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第3話~揺るがない決意を抱いて・・・~
とある剣術道場・・・
一刀は実家に帰ってきていた。
一刀「ただいま~」
???「どうしたの一刀!?突然帰ってきて?」
突然の帰宅に驚いていたのは一刀の母、北郷一美(かずみ)である。
一刀「うん・・・ちょっとね」
一美「まぁ、いいわ。とりあえず上がりなさい。」
一刀「ねぇ、母さん?爺ちゃん居る?」
一美「道場の方に居るけど・・・?」
一刀「ちょっと行ってくる。」
一美「わかったわ。じゃあ、私は家に居るわね。」
一刀「うん、わかった。」
ダダダダタ・・・・・・
一美「・・・・・・どうしたのかしら?何か前の一刀と雰囲気が違うわね・・・」
一美は一刀の背中を見ながら、そう呟いていた・・・
~道場~
一刀「・・・・・・」
一刀は道場の前で立ち尽くしていた・・・
なぜなら・・・
道場からは有無を言わせぬ圧迫感と・・・
研ぎ澄まされた日本刀のような気配がしていたからだ・・・
一刀「・・・・・・すぅー、はぁー。よし!」
一刀は深呼吸をして、気合いを入れた・・・
そして・・・
ガラガラガラ・・・
道場の扉を開いた・・・
一刀「失礼します!」
挨拶をして、道場の奥で座禅をしていた人物を見つめた・・・
???「・・・・・・一刀か?」
その人物が、ゆっくりと眼を開け、声のした方に視線を移し、問いかけた・・・
一刀「ただいま・・・爺ちゃん」
そう、この人物こそ一刀の祖父、北郷剣(けん)である。
剣「(・・・・・・ほぅ)どうしたのじゃ?一刀?」
一刀「・・・・・・爺ちゃん、俺に・・・北郷流を教えてください!!!」
一刀は土下座をし、懇願する・・・
剣「!!!(やはり・・・か・・・)」
一刀「・・・・・・」
剣「・・・・・・一刀よ、何故゙力゙を求める?」
一刀「大切な人・・・大切な人達を護りたい・・・。この命を捨ててでも・・・」
剣「・・・・・・ならば、その者達を護る為に、人を殺す覚悟はあるか?」
一刀「・・・・・・あるよ」
一刀は静かに答える・・・
剣「・・・・・・」
一刀「・・・・・・」
剣「・・・・・・よかろう。」
一刀「!!!それじゃあ!・・・」
剣「だが、一つ言っておくぞ一刀よ・・・」
一刀「・・・・・・」
剣「決して、死んではならん・・・。お前が死んだら、誰がその者達を護る?そして、何より・・・お前が大切だという者達にお前自身が゙心゙に傷をつけるつもりなのか?」
一刀「!!!」
剣「その事、肝に命じておきなさい。わかったな?」
一刀「はい!!!」
剣「では、早速始めるぞ!」
一刀「よろしくお願いします!!!」
この日から一刀の特訓が始まった・・・
祖父からの言葉を胸に秘め・・・
より一層、固くなった決意と共に・・・
少年は今・・・、大きな一歩を歩みはじめたのであった・・・
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第3話です
少し一刀SIDE続きます