No.114074

仮面ライダー×真・恋姫†無双 魏編 超外伝 クリスマスだよ、仮面ライダー!

BLACKさん

基本的には真・恋姫†無双の魏ルートの話ですが、もしも北郷一刀が仮面ライダーの力を手に入れたらという妄想から生まれました。
今回は本編とは関係のない話です。少々雑なところもございますのでご了承ください。

2009-12-24 17:11:59 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:6114   閲覧ユーザー数:5270

この世界というか時代にはクリスマスという行事の概念が無い。

そのため、魏ではクリスマスパーティなんてしない。

とりあえず今は現代で言うと12月20日である。

 

「一刀さんは?」

「そう言えば、あいついないわね」

 

月と詠は最近、一刀の姿を見ないことにようやく気付いた。

一刀は、実はそれよりも前からいなくなっていたのだが、それは張三姉妹の興行の手伝いだとばかり思っていたら、そうでないとわかった。

 

「あの、一刀さんはどこか知りません?」

「兄ちゃん? そう言えば最近見てないな」

「兄さま、一体どこに?」

「一刀ならどこかに行ったわよ」

 

季衣と流琉に聞いていると通りがかった華琳が答えた。

 

「どこかってどこよ?」

「さあ? こんなものが置いてあったわ」

 

華琳が皆に一刀の置手紙を見せる。

 

『しばらく、出掛けます。心配しないでください。仮面ライダーは必ず帰ってきます。 一刀より』

 

「どういうこと?」

「わかったら苦労しないわよ」

「そういえばバイクがなくなっとたな」

 

霞と凪達もやって来た。

 

「隊長、遠出でもしているのでしょうか?」

「遠出するにしてもバイクを使うことやろか?」

「もしかして家出だったり~」

 

その頃、一刀はというと……。

 

「寒いな…」

 

それはその時の中国では考えられないほどの寒さと雪。一刀は今で言うシベリアにまで来ていた。

 

「変身解いたら死ぬな」

 

今一刀はカブトに変身している。カブトのおかげで何とか平温を保っているが、少しだけ寒さを感じていた。

 

「それより、やっと見つけたぞ」

 

一刀は一本の木を見る。その木は針葉樹。

 

「さてとこれでいいか」

 

一刀はカブトクナイガンを取り出して、その針葉樹を思いっきり切る。

 

「よし、この大きさなら持って帰れるな」

 

一刀はカブトエクステンダーに切り倒した木をくくりつけて、自身も乗り魏へと戻る。

翌日になって一刀が帰ってきたのを華琳が問い詰める。

 

「一刀、あなたどこ行ってたの!?」

「少し北の彼方に…、これを取りに行っててな」

 

一刀はカブトエクステンダーの後ろにくくりつけてある針葉樹を見せる。

 

「何だこれの木は?」

「針葉樹って種類の木だよ」

「何でそんなものを取りに行ったのだ?」

 

春蘭と秋蘭が一刀に聞く。

 

「前に話しただろ、12月24日、25日はちょっとしためでたい日でこの木が必要なんだよ」

「そういえば、そんな事言ってたわね」

 

一刀はこの世界に来てどのくらいかしてから、クリスマスの事を華琳に話していたので、華琳は分かっていた。

もっとも一刀はある人間の誕生日祝いだという事だけは伏せ、盛り上がったほうが良い日とだけ伝えた。

 

「で、その木を取りに北に行ってたと?」

「ああ、この辺りじゃ見ないし、大陸を探せばあるかもしれないけど、やはり北の大地のは良いと思ってな」

「まあ、帰ってきたから許しますけど、次にこんなことしたら許さないからね」

「ああ」

 

一刀は持って帰ってきて、木を植木職人たちと協力して城の中庭に埋めて飾りつけもした。

 

「兄ちゃん、これに何か書くの?」

「ああ、これに欲しいものを書いてこの木にかけるんだ」

「そうなんだ……」

 

一刀がそう言うと魏の将たちは皆、それぞれ欲しいものを書いた。

そして来る12月24日の夜。

 

「さてとやりますか」

 

一刀は変身ポーズを取りアギトのベルトを出現させる。そのベルトはいつもと違い、真ん中が紫色で何やら爪みたいなのがついていた。

そして一刀もいつもと違う変身ポーズをする。

 

「変身!」

 

一刀がベルトの腰に手をすると、一刀はアギトに変身した。しかもそれはアギト最強形態シャイニングフォームである。

 

「さて、行こうか……」

 

アギトは白い袋を持って城の中に入った。

 

「まずはここだ」

 

アギトがまず訪れた部屋は凪の部屋。

凪の書いた欲しいものは「辛くてうまいもの」

 

「なら、これだ」

 

アギトは袋からからしを取り出した。このからしは一刀特注のもので、超辛いもんだと料理人にも言われた。

 

「メリークリスマス」

 

次に真桜の部屋。真桜は「からくり夏侯惇将軍」

アギトは袋から取り出し、からくり夏侯惇将軍を出した。

 

「まあ前に凪に壊されたからな。メリークリスマス」

 

次は沙和。「おしゃれな服が欲しい」

アギトは次になにやらおしゃれというか明らかに現代の若者的なものを出した。

 

「おしゃれってのはよくわかりません。許してくださいっと」

 

アギトは小さい竹にその事を書いて、沙和へのプレゼントのところに置く。

 

「メリークリスマス」

 

次は稟の部屋。「鼻血を止めたい」

 

「それは、努力してください。メリークリスマス」

 

そう書いて次は風の部屋。「稟ちゃんの鼻血が治りますように」

 

「友達思いですね。メリークリスマス」

 

次は桂花。「北郷が死んで欲しいです」

 

「そういう事は七夕に書く事です。それと自分で努力してください。メリークリスマス」

 

次は春蘭と秋蘭の部屋。「華琳様にもっと褒められますように」「姉者が幸せでありますように」

 

「お二人とも十分幸せだと思います。メリークリスマス」

 

次は季衣と流琉。「おなかいっぱい食べたい」「新しい調味料が欲しいです」

 

「食べ物は中庭で……。これはとても珍しい胡椒です。インドという国から取ってきました。メリークリスマス」

 

次は霞。「美味しいお酒が欲しい」

 

「中庭へどうぞ。メリークリスマス」

 

次は月と詠。「詠ちゃんが幸せでありますように」「月が幸せでありますように」

 

「お二人とも、お幸せに。メリークリスマス」

 

次は恋とねね。「………ごはん」「恋殿を守るため、ちんきゅーきっくの力をあげたいのです」

 

「ごはんは中庭。ちんきゅーキックの力を上げたいのなら、仮面ライダーのライダーキックをもっとよく真似るといいです。メリークリスマス」

 

そして最後に華琳の部屋に来た。しかしドアのレバーに手をやろうとすると…。

 

「入りなさい、一刀」

「………」

 

アギトは言われるがまま、部屋に入った。

 

「あら、その格好は何? サンタクロースというものの真似?」

「これはアギトシャイニングフォームってやつだけど……」

「あなたその格好でみんなの部屋を回ってたの?」

「まあね、サンタは赤い服で白いひげなんだが赤と白まじりだとこれになるんだ」

 

アギトと華琳が夜、部屋で話し込む。

 

「ところで華琳は欲しいものを書いてなかったけどなんで?」

「私は欲しいものは自分の手で手に入れるのよ。そんな人に頼むものじゃないわ」

「ははは、華琳らしい」

「そうね……、しいて欲しいものはというと……」

 

華琳がアギトの一刀を見る。

 

「?」

「そう……あなた」

 

華琳がアギトに迫ろうとするが、アギトはそれよりも早く部屋を出た。

 

「あ、ちょっと!」

「ごめんだけど、俺はいまサンタクロースの仮面ライダーだからね。それじゃあね!」

 

華琳の部屋から脱出し、中庭に逃げたアギトはマシントルネイダースライダーモードに乗って空へと逃げていった。

 

「あの、ばか……」

「メリーーーーーークリスマーーーーーーーース!」

 

 

おまけ

 

作者「さてといかが? クリスマスネタは?」

一刀「何でシベリアまで行ってんの?」

作者「いやぁ、中国に針葉樹あるのか知らないからさ。だからいっそのことバイクでシベリアにまで行ってもらいました」

一刀「原住民はいなかったのか?」

作者「『こまけぇことはいいんだよ!』でお願いしたいね」

一刀「おいおい、しかし急に作った割にはよく完成したな」

作者「俺にしたらそこまで出来はよくないかな。皆書くとしたら何を書くのかわからないから悩んだって感じだな」

一刀「まあ普通に欲しいものとクリスマスに欲しいものは違うときがあるしな」

作者「ちなみにここだけの話、本編とかの原文はコピーとかしてるけど、このおまけはコピーしてなくて、この投稿する直前に書いてるんだよね。だから、最初書こうとしたことをうっかり忘れて書いてなかったりする」

一刀「じゃあ、何か書いてない事があるのか?」

作者「ある。それはイラスト誰か書いてくれないかなーというものだ」

一刀「おいおい、何のイラストだよ」

作者「欲しいのとしたら別に本文の再現じゃなくていいんだ。劇場とかに張ってあるPRポスター見ないな感じのもので…。ブレイド対恋とかカブト対恋のとか秋蘭の危機にアギトが助けるようなイラストとかだね」

一刀「だったらお前が描けよ」

作者「俺は美術悪くて、高校の頃美術の先生に「幼稚な絵だな」と言われたくらいだ。自分で言うのもなんだが、見ながらじゃないと無理だし、見ながらだとしても動くよう絵は無理だ」

一刀「…だけどここってイラスト描ける人、少ないんじゃ…」

作者「まあ本当はこんな催促しちゃいけないかもしれないね。気にしないでください」

一刀「それではまた…」

作者「次は本編の投稿です」


 
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