No.613134

一刀の晋王転生録 第五章二十三話

k3さん

何時までも変わらない優劣に、一刀はある変化を起こす。はたして戦場を変化させることはできるのか?

2013-08-27 20:32:40 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1975   閲覧ユーザー数:1728

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第二十三話

   「五胡最終戦 僅かな優勢」

 

 

 優劣すら決まることの無い激闘が続いていく。夜、一刀は必死に策を考えていた。

 

(不味いな、今まで互角だったのは皆が奮戦してくれてるおかげだ。だがそれは通常よりも体力と集中力を使う。そろそろ動きが鈍く

 

なっても可笑しくない)

 

 少しでも此方が有利になったと思わせるようにしなければならない。

 

(いっそ思いっきり戦いの方向を変えるか? このままじゃあ、流れが変わらない)

 

 一刀は少しでも何かを変えるため、戦い方を変えることにした。

 その翌日、司馬家軍の動きの報告を聞き、首を傾げる事となる。

 

(何だ? どういうつもりだ? いきなり突っ込んでくるだと?)

 

 散々、策を披露して戦ってきたのに、一刀と彼の部下が自ら突撃してきたのだ。これでは自殺行為に等しい。

 

(策が尽きたのか? いや、他の奴はどうした?)

 

 姜維は少し考えるが、仮に何かの策だとしてもそれよりも司馬昭を討てば良いと判断した。彼等が此方にある程度近づいてきた時、

 

策の合図する。

 

(終わりだ!)

 

 合図と共に彼等の後ろ周辺から伏兵が現れ、彼等に進軍する。

 

(!? 構わずこっちに来るだと!?)

 

 だが彼等は伏兵を無視するかのように、速度を落とさず此方に進み続けているという報告を受ける。

 

(どうやらこれを予想した上での突撃のようだな、だが無駄だ! 伏兵と挟撃の形になるまで此方が耐えれば良いだけだ!)

 

 だが、それは間違いであると気付かされる事になる。

 

 姜維が伏兵を出した直後、何と彼等の後ろから董卓軍、袁家軍、公孫賛軍が現れた。

 

 伏兵達は彼女達の存在に気を取られ進軍が遅くなってゆく。そして一刀達に追いつく前に彼女達の攻撃を受け、その場で応戦してし

 

まう。

 

 さらに直後、司馬昭本隊は反転し、伏兵に向かって進軍する。

 

 その事を姜維率いる本隊はそうなってから伝令に報告されて知ることとなった。

 

(!? しまった! 初めから伏兵が狙いか!)

 

 彼は、一刀が突撃したのは伏兵を出すのを促すためだった。彼はまだ長期戦をするつもりなのだ。そのため、姜維を討つ事から伏兵

 

を討って、数を減らすことを優先する作戦に出たのだ。

 

(くそが! 何がその前に司馬昭を討てば良いだと? 何を考えているんだ俺は!)

 

 変わらぬ優劣、今までに無い長期戦に、無意識の内ではあるが彼もまた精神を疲労させていた。そのため少し短絡的になってしまっ

 

たのだ。

 

「お前等! すぐに行くぞ! これ以上奴らの好きにはさせん!」

 

 姜維は急いで一刀達を追う。

 

 そして追いついて待っていたのは。

 

「待っていた」

 

「ここは通さない!」

 

「覚悟!」

 

「首! 貰うつもりでやるよ!」

 

「大人しくなさい!」

 

「ここで止まりなさい!」

 

 瑠理、江里香、闇那、澪羅、理奈、綺羅と、そして鐘会だった。

 

「く! 足止めか! だが退けん!」

 

 お互い、引かずぶつかり合う。

 

 だが、瑠理達はほとんど動かず、迎撃する。目的はあくまで時間稼ぎだ。

 

「また、お会いしましたねぇ、姜維」

 

 そんな戦場の中、姜維に声を掛けながら、鐘会が斬りかかってくる。

 

「貴様は、確か鐘会と言ったか?」

 

「覚えていただいて何より。それより……」

 

 鐘会は彼にだけ聞こえるように言う。

 

「ここで伏兵が討たれるとあなたの不利です。この後は一体どうするつもりでしょう?」

 

「ふん、貴様に言う義理は無い」

 

「そうですか、ふふ、楽しませてくれますねぇ」

 

 鐘会は皮肉などではなく心底そう思っていることが姜維に伝わる。

 

(こいつ、あの時と言い、どういうつもりなんだ? 今回はまるで俺の力を見たいと言わんばかりに)

 

 だがその思考は一刀が現れた事で中断する事になった。

 

(!? もう伏兵はやられたのか!?)

 

 彼はもう甘い読みはせずにそう判断し、撤退する。

 

 彼の予想どうり、伏兵は全滅していた。その結果、司馬家軍は対して被害を受けずに、伏兵分、敵の数を減らす事に成功する。

 

 少しだけではあるが総合的に司馬家側がやや有利となった。


 
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