ガードマシン『ヨテイプログラム ヲ ジッコウセヨ・・・ヨテイプログラム ヲ ジッコウセヨ』
ルッカ「なんでいきなりこうなるのかしらね・・・普通ボスはダンジョンの一番奥にいるもんでしょうが。」
一刀「世の中そうそう上手くはいかないってことだな。」
蒲公英「うへーなにコイツ~、めちゃくちゃ硬そうなんだけど~。」
愛紗「どうするのだルッカ!また”どらごん戦車”の時のように繋ぎ目を叩けばいいのか!?」
鈴々「それなら任せるのだ!」
ルッカ「それが出来ればいいんだけどね。技術が発達してるだけあって、一筋縄じゃいかなそうだわ・・・。」
マール「あ、また何か降りてきた。」
桃香「・・・浮いてる?」
クロノ「今度はかなり小さめだな。」
ルッカ「・・・あー、そういうことね。厄介なことこの上なしだわ。」
真・恋姫†無双 × クロノトリガー
『真・恋姫†無双 ~時の外史~』
第11話「阻む脅威!ガードマシンを破壊せよ!」
食料保管庫を目指し、ドームの地下を進む俺たちの前に、突如現れた警備ロボットの親玉(ガードマシン)と思われる機械。
全員が構え、どう対処するか窺うなか、親玉の機械とは別の小さいボールのような機械(ビットL&R)が2機降りてきた。
親玉の方は上から吊り上げられているのに対し、小さい方は、どうやら空中を浮遊するタイプのようだ。
ルッカ「あの小さいのはコイツを守る”ビット”、つまり衛兵よ。」
愛紗「衛兵か。ならば先に叩く!」
愛紗は片方のビットに向かって飛び上がる。
愛紗「はあぁっ!」ブオンッ!
ビットL『・・ピピ』ヒュウン
愛紗「! 避けられたっ!?」
下から振り上げた愛紗の攻撃を、ビットLは横移動でかわした。
ビットL『・・ピピ』ピュイン!
愛紗「うわ・・・っと!」グルンッ!
桃香「愛紗ちゃん!」
その直後、ビットLは愛紗に向けて前部に付いた銃口からレーザーを発射した。
愛紗にとってレーザーが未知とはいえ攻撃は攻撃。とっさの判断で、愛紗は空中で無理やり体を捻り、なんとかこれを避けた。
愛紗「あ、危ないところだった。あの攻撃はなんだ?何か光の線のようなものが撃ち出されたが・・・。」
ルッカ「あれはレーザーよ。」
桃香「れ、れえざあ?」
一刀「あー、なんというか、熱の力を凝縮して発射させたもの・・・かな?」
愛紗「熱・・・火矢みたいなものですか?」
一刀「まあ・・・それの親玉みたいな?的な?」
愛紗「むう、それは厄介ですね。」
ビットR『ピピ』ピュイン!
蒲公英「こっちも撃ってきた!」
ビットL『ピピ』ピュイン!
クロノ「・・・って。」
ピュイン!ピュイン!
マール「どっちもドンドン撃ってくるーっ!」
蒲公英「当たらなければうわっと!どうというっ!ことわぁっとと!無いあぶなっ!」
鈴々「みんなだらしないのだ。目の前に大将がいるなら、倒しちゃえば終わっちゃうのだ!」
皆がビットのレーザーを避け続けるなか、鈴々は本命のデカイ方に向かって飛び上がった。
鈴々「うううううりゃっ!!」
丈八蛇矛を振りかぶり、親玉めがけて振り下ろした・・・しかし。
ガッ・・・キイィィィ・・・ン!
鈴々「うにゃあ~~!かたいのだぁ~!」
機体にほんのわずかなキズを付けただけで、親玉はビクともしなかった。
さらに。
ガードマシン『ガイブカラ ノ カンショウテキショウゲキ ヲ カクニン・・カウンタープログラム ヲ ジッコウセヨ』
桃香「え、なに?」
ヒュイン、ヒュイン・・・。
2機のビットが親玉を離れ、対称の位置・・・俺たちを囲むような三角の形で止まる。
ビットL『・・ピピ』
ビットR『・・ピピ』
ガードマシン『・・・ピピ』
ルッカ「これって・・・まさか。」
ルッカは何かを予感し青ざめる、そして。
ルッカ「みんな!壁際に退避!!急いでっ!!」
全員『!?』
ルッカの言葉に、全員が反射的に行動を起こした、次の瞬間―――!
≪デルタアタック≫
ゴバアアアァァァァァ・・・!!!
全員『うわああああああああああっ!!』
3機を結ぶラインの内側に、三角形を描く超高温の熱線が放たれた。
クロノ「あ・・・。」
桃香「危なかった・・・。」
愛紗「なんという恐ろしい攻撃・・・ルッカが気付かねばどうなっていたことか。」
ルッカ「たぶんアイツを攻撃したからね。」
一刀「親玉か?」
ルッカ「ええ。放つ前に『カウンタープログラム』って言ってたわ。攻撃を感知すると起動するシステムなのよきっと。」
鈴々「じゃあどうするのだ?アイツ倒せないのか?」
蒲公英「えーそれって無敵じゃん!」
ルッカ「バカね、何いってるのよ。今のは3体でなきゃできない攻撃のはずよ。つまり・・・。」
マール「・・・どちらかのビットを壊せば撃てないってことか。」
愛紗「しかしどうするのだ?”びっと”の方も硬い上に動きがはや・・・。」
ピュイン!
愛紗「鈴々!危ないっ!」
鈴々「にゃ?」
話している間に、再び攻撃を始めたビット。そのレーザーが鈴々に向けられた。
鈴々「うにゃあっ!」
ピキュイン!・・・ドンッ!
鈴々「・・・あり?」
ビットL『ピピ・・・ガガガ・・・!』
・・・なんという締まらない展開。レーザーは、思わず弾こうとして振った鈴々の蛇矛に当たり跳ね返り、ビットを直撃した。
一刀「跳ね返せんのかいっ!」ズビシッ
ルッカ「まあレーザーも光の性質を持ってるから可能っちゃ可能、なワケないでしょ!」ズビシッ
蒲公英「そうと分かれば~・・・。」
ビットR『・・ピピ』
蒲公英「そこっ!」
ピキュイン!・・・ドン!
蒲公英「へへーん、どんなもんだい♪」
常識組(?)がツッコミを入れるなか、蒲公英はもう片方のビットも撃ち落とした。
桃香「あとはこのデッカイのだけだね。」
クロノ「どうすりゃ倒せんだろ?」
鈴々「何か弱点とかないのか?」
ルッカ「そうねぇ・・・・・・ん、あのレンズ部分とかは?」
愛紗「れんず?」
一刀「あそこだよ、目みたいになってるところ。眼鏡のこともレンズっていうんだけど、要はあの硝子部分のことだね。」
マール「あそこが弱点なの?」
ルッカ「というよりあの”内側”ね。あれも何かしら撃ってくる部分でしょうからきっとボディよりかは比較的脆いはずよ。・・・あくまで推測だけどね。」
蒲公英「じゃあまずはその”れんず”を破壊しなきゃだね。」
ルッカ「ええ、アイツが撃つレーザーを跳ね返して壊すのが一番手っ取り早そうだから、なんとか上手くやってちょうだい。」
俺たちは親玉がレーザーを撃ってくるのを待ち構える。
ガードマシン『・・・・・・』
しかし、親玉は一向に攻撃してくる様子はなかった。
ルッカ「・・・どうしたのかしら?」
親玉の急な黙り様に、俺たちは不気味な緊張を感じていると。
ガードマシン『・・・5・・・4』
全員『!?』
親玉が謎のカウントダウンを始める。
ガードマシン『・・・3・・・2』
一刀「なんだ?なんのカウントダウンだ!?」
ルッカ「まさか・・・自爆かなんかの準備じゃないでしょうね?」
桃香「自爆!?」
クロノ「おいおい、自爆って・・・。」
鈴々「に、逃げるのだ!」
愛紗「無茶を言うな!この大きさ・・・上の建物ごと吹き飛びかねんぞ!?」
蒲公英「うわわわわ・・・!」
ガードマシン『・・・1・・・』
ルッカ「くっ・・・!」
ガードマシン『・・・ビット フッカツプログラム ヲ ジッコウ』
ヒュ・・ン、ヒュ・・ン。
ルッカ「え?」
自爆発言で皆てんやわんやで身構えたが、結果は新たなビットが降りてきただけだった。
桃香「びっくりしたぁ・・・。」
蒲公英「自爆じゃなくてよかった~。」
クロノ「脅かすなよなルッカ。。」
ルッカ「しょうがないでしょ!誰だって機械がカウントダウン始めたら自爆だって思うじゃないのさ!」
愛紗「それよりどうするのだ?また”びっと”が出てきたぞ?」
ルッカ「どうするもこうするもないわよ。もう面倒だから力押しでいくわ。」
マール「っていうと?」
ルッカ「カウントダウンの間にレンズ部分を”フルボッコ”。」
一刀「わー、わかりやすーい。」
ルッカ「やかましい!さっきの感じだと、カウントダウン中は一切攻撃はしてこないわ。」
鈴々「よーし、やあってやるのだ!」
マール「じゃあとりあえずビットからだね。」
こういう状況でよくある”空気を読んで攻撃してこない敵”が、俺たちの会話が終わると同時に仕掛けてくる。
ビットR『・・ピピ』
ピュイン!ピュイン!
愛紗「その技!すでに見切っている!せりゃあっ!」
クロノ「そらよっ!」
ピキュピキュイン!ドドン!
ビットL『・・ピピ』
ピュピュピュイン!
鈴々「てりゃっ!」
蒲公英「ほいっと!」
ピキュイン!ピキュイン!ドドン!
ビットR『ピ・・ガガ』
ビットL『ガ・・ギギ』
復活したビットだが、今度はいとも容易く墜とされる。そして再び、ガードマシンがカウントダウンがを始める。
ガードマシン『・・・5』
ルッカ「またビットが来るわ!私とマールでレンズを壊すから、あとは任せたわ!マール!」チャキッ
マール「うんっ!」カシャッ
パンッ!パンッ!パンッ!
ビシュッ!ビシュッ!
ルッカとマールは狙いを定め、ガードマシンのレンズ部分めがけて撃ちこむ。
ビキ!ビシィッ!ガシャアァ・・・ン!!
ルッカ「今よっ!」
愛紗「承知!はあああああぁぁぁっ!」
ルッカの合図で、愛紗が親玉目がけて飛び上がる。
愛紗「我が魂魄を込めた一撃!受けてみよっ!”青龍逆鱗斬”!!」
ズガアァァ・・・!!!バリバリバリバリ・・・!
愛紗の放った一撃が、割れたレンズ部分から内部を貫き、破壊する。
親玉は破壊による放電を繰り返し・・・。
ガードマシン『・・・ブレイク ダウン・・・』
ブシューーー・・・。
その機能を完全に停止させた。
一刀「・・・やったか?」
蒲公英「ご主人様、そのセリフは”負”の牙門旗が立つよ・・・。」
一刀「おっと。っていうか”負”の牙門旗て・・・。」
まあ”負けフラグ”と言いたいんだろうが・・・。
などと心の中で蒲公英にツッコミつつ、ガードマシンの様子を窺う。
ルッカ「どうやら大丈夫そうね。」
桃香「あ~、怖かった~。」
マール「あんなのが他にもいたらどうしよう・・・。」
クロノ「おいおいやめてくれよ、攻略法がわかったといってもこれ以上は勘弁だぜ?」
愛紗「しかし本当に手強い相手だったな。このような絡繰が存在するとは・・・。」
鈴々「にゃ~、変なヤツが多いのだ。」
一刀「ともかくこの先が”食料保管庫”だ。急ごう。」
俺たちは、いまだ煙を上げるガードマシンを横目に、食料保管庫へと進んでいった・・・。
...Continued to the next time⇒
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いらっしゃいませ。七詩名です。
なんとか年暮れまでに1本書けました;
早く先に進めたいですw
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