心頭のメリルと天洸。

「くっ、今日のところはこれぐらいでカンベンしておいてやる!おぼえてろよーっ!!」

ありがちな捨て台詞をはきながら退散していくルグナル。

かくしてまたひとつ、しょうもない戦いが幕を閉じたのであった…。

翌日。

「な、だから言ったんだよ。俺は遠慮しとくって」

「だ、だってあんなことになるなんて思わなかったんだもの」

「うう…今度から気をつけよう…あっ!?」

唯の目の前にはアイスクリームの移動販売車が。

 

「アイスクリーム屋さんだわ!それもいままで見たことないお店よ和美ちゃん!」

「ええ、負けてられないわ唯ちゃん!ねえ、雪歩も一緒にどう!?」

「いや、遠慮しとく…っていうか前回それであんな目に遭ったんだろ…って、あーもうっ、学習能力ねえのかーーーーーっ!!!」

 

雪歩は走って唯と和美を追いかけた。

もちろんこのアイスクリーム屋はだのアイスクリーム屋だったようだが、もし昨日のようなことがあったらと思うと気が気ではなかったのである…。

世の中何が起きるか分からない!悪い奴は案外近くに潜んでいるぞ!

戦えハイパー☆メリル!貴女の正義が、いつか悪を正す日がくるだろう!!


 
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