第百四十八技 共に生きていく
ハクヤSide
しばらくの間リズに抱き締められていたが、涙が止まったのでそれを彼女に伝えた。
「すっきりしたよ。本当にありがとう、リズ」
「いいのよ。それに、好きな人には……甘えてもらいたいし…///」
……なんて可愛いことを言ってくれるのだろうか、俺の大切な人は。
キリト、シャイン、ヴァル…俺、みんなの気持ちが凄く分かるよ…。さらにそこに、
「ハクヤは、あたしのこと好きなのよね///?」
「うん」
「あたしは大好きよ///」
追撃がきた、しかも大好きときた。
「俺の方が大好きだ///」
「ならあたしは愛しているわ//////」
ボスの登場よりもビックリなカウンターまできた。
「俺のほうがもっと愛しているよ//////」
駄目だ、自分で言っておいてメチャクチャ恥ずかしいんですけど。
ヴァルはそうでもないらしいけど、キリトとシャインはよくもまぁこんなことを平気で言えるものだ。
「……それなら、結婚しようよ…/////////」
「っ/////////!?」
リズにプロポーズされてしまった。お、男としての尊厳が…。
そんな俺の馬鹿な心情を余所に彼女は言葉を紡いでいく。
「二人でここに住んで、ハクヤが素材を集めに行って、あたしがその素材を打って、
品物を二人で売って……そんな風に、過ごしたいなぁって//////」
「……いいな、それ…」
リズの夢想する俺との生活に、俺も想いを馳せる。
でも、俺もリズも分かっている。
それはあくまで限られた短い時間の間だけになるということくらい。
それでもその夢を叶えられるというのなら、俺は…。
「俺も、リズベットとそういう生活が送りたい……だから、俺と結婚してくれ…」
―――『プレイヤー・ハクヤからプレイヤー・リズベットに結婚が申し込まれました』
今度は俺がリズにプロポーズをした、全ての想いを込めて。
俺の言葉を聞き、表示されたウインドウを見てからリズは、
「っ、はい//////♪」
―――『プレイヤー・リズベット、プレイヤー・ハクヤからの結婚の申し込みを受諾しました』
満面の笑顔で受け入れてくれた。そして、リズはそのまま俺の胸に飛び込んできた。
「うわっ!?」
彼女を受け止めるがベッドに押し倒される。
「えっと、リズ…?」
「えと、その…//////」
顔を紅くしながら俺の眼を見つめてくる。ああ、そういうことか…。
リズの望んでいることに気付き、彼女の後頭部と腰に手を回して抱き寄せ、
「ん、んぅ…///」
「んん、ちゅっ、ふぅ…//////」
キスをした。唇を離すと少しだけ名残惜しそうにしていたけど、すぐに笑みを浮かべた。
「……好きな人とのキスって、こんなに気持ちいいんだ…//////」
「…はは、そうだな…//////」
リズがトロンとした表情で呟き、俺も頷く。
これは……キリトとシャインが嵌まるっていうのがよく分かった。
ヴァルも、男より女の子の方が厄介かもしれないと言っていた。
『恋は麻薬』と聞いたことがあり、言いすぎだとも思ったが、まったくその通りだな。
「ハクヤ…、あの、この先の事も……しよ…/////////」
俺は思った。この娘には一生、絶対に敵わないと。
「後悔、するなよ…//////」
「するわけないわよ////// ハクヤこそ、後悔しないでよ//////」
「同じく、誰が後悔なんかするか//////」
俺とリズは自分達のウインドウを開き、『倫理コード解除設定』を操作して、
お互いに生まれたままの姿になり、そして、体を重ね合った……。
「ん、ふあぁ~~~……眠い…」
朝になり、目を覚ました俺は自分が裸であることを思い出す。
さらに隣には布団を着てはいるが、裸のリズがいる。これを見て俺が思うのは…、
「今更なんだが、恥ずかしい…///」
ということだ。とりあえず、ウインドウを操作して服を着た。
さて、どうするか……リズが起きるまで待つ、か……?
「すぅ~……すぅ~……」
「リズ、起きてるだろ…?」
「……バレた///?」
やっぱりか。妙な気配を感じたものだからもしやと思ったが、まったく…。
「おはよ、リズ」
「おはよう、ハクヤ//////♪」
はにかむリズをみて、俺は改めて思った。
「リズ、一緒に頑張ろうな…」
「ええ、もちろんよ///!」
この娘は、命に代えても俺が守り抜く。
ハクヤSide Out
To be continued……
後書きです。
ふぅ~~~・・・・・・やってしまった・・・。
あまりがっつくのは良くないかな~とおもいつつも、こうなってしまった。
とりあえず~・・・すいません(土下座)
まぁ、これはまだ序の口ということで・・・だって次回はキリアスですよ?
作者の本領ですからねw
というわけで、次回も甘々でいきますよ!
それでは・・・。
Tweet |
|
|
24
|
8
|
追加するフォルダを選択
第百四十八話です。
甘いです・・・甘いんです!←大事なことだから二回言った
では、どうぞ・・・。