No.708224

新訳 真紅の鬼神 第二十鬼~徐州の暗雲~

リンドウさん

お久しぶりです。
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2014-08-12 21:40:23 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:2612   閲覧ユーザー数:2249

新訳 真紅の鬼神 第二十鬼 ~徐州の暗雲~

 

官渡の戦いで呂布軍が袁紹軍を虐殺したと報告を受けて早くも2年が経とうとしていた。

俺達は内政と軍備に力を入れ少しづつだが力をつけていった。

 

「うぅ~ん・・・はぁ」

「クスッご主人様お疲れ様です」

「ありがとう朱里」

「ふぇぇ。もうご主人様終わったの~?」

 

軽く背伸びをすると横で一緒に政務をしていた桃香が机にベタ~とくっつく。

 

「今日はそれ程多くはなかったからね」

「ご主人様は日頃から政務をきちんとしてくれてますから」

 

魔女帽子を深く被りながら雛里が言う。

 

「うぅ~私だってやってるもん」

「いや、桃香の場合は愛紗に怒られるまでしないだろ」

「えぇ~ご主人様酷い~」

 

そんな事を話していると扉を開けて月と詠が入ってきた。

 

「失礼します。お茶を持ってきました。皆さんお疲れ様です。」

「あら、アンタもう終わったの?」

 

俺達の目の前に湯呑を置いていく。

 

「うん。俺はね」

「うぅ~ご主人様手伝って~」

「はいはい。少し休憩してからね」

 

涙を流している桃香を横目にお茶を飲む。

 

「ふぅ~生き返る~」

「アンタ、お爺ちゃんみたいね」

「ちょっ詠!俺はまだピチピチだぞ!」

「はいはい」

 

そんなやり取りをしつつ外を眺める。

 

「今日は天気が荒れそうだなぁ~」

 

空には真っ黒な雲が覆っていた。

 

 

曹操SIDE

 

時は満ちた。官渡の戦いから麗羽の領地を残さず我が領地とし、資源・軍共にようやく整った。

 

「二年という短期間で全ての反乱分子を潰せたのは貴方のお陰ね信」

「そうか?俺としては華琳の采配とそれに従って力を発揮できる優秀な将兵がいたからだと思うぞ。俺は単に命令に従っただけだしな」

 

信と呼ばれた青年は華琳によく似た金色の髪を一本に纏め手には偃月刀が握られている。

 

「ふふふ。まぁいいわ。それより準備は出来ているのかしら?」

「はい!全軍準備は出来ております!!!」

 

春蘭が大きな声で返事をし手にもった大剣を掲げる。

 

オオォオォォオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!

 

華琳達の後ろに控えていた兵士は雄叫びをあげる。

 

「ならばよし!夏侯惇・夏侯淵を先陣に進軍を開始せよ!!」

「進軍を開始せよ!!!」

 

秋蘭の号令の元、8万の大軍が動き出す。

 

「徐州には天の御使いと劉備がいるんだよな?」

「えぇそうよ」

「そっか」

 

私の横で獰猛な笑顔を見せる信。

彼は曹仁。私の幼馴染である。

まだ幼い頃、家が近くまた性が一緒だった為、よく春蘭と秋蘭と共に遊んだものだ。

それが今では私の背など一気に抜かして逞しく成長を遂げまた私の前に現れた。

 

「約束を果たしに来たよ華琳。」

 

幼い頃に交わした約束。

その約束を果たすために武を磨き自身が直接鍛えた兵士と共にやってきた。

 

「ふふふっ」

「ん?いきなりわらってどうしたんだ?」

「いえ、貴方がいれば、天の御使いだろうが、呂布だろうが怖くはないと思ってね」

 

実際、信は我が軍一の強さを誇る。春蘭を赤子の如く軽く捻るのだ。

 

「いや、まだ戦ってないし分かんねぇけど・・・華琳の敵なら相手が誰であろうと勝つよ。」

「・・・期待してるわ///」

「あっ華琳まってくれよ~!」

 

全く、なんで行き成りそんな真剣な顔になるのよ。もう!

 

SIDE OUT

 

 

孫策SIDE

 

江東

 

「もう、本当にいらつくわ!!!」

「雪蓮、今度はなんと?」

「徐州の劉備を打つからお前達は先陣として劉備軍と当たれだって!」

「ほぉ、しかし只では帰ってこなかったのだろぅ?」

「さっすが冥琳!わかってるじゃない!」

 

そういってギュムっと抱きつく。

 

「あっ雪蓮。抱きつくのは後にしてくれ」

「ぶ~もう冥琳ってば恥ずかしがらなくてもいいじゃない」

「恥ずかしがってなどおらん!それより早く教えてくれ」

「うん。離れ離れになってる私たちの家族を集める許可をもらったわ」

 

その言葉に冥琳は唖然とする。

 

「それは本当なのか?」

「えぇ、私もダメ元だったけど簡単に許可してくれたわ」

「・・・・本当の馬鹿だったか」

「えぇ、正真正銘の馬鹿だったわ」

「しかし、これで我らに光が見えた」

「えぇ、悪いけど劉備と天の御使い君には孫呉の肥しとなってもらいましょ」

 

二人はニヤと笑い合う。

 

「すぐに蓮華様と小蓮様に使者を出そう」

「えぇ、私はアイツに直接言ってくるわ」

「あぁ頼む。天の御使いとまともに戦えるのは恐らくアイツくらいだろう」

「ぶぅ~私だって戦えるもん!」

「はぁお前は孫呉の王だろう」

 

眉間に手をあて溜息をつく。

 

「まっアイツに任せたら間違いないでしょ!なんせ孫呉随一の猛者だしね!」

 

そういって二人は別れていく。

 

 

 

 

 

 

雪蓮達の城から少し離れた場所にある山。

その中にある小川の近くで赤髪の青年が上半身裸で鉄鞭を振るっていた。

 

ブォォン!!!ブン!!!!ブォオオン!!!!

 

二つの鉄鞭は生きているかの如く別々の動きをしまたそれにあわせて青年の鍛え抜かれた筋肉が躍動する。

 

「ふっ!せっ!やぁあぁぁ!!!!」

 

バキキャァァアアアアア!!!!

 

「ん?なんだ。雪蓮じゃねぇか」

「・・・・・分かってたでしょ」

 

今、鉄鞭を振るい木をへし折った先にいたのは雪蓮だった。

 

「もちろん!!!」

「なっ!危ないじゃない!!!」

「アハハッハ!!!お前はこんくらいじゃ死なないだろ!!」

「なっアンタねぇ!」

「で?どうしたんだ?」

 

ちょ、なんでいきなりそんな真剣な顔になるのよ。

 

「袁術から劉備討伐の命が来たわ」

「ほぉ、あの天の御使いがいるところか」

「えぇ私達はその先陣。まぁ各地に散っている仲間を集める許可はもらったわ」

「は?おいおい冗談だろ?」

「本当に冗談と思う?」

「そうか・・・・袁術の餓鬼は本当に馬鹿だったのか」

 

そういうと赤髪の青年は川の中に入っていく。

 

「私達の先陣はもう決まってるわ」

「へぇ・・・誰なんだ?」

「分かってるくせに・・・貴方よ太史慈」

 

ニヤァァと太史慈と言われた青年は笑い両手に持った鉄鞭を思いっきり川に打ち付ける。

 

「フハハッ!!ようやくか、雪蓮!!天の御使いだろうが今は行方不明になってる呂布だろうが、孫呉に!お前に牙を向ける奴は!この太史慈が噛みちぎってやるぜ!!」

 

鉄鞭の衝撃により舞い上がった水を全身に浴び、前髪を後ろに掻上げながら笑顔で言う。

 

「えぇ期待してるわよ。炎虎!!」

「おう!!!」

 

 

偶然にも曹操軍と袁術・孫策軍に挟み撃ちを受けることになった劉備軍。宣戦布告の書状を持った使者が届くのはもう少し後のことである。

 

その頃、焔達はというと。

 

 

 

古城

 

誰もからその存在を忘れられた古城に焔達はいた。

その庭にて焔と一夜はお互いに鍛練をしていた。

 

「せやぁぁ!!!!」

「くぅぅうう!!」

 

ガン!!

 

「どうした一夜!攻めなければ負けるぞ!」

「うぅぅうおぉぉおぉぉ!!!!」

「むっ!」

 

一夜からの反撃を受けていく。

 

「そうだ!!だが!!」

「え?うわっ!!」

「まだまだ弱い」

 

ピタっと首筋に刃の潰された戟が当てられる。

 

「はぁ~やっぱり父上は強いや」

「そりゃな、幼い頃から休まずに鍛練してきたからな。簡単には負けねぇよ」

 

一夜の頭をわしゃわしゃと撫でてあげると一夜は笑顔で返事をする。

 

「なら僕も父上に負けないように鍛練を頑張ります!」

「おぅ!!」

「焔、一夜、お疲れ様」

 

恋が布と水を渡してくる。

 

「おぅ、ありがとな」

「母上、ありがとうございます」

「ん。気にしないで」

 

ニコっと軽く笑い、一夜の頭を優しく撫でる。

 

「一夜、強くなってる」

「あっ」

 

母親に褒められて嬉しいのか顔を赤くしながら微笑む。

うん。なんか幸せだ。

 

今俺達はあの戦いの後、徐州のした方にある古城に身を寄せている。

ここいらは誰も通らないから丁度良かった。

それにこの地は一刀が治めている土地なので何かとい心地がよかった。

兵士達は鍛練の一環として農作をさせたりしているので食糧の問題はあまりない。また武器などは兵士の中に元鍛冶職の奴等が何人かいてそいつらが古城の中にあった鍛冶場を使って周りのやつらに教えながら調整していった。

 

「そういや、騰は?」

「あぁ騰なら、候成と魏続と宋憲の三人を連れて周辺の警備に向かったよ」

「そうか・・・ん?ねねは?」

「姉様は書庫で勉強するって言ってたよ」

「おぉ~勉強熱心だな」

 

最近では結構、武の方も磨きがかかってウチの兵士達でもてこづってるからなぁ~

やっぱり俺の目には狂いはなかったな

 

「ねね、強い」

「確かにあの柔軟を活かした体術は驚異です」

「なにが驚異なのですか?」

 

い、いつの間に!?

 

「まったく、さっきから声をかけているのに酷いのです!」

「ごめんごめん。それで、なにかっあったのか?」

「勉強が一段落して休憩していたら声がしたから来たのですぞ」

「そっか、お疲れ様」

 

ありがとうなのです。とねねは言って一夜の元に向かう。

ねねも初めて会った時より身長も伸びて出るところも徐々に出てきている。

それに一夜とも仲が良く。一夜もねねのことを姉様と慕っている。

いいこといいこと。

 

「しっかし、今日は雲が厚いなぁ~」

「・・・いやな雰囲気」

 

確かに、これから何かが起こりそうな。そんなざわめきがある。

 

「殿!殿はいらっしゃるか!?」

 

そこへ騰が血相を変えて走ってきた。

 

「どうした?何かあったのか?」

「殿!そこに居られたのですか!大変な事になりましたぞ!袁術が国境

 

を越えて軍を進めています!!」

「なんだと?」

 

その時、ポツポツりと雨が降ってきて雷鳴を轟かせた。

 

 

あとがき

 

本当にお久しぶりです。

中々更新できなくてすみません。

一応生きております!

 

今年の九月に就職試験がありましてただいま絶賛勉強漬けの毎日です(´;ω;`)

本当に辛い・・・・

 

しかも先週の水曜日に高熱と腸炎、盲腸炎のせいで人生初の入院。

神様、俺なにかしました?と半泣きになったorz

 

しっかし、5日間も絶食は辛い。

気が狂うかと思ったぜ

しかし今日の朝ようやく退院できました!!

 

更新は今後も続けていきますが、9月に試験があるので全てが落ち着いた時に更新をしていこうかと思います。

 

さて、今回登場した新キャラ

 

曹仁こと信(しん)と太史慈こと炎虎(えんこ)

この二人は今後とも出していく予定です。

一刀、焔、信、炎虎。この四人による熱い戦いとか書けたらなぁと思いってます。

 

あと候成 魏続 宋憲の真名を募集中です!

どなたか良い真名思いついた方は教えてください!!

 

では駄文失礼しますm(_ _)m

 

再見!!!!


 
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