No.170342

魔法少女 華琳たんPART8

戯言使いさん

PART8です。今回もよろしくお願いします。

とりあえず、エンディングまでの道筋が見えました。だから、中途半端で終わることはないと思います。

2010-09-04 16:15:36 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:3688   閲覧ユーザー数:3133

 

 

前回のあらすじ

 

呉に突如現れたラリキュアマックスハート(紫苑と桔梗)は呉に『若返りの薬』があるという嘘を信じてしまい、自分たちが作り上げた十七歳教の信者を利用してその架空の薬を得ようとしていた。

 

そしてその騒ぎを穏便にすませるために、仮面ライダーレンである蓮華と魔法少女シニカル華琳たんである華琳が動き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

紫苑と桔梗たちのテンションは最高潮だった。

 

朱里と雛里から聞いた話によれば、呉の王族が長生きするために代々伝わっている薬があり、それを飲めばあっと言う間に若返ることが出来るらしい。まさかそんな物が・・・・と思う二人だったが、軍師である朱里と雛里の二人が言うものだから、試してみる価値はある、と思い、わざわざ呉に来て騒いでいるのだ。

もちろん、二人がただ騒いだだけであれば、大きな騒ぎにはならない。そこで、同じ同士である十七歳教の信者たちに声をかけることにしたのだ。そして、現在のように満足行く結果になっていた。

 

このまま行けば、作戦は成功する・・・・そう思っていた時だった。

 

 

 

 

 

 

「待ちなさい!」

 

 

 

 

 

 

その広場に凛々しい声が響く。

 

その声に皆が驚き、何処だ何処だと探しまわる。

 

「あそこよ!」

 

誰かが叫んだその声に従って見上げてみれば、そこには白い布によってシルエットしか分からない、正体不明の陰が一人。

 

 

「孫呉にたてつく悪党どもめ!正義の使徒により、黄泉への道案内をしてあげるわっ!」

 

 

「変身!」

 

 

 

バサっと布がとれる。

 

すると、そこに居るのはぴちぴちのタイツのような服の上に甲冑をつけ、そして顔全体を覆い隠すようなヘルメットを被った何者かがいだ。

 

「仮面ライダーレン!ここに参上!」

 

呉の守護神が登場したことにより、民が動揺する。呉のヒーローと名高い仮面ライダーが現れたのだ。もしかしたら、自分たちが罰を受けることになるのではないか?と考えてしまったからだ。

 

しかし、レンは傍らから小さな袋を取り出し、それを掲げた。

 

「これが呉の王から頂いた『若返りの薬』だ!欲しければ私についてこい!」

 

と、言って蓮は屋根の上を走って広場から走り去った。

 

一瞬、時が止まったように静かになったが、次の瞬間には

 

「「わぁぁぁぁぁぁ」」

 

と、我先にレンの後を追って行った。

 

その後を追う姿はまるで猪。一瞬にして広場はもぬけの殻となった。

華琳はその様子を魔法少女華琳たんに変身したまま眺めていた。そして、民が完全にいなくなったのを確認すると、祭壇の上にいる紫苑と桔梗のもとへと向かった。

 

 

 

―――ホウケイが考えた作戦、それは仮面ライダーで民を陽動し、そして二人っきりになった時に華琳が二人を説得するという計画だ。

民の前で、嘘でも薬があると言えば、きっと何振り構わず追いかける。そして紫苑と桔梗は蜀の武将として、そして教祖として信者と同じように飛びつくようなことはしないであろう、と推測したうえでの作戦だった。

 

 

 

 

 

後ろから忍び込み、そして華琳は二人に声をかけた。

 

「ラリキュアマックスハート」

 

「あら?あなたは・・・・」

 

「私は魔法少女シニカル華琳たんよ。色々あって、仮面ライダーに助太刀しているわ。それで、私はあなたたちに話があるの」

 

「ほぅ。わしらにか・・・・何だ?喧嘩であれば受けてたつぞ」

 

「それも楽しそうだけど、それどころじゃないわ。あのね、呉に若返りの薬があるなんて嘘よ。さっき、仮面ライダーが持っていたのは偽物よ」

 

「「なに!?」」

 

「よく考えれば分かることでしょ?本当にそんなのがあれば、呉の宿老の祭はもっと若いはずよ」

 

「そ、そんな・・・・」

 

「蜀の黄忠、厳顔が揃いもそろってこんな嘘を鵜呑みにするなんてね」

 

「うぅ・・・・そうよね。考えてみればそうよね」

 

「た、確かにな・・・・そもそも、おかしいと思っておったんだ!朱里と雛里が「はわわ、呉には秘薬に使う薬草がいっぱいあるのです。だから若返りの薬が作れるのです」「あわわ、ついでにこの服を着たら効果倍増なのです」とか言うから・・・」とか言うから思わず・・・・!!」

 

「それで、分かるわよね?今、あなたたちのせいでとっても呉は迷惑してるの」

 

「え、えぇ・・・」

 

「本来であれば、打ち首されても文句が言えない罪だけど、素直に呉の民に事情を話して、自首するのであれば、あなたの国へ強制送還で許してあげるそうよ。だけど、呉で起きたことを事細かに手紙にして蜀でだいだい的に発表するけどね」

 

「そ、そんな!私には子供がいるんです!そんな辱めなんて・・・・」

 

「えぇ。でも、それが妥協よ。蜀の武将であれば、それぐらいの罰を見事に受けてみなさいよ!」

 

「うぅ・・・・そうよね。他の国に迷惑をかけてしまったんですもの。しかたがないわ」

 

「ふむ・・・・よかろう。この厳顔。逃げも隠れもせん!」

 

と、諦めたように首を垂れる二人を見て、ホウケイと華琳は作戦が成功したことを確認した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し時間が過ぎた頃、レンが大勢の民を引き連れながら広場へと戻ってきた。レンは民たちの速度に合わせてゆっくりと逃げたあげく、街中を走らせたあとに広場に戻ってきたのだ。おかげで、民はへとへとに疲れ切っていた。

 

「華琳たん!どう?説得は出来た?」

 

「えぇ。あとはこの二人が事情を説明して終わりよ」

 

「ありがとう。華琳たん、そしてホウケイ。お陰で平和的に解決が出来たわ」

 

と、レンと華琳は民の集まる広場の隅で、成功を祝い、手を握ぎろうとしていた、

 

 

 

そんな時

 

 

 

 

 

「ふっふっふ!お困りのようね!華琳たん!」

 

 

 

 

 

 

と、何処からか声が聞こえてきた。

 

その声に広場にいた華琳たちを含め全員が驚き、そしてその姿を探した。

 

 

「華琳たんのピンチを助け、そして一刀との甘い夜のために現れた月の使者・・・」

 

 

ざわざわ、と動揺が走る。声が聞こえど姿がみえず。

 

そしてバーーーン!と大きな音が鳴り、そして祭壇の上の屋根に姿が現れた。

 

 

「愛と百合の美少女軍師セーラー桂花たん!月にかわっておしおきよ!」

 

 

姿はセーラー服。そして頭にはチャーミングなネコミミ帽子。そして手には月のステッキ。

 

突然の新参者に、その場にいた人たちが騒ぎだす。民はもちろんのこと、ラリキュアの二人も、蓮華も華琳も初めてみる人物だった。

華琳がとりあえず「誰よあなた」と声をかけようとしていた。にも関わらず、桂花たんは

 

 

「食らいなさい!ムーンライトレーザー!」

 

 

と、ステッキから無数の光線が発射され、そしてその光線が当たった家の屋根から火の手があがる。それに伴い、民が「きゃー」と悲鳴を上げながら逃げ回る。

 

さっきまで落ち着いていた広場が、一瞬にして阿鼻叫喚の地獄絵図となってしまった。

 

「どう!?これで懲りたかしら!?私と一刀の未来予想図を邪魔した罰よ!!」

 

と、「あーはっはっは」と桂花たんは大笑いした

 

一度は収まりかけていた騒ぎが、さきほど以上に燃え上がっている。その光景を見ていた蓮華は

 

「あ、あぁ・・・・」

 

と、絶望したように声をあげた。

 

「こ、こうしてはいられないわ!黄忠と厳顔は!?」

 

と、華琳が二人の姿を探すと

 

 

 

 

~⊂´⌒∠;゚Д゚」ゝつ

 

 

 

 

 

民にまぎれるように逃げる二人。民にまぎれていることもあり、今から追いかけても間に合いそうにない。

 

ふつふつ、と華琳の怒りが湧いてくる。ただでさえ沸点が低いにも関わらず、この完成間近の砂のお城を壊されたような、そんな努力を無に帰す行為は、華琳を本気に怒らせるには十分だった。

 

華琳は屋根に飛び乗り、祭壇の上の屋根に上ると

 

「・・・・あなた、何がしたいの?」

 

と、低い声で問いかける。

 

それに桂花たんは少しびびりながらも答える

 

「ふ、ふん!私は華琳たんを助けて、少しでも早く一刀を助けて欲しいだけよ」

 

「ほぅ。桂花たんと言ったか。あなたは一刀とどんな関係?それで、いったい一刀とどうしたいの?」

 

「わ、私は一刀と閨を過ごしたこともあるし、それに私は将来、一刀の子供を産んで3人で仲良く暮らしたいだけよ!」

 

風との契約のため、嘘のつけないようになってしまった桂花は、日頃から胸に秘めていた夢を素直に打ち明けてしまう。

 

だが、その素直に打ち明けてしまったのが悪い。邪魔された怒り、そして一刀を愛する女としての嫉妬が入り乱れ、華琳は

 

「お前の血は何色だぁ!」

 

と、キレてしまった。

 

なりふり構わず襲いかかってくる華琳に、桂花たんは逃げ惑う。

 

「えっとえっと・・・・どうしようかしら。私が出てきたタイミングが悪かったのよね。うん、次回は気をつけないといけないわね」

 

「あなたに次回があると思う!?食らいなさい!ラブリーツインドリル!」

 

「キャー!えっとえっと・・・・・そうだ!困った時は爆発よ!」

 

桂花たんは機材や屋根の部品を魔法で操りながら、どうにか華琳のツインドリルを避けると

 

 

 

 

 

 

 

「メガンテ」

 

 

 

 

 

 

ドーーーーーーーーーーン

 

と、爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、華琳は馬に乗って呉の門の前にいた。

 

蜀に旅立つためだ。

 

見送りには蓮華が来ていてくれていた。しかし、顔はやつれ、疲れきっていた。

 

「その・・・・ごめんなさいね」

 

「ううん、いいのよ。悪いのは全部あのセーラー桂花たんよ」

 

結局、あの混乱した民、燃える家をどうにかするために軍を動かすしかなかった。幸い、死傷者はいなかったが、多数の民が軽傷を負い、そして焼けた家屋の修理など、被害は予想以上に多かった。

 

しかも、首謀者である黄忠と厳顔にはまんまと逃げられ、そして最後の最後で滅茶苦茶にした桂花たんはあの大きな爆発の後、姿をくらませていた。その最後の爆発により、何件か家が吹っ飛び、そして華琳も軽い怪我を負った。もし、魔法少女でなければ、死んでいてもおかしくないほどの、爆発だった。

 

「それより、キチンと一刀を奪いかえしてきなさいよ?」

 

「えぇ。もちろんよ。色々、世話をかけたわね」

 

「いいのよ。ホウケイも元気でね」

 

「『おう。お前も仮面ライダー頑張れよ。じゃあな』」

 

「じゃあね、蓮華!」

 

手を振る蓮華を背に華琳とホウケイは馬を進めた。

 

 

 

 

 

 

次に向かうは蜀。

そしてそこに控えるは一刀を誘拐した憎き華蝶戦隊バタフライ。そして、味方であるにも関わらず華琳に多大な被害を残して行った美少女軍師セーラー桂花たんがいる。

しかし、華琳は足を止めない。だって、魔法少女なのだから!!

 

 

 

 

 

 

 

おまけシリーズ

 

 

『さぁーて来週の華琳たんは?』

 

 

 

あわわ、雛里でし。

 

この前、朱里ちゃんと喧嘩をしました。どうして喧嘩をしかたと言うと「愛紗さんの青龍刀と蓮華さんの南海覇王はどっちが攻めでどっちが受けか」でした。お互いに一歩も譲らない激しい口論でしたが、とても充実した時間でした。これからも、朱里ちゃんとよい友達でいたいです。

 

 

最近とてもみなさんから相談を受けます。

例えば愛紗さんからは料理はどうしたら上手くなるのか?とか質問されます。

 

 

 

「あわわ、ただ料理がうまいだけでは駄目です。他の人たちに負けない独特の料理を目指した方がいいと思いますぅ」

 

 

 

後日、愛紗さんの料理を食べたご主人様が倒れました。もちろん、私が看病しました。

次は詠さん。詠さんはご主人様に冷たく接してしまうのが嫌だと言ってました。

 

 

 

「あわわ、ですがあえてもっと厳しく接するのはどうでしょう。優しいだけの女性は飽きられると本に書いていたですぅ」

 

 

 

後日、詠ちゃんの暴力によりご主人様が倒れました。もちろん、私が看病しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

あわわ、蜀の武将は素直な人ばかりで助かります。

 

 

 

 

次回、魔法少女華琳たんPART9

 

来週もみてくださいね♪じゃんけんぽん、あわわ!

 

 


 
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