■ヤンキー少女漫画の聖書
だぁー、なにメロウになってんの、あたし!?
しかし、冷静に自分が書いた文章読むと、すげーなこれ。「裏山でケンカ」とか、どう考えてもつくってるみたいだもんなぁ。初期の本宮マンガみたい。
とまぁ、こんな辛気臭い思い出話書いてしまったのは、数年振りにこの原稿のためホット・ロードを読み返したせいだ。もういい歳こいた30男を、いきなりメランコリーのどつぼに叩き込むマンガ、恐るべし。
ジャンル的には、『ホットロード』はヤンキー漫画である。主人公和希は、寂しい中学生。友人に誘われて暴走族、“THE NIGHTS”の集会に出た彼女は、特攻隊長春山と出会う。自分を挑発する春山に反発しつつ、彼のことが気になる和希。そしてある日、何の脈略もなく春山から、「つきあおう」と言われる。ギクシャクとしながらも、次第に距離を縮めていく二人。だが、“THE NIGHTS”と対立する暴走族が現れるとともに、二人の運命は迷走していく。
以上、ストーリー要約。
暴走族に集う若者の生態をリアルに描いたこの作品は、連載当時より大人気を得てヤンキー少女漫画の聖書となった。
まぁ、校内暴力とか暴走族とかって文化で育ったあたしのような人間だったら、そりゃあこの漫画読んでメランコリーになるでしょうよ。あたしは音楽好き&隠れ少女漫画ファン(当時)のボンクラで別に族の集会とか行ったことはないけど。でも、ボンタンは履いてた。>>次頁
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