No.137332

真・恋姫無双呉ルート(無印関羽エンド後)第十六話

海皇さん

 長いもので十六話目になりました。
 今回、前回の作品に出てきた。オリキャラの名前が明らかになります!ついでに真名も。
 楽しんでお読み下されれば幸いです!ではどうぞご覧ください。

2010-04-19 12:38:10 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:11341   閲覧ユーザー数:9212

 「ほんひょうに!ほんひょうにありがほうごひゃいまふ!!」

 

 「わかった、わかったから喋るんなら口の中を空にしてね」

 

 「は、はい、・・んぐ・・」

 

 女の子は俺の言葉に、急いで食べ物を飲み込む。

 

 あの後俺と愛紗はこの子を連れてラーメン屋に行った。

 なんでも三日間何も食べておらず、餓死寸前だったらしい。

 ちなみに今彼女が食べているのはこの店の名物辛味噌ラーメン・・・どこかの挿入歌の歌詞ではない。俺と愛紗も食べてるけど結構おいしい。

 あと彼女、辛味噌ラーメンもう5杯おかわりしている。

 よほどお腹減ってたんだろうな・・・。

「本当にありがとうございます!あなた方は命の恩人です!このお礼は仕官がかなったら、百倍にしてお返しします!!」

 

 「いや・・・別に百倍で無くていいよ・・・なあ」

 

 「へ?あ、はあ、まあ余り気にするな、困ったときはお互い様だろう?」

 

 「いいえ!人から受けた恩は百倍にして返す!これは我が家の家訓です!!」

 

 「あ、そう・・・」

 

 まあ、本人がそう言うのなら、な・・・。

 

 「とりあえず仕官が叶いましたらこの辛味噌ラーメン、百倍おごって差し上げます!!」

 

 「いや!いいから!!そんなに食えないから俺達!!」

 

 「う、うむ!!そんなに食べたら腹を壊してしまう!遠慮する!というかやめてくれ!」

 

 「あ・・・そ、そうですか・・・・」

 

 俺たちの言葉に女の子はすごく残念そうな顔をする。

 罪悪感沸くけど仕方が無い。いくらおいしくても100杯も食ったら嫌になるに決まってる。というか食えん。食えそうなのは鈴々か恋ぐらいだろう。

 とりあえず話題を変えないと。

 「あ、と、ところでさ、君の名前はなんていうの?俺の名前は北郷一刀、彼女は関平、俺の仲間だ、俺達は雪蓮、孫策の所にやっかいになってるんだ」

 

 「関平だ、よろしくたのむ。孫策殿の所で将を務めている」

 

 俺達のあいさつにその子は驚いていすから飛び降りて土下座した。

 

 「北郷さまに関平さま・・・、まさか巷で噂の天の御使いと天将さまですか~!!?

 そ、そうとは知らず食事を奢っていただいていたなんて、なんと、なんとお詫びをもうせば・・・」

 

 「い、いや落ち着いて・・・。関平も言ってただろ、困ったときはお互い様だって」

 

 「そんなっ、なんと寛大なご処置!ありがとうございまっ、(ゴチンッ!)っっっ・・・」

 

 女の子は土下座した状態で頭を下げると、思いっきり頭を地面にぶつけて痛そうにしている。

 

「あ~、それで、君の名前・・・」

 

 「あっ、私は姓は凌、名は統、字は公績といいます!」

 

 俺が促すと女の子は元気良く自己紹介をした。

 凌統?確か父の代から孫呉に仕えていた将で、合肥の戦いで孫権を救い出したことで有名な人物だな。

 

 「へえ~、凌統さんっていうのか。で、さっき雪蓮・・孫策の真名だけどの屋敷の道聞いてたけど、何で?」

 

 俺がそう聞くと凌統さんは驚いた顔をした。

 

 「あれ?どうしたの?」

 

 「いえ!孫策様に真名を許されるとは・・・さすが天の御使い様です!感服しました!」

 

 ああ~そのことね。

 

 「まあ別にそこまで自慢出来ることじゃないよ」

 

 「そんなことありません!私が仕えるべき主から真名を預けられるなど、私などでは想像もできません!」

 

 はは、大げさだな。それにしても仕えるべき主、ねえ・・・。

 

「凌統ちゃんは雪蓮に仕官しにきたの?」

 

 「はい、以前私は父と共に先代の孫堅様にお仕えしていたのですが、劉表軍との戦いで父も孫堅様も戦死してしまい・・・。そこで私は自分自身の力不足を知って孫策様のお許しを得て修行の旅をしていたのです。そして私は再び孫策様に仕官しようと孫策様のいるこの町に来たのです」

 

 「そうか、えらいね、凌統ちゃんは」

 

 「はい。凌統殿、なんならば私が雪蓮に紹介しようか?貴殿のような武人なら大歓迎だ」

 

 「あ、ありがとうございます天将様!」

 

 愛紗の言葉を聞いた凌統ちゃんはうれしそうに礼を言った。

 

 「それに私の仇がここにいると聞きましたので」

 

 「仇?」

 

 突然の言葉に俺と愛紗は凌統ちゃんを凝視した。

 

 「はい、劉表軍との戦いで私の父を殺した仇がこの町にいると聞きましたので。

 出会ったならばその首、必ずや討ち取り父の墓に供えようと思っております」

 

 凌統ちゃんがそんなことを話しているが俺達は内心冷や汗で一杯だ。

 

(・・・なあ、愛紗)

 

 (・・・はい、ご主人様)

 

 (確か、史実の凌統の父親の仇って・・・)

 

 (・・・ご主人様のお考えになっている人物だと思いますよ)

 

 そう、もし俺達の予想が正しければ、もし史実どおりなら・・・、凌統ちゃんの仇は・・・。

 

 「ね、ねえ凌統ちゃん・・・」

 

「あ、御使い様、天将様!どうか私のことは真名でお呼びください!」

 

 「真名で?いいの?」

 

 俺がそう尋ねると、凌統ちゃんはうれしそうにこくんと頷いた。

 

 「はい!御使い様と天将様ならば、お預けしてもいいと思っています!」

 

 いやいやそこまで信用しなくても。初対面なんだし。

 

 「私の真名は咲耶と言います!よろしくお願いします!」

 

 「ダディャーナザァン!!!???」

 

 「はう!?いかがいたしましたか?天将様」

 

 「あ、い、いや、なんでもない」

 

 突然の言葉に驚いた凌統ちゃん、咲耶ちゃんに対して愛紗はあせあせとなんでもないと言う。

 愛紗・・・朔也違いだから・・いくらブレイドに熱中したからって・・・。

 なんか段々愛紗オンドゥル化してるな~。心配だよ俺。

 「あ、と、ところでさ、咲耶ちゃんの仇って名前何ていうの?ひょっとしたら俺達も協力できるかもしれないよ?」

 

 「は、はい、仇の名前は・・・・」

 

 

 

 

 

 

 「なんだ、北郷と関平ではないか。何をやっているのだ、こんなところで」

 

 

 

 

 

 

 と、突如後ろから声が聞こえて俺と愛紗はビクウッっとなり、恐る恐る振り向いた。

 

 そこには、珍しく思春が珍しく一人で立っていた。

 

「な、し、思春!め、珍しいね!一人で外出なんて!」

 

 「そ、そうだな!いつも蓮華の護衛をしていたではないか!」

 

 俺と愛紗の言葉に思春は胡乱げに顔をしかめた。

 

 「なんだ、私だって一人で町に出ることもあるさ。それに蓮華様には明命が着いている。

 あいつなら大丈夫だろう」

 

 ああ~、なるほど、それなら安心だ・・・じゃなくて!

 

 「それより北郷に関平、お前達こんな所で何を・・・「父の仇~!!!!」・・・ぬう!!」

 

  思春が俺達に話しかけていると、突然咲耶ちゃんが思春に襲い掛かった。

 

 

咲耶ちゃんの剣は、刀身が炎のように波打った鈴々の蛇矛のような武器、西洋で言うフランベルジェだった。

 刀身が波打っている為、突き刺したりすると敵の傷を広げてより重傷にすることが出来ることが特徴である。咲耶ちゃんが振り下ろしたそれを思春は腰に挿した鈴音で受け止めた。

 

 「い、いきなりなんだ!貴様!」

 

 「だまりなさい!わが父凌操の仇!ここで討たせてもらう!!」

 

 「凌操、だと・・・?」

 

 突然の攻撃に戸惑っていた思春だが、咲耶ちゃんの言葉を聞いて、突如驚愕したかのような表情になった。

 くっ、やっぱり凌統の父親の仇は甘寧か!なんでここは史実どおりなんだよ!

 

 「甘興覇!覚悟せよ!今この場でその首叩き落して父の墓前に捧げてくれる!」

 

 「ぬうっ!!」

 

 次々と繰り出される猛攻に思春はただ防ぐので精一杯といった様子だ。

 でも、なんか思春らしくないな・・・。ここまでやられっぱなしというのは・・・。

 

 「はあっ!」

 

 「ぐはっ!」

 

 と、ついに咲耶ちゃんのフランベルジェが思春の鈴音を弾き飛ばした。

 弾き飛ばされた鈴音は思春の手の届かない所まで飛んでしまう。

 

「!まずい!愛紗!」

 

 「はい!ご主人様!」

 

 俺と愛紗は咲耶ちゃんのところに走った。このままじゃあ思春は確実に斬られる。

 早く咲耶ちゃんを止めないと!

 

 「ようやく、この時が来ました・・・。この手であなたを殺すときが・・・父の仇を討つときが・・!」

 

 「ぐっ・・・ぬう・・・」

 

 ただ後ろに後ずさりするだけの思春に、咲耶ちゃんは自身の剣を振り上げる。

 

 「あの世でわが父に詫びなさい!甘興覇!!」

 

 そして、剣は振り下ろされた。

 

 あとがき

 

 この作品はボドボドだ~!!

 

 ・・・はい、冗談はここまでにして、第十六話、アップしました。

 

 もう分かってると思いますが、凌統の真名のモデルは仮面ライダー剣に出てくる

 

 仮面ライダーギャレン、橘朔也です。

 

 ただこの子がオンドゥル語使うかは、未定です!

 

 それではどうかコメントよろしくお願いします!

 

 ジガイモミデクレナイドォ、オデノカラダハボドボドダァ!!!


 

 
 
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