No.128273 真・恋姫無双×仮面ライダー 一刀蒼き仮面の遣い 第6話BLACKさん 2010-03-05 21:12:38 投稿 / 全5ページ 総閲覧数:2961 閲覧ユーザー数:2670 |
翠、蒲公英、霞を仲間に加えて、一刀達は成都へと目指していた。
「ここから成都まで、いくつぐらいお城があるのかなぁ?」
「新しい本城である諷陵は、益州でも端の端にありますから、成都まではあと二十個ぐらいお城を落とさないとたどり着けないです」
「二十っ!? うへぇ~…多すぎだよ」
「まあ大陸の四分の一が益州だからな。城の数は多いさ。(もっとも俺たちと戦闘する城はそんなに多くないと思うけど…)」
実は朱里達軍師は諷陵入場の際に劉璋に使者を送り、正当性を主張したとの事。
といっても正当性は零なのだが、劉璋はそうとは思わず簡単に許してしまい、その事もあって朱里達だけでなく益州の民も劉璋を無能だと思っているのだ。
とはいえ、劉璋は無能でも兵の数は多く、将も何人か有能なのが居るとのこと。
おまけに今、一刀達が成都への道のために向かっている城には紫苑もとい黄忠が居るとのことである。
「紫苑が居るのか……」
「はい……」
「あまりやりたくないな……」
一刀は思い出す。黄巾の乱の時に紫苑とも一緒に戦った時の事を……。
「どうにか紫苑さんを説得できないかな?」
「難しいだろうな」
「何でなのだ?」
「ああ見えても紫苑も将だ。恐らく簡単には降伏はしないだろうな」
「ではどうなさるつもりですか?」
「なんとか俺と一対一の一騎打ちさせる。それで負かす」
「それだけ?」
「ああ、それだけだ」
「しかしそんなことを紫苑が承諾してくれるのだろうか?」
「さあな。ならなかった時はならなかった時だ。なんとかしてやるさ……」
その頃紫苑は……。
「そう、劉備がこちらに……」
「はい」
「分かりました。皆さんに籠城の準備をさせてください」
「了解です」
兵士は紫苑に言われて、籠城の準備をする。
「これも戦いの世の定め……なのね……」
紫苑も思い出す。一刀達と一緒に戦った時の事を……。
「やるしか、ないわよね……」
そして翌日になり、一刀達は野営から出陣した。
「現在、敵城からの出撃は確認されていません。紫苑さんは籠城を選んだ可能性が高いです」
雛里が敵情報告をする。
「そうか……。よし、だったら最初は俺一人で行く」
「ご主人様!?」
「皆は俺の後ろで待機してくれ。紫苑と一対一でやるにはやっぱり一人で行った方がいいと思ってな……」
「しかし危険です」
「もしかしたら紫苑もそう考えて籠城してると思うんだ」
「そうでしょうか……」
「仮にも俺達と一度戦った仲だ。俺はそう信じている」
「だから、まずは俺一人で行かせてくれ」
「……分かりました。危険だと判断したらすぐに救援に向かいます」
「ああ、そうしてくれ」
一刀はガタックに変身して、紫苑の居る城の前に一人で出る。
「あれは?」
「北郷さん……」
ガタックの姿を見たことある紫苑はすぐに一刀だと分かる。
「黄忠!」
一刀が紫苑の名を叫ぶ。
「俺が北郷一刀だと言うことは分かってるよな。俺との一騎打ちを申し込む」
「何と!?」
黄忠側の兵士は一刀の提案に驚く。
「北郷一刀と言えば。敵軍の大将の一人の筈」
「そんな者が一騎打ちだと」
「黄忠様。これは罠です」
「そうです。大将が自ら出るとは罠か何かですよ」
「いいでしょう。その申し出を受けましょう」
「黄忠様!?」
「彼が罠を張るとは思えません。仮に罠だとしたら、それを突破するまでです」
そして固く閉じられた門が開かれ、黄忠が一人で現れ、黄忠が門を出てすぐに門はまた閉じられた。
「久しぶりだな。紫苑」
「ええ。黄巾の乱以来ですね」
「武器はそれでいいのか?」
紫苑が持っているのは弓と矢であった。
「ええ。これが私の得物ですから」
「そうか……。俺もクロックアップは使わない」
「そうですか」
「一騎打ちって言ったけど、実際は少し違うかな」
「どういう意味でしょうか?」
「勝負法を少し変えるってことさ」
「どんな方法でしょうか?」
「簡単だ。紫苑はその位置で立っていてくれ。俺はもう少し後ろに下がる。
俺はクロックアップなしで紫苑に向かって走る。
紫苑はそれを矢で阻止してくれ。俺が紫苑のところにたどりつけなかったら俺の負け。たどり着いたら俺の勝ち。
それでいいか?」
「良いでしょう……」
一刀は少し後ろの方に下がる。
そしてガタックダブルカリバーを両手に取る。
「行くぞ!」
一刀は走り出す。
そして走って来る一刀に向かって紫苑が矢を放つ。
一刀はその矢を叩き落とすが、叩き落した直後に新しい矢が自分の目の前にあるのに気付く。
一刀は間一髪で叩き落とすが、また矢が飛んで来ていた。
「やるな。紫苑」
一刀と紫苑の攻防は続き、そして一刀は紫苑の元にたどりつき、ガタックダブルカリバーを紫苑につきつけた。
「俺の勝ちだな……」
「はい……」
そんな時……。
「お母さん!」
城壁には兵士達だけでなく、街の住人達もおり、紫苑の命を懇願した。
そして一番前には幼い少女が城壁に乗りかかっていた。
「璃々!」
「お母さん!」
「あれは紫苑の子供?」
「ええ」
「お母さんを殺さないで!」
一刀は璃々と言われる少女に言われて、自分がやっている行動を改めてみる。
「確かにこれはな……」
一刀はガタックダブルカリバーを下ろし、変身を解く。
「大丈夫だよ。俺はこの人を殺したりはしない。さてと……どうする紫苑」
「一つ、尋ねてもいいですか?」
「何?」
「尋ねたい事は一つ。劉備さんは益州を平定し、一体何を目指そうというのか」
「皆が笑顔で居られる世界かな…。でもそれをするには人を傷つけてしまう。
矛盾はしてるけど、俺は戦う。仲間を守るためなら俺は誰だろうと容赦しない。
自分の理想とやってることが矛盾しててもね……。
それに俺はあなたが欲しい。ダメかな?」
「ふふっ」
「? 何か変なこと言った?」
「いいえ。まるで口説き文句のように仰るものだからおかしくて」
「う~ん、そうだな…」
その時、一刀の背中は恐ろしいものの気迫を感じて冷や汗をかいていた。
「分かりました。この身、あなた方にお預けしましょう」
こうして紫苑は降り、真名を預けていない皆に預け、皆もまた紫苑に真名を預けた。
紫苑の居た城で兵士や自分達を休めさせ、紫苑の意見により、巴郡にいる厳顔、魏延を桃香に引き合わせたいとのこと。
厳顔と魏延の二人を説得できれば、成都までの道にある城は簡単に桃香のものになるが、厳顔も魏延も力を示さないと説得に応じない性格と聞いた。
「やるしかないか……」
それから二日後、一刀達は次の目的地巴郡へと向かった。
厳顔、魏延は何と城があるにもかかわらず、野戦で挑んできたというのだ。
「力を示すなら、一気にやった方がいいな」
一刀は既にガタックライダーフォームに変身しており、そこにハイパーゼクターが飛んでくる。
「ハイパーキャストオフ!」
「Hyper Cast Off」
一刀がハイパーゼクターのホーンを倒し、ハイパーキャストオフをする。
するとガタックの体が変化していき、装甲と角がさらに分厚いものへと変化した。
「Change Hyper Stag Beetle」
ガタックハイパーフォームに変身する一刀。
その前には紫苑と同じくらいの歳の女性、厳顔がなにやらでかい砲台を持って立ちふさがる。
「我が豪天砲を受けてもらうぞ!」
厳顔がその武器からでかい弾が発射され、一刀は普通に避けた。
「思ったより早いな」
「まだまだ行くぞ!」
「ハイパークロックアップ!」
「Hyper Clock up」
一刀はハイパークロックアップを使い、厳顔が撃って来る弾を全て回避した。
「Hyper Clock over」
「お主の姿が見えなかった……」
「まあ見えないのは当たり前だな。卑怯臭いだろうけど、力を示す以上あれだけの速さは見せた方がいいと思ってな。
だが俺の思いは重いぜ。俺は仲間のために戦う。そして俺は弱い人達を守って皆を笑顔にしたい。それが俺の思いであり覚悟だ!」
一刀がガタックダブルカリバーを厳顔に向ける。
「私はその決意に心を打たれたのよ」
一刀の元に紫苑がやって来た。
「紫苑っ! この裏切り者め! 良くもわしの前に顔を出せたな!」
「あらあら、それは本心かしら?」
「ふん。そうでも言わんとわしの気が済まんわい」
「そう。じゃあもう気が済んだ?」
「ああ。見えぬ速さと言葉の刃に魂を討ち取られた」
「それじゃあ……いこうか……」
「行く必要はないよ」
すると今度は桃香がやって来た。
「なんじゃお主は」
「私の名前は劉玄徳。よろしくね、厳顔さん」
「このお譲ちゃんが劉備だと?」
厳顔は桃香が劉備と知るや、少々驚かれた様子であったが、色々話しているうちに厳顔は桃香達の仲間になる事を決意し、厳顔は真名の桔梗を教えた。
そんな時、蒲公英がやって来て、数分後捕まえた魏延を桃香達の所に連れてきた。
連れてこられた魏延はどうも不満そうであり、桔梗が降る事や、一刀達に力を貸す事を言ってもどうも納得してくれないようなので桔梗が桃香に説得を頼んで、
魏延に会った途端、魏延は簡単に仲間になることを承諾した。おまけにその一言が…。
「ワタシは劉備様のシモベになります!」
「い、いや、シモベにはならなくて良いんだけど」
(こいつ…一目惚れしたな……曹操一派に行ってもいいよな?)
一刀はそう思いながら、大笑いをした。そして魏延は真名を焔耶と言い、それを皆に教え、一刀には嫌々教えた。
その後、一刀達は成都に到着、戦いは簡単に一刀達の勝利で終わり、桃香達は成都を治める事になった。
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この物語のメインは真・恋姫†無双の話ですが、主人公の一刀の性格が原作と全然違う部分が存在します。それが嫌な方はご閲覧をご遠慮願います。
なおこの物語の原作者は書いた著者ではありません。
原案者の許可をいただき、原案者の名前を書かせてもらいます。
原案者 ビスマス 作成者 BLACK