No.395123

IP~インフィニット・ストラトス・パラドックス~ 第三話


再び投稿。一人暮らしは案外暇だ・・・・

2012-03-20 16:22:15 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2337   閲覧ユーザー数:2263

 

 

「・・・・」

 

 

・・・いや、もう無理・・何この世界初の珍種みたいな扱い・・・って俺まさしくそうじゃん・・・・orz・・

 

机に思いっきり突っ伏したいが、周りの目があるのでそれを我慢。今は山田先生に質問したい箇所を纏めてるところです。あ、ちなみに今は放課後です。

 

 

「ああ、織斑君。まだ教室にいたんですね。よかったです」

 

「・・・山田先生。今丁度質問にいこうと思ってたところです」

 

「そうだったんですか・・・入れ違いにならなくてよかったです」

 

「それで、何か用ですか?」

 

「あ、そうでしたっ!・・えっとですね、寮の部屋が決まりました」

 

 

へ?寮の部屋?・・・おっかしいな〜確か俺ってしばらく自宅通いのはずだけど・・

 

 

「・・山田先生、俺は少なくとも一週間は自宅通いと聞いていたんだが・・・」

 

「そうなんですけど、事情が事情なんで一時的な処置として部屋割りを無理矢理変更したみたいです。・・・・織斑君はそのあたりのことって政府から聞いてます?」

 

 

最後の方は俺にだけ聞こえるように耳打ちしてきた。

 

・・・なるほどな、政府としても『世界初の男性操縦者』の保護と監視を同時にしたいわけだ。

 

まあ、下手したら誘拐もあり得るからな・・いや、やるにはリスクがデカイ、か?まあとにかく、守るに越したことはないな。

 

・・・・おおう、ガッチガチになるのですか・・・プライバシーはあるよね・・・?

 

 

「そういう訳で、政府特命もありまして、とにかく寮に入れることを優先したみたいです。一ヶ月もすれば個別の部屋が用意できるので、それまで相部屋で我慢してください」

 

 

ほうほう・・相部屋か・・・・・・・・ん?相部屋?

 

 

「山田先生・・相部屋とい「山田先生、いつまで織斑とくっついているんだ?」」

 

「あ、すすすいませんっ!!」

 

 

おおう、この声は我が至上の姉上・・・・もう何いってんだかわけわかんなくなってきた・・・・・

 

千冬姉さんの方を改めて見ると、何故か不機嫌そうだった。いや、弟である俺から見てね?・・・・なんで不機嫌?あれか、将来有望の先生に愚弟がくっついていたからか?

 

 

「・・・織斑先生、相部屋というのは?」

 

「ん?ああ、そのことか・・・安心しろ、部屋は篠ノ之と同じだ。そして荷物も必要最低限のものは持ってきた」

 

 

・・・・・いや、どこをどうもって安心しろと?幼馴染とはいえ、6年近くも会ってなかったんでよ・・・・あ、間違えた。だよ?そして準備速いなおいっ!?

 

 

「織斑先生、年頃の男女が相部屋というのはマズイと思うのですが・・・」

 

「そういう風に言うヤツに限って間違ったことをするなんぞありえん」

 

 

・・・・それって俺を信じてるのか、俺をヘタレって言いたいのか、分かんないんですけど・・・・・

 

まあ、どのみち断れないのは分かってるんだよね〜・・・

 

 

「・・・織斑先生、この事、箒には言ってるのですか?」

 

「いや、まだだ」

 

 

・・・・・・ウェーイっ!!!!何でそんなこと言っておかないのさっ!?

 

 

「・・・・・・では、織斑先生・・俺は山田先生に質問があるので、その間に箒に知らせておいてくれませんか?」

 

「・・・まあ、それくらいならいいだろう。・・あまり遅くなるなよ」

 

「分かりました」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

(やれやれ・・面倒だが、仕方が無いか・・・・・)

 

 

一夏はその後すぐに荷物をまとめ山田先生と一緒に職員室に向かった。千冬が教えても良かったのだが・・・身内贔屓は好まないし、山田先生が先に約束していたので、千冬は我慢した。

 

二人が教室を出たのを見届けた後、千冬は一夏が住む寮の部屋である、1025室に足を運んだ。

 

扉の前に立つとノックをして箒がいるか確かめる。

 

 

コンコンッ

 

 

「私だ。篠ノ之、いるか?」

 

『お、織斑先生っ!?ちょ、ちょっと待って下さいっ!!』

 

 

・・・ドタバタ、音が聞こえる。仕方ないので少し待つことにした。

 

 

『ど、どうぞ・・』

 

「失礼する」

 

 

少し待つと、許可が出たので千冬は遠慮無く入らせてもらうことにした。

 

入るとそこには少し緊張した様子で椅子に座ってる箒がいた。

 

少し髪が湿ってる・・・どうやらシャワーを浴びていたようだ。

 

 

「そ、それで一体何の用でしょうか?」

 

「ああ。お前のルームメイトについてだ」

 

「そういえば、まだ着いていませんが・・何かあったのですか?」

 

「いや、そういう訳ではない」

 

「ではどういう・・・・?」

 

 

いざ、その話題に行こうとして、千冬は急に胸の中に現れた激情を抑えるために深く深呼吸した。

 

 

「・・・・非常に、非常にっ!不本意だがっ!!・・・・・・・・・・お前のルームメイトは一夏に決まった」

 

「・・・・・・えぇぇぇぇぇっ!?」

 

パアンッ!

 

「うるさい」

 

「す、すいません・・・」

 

 

気持ちは分からないでもないが、あまりにもうるさかったので、千冬は手に持っていた出席簿で頭を叩いた。

 

 

(・・何でこいつが一夏とルームメイトになるんだ・・・・っ!)

 

 

「お、織斑先生っ!!さすがに年頃の男女が同じ部屋というのはマズイのではっ!!?」

 

「今、寮には空室がなくてな・・・それに政府が寮に住ませろ、と特命を出してきた。相部屋にするにはまだ幼馴染であるお前のほうがいいだろうと判断した。・・・・・・非常に不本意だがな」

 

(そこまで不本意ですか・・・・)

 

「当たり前だ」

 

「心読まないでくださいっ!!」

 

 

箒の言葉は無視して、千冬は箒に近づく。

 

 

「あいつに負担をかけるようなことをしてみろ。ただではすまさん」

 

「・・・・はい」

 

 

 

sideout

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆」

 

 

 

 

 

 

「とまあ、こんな感じですね」

 

「どうもありがとうございました」

 

「い、いえ・・・これも教師のつとめですからっ!」

 

 

ふむふむ・・・そういうことか・・・・・さすが、山田先生・・分かりやすかった。

 

 

「では、失礼します。今日は本当にありがとうございました」

 

「あっ・・ちょ、ちょっと待ってくださいっ!」

 

「何か?」

 

「え、えっとですね。まだ伝えていないことがありました。夕食は六時から七時、寮の一年生用食堂で取ってください。ちなみに各部屋にはシャワーがありますけど、大浴場もあります。学年ごとに使える時間が違いますけど・・・・・織斑くんは今のところ使えません」

 

 

あ〜そっか〜・・・男女別になってないもんね〜・・風呂結構好きなんだけど、仕方ないね〜

 

 

「分かりました。しばらくはシャワーで我慢します」

 

「すいません・・・・お願いします」

 

「・・・では失礼します」

 

「あ、はいっ!またいつでも来て下さいっ!!」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

「ここか」

 

 

俺は現在、1025室前に来ておりますっ!

 

さあ、この扉の向こうにはぶっちゃけ子供の頃から『この子、阿修羅かっ!!』と思っておりました篠ノ之箒がいるわけですっ!!

 

朝の時はおそらく周りの目があったからおとなしかったのでしょう・・・・

 

皆さん、俺の遣唐を・・・・間違えた・・健闘を期待してくださいっ!!今までのご愛読アリガトウございましたっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・冗談ですよ?2割くらい。

 

さて気をとりなおして入るとしますか・・・・

 

 

コンコンッ

 

『誰だ?』

 

「俺だ。箒入っていいか?」

 

『い、一夏かっ!?・・・入っていいぞ』

 

「分かった」

 

 

許可が入ったので入りま〜す。

 

入るとそこには剣道着を纏った箒がいた。おお、凛々しさが5割増ぐらいになってるぞ。

 

 

「織斑先生から話は聞いてると思うが、俺がルームメイトだ。よろしくな」

 

「あ、ああ・・・」

 

 

何故か勢いがない箒・・・・何故?

 

 

「・・・・・お前が・・・」

 

「ん?」

 

「お前が希望したのか・・・・?私の部屋にしろと・・・・・」

 

「いや、勝手に決められていたな」

 

「そ、そうか・・・・」

 

 

・・・・・何故か雰囲気がズーンと沈んだ箒。り、理由が分からない・・・・同世代の子ってこんな感じなのかっ!?

 

 

「俺にとっては、お前との相部屋はかなり嬉しかったが・・・いやなら変わってもらうぞ?」

 

「い、いやっ!!そんなことはまったくないっ!!!まったくだっ!!!!」

 

 

み、ミミガー・・・じゃなくて耳が・・・あれ意味似てる?

 

それはおいといて。箒、声大きすぎ・・・・

 

 

「・・・・箒、声が大きい。周りに迷惑だ」

 

「あっ!す、すまない・・・っ」

 

 

そしてシュンと落ち込む箒。・・・ああ、もうっ!入れ替わり激しすぎっ!!

 

俺はとりあえず話題を変えることにした。

 

 

「箒、とりあえず決まりを考えよう。お互い暮らす上での線引きは必要だ」

 

「わ、分かった」

 

 

・・ふう。ようやく元通りだぜ・・・・

 

 

「何かあるなら言ってくれ。最大限そちらの言うとおりにしよう」

 

「で、では・・まず、シャワー室の使用時間なのだが、私は七時から八時。一夏は八時から九時を提案する。部活後に直ぐシャワーを使いたい」

 

 

部活・・剣道部か。相変わらずやってるんだねぇ・・・

 

 

「部活棟にもシャワーがあったと思うが?」

 

「わ、私は自分の部屋でないと落ち着かないのだ・・」

 

「そうか・・・分かった。それでいい。・・・他に何かあるか?」

 

「いや・・・特にはないな・・・」

 

 

そかそか。ならよかった・・・

 

あ、そういえば・・・最低限ってことはあれは入ってないよな〜・・・今度の休みに取りに行くしかないか〜。

 

 

「次は俺からだな。・・・・今はここにはないが、俺はコーヒーメーカーを持っててな。基本自分で淹れて飲んでるんだ。だから淹れてもいいか、許可がほしいんだ。嫌なら食堂でやるのだが・・・」

 

「別にそれくらいならいいぞ。・・・というか、一夏。お前、コーヒー好きだったんだな・・」

 

「ああ。・・前にちょっとあってな・・・」

 

 

おやっさんが自分で淹れて飲んでたからな〜。それから自分でも淹れ始めてコーヒー飲み始めたんだっけ?

 

そこから更にハマったのは愛理さんのコーヒーが美味かったから、自分でも出せないか模索し始めたんだよな〜。今だにあの味は出せないな・・・うん、コーヒーは奥が深い。

 

その後、俺と箒は色々と決め事をした後、夕食を取って、眠りについた。

 

あ〜そうだ・・・今度デンライナーの皆に会いに行こうっと・・最近忙しくていけなかったからな〜。

 

 

 

 

 

 


 
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