真恋姫無双 幻夢伝 小ネタ6 『Land Fishing』
「……何やっているのだ」
「釣りなの」
訓練場の片隅に奇妙な光景が広がっていた。凪の目の前では、真桜と沙和が茂みに隠れていた。
ところが“釣り”と言っているのに彼女たちは釣竿を持ってないし、なによりこんなところに川や池なんて存在しない。
「釣りとは、一体?」
「釣りというよりも罠やけどな」
「もうかかっているの」
2人はブイサインを作る。視線をずらすと、茂みの向こうには巨大な穴が開いており、その穴の端には恋が、しゃがみ込んでその中を覗き込んでいた。中に何かあるのだろうか?
「ああ、そうだ。関係のない話になるのだが」
「なに?」
「私の下着を知らないか?どうも足らないのだ」
「じゃあ、関係のない話じゃないの」
「……はあ?」
「ああ!凪!良かった、助けてくれ!急にこんな穴に落ちちゃって、上がれないんだ。恋も全然動いてくれないし。えっ?その手に持っているものは何だって?……まあ、それはいいじゃないか。早く上げてくれ」
「……なんで手が光っているんだ?もしかして、これってお前の」
「しょうがないじゃないか!男だったら誰だって拾ってしまうさ!知っているんだぞ!お前だって時々俺のベッドに寝転んで」
「待て、話せばわかる!頼む!止めてくれ!こんな逃げ場のないところでやられたら……おい!恋!どこに行くんだ!や、やめろ!」
「うわあああああああああああああ!!!」
汝南の上空、大きな土埃と小さな布切れが宙へと舞った。
そして勿論、真桜と沙和もお仕置きされた。
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いつも通り次章の前に小ネタを挟みます。真桜と沙和、そしてアキラがバカをします。