【ダンガンロンパIfストーリー・ダンガンスクール】
【希望ヶ峰学園デノ生活】
【第14話・十神白夜】
【超高校級の御曹司】
【クガツ・ジュウハチニチ】
只今、私立希望ヶ峰学園の面々は【超高校級の御曹司】である十神白夜の実家、世界的巨大財閥である十神財閥の本家に来ていた。そして只今、会食の真っ最中だった。
「苗木、もっと食べろ。他の奴らはもっと食べているんだから」
と食事を勧める十神白夜の言葉に【超高校級の幸運】、苗木誠は素直に頷く事が出来なかった。もう既に他の人達はほとんど食事を終えてこの巨大な十神の実家をうろついている。残っているのはまだ食べ終わっていない苗木と皆が食べ終わるのを待つ十神、なんとかしてこの機会に高価な食事で腹を満たしたい【超高校級の同人作家】の山田一ニ三、同じように考えている【超高校級の占い師】の葉隠康比呂、【超高校級の文学少女】である腐川冬子は彼が十神が動くまでここを動かないつもりみたいである。そして何故か【超高校の???】、霧切響子はここを動く気が無いようで動かずにただただ椅子に座って苗木の方を見ていた。
他のメンバーは既に十神家の探索に向かっている。【超高校級のアイドル】、舞園さやかは【超高校級の野球選手】、桑田怜恩に無理やり誘われるような形で十神家の探索を始めてしまった。【超高校級のスイマー】、朝比奈葵は【超高校級の格闘家】、大神さくら、【超高校級のギャンブラー】、セレスティア・ルーデンベルクと一緒に十神家が所有する巨大スポーツ場へと行った。セレスはただの付き添いだろうが。【超高校級の暴走族】、【超高校級の風紀委員】、【超高校級のプログラマー】である大和田紋土、石丸清多夏、不二咲千尋の3人は友情を高めると言ってもう既にこの家を出てボウリング場に行ってしまったようである。【超高校級のギャル】、江ノ島盾子と【超高級の軍人】、戦刃むくろの2人はこの十神家を出てどこかに行ってしまった事は確かだが、どこに行ったかまでは誰も分からなかった。
そして食堂には、自分を含めて6人の超高校級の人間が揃っているが、苗木は居心地の悪さを感じていた。
「美味しいですぞー! 美味しいですぞ、十神殿! このお肉は美味しすぎて、もうやばいですぞー!」
「そうだべ。このお寿司も美味しすぎるのだべ」
山田と葉隠の2人は、そう言いながら高級食品をぱくぱくと食べている。いったい、今彼らの口で何千円、何万円と消えているのだろうか。
「苗木君、手が止まってるわよ?」
「あ、あぁ。ごめん、今食べるよ」
そう言った苗木は近くにあった野菜炒めのような物を取って食べる。
「そ、それよりも十神君? 十神君はどうして今日、皆をここに呼んだの?」
と、苗木はここに来て疑問を伝える。
はっきり言って、十神白夜はあまり皆にかかわろうともせずに、見下してばかりいる。常に一歩離れた位置にて、静かに状況をうかがっている。そんな彼がわざわざ皆を集めてこんな大きなパーティーを開く事に、苗木は可笑しいなと思っていたのである。それを聞いて、腐川が「そ、それは私も思います……白夜様……。何だか、いつもの白夜様らしくありませんよ」と言い、「うるさいぞ、腐川。口臭がきつい」と言われていた。それに嬉しがる腐川。
「そうだな、苗木もそう思うか。まぁ、理由はそこの女、霧切だ」
「霧切さん?」
そう言いつつ、苗木は霧切の方を見る。
「彼が、十神君が聞いて来たのよ。どうすれば他人をもっと強く従えられるかと言う事を聞いたのだ。そうしたら、皆をもてなす事が一番だと言われてな」
「パーティーを開けるだけの経済力、それから皆を呼び寄せるだけの信用力があると言う事でしょう? 他にも色々と必要でしょう? だから、私は十神君にそう提案したのよ」
「と言う訳で、ありがたく聞いてやろうと思ってな。こうやって、開いたわけだ。やっぱりやって、何も思わないが。まぁ、やって良かったと少しは思う訳だが」
と言う十神を見て、
「そう思えるのならば良いのよ」
と、霧切は十神に言うのであった。
「そうだよ、十神君。この事は君にとっても、後々役に立つはずさ」
と苗木も後押しして、
「あぁ、そうだな。ありがたくその言葉は貰っておいてやろう」
と、十神は承るのであった。彼にもようやく普通の人のように、人の事を思いやる力が付いたかと思う苗木と霧切であったが、
「白夜様! 私もそう思いますです、はい!」
「お前は黙ってろ、この口臭臭い雌豚が!」
そうやって腐川を怒鳴りつける十神と喜ぶ腐川を見て、まだ先は長いと思う2人であった。
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ダンガンロンパIfストーリー。
もしも、彼ら彼女らが普通に学園生活を送っていたらどう言う生活を送っていたのか?
第14話、【超高校級の御曹司】十神白夜の話。