(江戸城・城下町)
リン、レン、ミク、ルカの巫女一行は、社を離れて江戸城へ向かっていた。しかし先導するミクとルカは“最短距離”で向かうのではなく、どうやら“城下町のどこか”を巡りながら、江戸城を目指しているようだった。
4人の巫女が歩いているだけでも、かなり壮観であるわけで、城下町を通っている最中、町人に会うたびに町人から一礼が無かったことは一度もなかった。
レン:さすがこの時代の巫女さん、位が高いんだなぁ
ミク:正確には、この時代であり、“この世界”の巫女さんミク
ルカ:巫女が陰陽術を操れる事は、この世界では町人であっても、良く知っているのです
ミク:陰陽術は、あなた達が知っている“戦闘”目的だけに使うわけではないミク。この世界では医術にも使われるから、町人の方々にとっては、命を救うセンセイとしても知られているミク
リン:あれ? 医術と占いって、ある意味、真逆の分野なんじゃないの?
レン:ボクもそう思います
ミク:だから“この世界”なんです。あなた達の世界が歩んできた“歴史”における“陰陽術”と、この世界の陰陽術の発展経路は、かなり違います。そうですね、医術利用の簡単な例は、“回復と治療”ミクね
リン:なんか、TVゲームみたいな技ね
ルカ:その言葉は知りませんが、この世界では、高度の陰陽術を操れる術師にとっては“一般的な技”ですね
レン:な、なんか凄い世界ですね
ミク:あ、やっと1軒目に到着しました。表向きは町人ですが、ここに住んでいる人も、私たちの仲間ミク。・・・“仕事人”って知ってます?
レン:あ! それ大好きです! 悪代官を一撃必殺で仕留める“正義の味方”ですね!
ルカ:まぁだいたいあってます。でも、この世界の仕事人は、いわゆるあなた達が思っている“町人の無念を晴らし、悪を仕留める裏家業”って存在ではないんです。基本的に私たちのような“陰陽師”とか、その集団のために、いろいろやってくれる・・・そうですね、忍者よりもっと行動範囲が広く、何かに従属している存在です。残念でした?
レン:うーん、ちょっと残念ですが、私たちの時代劇で出てくる仕事人が言っていた通り、“裏家業の仕事人は依頼が無いほうが幸せだ”、なんですね
ミク:そうミクね。でもこの世界でもドロドロした事は存在しますから、彼らに町人として生活してもらって、そう言うことを私たちに報告してもらい、私たちが陰陽術とお上の力でねじ伏せてますミク
ルカ:表家業でどうどうと、潰しているわけです
ミク:まぁ、その分、この江戸・・・いやこの島全部に“敵”がいっぱいいるミク
リン:はぁ。大変ですね
ミク:というわけで、1軒目の“拳の升太(こぶしのますた)”(以下、升太)に連絡しましょう
トントントン
コンコン
ミクは木の扉を3回叩いた。すると、反対側から2回木を叩く音が聞こえた。どうやらこれが“合図”なのだろう。ミクと升太は扉越しに会話をする事にした。
升太:・・・今回のヤマは?
ミク:例の巫女二人を連れてきたミク。これから江戸城に行き家康様を中心にして、秀吉と信長の件について練るミク
升太:・・・ついに柱部分に取りかかるわけだな。わかった。ミキとテトには俺から連絡しておく。ミク達は家康様の所に直接行ってくれ
ミク:忍びの海斗(カイト)と女威虎(以下、メイコ)にも連絡しようと思うミク
升太:いや、彼らは城内の警備をしていると聞く。家康様に伝えれば、すぐに集合できるはずだ
ミク:情報、感謝するミク。では我らは直接向かうミク
升太:うむ。ここの所、城下町の治安が乱れてきている。道中、気を付けよ
ミク:わかったミク
レンは一人で喜んでいた。
レン:うわー、わくわく! なんか、すっげー“時代劇”って感じで、俺、なんか、やる気出てきたぞ!
リン:レーン、これ、“劇”じゃないからね
ルカ:レンさんは、こういうの、好きなんですね
リン:まぁ、何せ、男の子ですからね・・・
(江戸城・城門前)
巫女達一行は、江戸城のでかい“城門”前に到着した。勿論、門番が守っていたのだが、さすがミクが言っていた通り、態度が違っていた。
門番:ミク様、ルカ様、それと・・・・新しい巫女様ですか?
ミク:そうミク。入っていいミクね
門番:はい。いつものように、女中のお恵(おけい)にお伝え下さいませ
ルカ:わかりました
門番が開けた扉をくぐり、4人は、とある部屋の前まで来た。そしてミクは扉を叩いた。
コンコン
ミク:ミクです。いつもの事で関係者を集めたいミク
扉の向こうから女性の声が聞こえた。
お恵:承知致しました。ミク様方は、例の部屋にお集まり下さいませ
ミク:わかったミク
4人がその部屋に移動しているとき、リンは不思議に思っていた事を口に出した。
リン:あの、お恵さんって?
ルカ:家康様に付いている女中ですが、城内の連絡係でもあります。私たち巫女4人が城内を動き回るよりは、女中が連絡したほうが、より自然ですからね
レン:ということは、関係者ですか?
ミク:違うミク。家康様の簡単なお世話とか、話し合いを設ける時の単なる連絡係ミク
リン:ふ~ん、そうなんだ
こうして4人は、話し合いの場である、“蜜儀の間”にたどり着いた。
(蜜儀の間)
リン:・・・なるほどね。“密議”ってそのまま銘打ったら、バレバレだもんね
そこには、いかにも殿様のような服・・・ではなく、カモフラージュのために普通の袴を着た家康公、隣に紫の袴を着た侍、青い忍びの服を着た男性、赤い忍びの服を着た女性、先ほどの“拳の升太”と思われる町人服の男性、アホ毛が似合う町娘の姿の女性、人形みたいな服を着た赤い髪の女の子が、集まっていた。
どうやらこれに、ミク達4人が集まって、コチラ側のチームは全員集合のようだった。
ピシャッ!
町人服の男性が廊下を厳重に確認した上で、障子をピシャっと閉めると、ボスである家康公が、まず口を開けた。
家康:その二人の巫女様とは初顔合わせになる故、まずは各人、自己紹介することにしよう。ワシが司令塔の徳川家康じゃ。違う世界、違う時代まで連れてきてしまって、申し訳なく思う。しかし自体は深刻故、許してくだされ
紫の袴を着た侍(以下、学歩):拙者が家康様の懐刀(ふところがたな)の、神威学歩だ。城内の侍をやっておる。剣術では誰にも負けん自信がある
青い忍びの服を着た男性(以下、海斗):我は、徳川家専属の忍び、忍びに名はないが仮の名はある。海斗(かいと)と呼ばれている。当然だが得意技は忍術だ。以後、宜しく頼む
赤い忍びの服を着た女性(以下、メイコ):我はくノ一で、仮の名、“女威虎(メイコ)”と呼ばれている。一応言っておくが、海斗と私の服は今は識別のために、このような傾いた(かぶいた)色になっておるが、当然、用ある時は忍術で目立たぬ色になる故、ご安心召され
レンは目をキラキラさせて、話を聞いていた。
町人服の男性(以下、升太):先ほどは扉越しでの会話だったが、俺が仕事人の元締め、升太だ。用ある時以外は、目立たぬように町人の服を着て、江戸城下町の治安を監視し、家康様に報告、指示を仰ぎ、必要があれば、この二人と共に、“仕事“、をする事になっている。仕事道具は、この”拳“だ。以降、宜しくな
アホ毛が似合う町娘の姿の女性(以下、ミキ):その残り二人の仕事人のうちの一人が、私、“ミキ”、だ。仕事道具は、この“阿呆毛”だ
そういうと、頭の天辺にあった“つ”の字型の髪の毛だと思っていた物を切り離した。
ミキ:頭髪と思わせて、これで仕留める。以降、宜しく
人形のような服を着た赤い髪の女の子(以下、テト):(。・ω・)ノ゙
たぶん仕事人の残り1名だと思われる、その女の子は、無言で身振り手振りで挨拶した。
升太:あ・・・、家康様、そういえばテトは・・・・
家康:うむ、すまんかった。実は、このテトは、一度死亡しておる。その人間だった魂を陰陽術を使って、この人形に封じ、・・・そうだな、カラクリ人形、のような存在として、仕事人をやってもらっておる
テト:ヽ(。ゝω・)ノ☆
家康:ただ、“声”、だけは、人形に作ることが出来なかった故、喋ることが出来ん。顔文字・・・・・ごほん、身振り手振りと筆談での連絡となってしまうが、まぁ許してくれ
テト:□ヽ(o・ω・o)ノ
レン:ん?
レンはテトから手紙を渡された。それにはこう書かれてあった。
手紙:得意技は死神の鎌と小さい体を使った潜入。宜しく頼むね☆
レン:は、はぁ、こちらこそ宜しく
テト:(●^□^●)
家康:さて、おおむね江戸を守っておる人員が、この七名だ。そして、大事になった場合に動くのが、より陰陽術に精通している、知っての通り、この巫女二人だ
ミク:もう自己紹介しましたので簡単に。巫女のミクです。改めて宜しくミク
ルカ:同じく、ルカです。以後、宜しく
家康:さて、最後になってしまったが、客人の巫女様二人にも、自己紹介していただきたいが、宜しいか?
リン、レン:は、はい
リン:私が、鏡音神社の巫女をやってます、“鏡音リン”です。陰陽術とかは映画とかテレビとかでしか知りませんので、使えないと思います。宜しくお願いします
家康:あー、“えいが“とか”てれび“とかは、客人の世界の物なのだと思うので、ワシらにはわからんが、なかなか髪飾りが粋な巫女様だな。で、そちらの・・・・なかなか傾いた髪型の巫女様は?
リン:私のおとう・・・・・・妹です
レン:リン姉、もういいよ。ミクさんとルカさんには、ばれているし。えー、皆さん、俺はワケあって、鏡音神社の巫女をやっている“男”の、“鏡音レン”です。能力とかそういうのは、姉のリンと同じです。男の巫女ですが、これから宜しくお願いします
全員:・・・・・・・・・
全員、静かになってしまった。ミクとルカは知っていることだったが、他の7人が目を丸くして黙ってしまったので、話にくくなってしまったのだった
家康:あー、少しいいか? 客人の世界では、男でも巫女様になれるのか?
リン:えー、ちょっと神社側の内情で、特別にやってもらってます。たぶん、日本で一人だけだと思います。男の子の巫女は・・・
家康:そ、そうか。そちらの事情に突っ込んでしまって、申し訳ない
すると、テトがレンの周りを目をテカテカしながら、回り始めた。
テト:(*゚д゚*)
升太:こ、こら! テト! すまぬ、テトは好奇心旺盛であって、いつもこんな感じなのだ
レン:あ、いえ、もう慣れてますから
家康はテトの動きが収まった後、改まった形で、話を切りだした。
家康:さて、客人二人には先にも話したが、無理矢理に近い形で、違う世界、違う時代から、ここへ連れてきてしまった。その件は、改めて謝らせて貰う。しかし、陰陽術における“秘術”を使ってまで、貴公達に来て貰わねばならないワケがあるのだ
ミク:家康様、おおかたのことは、社にて話してありますミク
ルカ:やはり来た当初、困惑してしまっていたので、簡単な事だけになりますが、説明しました
リン:はい、聞きました。私たちの世界では、この年には“豊臣秀吉”が死去し、そして当たり前ですが、織田信長は死んでいるはずなのに、秀吉は“魔太閤秀吉”として、信長は“第六天魔王信長”として、未だ存続していて、江戸を含めた日本の危機が訪れている、と
家康:うむ。我々もそなた達の世界の歴史を、ミク達の力で知っているが故に、来て貰ったのだ。この世界のこの状態も1つの世界と把握するべきなのだろうが、少し事情が違うのだ。陰陽術は医術に使えるのは知っての通りだが、死亡せず、そのまま存続させておく、つまり永遠の命を与えたり、新しく命を作ることはできないのだ
升太:テトの場合、死んだ魂を別の器に入れ替えているだけなので、原本のテトの肉体はすでに滅びているのだ
テト:(´・ω・`)
ミク:“魔太閤秀吉“と”第六天魔王信長“は、自然律ばかりか、陰陽術の”律“すら見事に破っているミク
ルカ:秀吉はその年齢から考えられない肉体を持ち、信長に至っては、何故死亡していないのか、それそのものがおかしい
家康:陰陽術の律や自然律すら破っている輩は、もう人間とは呼べない。魔物だと考える方が近いだろう。その点が、“違う事情”の原点となっておる。秀吉は、居城“伏見城”に陣取り、信長は魔城“安土城”に拠点を置き、江戸だけではなく、この国全てにその力を伸ばしている。それも、人間の兵力や人間が考える策略から逸脱する例も、偵察隊からの報告から聞いておる
ミク:私たちこの世界の“陰陽師”だけでも勝てない。そのためには、“本来の歴史”になっているはずのあなた達の世界にいる、力を持つ者の存在と力を、この世界に置いて協力してもらうことしか、方法がないと考えたミク
家康:こちらに、“本来の歴史の道を造る布石”を置く、ということだ
ルカ:私の能力でミクを“考えられる世界”に飛ばし、調査してもらったんだけど、見つからなくて、結局最後の力で見つけたのが、あなた達だったの
リン:え、でも・・・
レン:僕たち、そんな陰陽術なんて、使えませんよ?
家康:そなた達の世界では使えない・・・というより、使えない律に従わされているから、力を封じられているだけなのだ
升太:こっちの世界は凄いぞ、生死に関わる事以外なら、なんでもありだ。この俺ですら、この拳を使った陰陽術が使えるしな
ミクとルカは部屋にあったタンスから、3つの木箱を取り出し、リンとレンの前に持ってきた。
ミク:そんな私たちでも、未だに使えない“3つの神器”が存在します。あなた達の世界でも有名なものミク
ルカは細長い木箱を開けた。そこには“柄”だけの元は刀だったらしいモノが入っていた。
ルカ:三種の神器の1つ、“天叢雲剣”(あめのむらくものつるぎ)です
ミク:“草薙剣”(くさなぎのつるぎ)とも呼ばれているミク。“力”を表すらしいミク
ルカは次の“正方形”の蓋を持つ箱を開けた。そこには、光沢を全く失わない綺麗な丸い“鏡”が入っていた。
ルカ:同じく、“八咫鏡”(やたのかがみ)です
ミク:“守り”を表すらしいミク
そして、ルカは最後の小さな箱を開けた。そこには、カシューナッツのようなものに数珠のネックレスが施されたモノが入っていた。
ルカ:最後の神器、“八尺瓊勾玉”(やさかにのまがたま)です
ミク:“霊力”を司るらしいミク
家康:残念ながら、我々の調査でも、はっきりした事がわからないため、ミクには“らしい”を付けて貰ったのだ。我々で使えないのなら、異世界の存在なら使えるだろう、そう思ったのが発端なのだ
ミク:使えるのなら、神の御使いである“巫女”だろうと思って“適任者”を捜していたんだけど、あなた達以外の巫女さんは、霊力そのものがなくて、話にならなかったミク
ルカ:あなた達からは、“霊力の波動”を感じます。断定できないけど、たぶん、この“三種の神器”を使えると思います
家康:だが、全部を一人が使うためには、膨大な霊力が必要となるだろう。だから、“分担”して貰うことを考えたのだ
リン:分担?
ミク:天叢雲剣と八咫鏡は、力と守りを司っている故に、巫女でも“槍術など武器に長ける人物”に装着して貰うミク
ルカ:八尺瓊勾玉は、霊力を司るから、この私たちが陰陽術のお祓いに使う“幣(ぬき)”、まぁ簡単に言うと“お祓い棒”と一緒に使って、“陰陽霊力に長けた人物”に装着して貰おうと考えてます
家康:まぁ今回、片方が“男子”であるので、非常に簡単に分けられて良かった。レンよ、日本男子として、この“天叢雲剣”と“八咫鏡”を、使えるなら授ける。そしてリンよ、本来の巫女として、“八尺瓊勾玉”と“お祓い棒”を、同じ条件で授ける、是非装着してみて、使えるか試して欲しい。まずは、レン、君だな。利き腕はどちらだ?
レン:え、えっと刀が左です
家康:うむ。では、左手でこの“天叢雲剣”の柄(つか)を持ってみて欲しい
レン:は、はい
レンは恐る恐る左手で、柄しかない刀を持ち上げ、しっかと握ってみた。
ビーーーーーーーン!!
なんと、柄の先端から、日本刀の“刀身”の形をした“光の集まり”が現れた!
リン:す、凄い! 光の剣!
家康:な、なんと! 天叢雲剣とは本来、そういう刀だったのか! 天晴れだ!
レン:おおおお・・・・・・
家康:では、右手でこの八咫鏡を装着してみて欲しい。裏側に金具があるから、それを腕に巻いてみてくれ
レンは鏡を裏側にして、裏側についていた“装着具”を右手の腕に巻き付けた。
シューーーン!!!!
なんと、今度は、鏡そのものが光に変わり、右手に吸い込まれていった!
家康:こ、これは・・・、つまり“あやかしの盾”になったのか!?
家康は横にあった“蝋燭”を1本、レンの右手に放り投げてみた。
ビーーーーーン! ジュ!!!!
なんと、蝋燭が右手に接近した途端、光の丸い盾が現れて、蝋燭を燃やし尽くしてしまった。
家康:おおお!!! 右手に“八咫鏡“の力が宿ったのか! 重さも感じず、必要な時に肉体を守る盾!
レン:おおおおおお!!!!!!!
レンはプルプル震えていた。
リン:レ、レン? 大丈夫?
レン:ビ・・・・ビームセーバーに、ビームシールド!! すっげー!!!!! 歴史モノだけでなく、ロボットモノまで入ってきたぜ! いやっほー♪♪!!!
レンはその場で小躍りしていた。テトもつられて一緒に踊っていた。
テト:ヽ(゚∀゚ )ノ
家康:び・・・びーむせーばー??
ミク:びーむしーるどミク?????
ルカ:ろ、ろぼっと????
リン:あ、気にしないで下さい。私たちの世界で知られている武器と防具とからくり人形の名前です
家康:そ、そうか、わかった。では、リンよ、この“八尺瓊勾玉”の首飾りを着け、“お祓い棒”を持ってみてくれ
リン:は、はい
リンも恐る恐る、“勾玉の首飾り”を着け、右手で“お祓い棒”を持ってみた。
ヒューーーーーーン!!!!
ミク:凄いミク!
ルカ:もの凄い霊力です!
リン:な、なんか、体の内側が、ざわざわしてます!
家康:直接感じることができるようになったようだな。それが、陰陽術の力“霊力”だ。そなたの“お祓い棒”は、千変万化する力を操れる。竜巻を起こし、雷を落とし、火炎を吐き、冷気を吹き出し、怪我を治療し、病を治す。しかし“形あるモノ”を作る事は出来ないので、注意するがよい
リン:はい
ミク:これで、あの信長達にも勝てるかも知れないミクね
ルカ:陰陽術で作ったと思う“魔物”を撃退する位が精一杯だったですからね
レン:ひゃっほー!!
リン:レーン、そろそろ落ち着いたら? 話を進めないと
レン:わーいわーい!!
リン:落ち着けっての!
ブン!
ピカッ! ピシャア!!!!
なんと、お祓い棒の先から、小さい雷が現れて、レンを直撃した!
レン:フンギャアアアア!!
家康:う、うむむ、リン、見事だ。それとレンよ、お主の防御はどうやら“モノ”に対してだけで、あやかしの術には耐性が低いようだな。気を付けよ
レン:ひゃ、ひゃい・・・
こうして武器防具の話は終わり、次の、“作戦”、に入っていくのだった。
(続く)
CAST
巫女・鏡音リン:鏡音リン
巫女(?)・鏡音レン:鏡音レン
巫女・初音御貢(ミク):初音ミク
巫女・巡音流歌(ルカ):巡音ルカ
拳の升太:墓火炉 升太
アホ毛のミキ:miki
人形のテト:重音テト
懐刀の侍・神威学歩:神威がくぽ
忍者・海斗:KAITO
くノ一・女威虎(メイコ):MEIKO
お恵:???
徳川家康、魔太閤秀吉、第六天魔王信長、etc…:エキストラの皆さん
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○ボーカロイド小説シリーズ第9作目の” 戦国慕歌路絵巻 風雲!鏡音伝“シリーズの第2話です。
○巫女の鏡音姉弟(?)が主役の擬似タイムスリップジュブナイルです♪
○メインは和風の妖怪とか陰陽師とか出てくる、バトル物でもあります。
☆今回から、時代劇+和風RPG風な味付けの話になっていきます。
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