桜井恭子のコスプレ脱構築
TINAMIX

1.コスプレで歌うプレアイドル

――まずプレアイドルとして活動し始めたきっかけをうかがいたいのですが。

写真お兄ちゃんが二人いて、一人がオタクでもう一人が普通の人なんですけど、普通のお兄ちゃんの知り合いがOMPにいたんですよ。それが中2の頃で、その頃からコスプレとアイドル活動を同時にやり始めました。

――最初アイドルとしてやってみないかと言われてどうでした。

うーん…何やるかわかんなかったし、「まぁいいや」って適当に。

――今の恭子さんの生活でアイドル活動って部活みたいなものかな。

部活というよりはバイトみたいなものかな。

――プレアイドルとしての活動では、いままでで印象深いイベントはありましたか。

最初、本性を隠して静かな女の子を演じてたんですよ。でもやっぱり無理だと思って、「ホントはこんなんだよーん」みたいな本性をファンの前で現したときのライヴが一番思い出深いです。98年5月のアイドル文化祭ですね。

――コスプレ5変化ソロライヴというかなり特殊なイベントがありましたけれど、選曲とか構成や衣装も自分で決めたんですか。

はい。企画はファンの人から言われて、衣装も5着あったんで「じゃあやるか」ってやったんです。

――でもそれって、ファンの人がついてこれるか気になりませんでした?

写真全然。「やりたきゃやる」っていう感じで。最近は、コスプレから入ってわたしのことを応援してくれる人が多いですね。わたしが何しゃべってるかわかってくれる人ばっかだし。

(OMP吉田社長)今のファンには恭子ちゃんの趣味を理解してる人しかいないんです。それまでは俗に言うプレアイドル系のファンがいたんですよ。

――コスプレ5変化ソロライヴでは「電脳戦隊ヴギィ'ズ★エンジェル」と「センチ」の曲が多いですね。「電脳戦隊ヴギィ'ズ★エンジェル」というのはなかなか…。

そうですよねぇ、マニアックですよこれ。ほとんど自分の趣味で歌いたい曲ばかりなんで、普通にテレビアニメでやってるのは少ないですよ。マニアックなところじゃないと、レンタルにもないようなのが多いですよね(笑)。やっぱり自分が好きじゃないと歌えないんですよ。

――「センチ」は実際に自分でプレイしてみたんですか。

やってないですね。でもだいたいどういうキャラかわかります、CDにメッセージが入ってるんで。ほのかのコスプレ時に「センチ」の曲を歌ったり、丹下桜の曲を「さくら」のコスプレで歌ったり、けっこうコスプレと歌を合わせてるんですよ。

OMP
桜井恭子が所属する事務所。彼女のほかにもプレアイドルたちが所属しており、ライヴや撮影会などのイベントを運営している。[ →関連サイト ]

アイドル文化祭
5月16日に大井町きゅりあん小ホールで開催されたプレアイドルのイベント「第9回アイドル文化祭2部」。

コスプレ5変化ソロライヴ
99年9月25日に目黒福祉センターで開催された「OMP・LIVE・GIG」第1部での桜井恭子のソロライヴ。コスプレをしたキャラクターは、木之本桜(カードキャプターさくら)、日野森あずさ(Pia☆キャロットへようこそ!!2)、沢渡ほのか(センチメンタルグラフティ)、片桐彩子(ときめきメモリアル)、神岸あかり(To Heart)。そして「電脳戦隊ヴギィ'ズ★エンジェル」や「センチメンタルグラフティ」の曲のほか、丹下桜・内田有紀・椎名へきるの曲を歌うという、ゲームかアニメ関係のイベントと勘違いしてしまいそうな内容だった。

電脳戦隊ヴギィ'ズ★エンジェル
大張正巳監督、KSS制作により97年から発売されているオリジナル・ビデオ・アニメ(OVA)。[ →関連サイト ]

センチ
98年にNECインターチャネルが発売した恋愛シミュレーションゲーム「センチメンタルグラフティ」。桜井恭子はこのゲームの「沢渡ほのか」というキャラクターのコスプレをしていた。[ →関連サイト ]

さくら
CLAMPが講談社の月刊少女マンガ雑誌「なかよし」で連載中のマンガ「カードキャプターさくら」。桜井恭子がコスプレしたのは主人公「木之本桜」 。[ →関連サイト ]

丹下桜
声優。「カードキャプターさくら」では「木之本桜」の声を演じている。[ →関連サイト ]

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