No.649737 英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~ 5soranoさん 2013-12-30 00:03:54 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:2821 閲覧ユーザー数:2587 |
エリオットとガイウスと共に旧校舎を歩きはじめたリィンは少し歩くと数体の魔獣と出会い、戦闘を開始した。
~旧校舎~
「わわっ!」
「……見た事のない魔獣だな。」
魔獣を見たエリオットは驚き、ガイウスは静かに呟き
「トビネコだ!落ち着いて戦えば大丈夫だ!気を引き締めて行くぞっ!」
リィンは号令をかけた。
「う、うん……!それっ!!」
リィンの号令に頷いたエリオットは魔導杖を振るった。すると魔導杖から導力波による弾丸が魔獣達を襲ってダメージを与えた。
「行くぞ――――紅葉切りっ!!」
そこにリィンが魔獣達に近づいてすれ違い様に一閃すると共に魔獣達の背後にかけぬけた。すると斬撃が魔獣達を襲って追撃した。
「………………」
ダメージを受け続けた魔獣は1体はリィンに向かい、もう2体はガイウスとエリオットに向かい始め
「ハッ!!」
リィンは自分に向かってきた敵を刀で一刀両断して滅し
「ヤッ、ハッ!!」
ガイウスは十字槍で斬撃と突きを続けて放って一体を滅した。
「……………」
「グッ!?」
しかし唯一生き残った一体はガイウスに攻撃してダメージを与えた。
「頑張って、ガイウス!!」
ダメージを受けた様子のガイウスを見たエリオットは味方に障壁と自己回復能力を高めるクラフト―――エコーズビートを発動した。するとガイウスの傷が徐々に回復し始め
「ムンッ!!」
ガイウスは槍に纏わせた風の渦を解き放つクラフト――――ゲイルスティングを放った。
「……!?」
風の渦をその身に受けた魔獣は麻痺状態に陥ったのか、身体の動きが極端に悪くなり
「セイッ!!」
そこにリィンが近づいて刀を一閃して魔獣を真っ二つにして滅した!
「フウ………ううっ……今みたいなのが何匹もうろついてるのかな……」
魔獣達の全滅を確認したエリオットは武器を安堵の溜息を吐いて武器を収めた後不安そうな表情で呟き
「気配を感じる……間違いなさそうだ。」
ガイウスは周囲を見回して呟き
「とにかく、焦らず先に進もう。」
リィンは二人を促した。そして3人が少しの間歩いていると、また新たな魔獣達がリィン達の進路を塞いでいた。
「あの魔獣……武器の攻撃が効きづらそうだな。」
魔獣達を見たガイウスは静かな口調で2人に警告し
「そうだな、ああいう敵には積極的にアーツを使っていこう。」
ガイウスの警告にリィンは頷いた。
「うん、了解。ちなみにこの魔導杖……駆動時間なしでアーツを発動しているのと同じ効果らしいんだよね。だから、僕の攻撃はあの手の魔獣にも有効だと思う。
「そうなのか、それは心強いな。」
「頼りにさせてもらおう。」
「あはは……うん、頑張るね。」
そして3人は魔獣達に向かって戦闘を開始した!
「アークス、駆動…………」
戦闘開始早々ガイウスはオーブメントを駆動させ
「それっ!!」
エリオットは魔導杖を振るって導力波による弾丸を放ってダメージを与え
「(3体か………どこまで続いているかわからないが……今後の探索を考えて念の為にEPは節約しておくべきだな………)………………」
リィンはオーブメントを駆動させず口で詠唱を開始していた。
「リィン?」
リィンの様子を見たエリオットが首を傾げたその時
「エアストライク!!」
駆動を終わらせたガイウスがアーツで一体の敵を攻撃し
「火の風よ、焼き尽くせ!熱風!!」
リィンは魔術―――熱風を発動した。すると敵達の中心地に炎の竜巻が現れて敵達を焼き尽くし、炎の竜巻が消えると敵達は次々と消滅してセピスを落とした!
「す、凄い…………」
「……?今のは一体何なんだ?アーツではないようだが……」
魔術を見たリィンは驚き、ガイウスは不思議そうな表情で尋ねた。
「今のは魔術だよ。」
「ええっ!?ま、魔術って……あの噂の異世界の魔法!?」
「今のが…………という事はリィンは異世界からの留学生なのか?」
リィンの説明を聞いたエリオットは驚き、ガイウスは目を丸くした後リィンを見つめて尋ねた。
「えっと……あ、ああ。俺は異世界―――メンフィル帝国出身だよ。」
尋ねられたリィンは一瞬迷った後すぐに気を取り直して答えた。
「へー、じゃあリィンがあの”英雄王”が治める国の人なんだ……」
リィンの答えを聞いたエリオットは目を丸くしてリィンを見つめ
「ハハ……正確に言えばリウイ陛下は”前”メンフィル皇帝だから、今のメンフィルを治めているという訳じゃないんだ。」
エリオットの言葉を聞いたリィンは苦笑しながら答えた。
「?それじゃあ今のメンフィル皇帝は誰なんだ?」
リィンの話を聞いたガイウスは不思議そうな表情をして尋ねた。
「えっと……今のメンフィル皇帝は確か”英雄王”の息子―――シルヴァン皇帝だよね?」
ガイウスの質問を聞いたエリオットは考え込んだ後リィンを見つめて尋ね
「ああ。プリネ姫にとっては腹違いの兄に当たる方だよ。」
尋ねられたリィンは頷いて答えた。
「アハハ……他国の皇帝の家族がこのトールズ士官学院に通っているなんて今でも信じられない事だよね……もしかしてリィンはプリネ姫達の事を知っているの?」
「俺も噂程度しか知らないよ。プリネ姫とルクセンベール卿と顔を合わせたのは今回が初めてなんだし。」
「そっか。じゃあリィンもプリネ姫達の事は世間の噂程度しか知らないんだ。」
リィンの話を聞いたエリオットは頷き
「?あの二人はそんなに有名なのか?」
二人の会話を聞いていたガイウスは不思議そうな表情で尋ねた。
「うん。”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”プリネ姫と”蒼黒の薔薇”ルクセンベール卿の名前はとても有名でね。プリネ姫は両親が有名な事も勿論あるけど可憐な容姿に加えて性格も温厚な上、皇女なのに家事も完璧で、しかも剣術も達人クラスって言われていて、容姿端麗で文武両道なお姫様として有名なんだ。」
「そしてルクセンベール卿はプリネ姫が常に傍に置いている護衛であり、プリネ姫自身ルクセンベール卿に絶対の信頼を置く女性騎士として有名なんだ。」
「そうなのか…………しかし……そんなに驚く事なのか?トールズ士官学院は貴族の子女も通う所なのだから、皇族が来てもおかしくないと思うが……?」
エリオットとリィンの説明を聞いたガイウスは頷いた後不思議そうな表情で尋ねた。
「アハハ……さすがに他国の皇族がわざわざこの学院に通いに来るなんて普通に考えたらありえないと思うよ。しかも相手はかつて”百日戦役”で電撃的な速さかつ圧倒的な力でエレボニア帝国軍を殲滅し続けた上、エレボニア帝国が納めていた領地まで奪い取った相手―――いわば元敵国なんだし。」
ガイウスの疑問を聞いたエリオットは苦笑しながら答え
「そう言えば”百日戦役”でエレボニアはメンフィルに一方的に蹂躙されて、戦死者の数が相当出たと聞いた事があるな…………」
エリオットの答えを聞いたガイウスは静かな口調で呟き
「…………………………」
リィンは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「うん。その事からメンフィル帝国が”ゼムリア大陸真の覇者”って呼ばれ始めたんだ。エレボニア帝国はかつて”大陸最強”って呼ばれていたからね。」
「……なるほど。」
「……あ。ねえリィン。メンフィル帝国って実際どれくらい広いの?噂ではゼムリア大陸並みの国力だって話だけど……」
ガイウスに説明していたエリオットはある事に気付いてリィンに尋ね
「俺も詳しい事は知らないけど……確か大陸自体が全てメンフィルの治める土地の上、一部の内海全て、更にその先の大陸の一部もメンフィルの領地だって話は聞いたことがある。」
「ええっ!?メ、メンフィルの土地ってそんなに広いの!?」
「まさに圧倒的……としか言いようがないな。」
リィンの答えを聞いてガイウスと共に驚いた。
「ハハ…………(それどころか、他にも大陸がたくさんあって、さまざまな大国が存在している事を知ったらもっと驚くだろうな………)………そろそろ先に進まないか?もしかしたら先に行った人達と合流できるかもしれないし。」
二人の反応を見たリィンは苦笑した後気を取り直して促し
「うん。」
「ああ。」
促された二人はそれぞれ頷いてリィンと共に先に進み始めた………………
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第5話
なんとか今年中にもう一話更新できました
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