No.529340

SAO~黒を冠する戦士たち~ 第百八十六技 終末を打ち砕く

本郷 刃さん

第百八十六話になります。
今回でボス戦が終了します。

どうぞ・・・。

2013-01-08 09:35:12 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:9222   閲覧ユーザー数:8684

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第百八十六技 終末を打ち砕く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリトSide

 

扉を開いて足を踏み入れた先は広間になっており、

その先の巨大な扉の前にボスである〈The worldend encounter(ワールドエンド エンカウンター)〉が待ち構えていた。

 

奴のHPバーは残り三本。だが、こちらは既に八人が死亡している。

 

一撃があまりにも強力な為、攻撃を受けるとかなり危険な状態に陥ることになる。

 

それでも、俺達は戦う!

 

俺達ユニークスキル持ちとアスナを筆頭に、ボスとの二回戦目が始まった。

 

 

 

戦闘の陣形は包囲迎撃。ボスをプレイヤー達で囲みながら、各自で攪乱し、攻撃を行っていく。

 

回復アイテムなどを多く持つバックアップ組も、回避に専念しながらの攪乱を行う。

 

俺、アスナ、ハクヤ、ハジメ、ヴァル、ルナリオ、シャイン、ティアさん、カノンさん、ヒースクリフは特に前に出て攻撃を行う。

 

ウェルガーさんと連合兵、クラインと風林火山の面々、エギルと他のプレイヤー達も攻撃を加えていく。

 

現在の奴の戦闘スタイルは、地上での足による踏みつけや尻尾による薙ぎ払い、

ツノによる強烈な突きと鋭い歯による噛み砕きだ。

 

この場には水は無いが、奴にはまだ翼がある。

 

「これで、あと二本!」

 

ハクヤの言葉を聞いて、奴のHPバーが五本目をきったことに気付いた。これで残り二本か…。

 

その時、奴は尻尾を薙ぎ払い、翼をはためかせて、俺達を吹き飛ばした。

 

何人かは壁や地面に叩きつけられたりしたが、死者はいない……だが、奴が行動を起こした。

 

ボスは鋭い歯を見せつけるかのように大きく口を開くと、その中に光が宿り出した。

 

「ブレスが来るぞ!」

 

俺の言葉に全員が急いで奴の正面から退避しようと駆け出す。

 

アスナとエギルはバックアップ組をガードしながら、ボスの隣側へ退避し、

他のプレイヤー達も出来るだけ左右に別れるが、先程吹き飛ばされて体勢が整っていなかった三人が遅れることになり…、

 

―――ゴォォォォォ!!!

 

火炎のブレスを奴が放ち、その攻撃を受けた三人はHPが0になった。

 

他にも、壁戦士(タンク)のプレイヤー達は盾を前に翳すことで難を逃れたが、多大なダメージを負うことになった。

 

しかもそこにはシャインとヒースクリフも含まれており、二人もダメージを負っていく……その時、

俺はソイツに注意を向けていた為に、その現象を確認することができた。

 

やはり、お前が…!

 

そう思っていたが、ブレスの間に早くに退避できたアスナとエギル、バックアップ組はボスへと攻撃を仕掛けていた。

 

タンク達が回復を行い、俺達もすぐさま攻撃を再開し始める。今は考えるのはあとだ…。

 

皆が必死に攻撃を仕掛ける、武器で斬りつけたり叩いたり、スキルでダメージを与えていく。

 

それらが功を為し、ついに奴のHPバーを削る事が出来た……残るは一本。そして奴は、新たな攻撃に移った。

 

再び口を大きく開くと、今度は青白い光が宿った。

 

―――ツキュゥゥゥゥぅンッ!

 

今度は水圧のレーザーを放った。高速の一撃に、二人のプレイヤーが貫かれた。

 

さらに仲間がやられたことでプレイヤー達には怒りが募っていた。

 

「「「「「うぉぉぉぉぉ!!!」」」」」

 

「「「「「はぁぁぁぁぁ!!!」」」」」

 

全員で囲みながらボスに攻撃を行う、全員が必死になりながらも攻撃を行い続けた。

 

ボスのHPが減り続ける。それはここに居る全てのプレイヤーの執念なのかもしれない。

 

そこでボスのHPが残り半分になった瞬間、全員がスキルの中でも威力が高いものや攻撃回数の多いものを発動した。

 

俺は《ジ・イクリプス》を、アスナとカノンさんは《スター・スプラッシュ》、ハクヤは《ヴァンディエスト》、ハジメは《抜刀》、

ヴァルは《レイン・スクエア》、ルナリオは《ヴァイク・インパクト》、シャインは《ヴォーパル・ストライク》を放った。

 

だが全員の攻撃が当たっても、奴のHPは削りきれずにあと僅か残った。

 

俺達が硬直している間に奴は上空へと飛び立った。

 

そのまま口を開き、火炎のブレスを放つ用意をした。まさか、ここ全体に炎を!?

 

「お、おい、これマズイぞ!?」

 

クラインの声が周囲に震撼していき、焦りがでる。だが俺はすぐさま思考を切り替えて動き出した。

 

「ルナリオ、さっきのエギルのやつを!」

 

「お任せをっす!」

 

俺はルナリオが持つ『ヴェンダイヤ』の面の上に乗った。

 

「行きますよ、キリトさん!」

 

「頼む!」

 

「せぇ~~~のっ、セイ!」

 

俺を超える筋力値を誇るルナリオの大振りに、俺は高速で打ち上げられる。

 

打ち上げられた俺は、『セイクリッドゲイン』と『ダークネスペイン』を重ねてからあるスキルを発動した。

 

《二刀流》のソードスキル《メテオレイ》、高速で移動しながら重ねた剣で相手を貫くスキルだ。

 

―――ゴォォォォォ!

 

奴が火炎のブレスを吐いた瞬間、俺は奴の口元に辿り着き、そのままボスを貫いた。

 

HPが減る奴に止めを刺す為に、頭部に着地した俺は二本の剣で頭を切り裂き、突き刺した。

 

それでHPが0になったボスは瞬時にポリゴン化して、消滅していった……この戦いで十三人のプレイヤーが死んだ…。

 

キリトSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

オリジナルスキル説明

 

ソードスキル《メテオレイ》

二刀流スキル。両方の武器を重ねて高速で突撃し、相手を貫くスキル。

(イメージはアニメのSAOで、キリトがグランドクエストの際に剣を重ねた技です)

 

 

 

 

 

後書きです

 

ボス戦が終了しました。

 

次回はついに、キリトが奴へと攻撃を行い、正体を見破ります。

 

本当に最後の戦いへと進んでいきます。

 

会話も多めですので、すぐに戦闘とはなりませんが・・・。

 

それでは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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