No.639533

真・恋姫†無双 巡る外史と仮面の魔神 九話

XXXさん

魔神編

ビビったりすんなよ

2013-11-24 16:16:05 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2468   閲覧ユーザー数:2265

「魔神、貴方…何を考えているの!?」

 

魏軍側にいる曹操は目の前の光景に何時もの冷静さを失い、叫ぶ。

両軍の王、将に兵も同じく思っているだろう。

何故ならば、今魔神の近くに居るのは紛れもない皇帝、劉協。

冷静になれといっても難しいだろう。

 

『何を?そうだな…言うなれば交渉だ』

 

「交渉ですって…?」

 

「一体何の…」

 

『ここでは言わん。許昌にある大屋敷で内容を言おう』

 

「つまり、私たちに休戦しろと?」

 

『そう言うことだ。来る面子は各国の王、将に軍師…蜀からは元董卓と元賈駆を、魏からは元張三姉妹を連れてこい。それ以外の兵を連れてきた場合、劉協の命はないと思え』

「な…何で月ちゃんと詠ちゃんのこと!?」

「天和達の事を…何故…」

 

劉備、曹操は自分達がかくまっている相手の名前を出されて、目を見開く。

とくに、劉備は驚いていた。

魔神はどこからかハンマーを出し、上に翳す。

 

『なるべく早く来い。出ないと、痺れを切らすかもしれんからな』

 

「待ちなさ…ッ!?」

 

曹操は追いかけようとするが、魔神はハンマーで地面を叩き土煙を舞わせる。

そして、土煙が晴れるとそこには誰も居なかった。

 

「くっ…劉備、曹操!ここは休戦よ!一刻も早く許昌に!」

 

「そうね。まあ、どのみち行かなきゃならないんだけど」

 

「どうして…?魔神さん…」

曹操の一言で一先ず休戦となったこの戦い。

現在、漢王朝は衰退している。

そんな中でも、劉協が死んだとなれば前のように混乱が起こるだろう。

それだけではなく、新しい王朝を作り上げようとする輩もでないとは限らない。

曹操にとっての劉協は傀儡だが、その傀儡がなければ自分にとって不利益。

だからこそこんなにも必死なのだ。

それに、大勢の兵にこの光景を見られてしまった。

助けに行かなければ信頼が下がる。

その事を踏まえての行動がこれだ。

 

 

 

 

――――――数日後、三国の王、そして部下達は魔神の言っていた通りの大屋敷の前に居た。

曹操が言うに、許昌で大屋敷と言えばここしかない、だそうだ。

しかもこの屋敷の所有者は劉協。

やはりと言う人物も居れば、早く中に入ろうとする者もいる。

 

「ここ、ね…」

「やっぱり皇帝が所有するだけあるわね~。大きいわ」

 

「早く行きましょう、魔神さんに早く会うんです!」

 

劉備はやる気を出している。

劉協を助け出すためかにそれとも魔神と話をするためか。

恐らく後者…劉備は扉の取っ手を掴み、扉を開けた。

 

 

 

 

『来たか…』

 

屋敷の中へ進んでいくと、とある広い部屋に魔神と縄がほどかれ椅子に座っている劉協が居た。

魔神はどこか待ちくたびれたような雰囲気を出し、劉協は捕まっているとは思えないほどの様子。

 

「魔神、言われた通り他の兵を連れずに来たわ。さあ、用件を聞かせて貰おうじゃない?」

 

『そう言って殺気を飛ばすか…まあ当然の反応だな』

 

「焦らさないで。早く用件を言いなさい」

 

『ああ。条件は二つ、まず最初に魏、呉、蜀で同盟を結んで貰うこと。もう一つは、俺の話を聞いて貰うことだ』

 

「「「!?」」」

 

魔神の言う内容に周りはざわめきだす。

二つ目は分からなくもないが、最初の一つは何故だろう。

そう言った反応をしている。

 

「同盟…ですって?」

 

『そうだ。諸葛亮、鳳統、貴様達は曹操に勝った後、魏と同盟を結ぶ事を考えているな?その名を“天下三分の計”』

 

「はわわ!?」

 

「何でしょれを…あう…」

 

『そんな事はどうでもいい。さあ、劉協を見殺しにするか、それとも条件を飲むか』

 

「曹操さん、結びましょう?このままじゃ天子様が…」

 

「そうね、それに貴方も薄々認めてるんじゃないの?劉備ちゃんの、蜀の事を」

 

「でも……私の、覇道が…」

 

悩む曹操。

無理も無いだろう、曹操は今まで覇道を貫いてきた。

それなのに、皇帝を人質に捕られ、同盟を結ぶ事を強いられている。

心の中では同盟を結び、流れる血を減らそうと言う考えもあるが、今結べば今までの自分を否定してしまうことも考えている。

 

『曹操…王としての貴様ではなく、一人の人間として貴様に問う。これ以上死者を出すつもりか?』

 

「死者…ね。劉備と孫策の兵はともかく、私の兵は私の覇道に従って戦っているわ。何時でも死ぬ覚悟は…」

 

『違うな。貴様の兵が従っているのは貴様の覇道ではない。曹操孟徳、貴様にだ。そうだろう、夏候惇?』

 

「……ああ、そうだな…その通りだ。華琳様、私も、秋蘭も、他の者も華琳様と共に在ります」

 

「例え、覇王の衣を脱ぎ捨てても、我らの忠義は揺るぎません」

 

「春蘭…秋蘭……貴方達まで…」

 

夏候姉妹、果ては魏の幹部全員が曹操に対して膝まずく。

その事に曹操は珍しく目を見開くと、同時に感激していた。

自分は良き部下を持ったのだと。

 

『それで…決まったか?』

「ええ、決心がついたわ。天下三分の計…受け入れましょう」

 

「そ、曹操さん!ありがとうございます!」

 

迷いのない鋭い眼で承諾しながら笑う曹操。

劉備はじーん、と感激して頭を下げている。

 

「それで…もう一つの条件は?話を聞くだけでいいの?」

 

『ああ。だが、その前に貴様達に会わせたい奴等がいる。入れ」

 

劉備の隣でそう言えば、と思った孫策が魔神に聞く。

魔神はそうとだけ言うと、後ろの扉を向き声をかける。

そして――そこから出てきた人物達に、劉備達全員が驚く。

 

「「「!??」」」

 

「お久しぶりです、董卓様」

 

「か、華雄…さん…?」

 

反董卓連合の時に神隠しになった華雄。

 

「むぅぅぅ~、何で妾まで出なくてはならんのじゃぁ…」

 

「あぁぁぁ…寝起きのお嬢様、はぁはぁ…」

 

「美羽さん!?」

 

「あり!?七乃じゃん!」

 

呉の独立後に姿を消した、寝起きだと思われる袁術と張勲

 

「俺を知っているのは…極僅かだな」

 

「華陀…だと?」

 

神医と言われた赤髪の男…華陀。

 

「皆の衆、数日ぶりじゃの」

 

「「「祭!?」」」

 

「「祭殿!?」」

 

「「祭様!?」」

 

炎の渦巻くなか、死んだと思われた黄蓋

そして――その隣には、孫策、孫権、孫尚香と同じ褐色の肌に顔立ち。

赤を基準にした露出が多い服装の美女。

 

「見ないうちに、随分でかくなったじゃないかい。雪蓮、蓮華、小蓮」

 

「か、か、かかかか…母さん!?」

 

「お母様!?」

 

「お母さん!?」

 

「「「ええッ!?」」

 

劉表との戦いで命を落としたと思われていた孫堅文台。

さらには…

 

「よっす、久しぶりだな、翠、たんぽぽ」

「母様!?」

 

「おば様!?」

 

「ば、馬騰!?」

 

曹操との戦で死んだと言われた馬騰。

いずれも、目を疑うような顔揃えだ。

 

 

「馬騰!貴方、毒を飲んで自害した筈じゃあ…」

 

「なんだって!?」

 

曹操が信じられないような顔をするなか、馬超は以外な真実に耳を疑う。

馬騰は曹操に負けたときに死んだと言われたが…その内容はうやむやにされたまま。

馬超が知らないのも無理はない。

 

「ああ、助けられたんだよ。この黒い魔神と華陀にさ」

 

『反董卓連合の最中…俺が出なかったときに、俺は華陀を連れて馬騰の元に向かった』

 

「理由としては、馬騰が重い病にかかっているから俺のゴッドヴェイドーで治す必要があったかららしいな。ちなみに馬騰が飲んだ物は毒に見せかけた仮死状態にする薬。曹操が馬騰を埋葬した後、俺たちは掘り出したのさ」

 

「まって…じゃあ、母さんと祭も!?」

 

「ええ、あの後川に浮かんでいた儂をこやつがここにつれてきおって、華陀に治させたんじゃよ」

 

「あたしの場合は…まあ、偶然だがねぇ」

 

「私は関羽と戦った後、気がついたらここに」

 

『袁術と張勲の場合は、ただ単に拾っただけだがな』

 

「ん?妾は拾われたのかの!?」

 

「そうなりますねー」

 

次々と明かされる真実。

容量悪い将達はぽかん…と口を開けているばかり。

そうしていると魔神は静かに喋りだした。

 

『……そろそろ話してもいいか?感動の再会は後でもできるだろう?』

 

「あ、ごめんなさい。忘れていたわ」

 

「でもその前に…♪素顔みたいな~♪」

 

「姉様、今はそんな時では…」

 

「そうですわ!そんなヘンテコなお面を付けている庶民の話なんて聞いていられませんわ!」

 

「ちょっ、姫!?」

「そうだそうだー!」

 

「季衣も落ち着いて…」

 

孫策を筆頭に、袁紹、許緒が騒ぎ出す。

それぞれのストッパー(と書いて保護者)が慌てて止める。

 

『…それもそうだな。俺もこの口調疲れてきたし、もう外すわ』

 

「「「………はっ?」」」

 

『あ、言っとくけどビビったりすんなよ?俺の顔を知ってる奴居ると思うけど、俺そいつじゃないから。俺はただのそっくりさん』

 

突然魔神の口調が崩れ、唖然とする一同。

ただ、劉協と華陀を除いて。

そして、魔神は仮面に手をかける。

 

『ちなみに素顔の事と俺の事は劉協と華陀に話してあるから』

「あら、じゃあその顔を早く見せな……さ…いな…?」

 

仮面を取り、被っていたフードを取る。

あちらこちらに跳ねている髪。

それなりに整っている顔。

一件普通の人間に見える魔神の素顔に、極一部の人間は驚いた。

 

「りゅ、りゅ、りゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅ…!?」

 

「嘘…!?」

 

「だから言ったじゃん、ビビったりすんなって」

 

袁紹がまるで幽霊でも見ているような顔で魔神を指差す。

魔神の顔を知っている者も袁紹ほどではないが驚愕。

 

 

「俺の名前は平沢 梨斗。とりあえず、別世界から来た」

 

「劉弁殿下ぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!?」

 

 

魔神…平沢梨斗を指差し、絶叫する袁紹。

そんな中、劉備、関羽、張飛…桃園の三姉妹は魔神の顔を見た数秒後…

 

激しい頭痛が襲った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

XXX「作者と!」

一刀「一刀の!」

X一「「後書きコーナー!」」

 

XXX「はい、とうとうオリ主解禁と言うことで、ゲストがきt」

リト「ハイヤァァァァァァ!!」←回し蹴り

XXX「あふん!?」

一刀「作者ぁぁぁぁぁ!?」

リト「テメェ、解禁とか言って素顔出てきたの最後じゃん最後の方じゃん何考えてんだコラ」←マウント奪って顔面殴り(参照:仮面ライダークウガ35話)

XXX「    」

一刀「ヤメテェェェェ!?作者のライフはもうゼロよぉぉぉぉ!?」

 

XXX「ごっ…ゴホッ!と、言うわけで…ゲストのオリ主でーす…」←マスクにヒビ入ってる

リト「どうも、俺こと平沢梨斗です」

一刀「どんだけ力込めたんだよ…」

XXX「で、後書きしていい?」

一リ「どーぞ、どーぞ」

 

XXX「君さ、何誘拐してんの?」

リト「あれ位しないと曹操休戦してくれないじゃん?」

一刀「だからって誘拐かよ…しかも皇帝」

リト「まあ、演技だけどね」

一刀「て言うか、強引に同盟結ばせたよな」

XXX「ネタバレになるから言わないけど、この戦いは勝者を出しちゃいけないんだ」

リト「むしろ借りキャラよく借りれたな」

XXX「いい人で良かったよ。と言う訳で、馬騰ママさんの作者様、和兎様にはとても感謝しております」

一刀「あと孫堅も出したの?」

XXX「うん。イメージとしては長い髪を結って、煙管みたいなのを突き刺してる髪型。あと服装はチャイナ服と着物の腰部分を合わせたもので、バストは黄蓋とか黄忠並」

リト「真名は?」

XXX「まだない!」

一リ「「おい」」

XXX「あとオリ主設定一般にします」

 

一刀「あっ、桃香達の頭痛の原因聞いてなかった。…次回、真・恋姫†無双巡る外史と仮面の魔神十話は!」

XXX「魔神編 “逃れられない運命”。取り合えず、新しい編考えないと…」

リト「早くやれよ?でないと、白い悪魔呼ぶぜ?」

XXX「それロボット!?それとも少女…」

リト「どっちも」

 

再見 ガクブル ΟДΟノシ


 
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