第七技 コンビ結成
キリトSide
「なんでまた俺と……」
なにかしら理由はあると思うが、それならば俺じゃなくても、仲の良い女友達などが彼女ならばいると思う。
「最近、ギルドのやり方に疑問をもってるの…。最初は団長が一人一人に声をかけて始めたんだけどね。
少し前から実力主義とか参謀職の人達とかが色々と主張したりして、さっきの護衛とかも正直やりすぎだと思うの」
『血盟騎士団』は最大規模のギルドだ。
彼女のいうような事もあると、精神的にはあまり良いとは言えないのだろう。
「確かに。副団長の位にいるとはいえ、上位の実力者に護衛をつけるというのはな…。理由に心当たりはあるのか?」
「うん…。私、ちょっと前に一人でいるときに嫌な事があってね。そのことを話したから、多分それが原因だと思うわ」
だが、それこそ護衛を変えてもらうとかあるだろう。
女性の団員も少ないだろうけど、いるのは間違いない。
「けど、それなら俺じゃなくても問題無いだろう?」
「えっと、女の子だけだったら他の男性プレイヤーが言い寄ってくるんだけど、キリト君と一緒なら大丈夫だと思うし。
それにキリト君はトップクラスの実力があるから最前線のMAPにも出れるし、安心かなって…」
ふむ、それなら納得だな。けれど、勝手に決めたりしていいのだろうか?
「俺は構わないが、いいのか? ギルドの方とか、護衛とか?」
「大丈夫よ。うちのギルドはノルマとかないし、団長には許可を取るから。護衛は……置いていくわ」
う~ん。まあ、いいか。アスナがいいと言っているのだ。
「わかった。それじゃ、コンビってことでいいか?」
俺が答えると彼女は嬉しそうに笑顔を浮かべた。
「ありがとう、キリト君。よろしくね!」
「ああ、よろしく」
アスナは実力もあるし、俺としても彼女の力は知っておきたい。
「それじゃあ早速だけど、明日の朝9時に74層の広場に集合ね!」
「(くすっ)分かったよ」
俺は苦笑を浮かべて答えてみせた。明日から少し楽しくなるかもしれないな。
辺りも暗くなってきたので俺はそろそろ帰ることにした。
「長居して悪かったな。料理、美味かったよ」
「ううん、私も楽しかったから。話とか聞いてくれて、色々とありがとう」
俺とアスナは少しの間、この世界の夜空を眺めていた。この世界は現実とは違う…。
けれど、この世界での死はリアルでの死を指す。
それなら、俺達の行く先には本当にクリアという光は存在するのだろうか?
そんな風に考え込んでいると手に温もりを感じた。アスナが俺の手を握っていた。
俺は彼女の手を握り返した。少しでも長く、温もりを感じていたいから。
キリトSide Out
To be continued……
後書きです。
キリトとアスナのコンビ結成!
やはりこれは重要イベントですから外せませんねw
次回ですが、実はオリジナルの話を組み込みます。
うまくできているといいですが・・・。
それでは次回で・・・。
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第七話です。
タイトル通りですが、キリトとアスナがコンビを組みます!
ちなみに今回も短いです。
それでは、どうぞ・・・。