No.169236

魔法少女 華琳たんPART7

戯言使いさん

PART7です。

いつもコメントや支援、ありがとうございます。それが励みになっています。さて、華琳たんはネタがなくて困っていますが、代わりに以前アンケートを取った『TANEUMA』の話がみるみる出来ています。もしかしたら、近いうちに公開するかもしれません。でも、とりあえず中途半端にはしたくないので、魔法少女は続けます。

2010-08-30 14:11:14 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3818   閲覧ユーザー数:3204

 

 

 

 

「な、内乱だと!?」

 

玉座の間に、蓮華の叫びが響き渡った。

 

玉座の間には、呉の武将に並び、華琳とホウケイの姿もあった。理由は簡単、いつものように一刀の誘拐に関する情報を公表していた時に、呉の兵が慌てて駆け込んできたからだ。

 

その駆け込んできた兵の話によると、こうだ。

 

呉の建業近くの城に、何やら不審者が忍び込み、騒ぎを起こしているようなのだ。最初はそれほど大きな騒ぎではなかったが、いつの間にかその城の住人をも巻き込んだ大きな事件になったらしい。

 

「それで、敵の数とこちらの犠牲は?」

 

その城から逃れ、玉座の間へとやってきた兵は、少し困ったような表情で言った。

 

「はぁ・・・実は敵の数はおそらく・・・2人。そして犠牲はありません」

 

「えっ?・・・・?内乱じゃないの?」

 

「内乱と申しますか・・・・その城に入ってきた二人によって、城の住民が仕事をやめ、お祭り騒ぎのように騒いでいるだけなのです。なので、死傷者は出ておりません」

 

「な、何よそれ・・・・」

 

「黄巾の乱のように、首謀者が人民を動かしていることには変りありませんが、どうやら戦を起こす気はなく、ただ呉の王さまに要求をしております」

 

「要求・・・?民は人質と言うことかしら。いいわ、その要求を言いなさい」

 

蓮華がそう命令すると、その呉の兵士は懐から手紙らしき紙を取り出し、そしてその内容を読み始めた。

 

 

 

 

「『我々は人民に害を与える気はない。だが、このままでは誰もが仕事を辞めてしまえば、国に被害が出るであろう。そこで、呉の王に要求する。我々は呉の王族のみ伝わる宝を要求する。それを渡せば、我々は素直にこの国から立ち去ろう。それでは、待っている。          ラリキュアマックスハートより』」

 

 

 

 

「ラリキュア?初めて聞くわね。それで、その二人は何をしているのかしら?」

 

「はっ!それは高齢な方や年上の女性のみ入信を許可された宗教。十七歳教を広めております。これは見た目の歳や実年齢によってのみ差別される理不尽さを嘆き、搾取される人々に若く生きる極意を伝えてまるという宗教でして、実はだいぶ前から人気はあったようですが、その教祖がきたと言うことにより、その信者の行動が激化したものと思われます」

 

「ふむ・・・・分かったわ。下がりなさい」

 

蓮華はそう命令すると、兵士はその手紙を蓮華に渡すと、そのまま玉座の間から退出していった。

残された武将たちは、うーんと頭をひねる。

 

「呉の宝なんて、南海覇王と変身ベルトぐらいしかないわ」

 

「あら蓮華。もしかして、その賊に渡すつもり?」

 

「とんでもありません!代々受け継いできた宝を、やすやすと渡すはずがありませんお姉さま!当然、乱は鎮圧します。ですが軍を動かせば、民は更に混乱するだろうし、どうしたら・・・・」

 

「あら?そんなの、首謀者をつぶせばいいじゃない」

 

「華琳?」

 

「なんなら、私が一人で潜入して、その教祖たちの首をあげるわよ?騒ぎを起こしているのは呉の民なのだから、ここで呉の武将が教祖を倒せば、きっと不満が残るわ。でも、私ならその心配はない。どう?」

 

華琳はそう意見した。本来であれば、魏の王である華琳が呉の内乱に首を突っ込むことは、あまり褒められた行為ではないが、現実的に考えて、その案の方が一番呉にとって良い選択なのだ。それに、正確には華琳が倒すのではなく、魔法少女華琳たんが倒すので、正体がばれることはない。

 

しかし、蓮華は良い顔はしなかった。

 

「でもそれでは呉の威厳を失ってしまうわ。大丈夫、実は案があるのよ」

 

「案?」

 

「そう。あくまで、現地に向かうのはヒーローにお願いするってこと」

 

「・・・なるほど、助太刀するわ」

 

「頼むわよ。雪蓮お姉さま!」

 

「えぇ。行ってきなさい」

 

「はっ!行って参ります・・・・・冥琳!何があっても、祭を外に出しては駄目よ!」

 

「了解です。蓮華さま。この身にかえましても阻止しましょう」

 

「な、なんでわしだけ・・・・」

 

「だって、相手は十七歳教。この中で、入信しそうなのは祭だけだもの」

 

何か言いたそうな祭を後に、蓮華と華琳は玉座の間を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

一刻後

 

呉の城から出た2人は馬に乗り、城の前へと着いた。

城の外からでも、中に居る人々の熱狂する声が響いて伝わっていた。その様子は、確かに天和たちのライブのように熱狂的であるが、明らかに違うところは、その声援がみな女性であることだった。

 

2人は門を潜り、その騒ぎの中心へと向かう。

 

そして、祭壇の上に居る変な妙齢の二人を見つけた。

 

どこが、何が変なのかと問われれば、それは服装だった。まるで魔法少女が着るような露出が高く、それでいてフリフリの服は、正直に述べるとその妙齢の二人には無理があった。

 

いや、それ以前に、蓮華と華琳はその二人を知っていた。

 

 

 

「みなさーん!ラリキュアホワイトの黄忠でーす!」

 

 

 

 

「みなのもの!わしがラリキュアブラックの厳顔だ!」

 

 

 

 

 

 

「「ほえぇぇぇぇぇ!!」」

 

 

「私たちの服、無理がありますかー?」

 

「「ほえぇぇぇぇぇ!!」」

 

「だが、わしらは気にせん!見よ!これが年齢という呪縛から解き放たれた姿だ!いいか!わしらは年齢により熟女だのおばさんなどと言われておる!だが、わしらにも自由に生きる権利がある!自由に服を着る権利があるのだ!」

 

「そうです!例え、姿形が年老いても、心だけは若く生きようではありませんか!」

 

「「ほえぇぇぇぇぇ!」」

 

「そして今、私たちは呉の王様にお願いして、呉の王族のみに伝わる『若返りの薬』を持ってきて貰うことになってまーす!」

 

「そうじゃ!これを使えば、わしらは心だけではなく、見た目も若くなることが出来るのじゃ!じゃから、みなには協力して欲しい!よいか!?」

 

「「ほえぇぇぇぇぇ!」」

 

「「二人はラリキュアマックスハート!!十七歳教の教祖よ!」」

 

祭壇の下で熱狂している民の数は100人程度にも関わらず、その空間の熱はまさに戦とも並ぶほどの盛り上がりを見せていた。

 

その光景を見ていた蓮華と華琳は急いで物陰に隠れる。そうでないと、あの熱気に頭がやられてしまいそうになるからだ。

 

「ラリキュアか・・・確かに、頭はラリってそうね・・・・」

 

「えぇ。あの歳でよくあんな服が着れるわね。璃々ちゃんや他の蜀の武将が見たら悲しむわね」

 

「『おいおい・・・ひでぇこと言うなぁ』」

 

「ホウケイ。あの二人がなんだか分かる?」

 

「『いんや。あれはただのラリってるだけのババァ・・・じゃなかった、お姉さんだよ』」

 

「それじゃあ、ラリキュアマックスハートって?」

 

「『さぁな。どうせ、一刀の世界の何かからとったんじゃねーの?とにかく、あれは魔法とか関係ない』」

 

「でも、どうしてこんな騒ぎを起こしているのかしら」

 

「『俺が思うに、誰かが『呉には若返りの薬がある』って嘘の情報を流したんだろうなぁ・・・。そんで、二人はいても立ってもいられず、呉に来た。そして、教祖が来たことにより、今まで静かだった十七歳教信者たちが騒ぎ始めた・・・・・出来すぎだな』」

 

「えぇ。どうして私が呉に来ている時にちょうどこの騒ぎが起きたか・・・・・」

 

うーん・・・・と悩む華琳とホウケイ。そもそも、華琳たちが呉に来た理由は、不審な者が呉に向かっているという情報を手に入れたからだ。そして呉についてみれば、目立った情報はない。そればかりか、自分たちの進路を阻むように起きたこの騒動。

 

そして、お互いに一つの結論へと至る。

 

「蜀ね・・・・・」

 

「『だろうな。呉に変な奴らが行ったっていうのも、嘘かもしくは行く振りだけをしたんだろ。そんで、時間を稼いだ・・・・』」

 

「華蝶戦隊のあの武力、そしてこの作戦を思いつく策略、蜀なら説明がつくし、それに紫苑や桔梗に嘘の情報を流すのも簡単だろうから」

 

「『んだな。でもまぁ、とりあえずあの二人を捕まえて、この騒ぎを治めようや』」

 

「あら、ホウケイ。策があるの?」

 

「『当然。脳筋の奴だったら無理かもしれねーが、あの二人はもともとは良識のあるお姉さんだ。だから、ことの事実を伝えたらきっと分かってくれる』」

 

「なるほどね。でも、その事実をどうやって伝えるの?普通に伝えただけなら、信者たちが何をするか分からないわ」

 

「『だからこそ、二面作戦だ。どうだ?華琳さま。蓮華さまよ。乗るか?』」

 

ホウケイの言葉に華琳と蓮華は顔を見合わせ、そして同時に

 

「「のった」」

 

 

これにより、呉の守護神仮面ライダーレンと魔法少女華琳たんの協力作戦が始まった。

 

 

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その頃桂花は

 

「ようやく呉の近くまで来たわね。でも、賊にもあわなくてよかった。さすが華琳さまが作った平和よね。あぁ、華琳さま・・・・今、どうしていらっしゃるのですか・・・・」

 

馬の上で、ふぅと不安げなため息をつく。

 

「華琳さま、元気かしら。せっかくこの力を手にいれたのだから、華琳さまの敵を一掃ぐらいしたいわね。でも、どれだけ頑張っても華琳さまに褒めてもらえないし・・・・ううん。違うわね。私は目立たなくても、華琳さまをお助けし、そして一刀を取り戻すために頑張らないと!!」

 

桂花はそう決意を新たにし、呉の本拠地へと馬を走らせた。

が、その途中の城が、異様に賑わっていた。それはまるで、戦のようだ。

 

「何かあったのかしら・・・・とりあえず、向かってみましょう」

 

 

桂花は馬の手綱を引いて、その騒がしい城へと向かった。

 

 

 

 

 

 

教えて!?桂花たん!

 

「はーい。みなさんこんにちは!美少女軍師桂花よ」

 

「『おう!俺はカラクリ一刀の一刀。よろしくな』」

 

「今日は紫苑と桔梗の二人、十七歳教とラリキュアマックスハートについて説明するわ」

 

「『おう。まず、十七歳教ってなんだ?』」

 

「えぇ。十七歳教は女性声優の『井上喜久子』が教祖の宗教?で、「十七歳と○○○日です」と自己紹介することにより、永遠の十七歳を実現させた宗教のことよ。この宗教の目的はラジオで『若く見せるのではなく、若く生きるための宗教』(さよなら絶望放送より抜粋)で、本人自身、歳を気にせずコスプレする姿は尊敬するわ。本編の十七歳教も同じよ」

 

「『つまり、紫苑と桔梗の二人が教祖であるってだけで、本質は変わらないんだな?それじゃあ、ラリキュアマックスハートってのはなんだ?魔法とかじゃなくて、ただのコスプレらしいけど』」

 

「まず、ネタはおわかりだと思うけど『プリキュア』よ。それで、どうして魔法を使わないただのコスプレなのかと言うと、まず一つ目。声優の井上喜久子さんがコスプレ好きだから、その設定を使おうと思って、そしてどうせならエグイ服を着せようと思った結果、そうなりました。そして2つ目、二人は『魔法少女』と言うにはあまりにも歳が違い過ぎるから、ただのコスプレをしている人ってことになりました。何か特殊な力を期待している人、ごめんなさいね?」

 

「『ふーん。そんで?わざわざ新キャラを使ったけど、これからはどうなるんだ?』」

 

「この二人は完全に敵の下っ端的存在だから、このエピソード以外では出る予定はありません」

 

「『完全に使い捨てキャラだな・・・・』」

 

「そういうことね。それじゃあ、今回はここまで、これからもよろしくねー」

 

「『おう!それじゃーなー』」

 

 

 

 

 

 

 

おまけシリーズ

 

『さぁーて、来週の華琳たんは?』

 

 

 

月です。

 

最近、ご主人様が疲れているようです。顔色も悪くて、心配なので、私、こっそり後ろから見守っていたんです。そうしたらとある日の会議で「俺、誰かに付けられてる」と、ご主人様が言っていました。不埒な人がいるようです。でも、私が見たところ、変な人はいませんでしたよ?

 

 

 

そう言えばこの前、璃々ちゃんと一緒にお洗濯をしていました。私に子供が出来たらこんな感じなのかなぁ・・・って、少し夢を見ていました。

 

それで、色々なお話をしました。

 

「おかーさんは、いつも朝にごしゅじんさまのお部屋に行ってるよ。それでね?いつも満足そうな顔をして戻ってくるの。何をしてるの?って言ったら、ごしゅじんさまと裸で体術の練習してるんだって」

 

どうやら、ご主人様が疲れている原因は紫苑さんらしいです。

 

でも、それより驚いたのが、その後に言った璃々ちゃんの言葉です。

 

 

 

「まったく、素直に愛し合ってたって言えばいいのにねー。どーせ、いつもみたいにピーーして、ピーーしたくせにぃ」

 

 

・・・・子供の教育だけは、きちんとしようと思いました。

 

 

 

次回、魔法少女華琳たんPART8

 

来週もみてくださいね♪ じゃん、けん、ぽん!!へぅへぅへぅ!

 

 

 


 
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