拠点・一刀と霞、+αと一緒に金城市内を散策するのこと
以前思春達と別れてから、気付けばもう早幾月。
そろそろ涼しいながらも夏真っ盛り、となって来た北の果ての地では至って平穏無事で軍を動かすような事態もない現状、俺は名前だけの役立たず部署の長を順当に演じていた。
今では従事次官、戸部外務部部長と名乗れば蔑むような眼で見られ、大した成果もあげず働きもせずに文和殿や月様の信を得てると参謀部の存在を知らない同僚格の連中からは妬みや侮蔑を受ける毎日に。
泣いてなんて居ない。いないったらいない、眼に汗が入っただけなんだからね。
そんな俺の今の生きがいといえば毎日帰宅してから霞や風と過ごす事だけで。
え、休日? そんなものがまともに労働していない(風評被害)俺に与えられる訳が無かろうて。つらい。
という訳で今日も元気に俺は戸部外務部の執務室の扉に手をかける。月様配下の都市から時たまやって来る交流関係の書類を処理するだけの簡単なお仕事です。
普通なら外務部と言えば余所の国と交流だったりとか、使節を派遣して交渉したりとか、そんなイメージがあるが基本州同士の連携なんてものは皆無だし西域との国交とかなんて誇張じゃ無くて一生涯掛っちゃうし国家事業だし中央との交流は正式な中央の官位を持った人間だけが出来る仕事だし。
慰安訪問だったり士気を高める為の視察なんかは季節によってはあり得るが基本衛生観念の低いこの時代、夏場は危険がいっぱい! だから行わないし。
水が痛んでいて使節が道中で半壊した、なんて話も決して珍しい話しではないのだ。恐るべし。
「皆、おはよう」
「おはようございます」
「あんちゃん! おはよー! な、な、みてみて、わっち此処から洛陽への最短行軍路計算したんじゃ。したらな、三千の兵とそれらの分の兵糧を今の道筋より一割七分増まで増やしても一週間は早く着けて機密性の増す道程を見つけたんじゃけん!」
さっ、と拝礼する二人。手元にある竹簡は昨日適当に理由を付けて断る方向で処理を任せると決めた視察要望の申請書だ。
二人とも経験に関しては俺よりも確実に豊富だからなぁ。適材適所と言う奴だと思おう。決して俺がやるよりも効率が云々とかそんな事では無……普通にあったりする。
そして子犬の様に見えない尻尾をぶんぶん振り回しながら掛けてくるのが玖咲。手に持った竹簡には何やら複雑な数式が黒炭で書きなぐられていた。
どうやら主要道と間道を組み合わせた新たな洛陽へのルートを計算していた様だ。
……なるほど。并州を経由して渡河の回数を極力減らしたルートか。現状他の州を通るのは余り現実的とは言えないが確かに渡航の数は三分の一は減らせているし行軍自体も直線的……。并州南部には地図では分かりづらい割ときつい峠道があったから、それも踏まえて脱落率も考慮したうえで計算し直せば政治が混迷している并州ならば或いは、か?
「……ふむ、よし。では此処と此処の峠の高低差が約半里(約160m)、道幅が極めて細いところが十里程(約3,2km)あるとして計算し直してくれ。終わったらそれを地図上に纏めさせてくれないか? 完成したらそれを文和殿に提出しよう」
「本当っ!? やっぱあんちゃんは話が分かる人じゃけぇ。算術ってだけで毛嫌いする塵屑共とは違うんじゃなあ。ところで、ここ高低差そんなあるんけぇ?」
しみじみと毒を吐く幼女に何処となく既視感を覚えながら頭を撫でると玖咲は嬉しそうに眼を細めた。
一体どんな定理と未だ見ぬ公式がこの小さな頭の中に詰まっているのか。改めて素直に感心する。教科書なんて目じゃないんだろうなあと。
「自分の常識から外れた物は歳取る程受け入れにくいものだよ、言ってやるな。正確なところはぶっちゃけ分からないがそれは体感に一割上乗せ、といったところだな」
「董卓様みたいな大器の人物だったり四端を備えた人が少ないええ証明じゃけえ。数値、正確じゃ無くてもええんけ、あんちゃん?」
「ぽこぽこ居たら素敵だがなあ。主を選び放題のより取り見取りだ。と言っても現地で数字を手に入れなければ分からない問題だろうし、限度はあるが多少の余裕を持って見積もるのは必要なことだから気にしなくてもいいぞ」
魔王の方がポコポコ居て欲しい、って訳じゃあない。
優しい覇王、為政者の理想の具現、あんな月様の事を指してるのだ。と誰に言うでも無く言い訳をしてみたり。
「えっへっへー、でもでも、わっちを使えるのはあんちゃんだけじゃけえ!」
にこにこ笑顔を溢れさせながら、尻尾があったらちぎれんばかりに振り回していること必須な様相でじゃれ付く玖咲。
子犬系女子とでも言うのか、こうやって癒しを与えてくれる子と親しくなったってそう言えば初めてじゃないだろうか。
霞は普通に気ままな猫娘だし風もどちらかといえばそんな感じだし。思春は唯のツンデレ乙だし他はまあうんetc.(エトセトラ)って感じだ。
……そう言えば、その他に分類された可哀そうな彼女達って無駄に百合率高いな。濃縮還元100%じゃないか。
「じゃけんわっち、ばりばりヤッちゃうけえ!」
「……なるほど、こう考えれば兵糧を減らせるのね」
「いやしかし、それは聊か軽率で無いか?」
「これで軽率って、じゃあどうすればいいのよ」
「焦土作戦をとった場合兵が飢えてしまうではないか」
「いやだから──……」
わうっと小さな身体に気合い一発声を上げた玖咲。それとはまた別に広げられた玖咲の地図とにらめっこしながら意欲的に意見を交わし合う二人。
というか黙ってると思ったら二人で話しあってたのか。
うんうん、組織を動かすって事を試行錯誤しながら練り合わせている様で何よりだ。そうやって頑張ってね、俺組織運営は一切出来ないから。
専門は詐欺と人を操る事です。それを生かして厭らしい策は練られるけども軍隊運用は専門外で。精々が数十人規模の中隊指揮官が俺の限界だろう。
というかそう言うのは文和殿とか月様にお任せすればいいのですよ。
等と俺は供述しており以下略。
適材適所って言葉の有り難味を噛みしめながら俺は一人うんうんと頷いた後、三人に向けて声をかけた。
「さて、と。じゃあ今日は特段文和殿から預かった仕事も無いし、阿多は兵錬度の視覚化、稚然はそれの補佐で提出したらその後は好きに過ごしてよし」
「御意」
「御意です」
節目節目で拝礼を欠かさない辺り大人だなあと変な関心をする。アウトローの人間なんて九割大人になりきれなかった大人だから何度見ても新鮮なのだ。
因みにそう言う黒社会の中で成功できるのがほぼ例外なく残りの一割の大人らしい大人だったりする。
子供の喧嘩に理論武装した大人が殴りこむ様なものだから当然と言えば当然か。
「で、稚然、修正して持ってきたか? あるなら見せてくれ。出来次第で文和殿に出してくるから」
「御意。此方で宜しいでしょうか?」
「良し。……うん……ふむ、……ほう……ん、良し。文和殿の極辛評価は置いといて先ず及第点以上の出来だねこれなら。お疲れ様」
そう言うと、鉄面皮の稚然も真一文字の口元をほんの少しだけ緩ませた。
労働に対する正当な評価ってのは堅物程ウケが良いからねえ。その後ろで我が事の様に喜ぶ阿多の遡上効果もあって嬉しさ三割増し、といったところか。
「ありがとうございます」
「やったね! 昨夜手伝った甲斐があったってものだわ! 約束通り、今度奢ってもらうわよ」
「ああ、感謝している。本当にありがとう」
そう言えばあの二人、先週の顔合わせの時よりも明らかに仲良くなってるなアレ。以前の部署は人が多かった所為で機会が減っていたがこちらでは基本あの二人にペアで仕事をやらせているのもあるのかな。一週間と言え下地があってそのうえで苦楽を共にして部屋も隣同士で、そんな環境で何か芽生えたと見て間違いない。というか芽生えなかったら稚然がホモか阿多がレズの可能性が大だよね。うん。仲人は俺かなあ、わくわく。いや、気が早いか?
「では、俺は文和殿の処へ行くから。やるべき事だけはやってしまう様に」
「あんちゃん、わっちも行くけぇ! 計算済んだからもう見せられるんじゃよ!」
そう言ってぽてぽてとわんこの如く追随する玖咲にこっそり口元を緩めながら俺は扉を開いた。
「その必要はないわ」
「……」
そこには、きりっとキメた文和殿が居た。普通ならば「ぶ、文和殿っ!?」なんて驚いてカリスマ向上に一役買って出るところだ。
しかし、それは俺に出来なかった。何故なら、一体何時からそこに居たのか石畳にぽたぽた汗のしずくを垂らし真っ赤な顔で虚勢を張っていたからだ。
一声かけようとなんてしてみたらどうなる、分かりきったことだ「ぶ、文和どブフォッ」位に吹きだす事間違い無し。
ぽかんと見つめる稚然と阿多、必死に目を逸らす玖咲。これで俺が笑ったらあんまりにも文和殿が哀れでは無いか。
「……ちょっと、何か言いなさいよ」
「えと、何時からそこに?」
「………………いつでもいいじゃないの」
「そこ、暑くないですか?」
「うっさいわボケ! そう思うなら早く中に入れなさいよ!」
綺麗なラインの頬をつつと伝い落ちる汗。
うがあと吠える文和殿には悪いが全く以って怖くなかった。寧ろちょっと微笑ましいと言うか、そんな感じだ。
中に招き入れると文和殿はようやっと日陰に入れたお陰か一つ息を吐いた。
何を隠そうこの参謀部、中庭の池の真ん中にあった東屋を改装して作った隔離棟となっている。渡る道は橋一本だけ。城内から出入りできる場所には衛兵が常時備えてある。無論本気で間諜がやってきたら無力だが盗み聞きやうっかり漏えいなんてことが起こらないようにするために環境が整えられているのだ。
つまりは橋の上には日陰が一切存在しない訳で。そこに暫く居た文和殿は日光に焙られるがままだったと言う訳だ。
そうやって妙に空気を読んであたふたしちゃった文和殿にニヤニヤとした視線を向ける。
文和殿は阿多が注いだ水をこきゅこきゅと白い喉を鳴らして呑んでいた手を止めると、むすっと俺を睨んだ。
「な、何よ! べ、別に真面目にやってるかちょっと覗いてみたら予想以上で何となく入りづらくなって機会掴めなくて出てくるって聞こえたからそれを待ってたのに全然出てこなくてそのまま眺めてたとかそういう訳じゃないんだからね!」
「ご丁寧にありがとうございます」
「うるさいうるさいうるさいっ!」
それはツンデレ以外に共通点が見つからないですよう。確かにあの眼鏡とか宝具な気がしないでもないが以下略。
「とりあえず眼鏡を外して髪の毛下ろして帯刀して女学院の制服着てからその台詞もう一度お願いします」
「ボクの髪も眼も灼色じゃないわよっ!」
通じた!? 炎の揺らぎ(flame haze)はどうやら次元も超えちゃうらしい。
と思ったが文和殿は自分で言った台詞にきょとんとしていた。宝慧か、宝慧が悪いのか。
「ところで文和殿、漫才しに来たのですか?」
「そんな訳無いでしょ! ちょっとその地図と報告書見せてみなさいよ、どれどれ……」
陶器で出来た杯をだんと机に叩きつけると文和殿は顔をそむけて地図とにらめっこを始めた。
慌てて玖咲が横で椅子に乗り解説を始める。
「流石に今の持って行き方は苦しくないですかね?」
「同じ事三度言わせるのは許さないわよ、う・る・さ・い・だ・ま・れ」
「圧倒的理不尽」
「……」
絶対零度の視線が降り注いだ。
「土下座するんで許して下さい」
「あんちゃんダサいんじゃよ」
「……」
幼女枠だからって毒舌風さんを見習わなくても、良いんじゃないかな。
「良い様ね、北郷。それは別として劉徽、李傕」
「はっ」
「はいっ」
項垂れる俺に嘲笑一発。さっと真面目な表情に変わると文和殿は呼んだ二人に向き直った。
「良い仕事したわね。ボクから見ても上出来よ、報償を出してあげる」
「ありがとうございます」
「感謝じゃけえ、賈駆様!」
「これからも良い仕事すれば報酬は惜しまないわよ、頑張りなさい。ところで北郷、今から少し良いかしら?」
「はあ。これと言ってすることがあった訳でも無いですし、構いませんが」
「よろしい。じゃあボクに着いて来て。少し行くところがあるの」
「御意に」
仕事の顔になった文和殿に恭しく拝礼を一つ。
手を振って答えたことを確認すると俺は文和殿に付き従って執務室を後にした。名残惜しそうな玖咲が可愛らしい。
……霞や俺と一つしか歳が違わない筈なのに、神様って残酷。
「ところで、如何様な用件で?」
「喜びなさいな、外務部所属の高北郷の初仕事よ」
俺が訊ねると、少しだけ勿体ぶってくるりと振り向いた文和殿は、悪戯っぽく笑っていた。
**
「って、霞じゃん」
「およ、一刀? どないしたん?」
「文和殿に呼ばれてね」
通された部屋に入ると、これなんて既視感。
何時ぞやの謁見の時みたく俺と霞の二人っきりだった。
「ウチも華雄はんに言われて来たんやて。前にもこんなような事あったような……」
「あったな……。また月様が来たりするのか? 勘弁してほしいなあ」
「一刀仲頴様苦手やもんなあ……って、ええっ!? か、一刀それ仲頴様の真名ちゃうんかっ!?」
あっ、と一瞬身を固くしてまあいいか、と直ぐに開き直った。
元々霞に隠すつもりも無かったし、丁度いい機会だと思った俺は向かい合い説明を始める。
「数日前にね、月様から賜ったんだよ。このことは内緒な。唯でさえ肩身狭いのにそんな事知られた日には矢の様な嫉妬が鉄の矢じりと一緒に飛んできかねない」
「一刀んとこ色々誤解されとるもんなあ……。ってんなこたどうでもええねん、ええなあ一刀! ウチ仲頴様とまともに話したことも無いのに」
「仕事柄月様に関わることも多いからね……。霞だっていざ槍働きの機会が来ればあっという間だよ」
等と言うだけ言ってみるが、あの魔王様だと命の危機を救う位無いと難しいだろうなあ。
華雄殿が月様から真名を預けられてないのがいい証拠じゃあないだろうか。信頼と真名がイコールで結ばれないタイプに違いない。
「やと嬉しいけど……難しそうやなあ……」
「あはは……」
鋭い霞の反応を愛想笑いで誤魔化す事に。そんなこんなやっていると、扉が一つ開き、月様が現れた。
冕冠を被り薄絹の羽衣を纏い正装をした姿は正しく天女の様で、その美しさに俺も霞もそろってため息が漏れる。
「くすくす、嬉しい反応をありがとうございますね」
「い、いえっ! 申し訳ありません」
「ごっ、ごめんなさい、つい見とれてしもうたさかい……」
ほわほわと微笑んで見せる姿は眩いばかりで、思わず呆けていた俺と霞は慌て頭を下げる。
「気にしないでください。褒められて悪い気はしませんし、だから顔を上げてください」
「有難き幸せ」
俺と霞は最後にもう一度頭を下げると、拝礼の姿勢をとり月様のお言葉を下賜する体制を整える。
「今日はですね、北郷さんの本来のお仕事をこなして貰います。今日は誰が金城へ来ているかは知っていますよね?」
「はい。仲頴様のご友人で西涼太守でもあられる馬騰殿です」
「しっかり外務部のお仕事もしているのですね、感心です」
満足げに頷く月様。一頻り頷き終わるのを確認すると俺は次の言葉を口にした。
「しかし、馬騰殿に何か問題でも有られるのでしょうか? 書には仲頴様が直接持て成すと」
「それがあるのです。それは……」
きっと眉を引き締める月様、真剣なまなざしが俺と霞を順に捉えて離さない。
緊張の所為か気付くと喉がからからに乾いていた。して、数時とも感じられた沈黙の後、月様の唇が徐に言葉を零した。
「寿成(馬騰の字)さん、実は、予定に無かった自分の娘と姪っ娘まで連れてきちゃって、もう大変なんです」
その台詞に霞が盛大にこけた。関西弁っぽい何かを喋る血は確かに生きているらしい。
「まさか子守りをしろ、なんておっしゃるのではな」
「まさかです。年は翠ちゃんが十才で蒲公英ちゃんが八才」
「あの、他にも適任な人は沢山いると思うのですが……」
「それが、基本若い人しか居ない中で子育ての経験や子供と触れあう事に慣れていて、尚且つ中央の官位と羌族の姫の立場を持った寿成さんの嫡子の対応係として失礼の無い程度に官位を持った人っていないんです。しかもただ面倒を見るだけじゃ無くて交易で発達した大都市を後学の為にも民草の目線で見学させてやってくれなんて言っちゃうからもう礼部の赤服さん達てんやわんやで」
礼部の赤服さんって誰だっけかな。確か優秀だけど正確の悪い鬼畜眼鏡(仮)三兄弟さんだ。
……確信を持って頷ける。あれに子供の世話が出来るとは思えない。
「成程。確かにまあ、一応高官な俺と霞は色々な意味で適任ですね……」
「そう言う事です。なので宜しくお願いしますね」
「御意」
「御意ですわ」
月様にそう言って頼まれてはいいえ等と言う訳にもいかない。
子守りに慣れているかと言われればNOだが、まあ子供?も一人家に居るし、昔は腕白なガキンチョ共を言い包めて良い様に駒にしてたし。
まあ、何とかなるよね?
そんな諸々意味を込めて、少し訛った発音で御意と答えた霞に視線を送ると。黙っていたから気が付かなかったが、霞さん、凄く嬉しそうにキラキラ笑っていた。
そう言えば子供とか可愛いもの何気に好きだったねと合点。
嬉しそうな霞を見て、こういう仕事も悪くないかと俺は内心思うのだった。
**
まさかの錦馬超が翠ちゃんしょうがくよねんせいに。
深夜のテンションの俺謝れと一瞬思ったけど良く考えたら別に間違って無いと言うか寧ろ後々のプロット沿い展開的に寧ろこっちの方が広げやすいと気付いて採用しました。
全体で二〇〇〇〇文字にも届きそうな勢いだったので此処で分割しました。
ようじょたんぽぽ&ようじょすい+正妻さんと一刀がお出かけする本編はまた次回ということで。
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