No.318891

一刀の晋王転生録 第一章五話

k3さん

五話です。
ちょっとやりすぎ感はあります。

2011-10-15 22:09:50 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:11750   閲覧ユーザー数:9428

第五話

   「司馬家の宿将」

 

「やっと二人きりになれたね、一君。」

 

二人の口論の後、瑠理が母、理鎖に呼ばれ部屋から出て行った。

 

「美華、料理してくれるのはうれしいけど大丈夫か?」

 

一刀は美華の身体を気遣った。

 

「うん、大丈夫だよ一君。」

 

今、彼女は一刀のために料理をしている。

 

二人の部屋は美華の希望により調理のできるような環境にしてある。

 

もちろん作るのは自分の分と一刀の分のみだ。

 

「それにしてもなぜ司馬師様は私達が二人になるのを邪魔をするの?・・・」

 

美華の言葉に感情が無くなってきていた。

 

「一君ともっと居たいと思うのは悪いことじゃないはずなのに・・・」

 

美華は包丁を強く握りしめる。

 

「なのに何で、何で・・・あの女は邪魔するのよぉー!!!」

 

ザシュ! ザシュ!!

 

表情を歪ませ、食材を乱暴に斬りつけた。

 

「何したいのよあの女はぁ!!、邪魔ぁ!!、邪魔なのよぉー!!!」

 

ザシュ! ザシュ!! ザシュ!!! ザグシュ!!!!

 

(・・・・またか・・・・)

 

一刀は見慣れているためかため息をついた。

 

(・・・まぁ、そういうところもかわいいんだけどな、美華は。)

 

そう思える一刀も相当である。

そして料理が出来上がった。

 

(あんなに乱暴に作ったと思ったのにちゃんとできてるんだもんなぁ、

 

 不思議だ・・・)

 

「一君、召し上がれ。」

 

気が済んだのかニコニコと食べるように言った。

 

「それじゃ、いただきます。」

 

そういって料理を口に入れた。

 

(!?この味・・・まさか・・・)

 

「なぁ、これ何か入れたか?。」

 

と美華に聞いてみると、

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の血を入れてみたの。」

 

ニコニコとそう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(またか・・・)

 

そう思いながら一刀は美華の料理を食べていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、一刀は母、父に賊の討伐を頼まれる。

 

ある一人の文官の女性と一緒に討伐してほしいと、

 

なぜ文官なのかは疑問に思うのだが、

 

(あの人、文官なのにすごく強いんだよなー)

 

その文官は献策の際、図形を使ったりしてほとんどのものに

 

潮笑されていたが母の司馬懿は彼女の理やその図形の素晴らしさ

 

を見抜き、彼女の意見を積極的に聞きその献策を実行している。

 

(あの人の地図や図形って本当にわかりやすいんだよなー)

 

さらに実は武だけを見ると一刀より強いのである。

 

ある時、今とは違う賊討伐の時、宦官や他の町や村の太守の

 

情けなさにより自ら討伐に志願した。

 

そしてなんと、才能か、あるいは影で鍛錬をしたことがあったのか、

 

見事に勝利して帰って来た。

 

この後から、理鎖は彼女に武官の仕事もしてもらっているようである。

 

また、理鎖から何度か兵法を学んでいるとか・・・

 

(ほんとすごいよなーあの人は・・・)

 

そして今、その女性と合流した。

 

「やぁ、江里香(エリカ)さん、元気だったかい?」

 

「一刀殿!お待ちしておりました。」

 

女性は一刀に駆け寄った。

 

「で、賊の規模はどれくらいかな?」

 

「私(わたくし)が調べたところ1万ほどのようです。」

 

「また多くなったな・・・」

 

そう言い合いながら江里香と呼ばれた女性は自身が作った地図で賊の場所、

 

そしてその場所の特徴を説明していく。

 

「そうか・・・なら俺が誘き出してここまで引き付けて置くから

 

 江里香さんはここらへんに潜んでくれ。」

 

どうやら自身が囮となって彼女に奇襲をさせるというのが

 

今回の策のようだ。

 

「いくら賊とはいえ危険すぎます、その役は私が・・・」

 

「いや、俺にやらせてくれ、馬鹿かもしれないけどただ策を練るだけ

 

 で仲間や部下が危険なことをやらせるというのは嫌なんだ。君の

 

 力を疑っているわけじゃないけど、兵のみんなをできるだけ無事に

 

 帰してあげたいんだ、頼む!」

 

頭を下げながら一刀は頼んだ。

 

(まったくこのお方は・・・自分がどういう立場なのかわかってらっしゃるの

 

 でしょうか?・・・)

 

だがその無限ともいえる優しさは彼女にとっても好ましいものだった。

 

ついその優しさに甘えたくなってくる、そんなことも感じてしまう。

 

「わかりました。でも無事に戻ってきてくださいね。」

 

本当はいけないとわかっていても結局は了承してしまった。

 

「ありがとう、江里香さん!!」

 

一刀は笑顔で礼をいった。

 

「そ、そ、それでは準備いたします。」

 

彼女は顔を真っ赤にしながら去っていった。

しばらく時が経ち、討伐が始まった。

 

(一刀殿・・・ご無事でしょうか?)

 

やはり変わるべきだったかと後悔しそうになった時、

 

彼女の視界に敵を宣言どうりに引き付けた一刀の姿があった。

 

そして・・・

 

彼女は驚く、

 

どうやら敵に悟らせないように引き付けながら戦っているようである。

 

だが問題はそこでは無く、

 

一刀は前線で戦っていたのだ。

 

まるで、味方を庇うかのように・・・

 

彼女は思い浮かべる、

 

一刀の言葉と笑顔を、

 

(本当になんてお人なのでしょう・・・これじゃ助けたくてたまらなくなる

 

 じゃないですか!!)

 

「皆、わかっているな!あの方は絶対に死なせてはならぬぞ!!」

 

「「「はい、鄧艾様」」」

 

そして駆ける、

 

助けたくて、支えたくてたまらない人物のため、

 

「鄧士載、まいります!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

鄧艾士載・・・後に司馬家に付き従い、その名を轟かせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで鄧艾、江里香でした。

 

一刀君についてですが、力をつけてしまうと

 

あんな行動にでてしまうのでは、と思っています。

 

皆様はどうでしょうか?

 

次は隠密を出したいと思っています。


 
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