No.521599

魔法戦記リリカルなのはmemories 最終章 新たなる聖王の歴史(メモリー) 本幕【終わり、そして始まりの日】 第九十六話

J・S事件から八年後、高町なのははある青年に会った。

その青年はなのはに関わりがある人物だった。

だがなのはにはその記憶が消されていた。

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2012-12-22 21:08:53 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1545   閲覧ユーザー数:1487

……プロット再構成してから、ずっと考えていたこのバトル!!

(知らない人もいると思いますと思うので、一応この作品は当初のプロットと大幅に軌道変更していたりしてましてw)

 

ある意味、バトルの中で一番やりたかったこの二人の戦い!!

 

正直ほかの二次創作をみても、彼が主人公的な二次創作以外ではあまりこういったバトルで目立つことはないのではないかと思いますので、ある意味新鮮なんじゃないかな?

 

ちなみに、私が書いている他のリリなの二次創作であるTime LeapとUrteil(後者はハーネムンにてプロローグのみ投稿)では彼が目立つことは多分ないw

 

なので私の作品では彼がこれ以上に目立つことはないと思われww

 

それと、もう一つ報告ですが、もしかしたらこの投稿が今年最後の投稿となると思います。

 

バイトやら電気外やらコミケやら年末ライブやら……バイト以外全部個人的な用事ですけどww

 

とりま、最後かもしれませんので、一応「また来年に」とは言っておきますw

 

それではどうぞ!!

「……まさか、こんな事で再開すると思わなかったよ。なのはの次に長い友人に」

 

 フィルノ・オルデルタはこの付近に居る管理局員を全員仲間同士で殺し合いさせた後、一人の気配に気づいて最初はすぐに殺そうと動き出そうとした。

 しかし、その人物が誰なのかをフィルノが知ると、すぐにその行動は止めてその人物と少し話し合おうと思って今に至る。

 

「僕もこんな再開すると思わなかったよフィルノ。昔は一族同士の関わりで遊んだこともあったね」

 

 その人物――ユーノ・スクライアはフィルノに過去の話を持ち出していた。

 二人の関わりはたった二年。ユーノがロストロギアであるジュエルシードを発掘する前までよく遊んでいた中でもあった。

 スクライア家とオルデルタ家としての一族絡みの付き合いでもあり、知り合いになるというのは分からなくもない事だった。

 

「懐かしいな。あの時はまだこんな事になるとは思ってもなかったのにな」

「どうしてこんな事を!? やはり、両親を暗殺された復讐――」

「そんなの、お前だって調べてあるだろう。そして、暗殺した張本人も」

「…………」

 

 その無言は肯定だとフィルノは考えた。自分が犯人だとばらしてから調べようと思えるだろうし、ユーノの役職から考えて調べられる事はなおさら出来るだろうとフィルノは思った。

 数秒してユーノは口を開いて、ある事をフィルノに聞き出す。

 

「……復讐して、フィルノはその後どうするつもり?」

「そんなこと分からない。だけど、最初は両親の復讐が強かったが、今の管理局がごく普通に違法研究をしている事の方が許せない。だからこそ俺は揺るぐつもりはまったくないし、管理局を変えるまでは絶対に成功させると!!」

「だけど、そのために無関係の管理局員を殺すのはおかしい!! 研究員を殺すことまでは理解できたけどもどうして今、関係ない人も殺しているんだ!!」

 

 ユーノの言葉にフィルノは首を横に振る。それでは絶対にミスを犯す可能性がある、どこにミルティオル・ベスカやヘレスナ・リュベルの部下が紛れているか分からないという事はさすがにフィルノ達でも分からない為、一人残らず殺す事の方が最適な方法だったということだ。

 

「多少の犠牲はつきものだよユーノ。俺たちの邪魔をする者は容赦なく殺す。恨みなどを買うかもしれないが、そんな事覚悟のうえのつもりだ」

「フィルノ……」

「言っておくが、これは俺だけではなくアリシア、シルフィア姉妹、エメリア、そしてなのはの全員が思っている事でもある」

「なのはも……」

 

 ユーノはさすがになのはは違うだろうと思っていたいと信じたかったが、なのはもフィルノ達とと同じ思いを考えているとフィルノから言われてしまった。

 考えてみれば当たり前の話だ。そうでなければなのはは絶対にフィルノ達を止めに入っているだろうと思うし、それくらいの犠牲が無ければ平和なんていうのは絵空事になってしまうだろうとなのはは考えたのである。

 この場になのはが居ないが、ユーノはフィルノの言葉を全て真実だと受け取ってしまう。フィルノがこの場で嘘を吐く意味はそれほどないと思うし、たった二年ではあるがフィルノの性格などはほぼ変わっていないだろうと考えて、フィルノの言葉を事実だと思った。

 

「まぁ、そんな話は今はあまりどうでもいい。久し振りの友達とゆっくり話したい気持ちもあるが、生憎俺たちは敵対同士だ。さすがにこれ以上はこの場所に長居することは出来ないから、邪魔する奴はたとえ友達だろうと殺すぞ」

「……フィルノはもうとっくに決意していたんだね」

「当たり前だ。何がどうなろうともこの作戦だけは成功させる。これ以上、無駄な被害者を出さない為にも!!」

「だったら、僕もそれに答えなければならないね。仲が良かった友達として、そしてなのはの為にも全力で止めてみせる!!」

 

 刹那、ユーノはフィルノに向けて一気に詰め寄って行く。

 フィルノの使用する魔法的にどう考えてもユーノの方が圧倒的に不利だ。フィルノがユーノを操ってしまえばすぐに殺せてしまうだろうし、フィルノに自由自在にされてしまうだろう。なんも対策をしていなければ――

 

「ふん、いきなり正面から突っ込んでくるか。だが、俺の魔法ではユーノが勝てるわけがない!!」

 

 あまりにも分かり易い攻撃にフィルノはすぐに魔法を展開し、ユーノを操ろうとする。

 しかし、ユーノもわざわざ無限書庫の役職を抜けてフィルノと対抗して来ている時点で、フィルノの魔法に対して対策済みだった。フィルノの魔法――っというよりオルデルタ家の魔法を詳しく知っているのは仲が良かったスクライア家ぐらいであり、さらに言えば友達だったユーノがフィルノの魔法を詳しくないわけがないいのだから――

 

「なっ、効いていないだと!?」

「僕がスクライア家だという事、忘れないでよね!!」

 

 フィルノの目の前まで近づき、フィルノは防御魔法でユーノが使用するだろう魔法を防御しようとするが、それよりも早くユーノがフィルノの顔面を思いっきり殴った。

 そう、魔法を使わずに単純に殴ったのだ。あの状況で魔法を使えば少し時間をロスしてしまう事を考え、それよりも早く動ける方法を選んでいた。

 正確にはユーノがフィルノに近づいているときに殴った方の右腕に魔力は溜めてはいたが、それは殴る構えをする瞬時に速さをさらに加えるためだった。

 

「がっ、」

 

 そのためフィルノは普通に殴られたよりも遥かに強い威力を受け、吹っ飛ばされるくらいだった。単純な攻撃ではあるが、スピードも加わって威力的には十分なほどの力が加わっていた。

 フィルノを殴った方向はこの先進めばちょうど壁となっており、フィルノはその壁に直撃した。

 

「くっ、」

 

 さすがにすぐに対応して衝撃をやら弱くすることが出来た。しかし、ユーノはフィルノに余裕を与えるつもりはさらさらなく、すぐにフィルノに近づいて再度攻撃を仕掛けようと動く。

 だが、それはフィルノも同じだった。隙なんて与えるつもりは無かったし、衝撃を弱くしていたためにすぐに動くことが出来た。

 そして、ユーノが近づいて行くのに対して、フィルノはすぐ行動に移す。

 

「スティール・ウォッカーI(アインス)!!」

 

 ユーノが付近にまで近づいてくると。フィルノ手前で自分を守るかのように魔法が現れる。

 目の前だったという事もあって、すぐに行動移動が出来ず、そのまま突っ込んでしまう。

 

「な、何だこれは!?」

 

 だが、ぶつかったところで少し跳ね返されるだけで何ともないと思っていたユーノは、フィルノが使用した防御魔法に驚きを隠せない。なぜならば、跳ね返る事もなく魔法の壁にへばり付いたのだ。

 簡単に言えば、防御魔法としてもでき、捕獲魔法としても使用できる優れものだった。オルデルタ家の魔法は攻撃系魔法がこれと言って強くないがために、相手のコントロールを得る精神魔法や捕獲魔法などに力を入れている。それでも極端に強くなるわけではない為、フィルノが使ったような捕獲魔法と防御魔法の二つを持つような魔法が多いのだ。

 別に攻撃魔法が無いというわけではない。捕獲魔法を使用しているからには攻撃魔法が無いというわけではないのだから――

 

「ピアス・ドリルI(アインス)!!」

 

 そしてフィルノは動けないユーノに対してすぐに殺そうと攻撃を仕掛けた。

 だがユーノは最初はどういう魔法なのか分からなかったが、すぐに転移魔法でフィルノから離れようと動いていた。

 そのおかげでユーノはフィルノからの攻撃を避けることが出来、距離も取ることが出来ていた。

 

「あ、危なかった。あれをもろに食らってたら殺されたね」

「それはこっちのセリフだ。まさか、物理的に攻撃してくるとは思いもしなかった。だが、これ以上甘く見る必要はない!!」

「僕も全力で止めに行く!! なのはのためにも、そして友達としても!!」

 

 そして、二人はそれぞれの目的と救うために動き出すのだった――


 
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